攻殻機動隊 -ヘリオスの棺-   作:変わり種

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次回作「北端の亡霊」の連載開始を記念して、短編の投稿です。時間軸的には2ndGIGでバトーとタチコマが再会したすぐ後の頃。タチコマな日々にも出てきたあのネタを入れた相当ふざけた内容になってますので、イメージを壊したくない方は読まない方がいいかもしれません。では、どうぞお楽しみください~


おまけ
Let's oil!


今日も街には喧しいほどのネオンサインが夜を彩り、高架道路の赤橙色の街路灯が連なっていた。乱立する高層ビルは光の柱の如く聳え立ち、摩天楼と呼ぶにふさわしい壮観な夜景をつくり出していた。

 

「どこに行くんですか~、バトーさん?」

 

そんなコンクリートジャングルの足元を、1台の黄色いスポーツカーが疾走していた。その後ろには、蜘蛛もしくはヤドカリを思わせるような外観の青い思考戦車、タチコマの姿がある。

 

「な~に、もうすぐだ」

 

白い義眼の大男、バトーはそう言うとハンドルを切って交差点を左折した。

 

彼にとってタチコマは単なる思考戦車ではなかった。ほかの課員たちのように、同じ仲間の一人として扱っていたのだ。数々の任務をともに遂行し、固い信頼関係で結ばれていた彼とタチコマ。それだけに、あの時起こった出来事は彼の心を締め付けていた。

 

そう、海坊主による9課掃討作戦の中、タチコマは非武装でありながら自己を犠牲にしてまでアームスーツと戦ったのだ。結果、駆けつけたタチコマは3体とも破壊され、自分だけが生き残ったのである。だが、手に入れていたかもしれないゴーストまでかけて助け出してくれたという事実は、再会した今も彼の胸に残っていた。

 

加えてあの時、タチコマたちは9課からラボ送りにされていたのだ。残った3体にしろ、民間に払い下げられたり、ラボで最終実験用に駐機されたりしていたものである。そんな仕打ちをされていたのに、彼らは何の迷いもなく自分を助けに来てくれたのだ。

 

正直、なんで彼らがここまでしてくれたのか、バトーには分からなかった。そうして、戦友を失った悲しみはほかの課員たちと再会してもなお、心の奥底に重く残り続けていたのだった。

 

しかし、待望の9課の再結成とともについに彼らとも再会を果たした。それはバトーにとって、この上なく嬉しいものだった。まるで我が子のようにかわいがっていたタチコマと、まさか再びともに任務に就くことができるとは、思ってもみなかったのだ。

 

それと同時に、バトーはあることも考えていた。あの一件について、タチコマには返しきれない恩があった。タチコマがいなければ、自分の命もなかったかもしれない。そう思うと、タチコマに何か特別なお礼をしたい。そんな気持ちが浮かんできたのだ。

 

そして今日、少佐にバレないようこっそりと赤服にタチコマの外出申請書を出し、勤務終了の時間を見計らって連れ出してきたのである。

 

彼の車はしばらく道を進むと、そのまま区が運営する地下駐車場へと入っていった。低くエンジンを唸らせて地下3階までスロープを下った彼は、一番奥の一角に車を停める。後ろを振り返ると、しっかりとタチコマがついてきていた。

 

車を降りた彼が出口とは反対の方向に向かって歩き出したので、怪訝に思ったタチコマが声を上げた。

 

「あれ、そっちは出口じゃないですよ?バトーさん?」

 

けれども、バトーは答えることのないまま先に進んでいく。仕方なくついていくと、作業用通路に行き当たった。この辺りは地下道開発が盛んな地域だったが、景気減速で計画が中断され、建設途中で放棄された区画が一部に残っている。

 

バトーは迷うことなくその通路を進むと、あるシャッターの前にたどり着いた。完全に降ろされた鋼鉄製のそれは、タチコマが体当たりでもしなければ壊せないほど丈夫そうなものである。そんな中、彼はシャッターの脇にある開閉盤には目もくれず、やや後ろの床に埋め込まれていたネジを回した。

 

すると、驚くことにシャッターが音を立てて開き始めたのだった。思わず声を上げるタチコマに、バトーが少し自慢げな声で言った。

 

「それがダミーで、こっちが本物な。ここは一応、俺のセーフハウスの一つだ。まあ、ガレージみたいな感じで使ってるから、本当にヤバい時は使えんが」

 

バトーとともに、中に入るタチコマ。彼が入ったのを確認したバトーは、電脳から操作してすぐにシャッターを閉める。内部にはコンクリートむき出しの空間が広がっており、一部には穴から配線が出たままになっていたり、資材が積み上げられたままになっているところもあった。

 

タチコマは、おそらくバトーが役所の書類をいじって手に入れたのだろうと予想した。中はほとんどバトーの私室と化しており、鉄製のラックには山のように筋トレ用品が積み重ねられていた。その上、作業台の周りには車関連の工具が置いてあり、油圧ジャッキやタイヤまでもが保管されている。

 

「バトーさん!これ、完全に自分の物置にしちゃってますよね……」

 

「あ……?まあ、言われても否定はできないな」

 

タチコマの指摘に、あいまいに答えるバトー。そのまま部屋に置かれた椅子に座った彼は、電脳から操作したのか部屋の照明を明るくした。そして、おもむろにビールを1缶取り出すと、プルタブを開けて豪快に飲み始める。普段あまり見ないバトーの姿に、タチコマは呆気に取られていた。

 

「あーあ、そんなに飲んじゃって……。一応、待機扱いなんですよ?」

 

「分かってるよ!体内の化学プラント使えば数十秒で分解できるから、大した問題じゃねえ」

 

咎められたバトーはやや機嫌を悪くしつつも、立ち上がると作業台の方からブラシやらスポンジやらを取り出している。

 

「あれ、何するんですか?」

 

「まあいいから、そのままちょっとこっち来い」

 

バトーに促され、首をかしげるというよりは体をかしげながらも、タチコマが彼のもとへと向かった。周りに置かれたたくさんの工具類をタチコマが興味津々で見ていると、不意にホースから水をかけられてタチコマが悲鳴を上げる。

 

「ぎゃあ!いきなり何するんですか!?」

 

「決まってるだろ、洗車だよ、洗車」

 

そうだと分かった途端、逃げ出そうとしたタチコマは脚を止めた。しかし、タチコマの全体にあらかた水をかけたバトーは水道を止めると、おもむろに高圧洗浄機を取り出す。先ほどまでのホースの水圧とは比べ物にならないその勢いに、たまらずタチコマが騒ぎ出した。

 

「わああぁ!やめて!むぐぐぐ……」

 

アイボールに水流が直撃して、喋っていたタチコマが思わずひるんだ。バトーはそんな様子をからかいながらも、的確に水を当ててボディの砂や塵を丁寧に落とす。

 

「下部洗浄もやっぱ必要だよな。ちょっと下に入るぞ」

 

そう言うと、今度はタチコマの下からバトーが水をかけた。せっかく慣れてきたタチコマだったが、洗浄機の音のせいで彼の声がよく聞き取れなかったので、突然下から水をかけられて再び仰天した。

 

「あああ!もう!やめてぇ!」

 

素っ頓狂な声を上げて嫌がるタチコマを笑いながら、バトーは洗浄機を止めると今度はバケツとスポンジを取り出した。戦車用のシャンプーなんてあるはずはないので、愛車のものと同じカーシャンプーをバケツの中に入れて泡立てる。そして、中につけたスポンジでタチコマのボディを丹念にこすり始めた。

 

先ほどまでとは打って変わって、タチコマはすっかり大人しくなっている。そんな彼をじっと見つめながら、バトーはスポンジでゆっくりと磨き、洗浄機で取り切れなかった汚れを綺麗に落としていく。

 

「バトーさんは、何でボクにこんなに優しくしてくれるんですか?」

 

そんな中、タチコマがふと思ったことを口にした。バトーはスポンジを持つ手を休ませることなく、答える。

 

「まあ、自分の使うものには愛着が湧くからな。どうせずっと付き合っていくなら、荒く扱うよりも丁寧に扱った方が、すっきりするってもんだ。お前もそう思うだろ?」

 

「うーん、まだボクには愛着っていうのは分からないけど、物を大事に扱うっていうのは理解できますよ。大事に扱った分だけ、耐用年数が伸びますし、何よりボクみたいなAIだったら、優しくしてくれる人のもとで働きたいですね!バトーさんみたいな」

 

タチコマの答えに、バトーは思わず赤くなった。

 

そのままポッド、脚、マニピュレータなども丁寧にスポンジで汚れを落とした彼は、再び洗浄機のスイッチを入れると泡を一気に落とし始める。さすがのタチコマも完全に慣れたのか、悲鳴を上げることもなく、バトーが洗いやすいようにボディの向きを変えて洗車を受けた。

 

上から下へ丁寧に泡を洗い流したバトーは、仕上げにマイクロファイバー製のクロスでタチコマのボディを磨いていく。すっかりピカピカになったタチコマは、満足そうにバトーにボディを見せて喜んでいた。

 

「バトーさん、ありがとうございます!」

 

「いやいや。お前が礼を言うことはねえよ。むしろ、俺がしたいくらいだ」

 

バトーはタチコマに救ってもらったときのことを思い浮かべていた。身を挺して自分を守ってくれた彼ら。最後は自爆までして、彼らは自己を顧みずに自分を助けてくれたのだ。

 

「タチコマ、あの時は本当に助かった。お前は俺の命の恩人だよ。お前らが来てくれなかったら、俺は間違いなくアームスーツに殺されていた。ありがとな、タチコマ」

 

「え、何だか照れるなぁ……。バトーさんにそんなこと言ってもらえるなんて。まあ、あの時はボクも必死でしたし、何よりバトーさんを守ることができてボクも良かったですよ」

 

だが、タチコマが突然放った一言に、思わず固まる。

 

「そうだ。ボクを洗車してくれたお礼といっても何ですが、今度はボクがバトーさんの体を洗ってあげるというのはどうでしょう?今のやり方は学習したので、だいたい綺麗に洗えると思いますよ!」

 

「……えっ。いや、それは遠慮しておく。そういうのは、もっと関係を深めた上でやるべきだ……」

 

お茶を濁したバトーだったが、その答えに納得がいかないのか、タチコマがさらに聞いてくる。

 

「ボクとバトーさんの関係じゃ、足りないんですか?だって、ボクを洗ってくれたじゃないですか?」

 

ここまでくると、誰かに入れ知恵されているのではないかと勘ぐってしまうほどだ。タチコマに体を洗ってもらう……。何が悲しくて、思考戦車に体を洗われなければならないのだろう。介護ロボットであれば分かるものの、タチコマはその種のロボットではない。もちろん、自分だって介護を受けるような年ではないのだ。バトーは恐る恐る、自分がタチコマに洗われているところを思い浮かべた。

 

タチコマの今の言い方だったら、間違いなく高圧洗浄機を全身にかけられて皮膚が酷い有様になるだろう。そのあとスポンジで体じゅうを擦られ、泡まみれにされる。想像しただけでも恐ろしかった。

 

「いい!自分で洗える奴は、他人に洗ってもらう必要はねえんだ!お前は自分で洗車できねえが、俺は自分で自分を洗える。その気持ちだけは受け取るが、遠慮させてもらう」

 

「そうですか……」

 

それを聞いたタチコマがしゅんとした様子で落ち込んでしまった。困ったバトーは、ある提案をする。

 

「悪かったな。お詫びに、オイルでも飲むか?新しく買った天然モノだ」

 

それを聞いたタチコマは、先ほどまでの態度がまったくの嘘であるかのように大喜びする。まるで、この台詞を待ち構えていたかのようだ。もしかすると、最初からこれを狙ってわざと自分を困らせるようなことを言ってきたのではないか。ふと、そんな考えが浮かんできた。

 

とはいえ、ここまで言ってしまった手前、もう手遅れだった。タチコマに詰め寄られたバトーは、渋々後ろのラックを探るとオイルを取り出す。緑色の文字で書かれたラベルと、薄いレモン色のパッケージ。間違いはない。

 

「ほら。久しぶりの天然オイルだ。しっかりと味わえよ」

 

飛び出たオイル注入口にそれを差し込んだバトー。少佐にバレたらどう言い逃れしようかと考えていたとき、彼の目にあるものが映った。

 

『ORGANIC OIL』

 

目の前に置かれた缶には、確かにそう書かれていた。しかし、おかしい。天然オイルはいまタチコマに与えたばかりなのだ。しかも、1つしか買っていないはず。バトーの顔から、徐々に血の気が引いていった。

 

まさか……。

 

そう思い、タチコマの方を振り返るバトー。案の定、そこには千鳥足になったタチコマがふらついていた。

 

「あれぇ、バトーさぁん!てんねんオイルって、こんな味でしたっけぇ~?」

 

そう言いながらふらついたタチコマは、後ろのラックに激突してしまった。筋トレ用品が次々と転がり落ちて、鈍い音が響く。いくつかのグッズは見事に割れて使い物にならなくなってしまい、あまりの出来事にバトーは口を半開きにしたまま呆然としていた。

 

そう、タチコマに渡してしまったのは、あろうことかビールだった。以前、面白商品としてオイル缶に似たパッケージに入ったビールを土産でもらったとき、そのままここに置き忘れた結果、取り違えてしまったのだ。しかもそれは、オイル缶そっくりの注入ノズルまで付いた悪趣味なジョーク商品だった。

 

タチコマはおそらくあの量を一気に飲んだのだから、AIが影響を受けてもおかしくない。起き上がったタチコマは自分の異変に気づいていないのか、いつもの調子でバトーのもとに向かってきた。当然、足元はふらついていて、立てかけてあった物をつぎつぎと薙ぎ倒して近づいてくる。潤滑系に混じったアルコールがセンサ値と姿勢制御の補正を狂わせているのかもしれない。これでは暴走戦車だった。

 

「タチコマっ!止まれ!」

 

もはや走る凶器と化したタチコマにバトーはそう怒鳴るものの、酔っている影響なのかまったく聞こえていないようだ。義体の身体機能を臨戦態勢並みに高めたバトーは、瞬時に横っ飛びをしてタチコマをかわす。彼自身は無事で済んだものの、タチコマの方はそのまま作業台に突っ込んでしまい、自慢の工具類が派手に散乱してしまった。

 

「ふへへぇ、何だかノッてきましたねぇ!それにしても水臭いなぁ、バトーさんは……。ボクと戦闘訓練したかったのなら、最初からそう言ってくれれば良かったのに!」

 

「そんな馬鹿なことしねえよ!落ち着け、タチコマ!」

 

普段の任務並みの機敏な身のこなしに、勘違いしたタチコマが放った危険な一言。バトーは気が気でなく、何とか彼を落ち着かせようと試みる。しかし、それは無駄な足掻きだった。

 

「では、いきますよ~!」

 

次の瞬間には、タチコマがまっすぐバトーに飛び掛かっていた。いくらヘビー級のサイボーグといえども、相手は立派な思考戦車である。1トン近い巨体の直撃を受けたら無事で済むはずもなく、バトーは咄嗟に伏せてタチコマの一撃をかわした。

 

しかし、タチコマもただの思考戦車ではない。着地と同時に脚部をタイヤに変形させてその場で一気に旋回すると、バトーの足をマニピュレータで掴む。懸命に逃げようとするが、圧倒的な力の差に彼はなすがままに引きずられてしまった。

 

「へへへ!捕まえましたよ、バトーさん!」

 

「よせ!やめろ、タチコマ!」

 

やり取りを聞く限りでは、タチコマの無邪気な声と相まって父と子がじゃれ合う微笑ましい光景を連想できないこともないが、現実は全くかけ離れていた。一人の男に襲い掛かる青い小型思考戦車。その現場に居合わせてしまったら、一般人ならすぐに逃げ出して警察に駆け込むところだろう。

 

タチコマは酔っているとは想像できない機敏な動きでバトーの両腕をマニピュレータで拘束すると、胴体ごと覆いかぶさるように押さえ込み、身動きを取れなくする。構図としては飼い主に甘える大型犬のそれに近いものの、やはりタチコマの大きさが違い過ぎてそんな光景とは程遠い。

 

「参りましたかぁ、バトーさん?ボクだって、本気出せば強いんですよ」

 

もはや、バトーにはそんな言葉に答えている余裕すらなかった。このままでは本当にタチコマに押し潰されてしまうかもしれない。しかも、その原因が自分にあるのだから、まったくもって笑えない話だった。

 

何とか隙を見つけようと足掻くバトーだったが、何せ相手は9課の誇る思考戦車である。凶悪犯罪者に隙など見せないようその動きは洗練されていて、自分ですら逃げ出すのは困難だった。一方のタチコマはしばらくバトーを押さえ込んでいたが、なかなか降参しないことに業を煮やして、あることを思いついた。

 

左腕のマニピュレータからQRSプラグを伸ばし始めたのだ。これでバトーの電脳と有線し、電子的に制圧して拘束すれば、彼も降参してくれるだろう。現在の情報を総合的に判断した彼のニューロチップは、そんな結論を導き出したのだった。

 

うにょうにょとうごめきながら、触手よろしく伸ばされるQRSプラグにバトーは絶句した。例えるならば、ホラー映画の一場面のような光景である。彼は力の限り懸命に暴れるものの、やがてプラグの魔の手が彼の首筋をとらえた。

 

すっ、と差し込まれるQRSプラグ。しかし、硬直したのはバトーではなく、タチコマのほうだった。そもそも、バトーは一見すると肉体派のように見えるものの、実は電子戦の専門である。一方のタチコマは9課のAIではあるが、バトーほどのスキルは持ち合わせていないのだ。

 

逆侵入されて無力化されたタチコマは、力なくその場に倒れ込む。しかし、その下にはバトーがいた。

 

しまった、と思ったときには時すでに遅く、完全にバトーはタチコマと床の間に挟まれて動けなくなってしまった。制御の一部をタチコマに戻してもみたが、動き出す気配もない。もしかすると、アルコールを誤って摂取した影響でAIがフリーズしているのかもしれなかった。

 

救助を呼ぼうにも、この地下区画はセーフハウス代わりに使うため、外部通信を遮断する簡易シールドを張っていた。こんな時に限って、それが仇になった。

 

「おい!起きろぉ!タチコマぁ!」

 

地下には一晩中、彼の悲痛な叫びが響き渡っていたという。

 

翌朝、バトーが出勤してこないことを不審に思った少佐が、彼の居場所を電脳から突き止めた結果、騒動から12時間経ってようやく彼は無事に発見されたのだった。発見当時、タチコマに抱きつかれたままだった彼は、ひどく衰弱していたという。

 

あいにく、すぐにタチコマにオイルを渡したことがバレて少佐にこってり油を搾られることになったものの、当の本人は自分がこのまま忘れ去られずに救出されたことに深く安堵していたという。また、タチコマの記憶もオイル摂取後は正常に記憶されておらず、実はビールだということは何とかバレなかった。

 

それでも、一つ興味深いことがあった。

 

後で赤服が調べたところ、タチコマのAIには昨晩、一度もフリーズした痕跡がなかったのである。

 

騒動後ハンガーで整備を受けていた彼のタチコマは、どこか満足げだった。

 

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