ミュータントだって、幽霊は怖い

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ニッカメさんたちです


忍者だって、幽霊は怖い

 「ええっ!ちょっとこれっ!どういうことなのっ!」

 

 そんな悲鳴が上がったのは、まさにミケランジェロが「人間の友達に会ってくる」と飛び出していった直後だった。悲鳴を上げた本人は、緑色の肌でもわかるくらいに真っ青になり、己の所有物であるパソコンを握りしめていた。

 

 「どうした、ドナテロ」

 「まーたなんか面倒なことしやがったのか?」

 

 仲間がパニックに陥った時こそ、リーダーが冷静でなければならない――アニメからの教えを忠実に守るレオナルドと、完全に野次馬根性まるだしのラファエロが、対照的に言葉をかけた。しかし、実際にかけられたドナテロは未だにノートパソコンの画面を凝視し、腕をわなわなと震わせるばかりで、完全に頭がフリーズしているようだった。

 

 「あん?なんだ、メールが来てるだけじゃねーか」

 

 その様子に業を煮やしたラファエロが、ドナテロの横から画面をのぞきこむ。

 

 「だとしたら来ているメールが問題なんだろ?」

 

 それぐらい考えろ、とレオナルドが逆側からのぞきこむ。ラファエロからのイラついた視線をさらっと流しつつ、メールの文面を声に出して読んだ。

 

 「どれ。えー…」

 

 

 

 『まだ見たことのない人間以外のあなたへ

 

  どうもこんにちは、初めまして。

  気まぐれにネットサーフィンをしていたら、

  人間臭い中に異質な香りのあなたを見つけました。

  しかも懐かしいスプリンターの香りもするので、恐らく関係者なのだと思います。

  彼に久しぶりに会いたいと思いましたので、今からそちらに向かいます。

  どうぞよろしくお伝えください』

 

 

 

 レオナルドは途中から考えることをやめた。きっとドナテロもそうだったのだろう。4人の中でも特に頭のいい彼は何とか理解しようと試みたのだろうが、その結果がフリーズである。そんな中で、「は?なんだこりゃ?意味わかんねー」とある意味一番幸せな頭を持っているラファエロが、ふと気づいてメールを下へスクロールさせる。

 

 「おい、よくわかんねーけど続きがあるぜ」

 「え」

 

 

 『PS.ちょっとパソコンから離れててください』

 

 

 「はっ!?」「なっ!?」「ぎゃん!?」

 

 

 3人が同時に驚きの声を上げる。それはそうだろう。

 

 なにしろ、ノートパソコンが突然痙攣したかのように跳ね上がったのだから。

 

 ドナテロの手を離れ、地面に転がるノートパソコン。

 盛大に落ちた割には偶然にも(・・・・)、その画面は3人のほうを向いていた。

 そして、落ちた衝撃のためか、先ほどまで白く光っていた画面が真っ暗な状態になり沈黙する。

 

 「一体…?」

 

 そんなレオナルドの疑問の声は、さらに新たな事象によって遮られる。故障したと思われたパソコンから、とんでもなく大きな雑音が響き始めたのだ。そのうるささにフリーズしていたドナテロを含め、思わず耳をふさいでしまうほどだった。

 

 まだまだ不思議な現象は続く。パソコンの画面がテレビノイズのようになってしまったのだ。今なお鳴っている音と合わせると、本当にテレビのようになってしまっていると3人は気づいた。

 さらに、ノイズ音だけでなくラップ音も響き渡るようになった。部屋中のありとあらゆるものが、何か(・・)に反応し、まるで怯えているかのように震えている。

 

 ここまで超常現象が続くと、普段はこういうことに全く怖気づかないはずのラファエロでさえ、息がうまく吸えていないことを自覚し始めた。ドナテロは最初から脳で処理できる容量をオーバーしているし、レオナルドはもっぱらこういうことが苦手。先週にミケランジェロが持ってきたジャパニーズホラー映画を全員で見た時も、持ってきた本人と一緒にほぼ気絶していたのである。その後しばらくテレビ画面を直視できなかったほどなのだから――

 

 

 

 ――マテ、ソウイエバ、アノ映画ニモ、コンナ場面ガアッタヨウナ

 

 

 

 ――ぶつん

 

 

 

 何か最悪な想像が浮かんだその瞬間、ノイズが消える。

 嫌でも注目してしまうパソコンには、もうテレビノイズは映っていなかった。

 しかし、その変わりに映っていたものに、3人が3人とも声が出ない悲鳴を上げた。

 

 

 

 ――ドコカワカラナイ、森ノ中ニ

 

 

 ――小サナ井戸ガ、ヒトツ

 

 

 ありえない。あれは創作物だ。映画の中だけの話だ。下らない作り話だ。科学的じゃない。

 

 

 そんな、3人の思考をあざ笑うように。

 

 

 ――イドカラ、シロイテガ

 

 

 

 

 

 

 「っ、あ、、、せん、、せい、、、たすけっ、、、ひぃ、、、」

 「い、いぁ、、、いやぁ、、、」

 「う、うそだ、おれは、しんじねぇぞ、こんな、こん、っ!」

 

 もはや体面を汚すことを気にする余裕もなく、互いに抱き合うタートルズ。

 そして、その時が訪れる。

 

 

 

 

 

 

 

 ――カミノナガイオンナガ

 

 

 ――アア、ガメンイッパイニウツッテ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 テガ   ガメンカラ   トビダシタ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スプリンターは今まで聞いたことのない息子たちの悲鳴を聞く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 彼がリビングに着いた瞬間目に飛び込んできたのは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 泡を吹いて気絶している末弟以外のタートルズと、それを指さして爆笑している青年だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あっはっはっはっはっは!!ひぃー!ひぃー!!」

 

 何よりスプリンターにって頭を抱えたかったのは、その青年が、自分が尊敬するべき人である、ということであった。

 

 これが、タートルズの未来を大きく変えることとなった、一人の青年との最悪の出会いである。

 

 

 

 

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 突然現れた青年のせいで、タートルズの毎日は驚きの連続となった。

 

 「いやぁーこんな驚くとは、やっぱりこの登場は知ってる人にとってはトラウマですなぁ」

 「何なんだてめぇは!」「ふ、ふざけた真似しやがって!」「僕のパソコンに何したの!」

 「ごめんごめん、ちょっとやりすぎだとは思ったよ」

 「そ、そんな適当な謝罪で許すと思うか!」

 「一発、いや気が済むまで殴らせろ!」

 「やめておけ、お前たち」

 「先生!なぜ止めるんですか!」

 「なぜならこの方は私の先生、つまりお前たちからすれば大先生にあたるからだ」

 

 「え――!!」「エ――!!」「ゑ――!!」「ただいまー。みんなどったのー?」

 

 衝撃の事実に驚かされるタートルズ。

 

 

 

 

 

 「いやぁーまだまだ若いですなぁ」

 「くそっ、一発も当たらねぇ…!」

 「隙がなさすぎる…」

 「速すぎて目じゃ追えないよ…」

 「ほげー」

 「っ、やはりお強いですな、先生」

 (((っていうか、先生が勝てないってどういうこと!?)))

 「スプリンター、君は以前より強くなったじゃないか。十分だよ」

 

 先生より強い大先生に驚かされるタートルズ。

 

 

 

 

 

 「いやぁー面白いロボットですなぁ」

 「すごーい!クランゲがジャグリングされてるー!サーカスみたーい!」

 「クランゲロイドの頭とクランゲが交互になってるところが、無駄に凝ってるというか…」

 「もう俺はあいつを無視することに決めた」

 「あいつじゃなくて大先生だ。とは言っても、俺も頭が痛いよ…」

 「おや、なんだこの光る液体は。試しに飲んでみよう」

 『ちょっと待てぇ!』

 

 ミュータジェンを飲んでも全く問題のない大先生に驚かされるタートルズ。

 

 

 

 

 

 「いやぁーお茶はやっぱり緑茶に限りますなぁ」

 「これは夢だ…大先生が水の上で正座してお茶飲んでるなんて、非科学的な光景が見えるなんて現実のはずがない…」

 「でも僕この間大先生が空飛んでるの見たよー?」

 「マイキ―!やめてくれ!これは夢だ!夢なんだぁああ!」

 「ああ、とうとうドナが壊れた」

 「…俺は知らねぇ」

 「先生のいろいろな面を見ておけば、どんな状況にも対応できるようになるぞ。

  私も、私も、わた、わたわたわわわわわブクブク」

 『せんせー!?』

 

 突然倒れる先生に驚かされるタートルズ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、シュレッダーの前に立ちふさがる大先生に驚かされるタートルズ。

 

 「誰だ、お前は?」

 「…大先生?」

 「なんで、今まで僕たちの戦いには全く手を出してこなかったのに?」

 「本当に、大先生?」

 「あいつ…何を?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「シュレッダー、君は引き金を引いてしまったんだよ。

 

  ありえたかもしれない未来のうち、もっともありえない未来を選んでしまったんだ。

 

  君に自覚はないだろう?ないだろうね。

 

  それが当たり前で、当然で、必然で、運命なんだ。

 

  後でどれだけ後悔しても、もう遅い。

 

  後悔できなくても、もう遅い。

 

  結末は一つで、もう揺るぎない。

 

 

 

 

 

  最後に笑うのは、僕だ」

 

 

 

 

 

 その笑顔に背筋が寒くなったのは、果たしてシュレッダーを始めとする敵だったのか。

 

 

 

 

 それとも、後ろで庇われているはずのタートルズだったのか。

 

 

 

 

 同じころ、その悪寒に飛び上がったスプリンターのみが知っている…

 




ティーンエイジだって、幽霊は怖い(ふつう)


衝動的に書いてしまったんです(いつも)。
この間初めてタートルズを知って、愛が溢れ、
まだ全部観終ってないのに書いちゃうあたりがひどい。
しかも何にも考えてなく書いてるからさらにひどい。
書き途中の作品を放置しているからもう最悪ね。

でも最近またちょっとやる気が出始めてるから、頑張りたい。
ちょっときっかけ作りをしたかった。そのための作品でした。
やっぱりちゃんと完結させたいですし。


とりあえずタートルズ。結婚しよ。

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