篠ノ之家の猫はIS搭乗者(全話修正中)   作:たいお

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第28話 一難去って……

◇   ◇

 

「きた!テオきた!」

「メイン猫きた!」

「これで勝つる!」

 

 アリーナのゲート口に訪れた私は、早速少年達からいい笑顔で出迎えられた。

 既に銀雲を開放させている私は、瞬きをする間に間に箒ちゃん達の元へと到着した。少し離れた場所にいるラウラちゃんが驚いているが、他の皆は私の速力に慣れてしまったのか驚く様子は無い。

 

 皆の身体と機体の様子を、ISのステータスチェックで確認する。

 ふむ……一夏少年とシャル・ガールは機体ダメージがA-くらいまで蓄積しているみたいだね。そしてセシリア姫と鈴ちゃんはB+、表示されている稼働時間が先程の2人よりも長い分、機体消耗が多かったと見るべきだろうね。シールドエネルギーもやはり後者の二人の減りが目立っている。で、箒ちゃんには機体損傷無しと。

 どうやら重傷者が現れる前に来れたみたいだね。その点は良かったと言っておくべきか。

 

 さて、私の代わりにラウラちゃんを止めてくれたコネコ達を労ってあげなくてはね。

 

≪よくやってくれたね君達。箒ちゃんをしっかり守ってくれたみたいで私も嬉しく思うよ≫

『いえ、とんでもないです!』

『これも我が敬愛するご主人様の望みを叶えたいが為で御座います!』

≪後は私がこの場を務めよう。君達はゆっくり休んでおきなさい、ありがとうね≫

『はいっ!』

『御用の際は何時でも御呼びを!』

 

 そう言うと2匹の【ビット=コネコ】は光に包まれ、私の翼部パーツに戻っていった。

 

「もしかして、今の猫みたいなのってテオの装備なのか?」

≪あれ?言ってなかったっけ?≫

 

 あぁ、そう言えば皆の前で披露したのは今回が初めてだったか。

 前回使ったのはクラス代表対抗戦以来だったし、メンテナンスは誰の邪魔にも成らないようにひっそりやってたし、知らないのも仕方がない。ちなみに私の機体メンテナンスはこの身体では流石に無理なので、月に一度、日曜日にクロエお嬢ちゃんがラボから出てきて人目に触れない場所でやってくれる。

 

≪そうだよ。今のは私の武装の1つ【ビット=コネコ】、セシリア姫のブルー・ティアーズと同じビット兵器さ≫

「わたくしのティアーズと……!?けれど先程はおじ様や箒さんと意思疎通をしていたみたいですが……」

≪私自身は姫ほどビット適正値が高くないからね。その代わりにビット自体にAIを組み込んで、全自動で敵を攻撃してくれるようにインプットされているのさ≫

「全自動遠隔狙撃兵器……今更な話ですけど、おじ様の規格外には驚かされるばかりですわ」

 

 正確には、束ちゃんの発明の賜物なんだけどね。私がそれを使っているに過ぎない話だから、規格外なのは束ちゃんなのです。

 さて……。

 

≪そろそろその戦意を抑えてもらえないかな?ラウラちゃん≫

「ケモノか。貴様もそいつらの加勢に来たとみていいのだな」

 

 相変わらずラウラちゃんの目つきはギラギラと鋭い。私が戦う意思を見せたならば、すぐに食いついてきそうなくらいの勢いである。ケモノ呼ばわりされちゃったけど、今のラウラちゃんの獰猛さの方がよっぽど獣……ゲフンゲフン。

 

 しかし、彼女のやる気に答えるわけにはいかない。

 そもそも私は戦闘マニアというわけじゃないから、戦う理由が無い限りはそういうのはご遠慮願いたいんだよね。ここ数年は色々飛び回って頑張ってたんだから、この学園にいる時くらいは落ち着かせてほしいからね。私も歳だし。

 

≪お生憎だけど、ラウラちゃんにはここで戦闘を引いてもらうよ。もちろん少年達もね、所謂引き分けという奴だ≫

「ケモノ風情が私に指図をするつもりか?思い上がりも甚だしいぞ」

≪いやいや、私にはそんなつもりはないよ。これはあくまで、織斑先生より預かった命令だからね≫

 

 千冬嬢の名前が出た途端、ラウラちゃんの眉がピクリと動く。

 

≪『今より月末の学年別トーナメントまで、一切の私闘を禁ずるものとする』……これが織斑先生からの命令だよ≫

 

 そう、先ほどまで私は千冬嬢と共に学園長室にいた。理由はシャル・ガールの件に関してで、その話に一区切りがついた辺りでアリーナでの戦闘の件を聞かされたのだ。

 アリーナでこの子達が戦っていることを知ったのは、千冬嬢の業務用携帯に入ってきた着信。どうやらアリーナの騒ぎを聞きつけた生徒の一人が職員室にいた教員に報告し、各教員へと伝達。千冬嬢も教員の一人として連絡が入ったというわけである。

 

 そんな時、轡木殿が『では、テオ君にお願いしましょうか』と一言。

 私の専用機【銀雲】が全IS最速だということを知っている彼は、いち早く現場に駆けつけられることと私が精神的に大人側であることとを踏まえて、私が騒動を収められるのに適任だと考えたのである。しかもこの場でのIS展開を緊急時という事で許可するというのだから、学園長室からアリーナまで5秒と掛からないのだ。

 

 轡木殿の一言に一瞬呆気にとられた表情をした千冬嬢であったが、彼に穏やかな表情で目配せされたことによって、それを直ぐに消す。そして次に呆れたような顔を浮かべつつため息を吐くと、私に対して指示を出してきた。

 それが先程ラウラちゃんに言ってみせた命令である。

 

 そして私は、こうして現場に急行。

 ちょうどその頃に箒ちゃんがラウラちゃんに斬りかかっていく光景と出くわしたため、私は先んじて【ビット=コネコ】を展開。箒ちゃんの身が危うくなりそうだったら射撃を許可すると言い渡して、上空で待機してもらっていたのだ。

 

 ん?なんで自分で行かなかったのかって?

 箒ちゃんの真剣な表情が気になったし、様子見がてらにちょっとね。万が一になっても私の速度なら十分に割り込めるし。

 

「……貴様が教官からの指示を預かっただと?その場凌ぎとも捉えられるような言葉を、私が信用するとでも?」

≪信じる信じないは受け取る側の自由だよ。だけど本当に織斑先生が指示していたのならば、それを裏切るのは非常に不味いとだけ言わせてもらおうか。確認なら後からでも出来ることだしね≫

「…………ふん」

 

 一瞬だけ眉間の皺をより深く刻んだラウラちゃんだったが、その後すぐにISを解除。

 どうやらここは大人しく引いてくれるようである。

 

「いいだろう。織斑教官の命令を背くのは私の忠義に反する、この場は貴様の言を信用してやろう。……ただし、これが虚言であったならば貴様は今度のトーナメントで徹底的に叩き伏せる」

≪嘘は言ってないから心配は無いけど、了解した≫

「貴様もだ、織斑 一夏。貴様は元より潰すつもりでいる、せいぜい負けた時の言い訳でも考えているがいい」

「負けるつもりは更々無えよ」

「好きに言ってろ。……そして」

 

 そこでラウラちゃんは、腕を前に突き出して、ピッと指を差し向ける。彼女の指が向かう先には、箒ちゃんがいた。

 

 箒ちゃんは突然の指名に動揺することなく、堂々と彼女と対面している。

 

「貴様、名前を言え」

「……篠ノ之 箒」

「篠ノ之 箒……その顔は覚えたぞ。私に苛つく目を向けた貴様がとにかく気に入らない、貴様も私が叩き潰してやるからそれまで覚悟していろ」

 

 そう言い放ったラウラちゃんは、クルリと踵を返してゲートの方へと歩いていった。

 

 アリーナに漸く静寂が訪れる。

 彼女がゲートの奥に消えていったのと同時に、皆はISの装着を解除した。

 

≪みんな、大丈夫だったかい?≫

「これくらい平気だって……いてて」

「一夏さん、無理してはいけませんわ。あのドイツの人から重そうな蹴りを受けていたではありませんか」

「あんたこそ人の心配してる場合じゃないでしょ。装甲の傷も浅くなかったし、腕にちょっと痣が出来てるわよ」

「そういう鈴もダメージ少ない筈でしょ?まぁ、僕も他人のこと言えないんだけどね。手痛いの喰らっちゃったし」

 

 ふむ、みんな身体に若干の怪我がついているようだけど重傷と呼べる程の外傷は見当たらないようだ。この様子なら、今度のトーナメントには差し支えない状態で出られるだろう。こんなところで出場禁止にされちゃったら堪ったものじゃないだろうしね。

 

 そうして皆が互いの身体を心配してる中、箒ちゃんだけはラウラちゃんが出て行ったゲートの方向をジッと見つめていた。先ほどから崩れていない、真剣な表情のままで。

 

「…………」

≪あの子が気になるのかい?箒ちゃん≫

「……あぁ」

 

 彼女はそう答えながら頷いた。

 

「あいつの……ラウラの眼は、『あの時の私』と同じだった。私から大切なものを奪っていく周りが嫌で、それを黙らせられるための力を欲していた『あの時の私』に」

≪けど、箒ちゃんはもうあの時のような眼をしていない。その過ちに気付けて、道を正すことが出来たんだ≫

「テオのお陰だ。そして……道を踏み直せた今だからこそ、あの眼をしたあいつが気になってしまうんだ」

 

 箒ちゃん……。

 

「テオ」

≪なんだい?≫

「私に、あいつを変えてやることは出来るだろうか」

 

 成程。箒ちゃん、君はそれを望んでいるのか。

 あの子を、ラウラちゃんを救ってあげることを。

 

 それが箒ちゃんのやりたいことなら、私が否定する理由なんてどこにも無い。

 

≪出来るさ。私も出来る限り力になるよ≫

「あぁ……ありがとう」

 

 任されましたよ、と。

 それにしても、箒ちゃんが一夏少年以外の子にこれ程までに親身になってくれようとしているとは……お父さん感激!あ、お父さんは柳韻殿だった。

 

 

 

――――――――――

 

 場所は変わって、学園の保健室。

 保健室では一夏少年達が、互いに包帯を巻いたり傷薬を塗ったりして、傷の手当てを行っている。

 保健室の先生はどうやら緊急の職員会議とやらが行われているらしく、それに出席しているようである。なので不在時にすぐ使えるよう備えてある薬箱を使って、現にこうして各々で処方用の道具を取っていってるのである。ちなみに薬箱は自由に使える代わりに、傍らに置いているメモ用の紙に使用した道具をサッと書いておく必要があるらしい。

 

 ちなみに、手当の様子はどんな感じかというと……。

 

「ほら一夏、湿布だ。少し冷えるかもしれんが我慢しろよ」

「あぁ良いぜ。どんとこい……ひぎぃっ!」

「キモい」

「うぷ、エチケット袋をくださいませ」

「うわぁ……」

「いや、ビックリして変な声が出ただけだからな?そして今度は皆の反応が傷つくからやめて死にたくなる」

「ほら、アホなことしてないで背中を向け。地面に落ちた時に背中も打ったのだろう?こっちにも貼るぞ」

「よし、今度は変な声を出さないぞ……んんっ!」

「箒、そこの消毒液ちょうだい」

「では、わたくしは包帯を。シャルルさん、先に包帯を巻いて差し上げますわ」

「それじゃあ、お言葉に甘えようかな。お願いねセシリア」

「なんだろう、このスルーされた感」

 

 うん、少年の扱いは相変わらずみたいだ。

 

 それにしても、シャル・ガールは他の子に肌に触れさせて大丈夫なのだろうか。女の子と男の子の肌って結構違いがあるだろうし、いくらシャル・ガールの違和感に気付かなかったセシリア姫と言えどもそれは流石に感づくんじゃ……。

 

「シャルルさんの肌は綺麗ですわね。身なりに気を遣った殿方は素晴らしいと思いますわよ」

「あはは、ありがとう」

 

 そんなことはなかった。セシリア姫も相変わらずみたいだ。

 

 各自の手当てもひと段落したところで、鈴ちゃんが誰ともなく喋り出した。

 

「それにしても、職員の緊急会議ってなんなのかしら?やっぱりあのドイツの件だったり?」

「そうかもしれないね。けどさっきの放送では職員全員って言ってたし、保健室の先生まで出席する必要がある程なのかな?」

 

 いや、多分ラウラちゃんの件とは別だろうね。出て来たとしても副件程度の問題として取り上げられるだろう。

 恐らく先ほど轡木殿が教えてくれた、学年別トーナメントの方法について……あっ。

 

≪そういえば言うのを忘れてたけど、今度の学年別トーナメントだけど少し内容が変更されるらしいよ≫

「えっ、そうなのか?っていうかなんでテオがそんなこと知ってるんだ?」

≪アリーナに来るまで千冬嬢と一緒に学園長室にいたからね。その時についでに教えてもらったんだよ。多分緊急会議っていうのもその件に関係あるんじゃないかな≫

「知ってんじゃないのよ……で、内容の変更って?」

≪あぁ、それは……む?≫

 

 説明しようとした時であった。保健室の扉の向こうから、夥しい量の足音が遠目に聞こえてきた。音はどんどんこちらに近づいてきているようで、音は大きくなっていく。

 他の子たちも音の存在に気付いて、私と同じように扉の方へ視線を向ける。

 

 そして音が最高潮にまで大きくなった時、女の子の歓声と共に扉が吹き飛んだ。

 

「織斑くん!」

「デュノアくん!」

「テオさん!」

 

 吹き飛んだ扉の向こう側には、女の子の群れや群れ。廊下を埋め尽くすほどの密集っぷりで押しかけて来た女の子たちは、ザッと見ただけでも40人はいるだろう。1クラス分以上の人数である。

 女の子たちは私や一夏少年達の名前を呼びながらゾロゾロと保健室の中へと入ってきて、瞬く間に保健室が女の子で溢れ返る状況となった。

 

 突然の事で、一夏少年たちは茫然としてしまっている。

 

≪どうかしたのかな?お嬢ちゃん達≫

「これ!」

「これ!」

「なぁにこれぇ」

 

 一部謎の応酬が混じりながらも、お嬢ちゃんたちは私達に1枚のプリントを差し出してきた。計40枚のプリントが一斉に差し出される光景というのも中々シュールだ。

 

 ぶっちゃけ私は既に知らされているので中身を確認するまでもないが、差し出されたプリントの1枚をサラッと流し読みする。

 内容は以下の通りである。

 『今月末に開催する学年別トーナメントでは、より実戦的な模擬戦闘を行うために2人1組での参加を必須とする。なお、ペアが出来なかった者は抽選で選ばれた者同士で組むものとする』

 といった具合である。後は締切と細かな注意点と書き込み欄が掛かれている程度である。

 実践的な模擬戦闘の経験を積むためと書かれているけど、おそらくこれは建前だろうね。恐らく先月の無人機襲来の件を考慮して、万が一の場合に対応が出来るよう現場の人数を確保しておこうという算段、といったところかな。

 そうするくらいなら審判役で教員を配備するなり、ゲート付近に待機させた方が良いんじゃないかとも思えるけど……まぁあちらの決めたことに一々口出しするのもアレだし、止めておくとしよう。

 

「私と組もう、織斑くん!」

「僕と契約して、タッグパートナーになってよ!」

「お願いデュノア君!」

「大丈夫、痛くしないから!」

「テオくん、私と一緒に頑張らない!?」

「エンダぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 すごい熱気だ。

 そういえば今回のトーナメントで優勝したら、一夏少年と交際出来るって話が出てたんだっけ。本来なら一夏少年は専用機持ちとはいえ初心者だから、優勝する為の戦力としては一般生徒よりも頭一つ出ているくらいの期待値なんだけどね。

 で、タッグになったら優勝の景品がパートナーの娘同士で奪い合う形になるだろうから本人やシャル・ガール、私と組んで自分だけ賞品の恩恵を預かろうとしてる……恐らくそんなところかな。勢いで来ているような感じだけど、しっかり考えている辺りが流石は女の子。

 

「――悪い、皆!俺はシャルルと組むから諦めてくれ!」

 

 と、ここで一夏少年が一際大きな声でそのように言い渡した。

 シャル・ガールの男装の件は時が来るまで内密にしている必要がある。もしここでシャル・ガールが女の子と組むことになれば一緒にいる時間が増えて、ガールの正体に気付いてしまう可能性があるかもしれない。

 そうならないためにも、一夏少年はシャル・ガールと組むと言い出したのだろう。2人をチラッと見てみると、シャル・ガールが少年にお礼を言っているようなそぶりをしていた。

 

「まぁ、それなら仕方ないか」

「男子同士というのもそれはそれで絵になると思います。うっほ」

 

 女の子達は、どうやら納得してくれたみたいだ。

 

 で、一夏少年は申し訳なさそうな表情でこちらをチラリ。どうやら私を置いて保身に入ったからそのような顔をしているのだろう。なに、心配することは無い。

 

≪申し訳ないけど、私は抽選で選ばれた子と組むようにさせてもらうよ。君たちの好意はとても嬉しいけれど、私から1人選んでしまったら不公平になってしまうからね≫

 

 まぁ、こうするしかないだろうね。

 私と組みたいと思ってくれている子には申し訳ないけれど、穏便に済ませるためには私は抽選相手と組むようにしなければならないからね。

 

「そっかぁ、そう言う事ならしょうがないよね」

「流石テオさん!紳士的な対応を平然とやってのけるッ。そこにシビれる!あこがれるゥ!」

「焦らしプレイ!そういうのもあるのか!」

「変態は今日の夕飯抜きにするわよ」

「いやん」

 

 そうしてお嬢ちゃんたちは、再びゾロゾロと部屋を出て行った。嵐が過ぎ去っていった保健室は、より一層の静けさが目立った。

 

「さぁ一夏、あたしと組む以上は無様な真似は許さないわよ」

「一夏さん、早速わたくしとトーナメントに向けての打ち合わせをいたしましょう」

「なにナチュラルに俺と組んだことにしてんの!?俺はシャルと組むって言っただろ!」

「「問答無用!」」

「少しは問答しろよ!したところでシャルルと組むけど!」

 

 おやおや、鈴ちゃんもセシリア姫も中々強かのようで見ていて微笑ましい。まぁ、きっとそのまま一夏少年とシャル・ガールのペアのままでいくだろうから、そのまま2人で組むことになるだろう。

 

 さて、箒ちゃんにも勝手にそう決めたことを謝っておくとしようかな。……尤も、その必要はないかもしれないけどね。

 

≪箒ちゃんもごめんね。折角だから箒ちゃんとも組んでみたかったけど、出来そうにないや≫

「いや、大丈夫だ。私は私でちょうど組みたい相手がいたのでな」

≪ほほう、それはもしや……≫

「ああ――」

 

 その次の一言は、騒がしくなり始めた保健室を再び静かにさせるのに十分な内容だった。

 

 

 

 

 

「――私は、ラウラと組む」

 

 

 

―――続く―――

 




箒さんの主人公オーラハンパねっす!
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