翌日の朝、私たちはいつも通りに登校してきて教室へと入っていく。
既に教室には多くのお嬢ちゃんたちが揃っており、それぞれ仲の良い子たち同士で談笑を楽しんでいる。朝から学園生活をエンジョイしているこの光景を見渡す事は最早私の日課と言っても間違いではないだろう。
「あっ、テオくんおはよう!」
「おっはー!」
「スラマッパギー」
入室してきた私の小さな小柄に気付いた傍らの女の子が挨拶をして来ると、それに続いて他の子たちも私に笑顔で挨拶をして来る。
≪ああ、おはよう≫
私は挨拶をしてくれた子たちにそう返しながら、テクテクと歩を進めていく。
私の後ろからは、箒ちゃんと一夏少年が肩を並べて教室に入ってきている。ここ最近は男装したシャル・ガールと一緒に教室に入ってくる機会が多かったため、箒ちゃんと2人きりで入って来るというのは少しだけ久しぶりのように感じる。
そう言えば、朝は食堂にも教室にもシャル・ガールの姿が見えなかった。クラスの子の中にはシャル・ガールの姿を探している様子も見受けられるが……どうやら昨日の別れ際に言っていた事は本当だったようだ。
「おはよう2人とも……あれ、織斑君、目の下に隈が出来てるよ?」
「え?あぁ、まぁ……あれだよ、ちょっと寝付きが悪くてさ」
そう言いながら平静を装おうとする一夏少年の目元には、確かに目視可能な程度の隈が浮かび上がっている。
彼の隣にいる箒ちゃんは、そんな少年の様子を呆れた様子で横目から見ている。
「気にしなくても大丈夫だぞ、無自覚に色を振りまいたツケが回って来ただけなのだからな」
「無自覚……色……あぁ、そう言う事」
「え、何が?今ので何が分かったの?」
「織斑君……篠ノ之さんという子がいながら節操の無い」
「えっ?箒が何なの?全く話についていけてないんだけど!?」
「そ、そこで私の名前を出されても反応に困るのだが……」
やれやれといった具合に呆れる女の子の前で狼狽える一夏少年と、顔を少し赤らめる箒ちゃん。
ちなみに先ほどの言葉の意味は『天然タラシがまた何処かで女の子を惚れさせてトラブルを引き起こした』というものである。他クラスや別学年からは好奇や一目惚れの対象として見られている一夏少年であるが、既にクラス内では彼の評価がある程度凝り固まっている。また、セシリア姫や鈴子ちゃんの乙女姿を見ている一部の子たちが鈍感すぎる少年との恋は至難過ぎると判断し、彼女たちの恋路を温かく見守りつつ茶々を入れるポジションに甘んじていたりする。
そのため、このクラスで一夏少年に恋心を抱いている人物は意外と少数。箒ちゃんとセシリア姫、そして……。
「お、おはようございます……」
そんな事を考えていると、真耶ちゃんがフラフラの状態で教室に入ってきた。
その表情には明らかな疲労感が漂っており、覚束ないその動作と非常にマッチしている。まるで徹夜で何かの作業をし続けていていたかのようである。
「山ぴーおはよー。……うわ、先生も隈が出来てる!」
「ペアルックじゃ!織斑君とペアルックじゃ!」
「山ぴーでもないですし、ペアルックでもありません……うぅ、怒る気力も湧きません」
この時、クラスの全員が真耶ちゃんの発言を聞いてこのように思っただろう。山田先生、怒っても別に怖くないんだよなぁ……と。
周りの子たちが真耶ちゃんを見る視線が、どこか生暖かかった。
「それはそうと……そろそろSHRの時間ですから、皆さん席に着いてくださいね」
「せんせー、デュノア君がまだ来てません。というか朝から誰も見かけてません」
「それについてはSHRの時にお話ししますので……徹夜コースの作業が入ったのもそれが理由ですけどね……」
後半の独り言のような言葉は誰にも聞き取られていなかったようで、クラスの皆は『ハーイ』と元気よく返事をしながら各々の席へと座り始めていく。千冬嬢がこの場に居ないためか、その足取りはいつもより緩い。
私や箒ちゃんたちも、それに混ざって自分たちの席に着き終える。最終的に席が空いているのはシャル・ガールとラウラちゃんの席のみであった。
全員が座った事を確認すると、真耶ちゃんは先程よりか若干背筋を伸ばした状態で教団の前まで歩いて行き、クラスの子たちの方へ体を向け直す。やはり疲労の色が隠しきれていないのは、そっとしておくべき事だろうか。
コホン、と1つ咳払いを行った後に彼女はSHRを開始する。
「えっと、それじゃあ今日はですね……皆さんに転校生を紹介します。と言っても、皆さんはもう既に知っているというか何というか……」
転校生というワードに反応して、クラスの子たちがザワ……ザワ……と騒ぎ始める。そのような反応をするのも無理はない。何せ今月は既に2人の転校生を1組で迎えているというのに、微妙に空いたこの時期に更に増やそうというのだから。
そんな中で、いつも通りの様子で真耶ちゃんの言葉を聞いているのは私以外にもう1人。
箒ちゃんだ。彼女は他の子たちと違って、然としたまま席に着いている。
だがそれも当然の話である、何せ箒ちゃんには私が前日の夜に『種明かし』をしてしまっているので、これから後に起こる出来事もあの子は既に知ってしまっているのだ。マジックの種やオチをネタバレするのは些か無粋な事だが、箒ちゃんには先に耳に入れておいて欲しかった内容だったので、昨晩私の方から話をさせてもらった。
「じゃあ、入ってください」
「失礼します」
扉が開かれ、教室の中に1人の少女が入ってくる。
だが、その少女の容姿はクラスの全員に見覚えのある恰好であった。背中まで伸ばしている濃い金髪を後ろで丁寧に束ねており、中性的な整った顔には朗らかな笑みが浮かんでいる。服装はセシリア姫たちと違って大きな改造が施されていないデフォルトなものとなっているが、ローソックスを履いているため他の子たちよりも足元が露わとなっており、スラリとした健康的な生脚が映えて見える。
その姿は、今月転入してきたシャルル・デュノアと似ている……どころか、スカートと胸の膨らみ以外が完全に一致している。
まぁ……本人なのだから当たり前だよね。
「シャルロット・デュノアです。今日から改めて宜しくお願いします」
少女―――シャル・ガールはペコリと頭を下げながらそう挨拶をした。
殆どの子たちが未だに状況を把握し切れていない事を見据えると、真耶ちゃんが彼女の挨拶に続いて言葉を発し始める。
「えっとですね……デュノア君、というか実はデュノアさんだったんですけれど、今後想定される虚偽入学に備えるために学園の方でシミュレーションを行う事になったんです。その実行役を買って出たのがデュノアさんで、今月一杯まで皆さんには内緒で男の子のフリをして入学してもらっていたんです」
要はつまり、『犯罪をしていたかと思った?残念、学園公式の予行演習でした!』という事である。
こういった形にしたのもIS学園によるものであり、学園と同じく被害者となる筈であった一夏少年は元からシャル・ガールを助ける気だったのでそちらは問題なし。シャル・ガールの男装を事前に見抜いていた一部の国も、これを了承して目を瞑る様になっている。無論、無償で黙認する事を憚る国は、フランスに対してちょっとした『お願い』を裏で行っているのだが……そこまでは私の知る由ではない。
真耶ちゃんの話を聞いたクラスの子たちの反応は……。
「そうだったんだー。改めてよろしくね!」
「デュノアさん……だとちょっと堅苦しいかな?ねぇねぇ、シャルロットって呼んでも良いー?」
「う、うん。寧ろ名前の方で呼んでほしいかな」
「やっぱりそうだよね!だってもう私たち、仲間だもんげ!」
「もう許してやれよ……」
どうやらシャル・ガールを受け入れる気満々のようだ。そもそも今回用意した建前は学園公式の行いという事で彼女たちに認識させているため、騙されたと感じた子は殆どいなかったのだろう。
いや。もし真実を告げたとしても、この子たちはお構いなくシャル・ガールを受け入れてくれたと、個人的に私は思っている。何せ、こんなに良い子たちなのだからね。
「なんだぁ……やっぱりISを動かせる男の子が2人いるなんて虫が良すぎる話って事ね」
「それならそれで織斑君のプレミアが一層上がる訳ね。商売が捗るわ……サンキューシャッル」
「裏で販売してる織斑君の写真の値段上げとくわ」
中には商売魂の逞しい子がチラホラと。あの子たちは将来、大物になるような気がする。
「良かったな、シャルロット」
「うん……ありがとう、一夏」
いつの間にか自席から立ち上がっている一夏少年とシャル・ガールが、クラスの光景を見て微笑み合う。
こうしてシャル・ガールはクラスの子たちに温かく迎えられ、無事に1組の仲間として改めて加わるのであった。
めでたしめでた―――。
「待った!!」
……と、思いきや。
どうやらもう一波乱巻き起こるようだ。
「昨日、男子が大浴場を使用したという報告があります!」
『なにぃ?』
「更に、目撃情報をベースにそれぞれの出入り具合を分析した結果……織斑君とシャルロットが混浴を果たしている確率が非常に高いです!」
『なにぃ!?』
≪申し上げます!一夏少年がシャル・ガールの裸を見てしまいましタァ!≫
『ダニィ!?』
「おいぃぃぃ!?テオォォォォ!?」
私の言葉を聞いた途端にクラスの子たちや一夏少年、真耶ちゃんが酷く驚いた様子を示す。それ以外の反応としては、シャル・ガールが一瞬で顔を真っ赤に染め上げており、箒ちゃんも呆れた様子で溜め息を吐いている。
起きるなら、起こしてしまえ、不如帰。遅かれ早かれバレてしまう展開だったため、折角だから2人と行動を共にしていた私による信憑性の高い一言を決定打としてみせたのだ。
「不埒ですわ一夏さんっ!どうせなら私の裸を見……げふんげふんっ、と、とにかくっ!学生の身としてそのような行いは不健全すぎますわ!」
「ち、違う!ちゃんとシャルロットはタオルで隠してたし、互いに背中合わせで入ってたから裸は見てないって!」
「……一緒にお風呂に入った事は否定しませんのね」
「…………あ゛っ」
最後まで事実を隠して否定し続ければ言い逃れ出来る可能性は多からずもあったのだが、あっという間にボロを出してしまった一夏少年。シャル・ガールの裸を見たという誇張はやり過ごせたものの、肝心の部分は隠し通す事が出来なかったようだ。
ちなみに私の先程の発言、出任せである。私はシャル・ガールがお風呂に入る前に脱衣所からも出ているからね。
「はぁい、一夏」
「……鈴、なんでお前がここに居るの?」
2組である筈の鈴子ちゃんが、いつの間にか一夏少年の机の正面に立っていた。忍者かな?
にこやかな笑みを浮かべているにも関わらず、纏っている雰囲気は穏やかさとは真逆のベクトルを走っている。
「聞こえたわよ。アンタ女の子と混浴したんですってね」
「いや、あれは俺の意思では無くてだな……」
「ちなみに聞くけど、その子の胸の感触はどうだった?」
「鈴じゃ永久に手に入れられない柔らかさが…………はっ!?」
時すでに遅し。
一夏少年の失言によって鈴子ちゃんの威圧感が倍増し、更には背後に般若の貌が浮かび上がっていた。スタンドかな?
「撲滅」
「待て待て待て!今のは違うぞ、っていうか何でピンポイントな質問して来たんだよ!?」
「勘」
「怖い!さっきから単語で会話してるお前が怖い!」
「遺言」
「まさかの殺す気満々!?ヤメロー!シニタクナーイ!」
鈴子ちゃんを貧乳扱いするのがタブーだという事は、何時ぞやの騒ぎで明らかとなっている。一夏少年の発言が彼女の逆鱗に触れたことによって、完全に我を忘れてしまっている。
『あまり暴力を振るうと嫌われてしまう』という注意を私の方からしていたため、最近の鈴子ちゃんは一夏少年に対する対応がマイルドになっていた。しかしそれによって彼女の内にフラストレーションが蓄積され、現在降臨している魔王が模られたのかもしれないね。
っと、呑気に観察するのもそろそろ終わりにしよう。一夏少年を助けないと鈴子ちゃんの鉄拳によってミンチにされてしまいそうだ。折角のシャル・ガール歓迎ムードを血生臭いオチで締めるわけにはいかないからね。
私は【銀雲】を展開させる準備を済ませ、装着次第未だ披露していない『4つ目の装備』で鈴ちゃんの拳を無効化するように身構える。無許可のIS展開は校則で禁止されているけど、一生徒の危機を助けるためだから仕方がないよね。
だが、私がISを装着する必要は無かった。
ISを着ける直前に1つの人影が教室の中へと入り込み、一夏少年に向けて拳を振るおうとしている鈴子ちゃんの前へと鋭く躍り出た。
その人物はすかさず掌で鈴子ちゃんの拳を受け、パァンと甲高い音を立てながらそれを止めてみせた。空いた手の方で衝撃を抑えるような型を取っており、強烈な一撃であったにも関わらず姿勢が崩される様子は無い。
「良い一撃だ。短気は些か問題だが、そこを直して実力向上に励めばドイツ軍でも活躍を見込めると思うぞ」
影―――ラウラ・ボーデヴィッヒちゃんが平然とした様子で鈴子ちゃんにそう告げる。
「ラウラ……!?お前、怪我とかはもう大丈夫なのか?」
「問題ない、怪我などは人一倍の早さで治る体質なのでな。それに件の怪我も2日も床に着けば完治する程度のダメージに過ぎなかった」
確かに、先程教室に入ってきたスピードを考えれば完全に傷が癒えたと見て良いだろう。怪我を残しておきながら今以上の動きを発揮できるのは、精々千冬嬢か束ちゃんくらいだろうし。
「それはさて置き……織斑 一夏よ、今の一撃を捌けないのは少々情けないのではないか?教官を守ると豪語したのであれば、この程度はしてのけてみせよ」
「うっ、そこを突かれると何とも言えん……ってあれ、俺お前にそれを言った事あったっけ?」
「昨日教官が聞かせて下さった。セシリア・オルコットとの試合の最中、自信満々な表情でそう宣言しておきながら武器の特性を把握せず自滅した、とな」
それを聞いた一夏少年は、手を机に付けながらガックリと項垂れてしまう。
「身内の無様で教官が恥を掻かれてしまう事は私としても本意ではない。
「お、おう。お前の実力は知ってるから有難い話だけど……」
「ちょ、ちょっと!あたしを除け者にして話を進めるんじゃないわよ!」
今まで拳を受け止められたままであった鈴子ちゃんが、2人の会話に入り込む。
私としては今しがたのラウラちゃんの言葉で気になる部分があったので、そこに触れたいのだが……今はお取込み中みたいだから後回しにしておこうか。
「む、済まない。お前とセシリア・オルコットには諸々の件で謝罪をせねばと思っていたのだが、もう少しだけ猶予を貰えないだろうか?その前に
「はぁ?ま、まぁ別に謝ってくれるならあたしは何でも良いけど……っていうかアンタ、学校にお姉さんと父親がいるの?」
「うむ、最近出来たのだ」
「えっ」
茫然と口を開いて固まる鈴子ちゃんを余所に、ラウラちゃんはスタスタとその場を離れていく。そして彼女は席に座っている箒ちゃんの元でその足を止めた。
箒ちゃんはパチパチと目を瞬かせながら、目の前に立つ少女を見つめる。箒ちゃん自身も彼女の行動を予測できていなかった様である。
「……ラウラ?そのお姉ちゃんと言うのは、まさか……」
「勿論、箒お姉ちゃんの事だ」
『……ええぇぇぇぇぇぇっ!?』
クラスの皆が、一斉に驚愕の声を上げる。
先ほどは加わっていなかったシャル・ガールと鈴子ちゃん、更に箒ちゃんまでもがビックリしてしまっている。
「私の部隊に所属している副官が提供してきた情報なのだが、面識が薄いにも関わらず甲斐甲斐しく世話を焼く女性は一部の日本文化で『お姉ちゃん』もしくは『オカン』と呼ばれる傾向があるらしい。更にお姉ちゃんはパパの娘のような存在だと聞いているので、同じ娘同士ならば姉妹と同義。故に前者の呼び方の方が的確だと私の方で判断し、そう呼ばせてもらう事にしたのだ」
「ちなみに、パパというのは……」
「無論、テオパパの事だ」
テオパパ……なんだか新鮮な呼び名だ。そういえば、これまで保護者役を買って出てはいたんだけど誰も今まで『お父さん』みたいに父親を彷彿させる呼び方はしてこなかったね。私の名前は幼い頃に箒ちゃんが付けてくれたから気に入っているし、別段気にしていなかったけれど。
「先程同様、世話焼きな年上の男性は親しみを込めて『パパ』もしくは『オトン』と呼ばれる風習が日本文化にあるという事も聞いてな。どちらも父性に対して用いる言語らしいのだが、私の部下が前者を激しく推してきた事もあり、そう呼ばせてもらう事にした」
うん、まぁラウラちゃんからオトンって呼ばれるのも斬新と言えば斬新なんだけどさ。けれどこれから日常で呼ばれるのなら、オトンよりもパパの方が馴染みや愛嬌があって良いよね。ドイツに居るラウラちゃんの部下さん、グッジョブ。
「そう言う訳で、パパもこれから宜しく頼む」
≪うん。こちらこそよろしく、ラウラちゃん≫
「うむ……以前と同じ呼ばれ方なのに、こう、胸心にグッと来る感覚があるな」
私に名前を呼ばれて、満更でもなさそうに顔を綻ばせるラウラちゃん。以前の刺々しい雰囲気を纏っていた時期では考えられない程の、穏やかな表情であった。
「ず、ずるいよっ!」
そんな私たちの間に割り込んで来たのは、箒ちゃんでも鈴子ちゃんでも一夏少年でも無かった。
ラウラちゃんの発言に最も驚いていた様子のシャル・ガールが、不満げな顔をしながら此方の方へ詰め寄って来たのだ。
「僕だって
「……えっ」
『えええぇぇぇぇぇっ!?』
本日何度目になるか分からない、クラス一丸の叫びが教室内に木霊する。
「ボーデヴィッヒさんがテオくんの娘になったと思ったら、シャルロットもまさかの娘宣言!?」
「2人も娘を作るとかどういう事!?Do you caught on!?」
「コルレオ……」
「み、みなさーん!他のクラスの迷惑のなるので静かにして……あうぅ、誰も聞いてくれてないですよぉ……」
再び喧騒に包まれていく1年1組の教室。真耶ちゃんが涙目で静粛を唱えているものの、インパクトのあるイベントによって一向に騒ぎが収まる気配は無し。頑張れ真耶ちゃん負けるな真耶ちゃん。
「まさかシャルロット・デュノアもパパの娘になっていたとは……むぅ、これは別の呼び方を考慮せねばならないか?」
「ねぇお父さん、僕もちゃんとお父さんの娘になったんだからねっ?忘れてないよねっ?」
「シャルロットが娘になるという話は事前に聞いていたが、まさかラウラまで……取り敢えずラウラには別の呼び方を考えてもらおう……どうにもむず痒く感じる」
「なんかもう色々起きて頭がゴチャゴチャ……今の内に2組に帰ろ」
「それはさて置き一夏さん、シャルロットさんと混浴した件についてもっと詳しく聞かせていただけませんこと?というか白状なさい」
「ここでその話をぶり返すのかよ!?」
こっちも随分と賑やかになっているね。
兎にも角にも……これからの学園生活、更に楽しくなりそうだ。年甲斐も無くワクワクしてしまっているよ。
シャル・ガール……いや、シャル。そしてラウラちゃん。
これからよろしくね。
―――続く―――
『祝!シャルロットとラウラがテオの娘になりました』
本来はシリアスな演出が入る予定でしたが、テンポの都合でこの回ではやらない事にしました。別の機会に演出する事にします。
そしてラウラはヒロインルートから抜けるような結果になりました。今後は一夏とは指導役として関わる傾向が強くなる予定です。
次回は一旦シリアスに戻って、学園や亡国機業の動きを書いていきます。その時点で原作2巻(オーバーラップ版)までのシナリオ完了で、その次の話で3巻からのスタートとなります。そろそろ章区切りとタグ整理をしておく必要がありそうです。