時刻、11時30分。
現時刻を以て、銀の福音撃墜作戦が開始される。
砂浜には、今作戦に参加する専用機持ちの子たちがそれぞれISを装備して並んでいた。勿論、私もその中に加わっている。
旅館の一室に設けられた作戦室にいる千冬嬢から、全員に対して通信が入る。
『ではこれより、作戦を開始する。第一陣のテオ、織斑 一夏、ラウラ・ボーディッヒは出撃態勢に入れ』
≪了解≫
『はい!』
私たちは他の子たちより数歩前に出て、出撃の用意を始める。
ラウラちゃんは軍人として手慣れているから表情に緊張の色が見当たらないが、一夏少年はこういった事に慣れていないため、緊張した面持ちである。つい最近まで一般人だったんだから、仕方ないね。
ここは年長者として何か緊張を解す言葉でも掛けてあげようか。そう思った時、背後で控えている子たちから声が掛かってきた。
「あんたたちが梃子摺ってもあたしが切り札として控えてるんだから、ドンと構えて行ってきなさい!」
「皆さま、どうかお気を付けて。わたくしも直ぐに馳せ参じますわ」
「一夏、ラウラ、お父さん……僕たちもいるんだから、絶対に無茶はしないでね」
鈴子ちゃん、セシリア姫、シャルからそれぞれ激励の言葉を掛けられる。それぞれの性格がよく分かる、どれもとても安心できる言葉だ。
一夏少年は彼女たちの言葉に一瞬呆けるが、直ぐにそれは消え、時々女の子に見せている凛々しい表情を浮かべ、口を開く。既に先程までの緊張は無くなっていた。
「……ああ、ありがとな!」
ふっ、どうやら年寄りの言葉は必要ないみたいだね。
私とラウラちゃんも彼女たちの激励にニコリと微笑みで返すと、揃って真剣な表情に切り替え、少年と共に海原の方へと視線を戻す。
「ラウラ・ボーデヴィッヒ、【シュヴァルツェア・レーゲン】!」
「織斑 一夏、【白式】!」
≪テオ、【銀雲】≫
『出撃!』
一斉に私たち3人は、空に向かって駆け上がった。
その後、すぐに目標高度に到達した私たちは、軌道を微修正し、真っ直ぐに目標地点に向かって進み始めていく。私が2人よりも少し前を飛行しているような陣形となっている。
私は2人にオープン・チャネルを飛ばす。
≪では2人とも、私はこれから高速機動モードに移行し、先に福音に接触させてもらうよ≫
「テオ、俺たちが着くまで無理するなよ!」
「パパ、武運を祈る」
≪ふっ……銀雲、高速機動モード移行開始≫
私はISの機能を設定し、モード移行を開始する。
私の翼部に控えている『ビット=コネコ』が射出されると、直ぐに私の翼部のパーツに接続及び形状変化が起き、通常時よりも大きな翼が生えた様な形となる。更にビットの接続に呼応して機体各部の外装が高速機動用に調整され、機体変化を完了させる。
では、行くとしようか。後ろの子たちに本当のスピードという物を見せてあげるとしよう。
私は各部加速装置を起動させると、高速飛行を開始した。
「うわっ!?」
「なっ……!?」
加速した直後、後ろの2人の呆気にとられた声が聞こえてきた。ふふふ、驚いてる驚いてる。どうせなら驚く顔も見てみたかったけど、もう肉眼では確認できない程の距離を開けてしまったため、それは叶わないね。
さて、おふざけは此処までにするとしよう。
私は通常のハイパーセンサーよりも優れた、高速機動用の超高感度ハイパーセンサーを起動させる。最初の頃は世界全体がゆっくりになったかのような感覚があって戸惑ったが、今ではすっかり慣れたものだ。
予定通り、福音との距離がみるみる縮まっていく。計算によると、後30秒もしない内に福音の姿を直接確認できるとの事だ。
……そしてここで、作戦予想外の事態が発生した。
突如、前方から複数の銃弾が私の方に向かって飛んで来たのだ。弾丸の軌道からして、福音の仕業では無い。
≪っ!≫
私はそれらを全て躱すと、速度を落として進行を止める。
そして先ほどの銃撃の犯人である、目の前の存在を視線に留める。
私の視線の先には、ISを展開した若き少女の姿があった。
現在のISでは珍しくフェイスアーマー(頭部装甲)が入っており、少女の素顔が口元しか見えないが、体格などを考えると箒ちゃん達より一回り上くらいの年代だろう。着ているISスーツの色はライトグリーン。
そしてISの外見は、赤いボディカラーと全身に生えた鋭利な棘のようなボディシルエットが特徴的である。ウイングもまるで花弁のような形状となっており、全体の姿を見たイメージは『薔薇』のようだと思えた。
彼女の腕には、先程の弾丸を放った銃が握られている。ハンドガンの周りに植物の蔦が絡まっているデザインとなっている。
≪まったく、いきなり銃を撃つなんて危ない事をするねぇ。道路の飛び出しは危険だってよく聞くだろう?≫
「ご心配には及びません。交通事故の責任は大体運転手側が強く負うケースなので」
私は1つも安心できないんですが、それは。
というかこの声、つい最近聞いたばかりじゃないか。まさかこんな早く再会する事になるとはね。
≪まさか変声もせずに私と接触してくるとは……正体隠す気ないじゃないか。桃色の髪のお嬢さん≫
そう。この子はVTシステム事件の際に裏で暗躍していた、亡国機業所属のあの桃髪のお嬢さんだ。シャルの異母、マリーヌ・デュノアを唆して彼女にVTシステム起動装置を渡し、自身も変装してIS学園に潜入した中々のやり手だ。
私も彼女と対峙したのは良いものの、まんまと逃がしてしまったからね。その時の辛酸の苦さは今でも記憶に新しいよ。
「ええ。こちらも少々事情がありますので。今更正体を隠した所で意味が無いという事で、変声はしませんでした」
≪なら、折角だから名前も教えてもらって良いかな?≫
「ええ、構いませんよ」
あ、良いんだ。そこまで明かす義理は無いって断られるものとばかり思ってたんだけど、あっさりOKされちゃったよ。
まぁいつまでも桃髪のお嬢さんじゃ呼び辛かったから、私としても助かるんだけどね。
「『ロゼ』。それが私のコードネームとなりますので、どうぞお見知り置きを」
そう言って桃髪のお嬢さん――ロゼお嬢さんは慇懃な素ぶりで私に礼を向けて来た。紳士が腕を手前に掛けて振りながら礼をする、あの仕草である。
「……さて、あまり長話をするつもりはないので、貴方にはここで私と戦っていただきます」
≪私は今大切な仕事の最中だから、後にしてもらえるととても助かるんだけど≫
「それは困ります。もし貴方が私を無視して進もうとするなら、私は遊び相手を求めて貴方のご学友が沢山いる旅館へ向かうでしょうね」
やはり、束ちゃんの予測は当たっていたようだ。
もし私がこの子を素通りして福音と戦う事になれば、この子はそのまま旅館へと向かい攻撃を仕掛けてくる手筈なのだ。旅館には生徒の子たちや旅館の従業員が大勢おり、彼女たちを危険に晒す事となる。
旅館にはまだセシリア姫、鈴、シャルが残っているが、彼女たち全員で対峙しなければこの子を相手取るのは難しいだろう。亡国機業の手練れ相手に1対1となると、熟練の代 表候補生や国家代表でなければ厳しいからだ。そうなれば、私と一夏少年とラウラちゃんで福音を相手にする事となるが、そこは然したる問題ではない。
問題は……。
≪君が来てると言う事は、レディ・スコールも近くに居るという解釈をして良いのかい?≫
「さぁ、それはどうでしょう。試しに私を通り過ぎて福音の元に行ってみれば分かると思いますよ。もっとも、彼女が居た際の諸々の保障は致しかねますが」
≪やれやれ……そこは素直に教えて欲しい所だったのだがね≫
これである。
何も現場に来ている亡国機業のメンバーがロゼお嬢さんだけとは限らないのだ。もし彼女以外にもISを使える者が現れたとなれば、間違いなく旅館の人たちは彼女たちの手に掛かる。真耶ちゃんと千冬ちゃんが居るにしても、IS相手では生身の人間は太刀打ちする事など出来ないのだ。
彼女の言葉がブラフだとしても、私に旅館の子たちを危険に晒す事は出来ない。もしそうなれば福音との戦いを切り上げさせて、それを放置して旅館に救援に向かうだろうね、私は。
仕方なく、私は通信を千冬嬢に繋げる。
≪もしもし千冬嬢。こちらテオ、只今……おっと!≫
通信中の私に向けて、ロゼお嬢さんが発砲。通信の間にも撃って来るとはお構い無しだね。というか高速機動モードじゃ色々とやり辛いっ、通常モードに移さなくては!
私は続いて襲ってくる銃弾を移動して避けながら、通信に意識を向け始める。
『どうしたテオ、何があった』
≪現在、国家未所属のISと接触中。対象は私を福音の元に行かせないようにしているらしい≫
『何だと……!?』
通信越しでも、千冬嬢の驚く様子が伝わってくる。何せ脅威が福音以外に発生したというのだからね。
≪このままでは私は福音と戦闘する事は出来ない。一夏少年とラウラちゃんは福音との合流ポイントを再計算し、私に構わず福音に向かうように指示してくれ≫
『……お前1人で所属不明の相手と戦うつもりか』
≪私が素通りすれば、旅館に危険を及ぼす発言もしているからね。相手が単独とも限らない以上、私が此処で対処する必要があると思わないかい?≫
『ふざけた事言ってんじゃねえよ、テオ!!』
突如、いつの間にか私たちの会話を聞いていた一夏少年の怒号が入ってくる。
彼と通信を入れた記憶は無かったんだけど……そう言えば、予定では既に福音と合流している頃合いだったから、私の連絡が無くて誰かが千冬嬢に通信を入れてたのかもね。よく見ると一夏少年以外の他の子たちとも通信が繋がっている状態になっている。
『話がまだよく分かんねえけど、テオ1人で危ない敵と戦ってるんだろ!?俺もそこに行って一緒に戦う!』
『馬鹿者!!お前は今福音の撃墜に向かう最中だろう!標的を放置して良い訳があるか!!』
『けど千冬姉っ!このままじゃテオが――』
≪少年、千冬嬢の言う通りだ≫
私は無理矢理一夏少年の言葉を遮って、彼の勢い付いた剣幕を絶った。
≪少年、この任務にはいろんな国の人たちの危機に関わっている事態なんだ。福音の軌道から見ても、先ず真っ先に福音の攻撃範囲に入る国は日本……君の友や知り合いが大勢いる場所だ≫
『っ!!』
少年も、大事な事に気付けたようだ。
≪対処が遅れれば遅れる程、被害を受ける国は増えていく。君がこの学園で出来た友達……セシリア姫やシャル、鈴子ちゃん、ラウラちゃんたちの国の人も巻き込まれる可能性が高い≫
『っ……それは……』
良くも悪くも、一夏少年の『守る』対象は非常に大きい。自分と直接関わりのある者は勿論、その者の知り合い、時には無関係な人も守ろうとする。どちらか命の危機、という天秤に掛けられたのであれば少年は迷わずにどちらも助けるという選択肢を選ぼうとする。
現に今、私の危機と世界の危機が天秤に掛けられ、少年は即断できずに躊躇っている。酷な話だが、必ず決断をしなければならない。選択とは、何時だってそういうものだよ。
≪行きなさい、少年。君は既に背中に皆の期待を背負っている。それを放り捨てて私の元に来たとしても……皆は勿論、私も喜びはしないよ≫
『テオ……』
≪それに少年、1つ忘れてる事があるよ≫
そこまで言うと、私は進行上に予測撃ちされてきた銃弾を鞭型武装【ウィップ=ネコジャラシ】で弾いてみせた。
≪皆でやってる模擬戦の戦績、私が1番なのをね≫
『あっ……』
やれやれ、そこを忘れられては困るよ。ちなみに順位は上から私、ラウラちゃん、シャル、鈴子ちゃん、セシリア、箒ちゃん、一夏少年となっている。
『まったく、助けに行くんならもうちょっと模擬戦で勝ってから言いなさいよね』
『訓練機を使用している箒さんにも負けてますものね……まだまだ精進が必要かと』
『せめてラウラが一夏の台詞を言ってくれたら、僕としては安心感があったんだけどね』
『日本ではああ言うのを大言壮語と言うのだったな。そういう発言は私を倒してから言え』
『やめて!もう俺の心はズタボロだよ!』
ああ、一夏少年のヒステリーが聞こえる。悪く言うつもりはなかったんだけど、つい話がそういう方向に拡がっちゃったね。
≪ごほん。まぁそう言う事だから、此処は私に任せて少年は皆と一緒に福音に当たりなさい。私も無茶しないように戦うから、心配ご無用だよ≫
『……分かった。ならこっちは俺たちに任せて、テオは気兼ねなく戦ってくれよ!』
『だから、あんたが言うには戦績が……』
『その話まだ引き摺るのかよ!?』
ははは、重要な任務の最中な子たちの会話とはとても思えないね。
けれど、変に緊張して思うように戦えませんってなるよりはずっと良いかもしれない。
≪と、言う訳で千冬嬢。此方の事は気にしなくていいから、そっちも福音の戦闘にしていてくれたまえ……まぁ私から言う必要も無かったかな≫
『ふっ……総員通達!テオは現時刻を以て福音撃墜の任務を一時離脱し、所属不明ISの対処に専念!残る者達で、福音の暴走を止めろ!』
『了解!』
通信を其処で切り、私は身を翻してロゼお嬢さんと対峙し直す。結局あのお嬢さん通信の間ずっと撃って来たから、回避とお喋りの両立は中々に大変だったよ。
ロゼお嬢ちゃんは銃撃を止め、マガジンを交換しながら小さく溜め息を吐く。
「私の攻撃を気にも留めずに通信を続けられていると、私も少々傷つくのですが」
≪いやいや、予測を付けて正確に撃ってくるから冷や冷やしたよ。本当に気にも留めずにいたら、恐らく撃ち落とされてたね≫
「そうですか……なら、適した環境に整えねばなりませんね」
そう言うとロゼお嬢さんは、腰の横辺りに備え並べている7種類のカートリッジの中から紫色の物を取出し、それを腕部の挿入口らしき箇所に挿し込んだ。
『Change. Purple rose』
すると、彼女のISが機体音声を発し、そのボディに変化が起きる。
何と彼女の機体が一瞬光ったかと思うと、先程まで『赤色』だった機体カラーが『紫色』にすり替わっていたのだ。
そして、変化はそれだけではない。先程まで彼女が持っていた銃……銀雲の分析によると、先程までの銃は【アイビーラッシュ】という名称らしく、フランスの既存品と詳細が一致しているのだとか。そのアイビーラッシュが手元に無く、別の銃が握られていた。分析の結果、新たな銃はライフル【ローズシューター】と言い、これもフランスに同じ武器があるそうだ。
ロゼお嬢さんは腰から白色のカートリッジを抜いて、機体と同じく備えられた挿入口に挿し込んだ。銃も先ほどの機体の様に一瞬の光を発すると、全体細長く走る蛍光ライトが白く点灯し始める。
そして彼女はすかさず私に狙いを定め、射撃。
≪なっ……!?≫
データに比べて、弾速が明らかに速い。
咄嗟に私は身体を動かして直撃は避けるが、ギリギリ掠ってシールドバリアーが発生し僅かにシールドエネルギーが消耗してしまった。
「漸くカス当たりですか……ならば次は、直撃コースで」
私の動揺などいざ知らず、ロゼお嬢さんは続けざまに銃撃を行っていく。
しかし、私もそう何度も当たってあげるわけにはいかない。先程の弾速は既に銀雲に計測・記録済みにしており、冷静に回避を成功させていく。相変わらず正確な射撃スキルだけど、銀雲は圧倒的な速度だから、しっかり避けてみせないとね。
それにしても、どうやらあのカートリッジがトリックのタネのようだね。明らかにこれで強化しましたと言わんばかりな感じだったし。
さて、やられっぱなしというのも良く思わないので、私からも攻めさせて頂こう。
私は腕部武装【クロー=ヒッカキ】を召喚すると、それを纏って銃弾を掻い潜りながらロゼお嬢さんに接近していく。
対するロゼお嬢さんは冷静な様子で緑色のカートリッジを機体に挿し込む。
『Change. Green rose』
今度は機体の色が緑色に変化した。
何か仕掛けるつもりなのだろうがその前にこちらから行かせてもらおう。
私は彼女が動く前に近くにまで詰め寄り、鋭い爪撃を放った。
しかし、彼女はISのシールドバリアーが発生したにも関わらず、ピクリとも仰け反る気配が無かった。加えて、彼女のシールドエネルギーの減少値がヒッカキの攻撃力と比較して明らかに小さかった。
「お分かりいただけましたか?」
ロゼお嬢さんが近接した私に向けて新たに武装した棘のグローブで殴り掛かってきたため、私はそれを際どい所で回避。
そしてすかさず彼女と距離を取って範囲から逃れた。
「これが私のIS【セブンス・ローズ】の力です。この機体の装甲は特殊な金属によって造られており、これらのカートリッジに予め組み込まれた電気信号による衝撃を機体に加える事によって、装甲の性質を大きく変化させる事が出来るのです」
そう言ってロゼお嬢さんは、3つのカートリッジを手に取り、私に見せつけるようにそれらを翳す。
「現在の緑色の装甲は、装甲硬度を急増させる事によって防御力と攻撃力を特化させる、近接特化型、グリーンカラー。先程の紫色は、センサーレベルの強化と遠距離武装の適正値を上昇させる遠距離強化型、パープルカラー。銃に使用した白色は推進力、加速力、瞬発力などの速度に関する性能を上げるスピード特化型、ホワイトカラー。そして赤色は……」
『Change.Red rose』
機体は最初の赤い色へと変化する。
「スピード、パワー共にバランスの取れた万能型、レッドカラー。機体の名前の通り、この4色以外にも後3色あります」
≪なるほど……セブンス・ローズ、7色の薔薇という事ね≫
「ええ。この能力は【
≪よく分かったよ。次の期末テストために覚えておかないとね≫
軽口を叩いたのは良いんだけど、これは中々に厄介な相手だ。
あのカートリッジ、機体だけじゃなくて武装にも使えるというのはズルい仕様だ。まだ分からない色が3つもあるとなると、どんな風に仕掛けて来るかも予測しにくい。速度強化、硬化&パワーアップ、遠距離性能アップと最早何でもアリじゃないか。
取り敢えず、私も手数を増やしておかないとね。
≪久しぶりの出番だよ、【ビット=コネコ】≫
私のちいさなカスタム・ウイングに待機している2機を起動させ、私の近くに浮かび上がらせる。
『ご主人様……わたしたちは暴れたくて暴れたくてたまらないですよ……!』
『あの雑草、ご主人様の御体に銃弾を掠めるとは……万死に値する!』
なんか、凄いご立腹の様である。
≪元気なのは良い事だけど、ちゃんと私の指示は聞いておくれよ?≫
『はい!勿論です!』
分かっているなら宜しい。
私はこの子たちを近くに侍らせながら、【ウィップ=ネコジャラシ】と【クロー=ヒッカキ】を構え直す。
ロゼお嬢さんは針のように鋭い刀身と絡みつく蔦の飾りが特徴的なレイピア型刀剣【フレグランス】に緑のカートリッジを挿し込み、刀身が緑色に淡く輝くそれを構える。
そして私たちは共に駆け、互いの武器をぶつけ合う。
戦いは、まだまだ始まったばかりだ。
―――続く―――
久しぶりに原作とは大きく違った展開になりましたね。箒がいなかったり妨害が現れたりラウラが先発として一夏に同行したり。
では今作品のオリキャラ、ロゼと彼女の機体【セブンス・ローズ】の情報を一部公開です。
○ロゼ
【性別】女
【年齢】20歳
【外見】髪:ピンクのロングウェーブヘア 体格:身長154cm体重41kg
肌:白 服装:ゴスロリ(黒)
【ビジュアルモデル】『八犬伝』より『浜路』
【出身国】フランス
【専用機】セブンス・ローズ(待機形態は手鏡)
・亡国企業の実働部隊『モノクローム・アバター』に所属。
・変装術に長けており工作員として活動する機会が多く、彼女の本当の顔を知っている者は亡国企業でも指の数で足りる程度しか存在しない。世界そのものを嫌う傾向が見られ、その中でも特にフランスに対する憎悪が強い。
・???
・敬語口調が基本だが言葉の節々に乱暴な表現がなされており、『クソヤロー』『ビッチ』なども平気で口にする。感情の起伏も平坦で、激昂する機会もあまり見られない。ISの操縦能力は高く、フランスから盗んだ第3世代機『セブンス・ローズ』を愛機として備えている。
・???
・???
【セブンス・ローズ】
フランスの1企業が秘密裏に開発を進めてきた全身装甲型第3世代機。本来の機体カラーは灰色。
ニューヨーク州の州花であるバラをモチーフにしたISで、翼のカスタム・ウイングを展開すると花弁の形状をとる。全体的に刺々しいデザインとなっており、手足などが通常のISよりやや長めになっている。ちなみに『セブンス・ローズ』はフランス国を嫌うロゼが独自に決めた名称であり、機体名・武装名ともに全て米国の言語に置き換えられている。
その最大の特徴は【カラー・バリエーション(七色変化)】という形態変化能力。変異ナノ粒子配合スリムメタル装甲に組み込まれた粒子へ別添えされたカートリッジによる電気信号による衝撃を加えることで、機体の性質・色を変化させることが出来るという異色の能力。
また、この能力は各種武装にも搭載されており、カートリッジの色に応じた能力付与が可能となっている
・「パワー・スピードのバランスが取れた万能近中対応型」のレッドカラー
・「推進力、加速力、機動精密性向上の回避特化型」のホワイトカラー
・「精密センサーレベル上昇、遠距離装備威力上方補正の遠距離戦型」のパープルカラー
・「装甲硬度急増による、攻撃と防御の性能に優れた近接格闘型」のグリーンカラー
・???
・???
・???
【フレグランス】
近接用刺突装備。レイピアに植物のつたが絡まっているような装飾が特徴的で、斬るには向かないが突きでは十分な威力を発揮する。刀身を十メートルまで伸ばす事が出来る。デザインはそのまんま、モンハンのリオレイアの片手剣。
【アイビーラッシュ】
ハンドガンタイプ。フレグランスと同様に、銃全体につたが絡まっているデザインとなっている。
【ローズシューター】
中・遠距離射撃用スナイパーライフル。カートリッジが挿入されると、銃全体に細長く走らせた蛍光ライトが色に応じて光る。
【???】
???
【ナックルスパイク】
近接格闘用グローブ。全体に棘が付けられており、棘鉄球の様な仕上がりになっている。
【???】
???
以上です。
???の部分は今後の登場で明らかになっていくので、気長にお待ちください。
個人的に主人公にしたいくらいの本人&機体設定なんですよね……もしこの作品が完結したら彼女のスピンオフ作品書いてみたいくらいです。
後は主人公であるオリキャラの精神が事故でヒロインの身体に移ってしまい、1つの身体に2つの魂が宿ってしまった!みたいな憑依物的な作品が構成段階ですがあるんですよね。多分次に書くならこっちでしょう。
え、その前にこれを完結させろって?ですよねー。