東方霊眼魂   作:壁画(笑)

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うわぁぁぁあ!やっぱり超MOVIE大戦ジェネシス見に行けなかったぁぁぁあ!皆ネタバレしないでぇぇぇぇえ!!
しかもゴーストテレビ本編が何かすっげー展開してるしぃぃ!!こんなんじゃ俺・・・満足できねェぜ・・・。

さて、今回は侑芽さんが考えてくださった裂魔『絵本裂魔』が登場します!奇怪な能力に零、そして祐は立ち向かう事が出来るのでしょうか?そして英雄アイコンの行方はどうなってしまうんでしょうか?それではどうぞ!



突然の急展開で閲覧者様はついていけないでしょう(白目)


第21話 「怨念!怪人の語る物語!」

 

「ふぅ……七騎君どうしよ」

 

ベッド裂魔との戦闘を終えベンケイゴーストアイコンも手に入れた俺は、そのベンケイアイコンの生み出し先の七騎君をどうしようかと悩んでいた。

彼は裂魔の攻撃をモロに受けたので重傷なんてものじゃない。全く、ヤムチャしやがって…とりあえず七騎君を家に運ぼうか。鈴仙さんに後は任せよう。

イグアナゴーストライカーに七騎君と俺を背負わせて人里を目指す。一応人里につく前にキャプテンゴースト状態に戻ってもらう。こんなでっかい奴が人里に来たらそりゃあビックリするしね。

移動中、ふと視線を感じて振り返ったが何もいなかった。何これ?怖いんですけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……スペクターがあの様になった理由はアイツにあるというわけか」

 

 

 

==========

 

 

 

七騎君をおんぶして人里の俺の家に着くが、俺の家には鈴仙さんも妖夢さんもいなかった。うーん、鈴仙さんがいないのはちと辛いな。

するとコンドルデンワーからコール音が鳴る。七騎君を降ろしてコンドルデンワーの受話器を取る。電話先はやはり自称協力者だった。

 

『やあ。久しぶりだな』

 

「今度は何のようだ?」

 

『三つ、報告したい事があるんだが』

 

「………とりあえず聞いとく」

 

三つ報告したい事……か。コイツの言うことは凄く重要な事だらけだからな。聞いといて損はないだろう。

 

『一つ目、イレギュラーの影響でお前は生き返る事が出来るぞ』

 

「……それ嘘だろ」

 

『いや、本当だ。15個のアイコンを揃えて特定の行動をすれば願いが叶う』

 

テレビ本編の仮面ライダーゴーストと同じじゃねぇか……。これも幻想郷が俺やゴーストドライバーのイレギュラーに順応しちまったからか?

それより生き返れるってどういうことだよ。今俺の持ってるアイコンは六つで、祐の持ってるアイコンはツタンカーメン・ノブナガ、後は奪われたエジソンで三つ……なら残り六つはどこに……?

 

『次だ。スペクターの目的についてだが、スペクターは自分の妹を蘇らせる事が目的だ』

 

「何だって……?祐が!?」

 

『それこそ、何でも願いを叶えてくれる15個のアイコンを集めて。な?』

 

そうか!だから祐はあの時「アイコンを全て渡せ!」って……。俺が15個のアイコンを集めれば俺が生き返って、祐が15個のアイコンを集めれば妹さんが生き返る……。自分と他人…どっちを選べばいいんだ…。

 

『最後だ。願いを叶えるためのキーパーツ【モノリス】が出現した。流石に俺も場所は理解していない』

 

「モノリス……?ブレイドか?」

 

『さあ?俺もイレギュラーの事は理解しきれていない。とりあえず現状はこんなものだ。じゃあな』

 

そこまで言って電話は切れる。15個のアイコンと願い……祐の妹……モノリス……何なんだよ……。何がなんだかわかんないよ……。

それにユルセンの言ってた斎王って男……アイツがビリー・ザ・キッドアイコンを生み出したんだったら斎王もアイコンを集めてるって事になる。俺は……俺はどうすればいいんだ……。

 

 

 

==========

 

 

 

「なるほど……そんな事が……」

 

あの後、買い物に行っていたらしい鈴仙さんと妖夢さんが帰ってきた。とりあえず重傷の七騎君を鈴仙さんに診てもらい、応急処置をしてもらった。後で永遠亭に連れていってもらうらしい。そして家に残った俺と妖夢さん、鈴仙さんに自称協力者から聞いた事を話した。一応協力者の事は伏せておいた。

 

 

「俺は”祐の妹さんを生き返らせたい”と思う」

 

 

俺の答えを聞いた二人は驚いた顔はしておらず、その顔からは「そういうと思った」という表情が滲み出ていた。

この答えを出した理由は簡単だ。俺は一度死んだんだ。その理由が裂魔で、その裂魔がこの幻想郷で暴れているからそれを止めようって事で仮面ライダーゴーストになったんだ。それに俺は生き返る事を諦めてるわけじゃない。他に方法があるかもしれないから。

そしてしばらく沈黙の時間が続き、やがて妖夢さんが口を開ける。

 

「……なんで生き返ろうとしないんですか」

 

「怒ってるのか?」

 

「これは好機なんですよ!?なんでそれを他の人に!」

 

「俺より祐の方が”戦う覚悟”があるんだ。半端な俺が生き返るよりも………」

 

スペクターの戦い方には必死さが伝わってくるんだ。それこそ、俺には無い必死さが。だからこそ。俺が生き返るよりもアイツが生き返った方が良いんだと思う。

すると表情が真剣になっている鈴仙さんが言葉を繋ぐ。

 

「自己犠牲は尊いことよ。でも貴方は自分の命を失ったままでいいの?」

 

「別に俺は生きる事を諦めるわけじゃないんだ」

 

確かに鈴仙さんたちの言う通り、俺が生きるのを諦めてるように聞こえるかもしれない。

でもこれは俺なりの決意なんだ。なんだかんだ半端に考えてた俺の、俺が決めた決意なんだ。多分、今なら萃香さんにちゃんと言えるだろう。俺の覚悟。

そこまで言うと妖夢さんがいきなり立ってこういった。

 

「とにかく、まずはスペクターを探しましょう」

 

そして妖夢さんはそのまま外に出ていった。祐を探すって…どうやってだよ……。とりあえず付いていかないと……。

 

 

 

===== 鈴仙 side =====

 

 

 

「つまり…15個の”あいこん”とやらを集めれば……」

 

「零が生き返るというわけだね!」

 

零の家の客間、妖怪の山からにとりと椛を呼んだ。零の言っていた”斎王”という男を知っているのはこの二人ぐらいだもの。彼女達に協力してもらった方がいいと思ったの。

来てくれたのは嬉しいんだけど椛がさっきまで「また『サボった!』とか文様に言われる……」とか言って暗い表情になってたのはどうにかならないものなの?

 

「ええ。アイコンを集めるのためにも、まずは貴方達二人の言っていた”黒い衣服の男”を探すのだけど、協力してもらえないかしら?」

 

まずは協力を要請したけど、確か斎王って奴も零と同じくアイコンを生み出すことが出来るのよね。あのビリー・ザ・キッドっていうアイコンも斎王が生み出したのをなんやかんやで零に渡ったし……。

 

「もちろんだよ!よし!早速行くよ椛!」

 

「ちょっと!待ってくださいにとり!」

 

何かすっごい乗り気ね……。おおかたあのカッパは斎王とかが持ってる技術をどさくさに紛れて盗もうって感じなんでしょうね。欲望まみれじゃない。全く……。

 

 

 

===== 三人称 side =====

 

 

 

太陽の光も届かぬ森林の中には鈴仙達の探す斎王、そして謎の怪人がいた。斎王は怪しげな笑みを見せながら自分の持っているバッグを開く。すると中にはアイコンと思われるものが五つあった。

 

「ついにアイコンが15個誕生しました……後は私が全て揃える……それだけです……」

 

暗い場所でよくわからなかった怪人の姿が見えた。その姿はまるで本のようで、どこか幼さを感じるような姿であった。本、と言うよりは【絵本】といったところだろうか。

 

「貴方はライダー二人を……私は最後の準備に取り掛かりましょう……」

 

『………ふん……』

 

 

そのまま二つの影は闇に消えていった。

 

 

 

==========

 

 

 

「どこまで走る気なの、妖夢さん!」

 

「……スペクターを探すまで走るだけです!」

 

人里の中からも飛び出て走る妖夢と零。妖夢の目にはうっすらと水が溜まっており、零が生きようとしないと勘違いしている妖夢は、説得できない自分を情けなく思い泣いているのだ。その涙を見せないためにずっと走っているのだろう。

その妖夢を追いかけていた零の前にいきなり白とオレンジの幽霊、ユルセンが現れる。

 

『おいおーい!何やってんだお前ら!』

 

「ゆ、幽霊!」

 

『だーから幽霊じゃないって言ってるだろが!ってそんな場合じゃないぜー?』

 

いきなり出現したユルセンを見て怖がっている妖夢を置いて、ユルセンの指す方向を見ると、そこには腰にドライバーをつけている状態の祐がいた。

その表情からは何かを急いでいる事がわかった。零と妖夢はおそらく祐の妹の事だろう。と理解した。

 

「そうか……探しているのは祐も同じか……」

 

「お前も俺を探していたのか……なら話は早い。アイコンを渡せ」

 

「待ってくれ祐!お前に話がある!」

 

「スペクターさん!」

 

戦闘態勢をとって今にも戦いが繰り広げられそうなピリピリした空気の中、零が話をしようとするが、祐はそのまま歩みを止めずに零に向かって進んでくる。

それでも止まらないか。と、零はゴーストドライバーを出現させ、戦闘態勢に入ろうとする。しかし、その零の前に妖夢が立つ。すると祐は動きを止める。

 

「……貴様は何者だ」

 

「零さんから全て聞きました。何故アイコンを集めているか…でも零さんも死んだ身、生き返らせてあげたいんです!」

 

「なぜ知っているかは知らんが……それなら俺の妹は消えていいのか?」

 

「………それは………」

 

零の言っていた事について自分の考えている事を正直に言う妖夢だったが、祐に反論され、言葉が止まってしまった。

自分が生まれて、たった一人の肉親であった自分の祖父もどこかに消えてしまった妖夢には西行寺幽々子しか家族というものがいない。だからこそ、この反論に答えることが出来なかった。

すると祐のジャケットのポケットから裂魔アイコンが見えた。『なぜ祐が裂魔アイコンを持っているんだ?』そう思っていた零だが、次の瞬間に答えがわかった。

 

『お兄ちゃん……もういいんだよ……』

 

「それ以上”カナミ”は喋るな。お前も俺達の事情を知らないなら割り込むな」

 

「でも……私は!」

 

「黙れ!」

 

裂魔アイコンの正体はあの祐の妹、【海原 カナミ】本人だったのだ。だが、零れは思考する。『そのカナミを生き返らせるためにアイコンを集めているというのなら、何故カナミはアイコンになっている?死んだとはどういう事なんだ?』さらに考えても何もわからない。

妖夢も反論しようとするが祐はその言葉さえも受け付けない。祐はツタンカーメンアイコンのスイッチを押してドライバーにセットしトリガーを可動させる。

 

「”変身”」

 

【カイガン!ツタンカーメン!】【ピラミッドは三角!王家の資格!】

 

「俺は俺の妹…カナミのために戦う!”零”、お前は何のために戦う?」

 

「何のため……?」

 

スペクターに聞かれて、零はすぐに答えることが出来なかった。零の尊敬する”仮面ライダー”は常に人のために戦ってきた。(一部を除く)

過去に萃香から覚悟を聞かれた時、『自らも仮面ライダーとなった以上、誰かを守るために仮面ライダーとして戦おう』と決意した。しかし、今の零はすぐに答えられないという事に自己嫌悪していた。

 

『おいおい!何ボーッとしてんだ!早く変身しろぉー!』

 

「へ?お、おわぁ!”変身”!」

 

【カイガン!ムサシ!】【決闘!ズバット!超剣豪!】

 

考える事に没頭していた零は向かってきていたスペクターに気づかずにピンチになっていた。ユルセンが教えたことによってなんとか変身し、防ぐ事ができたが明らかに動揺していた。

そんな戦闘現場にもう一人、否、怪人が近づいていた。

 

『騒ぎ声が聞こえると思ってきてみたが……ビンゴだな』

 

「ッ!?誰ですか!」

 

「妖夢さん!ソイツは裂魔だ!危ないから離れてて!」

 

本のような形をしているが、姿からはどこか幼さを感じさせるようで、喋り方は冷静だった。零は内心で怪人の名前を【絵本裂魔】と名付けた。

その絵本裂魔に向かって白楼剣と楼観剣を持って戦闘態勢に入っていた。しかし絵本裂魔は妖夢を無視し、ゴーストとスペクターに近づき、二人に”触れる”

 

『俺はなぁ、誰かが作る話が好きなんだ。本の中だからって言って強くなって、そして死に掛ける時の顔が最高に大好きなんだ……』

 

絵本裂魔がそこまで言うと、ゴーストとスペクターの体に不具合が起き始める。足から上へと変な感覚が襲う。

そして足からじわじわと消えていく。その際、消える部分が一瞬だけ紙のように薄くペラペラとなるようだった。

 

「なんだ……これ!」

 

「貴様の仕業かぁ……!」

 

『だってあの絶望した顔を見たらゾクゾクじゃねぇか。だからお前らも本の中に入れ。そして俺の娯楽の一部となれ』

 

ゴーストとスペクターの体が完全に無くなる。二人のいなくなった空間には一つの絵本が置かれていた。その絵本のタイトルには【おんねんにきえるふたりのえいゆう】と書かれていた。

絵本裂魔はその絵本を拾ってその場を去ろうとする。しかし、妖夢がそうはさせなかった。この裂魔達が零と同じ”幽霊”ならば白楼剣が効くだろう。と判断し斬り掛かる。

 

「あの二人をどうしたんですか!」

 

『この絵本の”主役”になってもらった。アイコンを盗るためにも、仮面ライダーを消すためにも、な?』

 

「させません!」

 

『この本の中にはココにいる俺とは違う”俺”がいる。そいつがアイコンを奪って二人を消すだろうよ』

 

白楼剣と楼観剣を持って一定の距離をとる妖夢。本のページのようなものを投げて妖夢に攻撃している絵本裂魔。

この瞬間、現実世界では”絵本裂魔VS妖夢”が始まった。そして絵本の中では_____

 

 

 

===== 零 side =====

 

 

 

あの絵本裂魔が俺と祐に触った瞬間、なんか俺の体が消えていった。どういう事?これが絵本裂魔の能力って事?

それに何だこの空間、周りが白い。まさかさっきまで俺がいた空間と別の場所か?それならあそこに残された妖夢さんがピンチじゃないか!今すぐここを出ないと!

でもまずは祐も助けないと。どこにいるんだ?

 

「おーい、祐ー」

 

「動くな」

 

「!?」

 

俺の後頭部に銃口が突き付けられる。これはスペクターの持ってるグーパーする武器だな。つーことは今はノブナガ魂って事か?

そうか。ココには変身した状態で来たってことか。俺はさっきムサシ魂に変身したばっかりだから武器もないじゃねぇか!

 

「ガンガンセイバー!」

 

「ぐうっ!」

 

『なんだなんだ?勝手に仲間割れか?』

 

ゴーストドライバーの”目”からガンガンセイバー・二刀流モードを出現させ、スペクターに攻撃する。スペクターは一度距離をとって銃を構えた。

すると何も無い白い空間から絵本裂魔が出現した。その姿はさっきあった絵本裂魔よりも小さく、デフォルメされた姿だった。

 

「仲間だと?ふざけるな!」

 

「それよりこの空間は何なんだ!それにお前は何者なんだ!」

 

『この空間は俺の作り出した物語の世界。そして俺は現実世界の”俺”とは違う。言うなればこの世界の”語り手”だ』

 

「語り手……?」

 

現実世界の絵本裂魔とは違うって……そりゃあ大きさが全然違うじゃん。まあ、あの絵本裂魔とは違うって事はわかった。

うーん、つまり現実世界の絵本裂魔は”絵本の作者”でこの世界の絵本裂魔は”絵本の語り手”って事なのか?

 

『それじゃあ物語を始めよう……あるところにふたりのカメンライダーがいました。そんなかれらをおそったのは_____

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_____”過去に倒した裂魔の怨念”でした』

 

 

ちょっと急展開すぎね?

 

 

 

【GHOST・・・『01 MUSASHI』『03 ROBIN HOOD』『04 NEWTON』『05 BILLY THE KID』『06 BEETHOVEN』『07 BENKEI』】

 

【SPECTER・・・『02 EDISON』『11 TUTANKHAMEN』『12 NOBUNAGA』『?』】

 

 

===== 次回予告 =====

 

 

『そいつを倒したらこの”絵本”を返してやろう』

 

「ッ!動きますか!」

 

「あまり調子に乗るな。勝つのは俺だ」

 

『お……兄…ちゃん………』

 

「仮面ライダーは定められた運命なんて塗り替えるんだよ!」

 

 

 

《第二十二話 「争奪!巡り回る眼魂!」》




自称協力者便利すぎィ!コイツがいれば多分何でもできると思ったけどこれ以上彼女を乱用するのは駄目だと思いました(小並感)
そして急にくる急展開。侑芽さんから頂いた『絵本裂魔』の能力が《触った者を本の中に閉じ込める》という能力だったので「こんなのどうよ?」というわけでこんな感じになりました!まああくまで怨念なんでこれまでの裂魔は出ない……と思います。
侑芽さん、気に入らなかったら変更いたしますのでよろしくお願いします。

それではまた次回ー。
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