「「変身!」」
【カイガン!オレ!】【レッツゴー!覚悟!ゴ!ゴ!ゴ!ゴースト!】
【カイガン!スペクター!】【レディゴー!覚悟!ドキ!ドキ!ゴースト!】
俺のゴーストドライバーからはオレンジ色と黒色のオレゴースト、祐のゴーストドライバーからは青色と黒色のスペクターゴーストが出現する。
そしてトランジェント体となった俺と祐に、それぞれのゴーストが憑依する。
頭に被さったフードを取り、”仮面ライダー”となった俺達は目の前の敵である軍服の男に視線を向ける。
次の瞬間、軍服の男は眼魂のスイッチを押して放り投げる事で姿が変わっていく。
水色と灰色を中心としたカラーで姿はどこぞの光の巨人に似ているが、灰色の部分には赤い亀裂が入っていて、ホラーチックになっている。仮名として”充血裂魔”と呼ぼう。
「行くぞ祐!」
「ビビるなよ、零!」
『返り討ちにし、眼魂を奪い取ってやろう!』
俺はガンガンセイバーを召喚。ガンモードにして浮遊して、空からの攻撃に専念する。
祐はあのグーパーする青い拳銃を召喚して手の形をパーにして攻撃しに行った。後から祐に聞くとあの武器はガンガンハンドと言うらしい。そのまんまかよ。
祐が接近してガンガンハンドで攻撃すると、充血裂魔は水色の衝撃波で祐を吹っ飛ばす。危険を感じた俺はガンガンセイバーで充血裂魔を撃とうとする。
だが、俺がガンガンセイバーを構えた瞬間に充血裂魔は水色の衝撃波で俺を攻撃して撃ち落とす。
「ってぇ……ならこれだ!」
【カイガン!ビリー・ザ・キッド!】【百発!百中!ズキューン!バキューン!】
「どいてろ祐!アイツ撃ち落とす!」
「俺も加勢しよう!」
俺のゴーストドライバーからはビリー・ザ・キッドゴーストが出現し、俺に憑依する。頭にかぶったテンガロンハットがクールでカッコイイ……と思う。
すると何処かからバットクロックが出現して、ガンモードに変わる。
ガンガンセイバー・ガンモードと合わし、二丁拳銃にして充血裂魔に攻撃する。祐はガンガンハンドをグーにして銃モードにして充血裂魔を狙う。
三つの銃の銃口が充血裂魔に向かって銃弾を放つ。「やったか!?」そう思った俺と祐だったが、俺はここで気づいた。この台詞はフラグだったという事に。
『ふん……無駄無駄無駄ァ!!』
「げぇっ!マジか!ニュートンに変えないと!」
「とっとと変えろ!」
「サンキュ!」
俺達の放った銃弾は当たらなかった。何故かというと、充血裂魔は自分の使う水色の衝撃波で銃弾を弾き無効化したのだ。
そして接近してくる充血裂魔。そのスピードはいつぞや見た文さんのスピードよりも速かったように見えた。
このまま近接戦闘に持ち込まれては勝てるかどうかさえも怪しい。俺はニュートンにゴーストチェンジして引き離そうとする。しかしこれでは間に合わない。
すると祐はガンガンハンドをパーの形に変えてロッドモードにする。そしてガンガンハンドで攻撃して充血裂魔の動きを一時的に止める。この隙に俺はニュートン眼魂に入れ替える。
【カイガン!ニュートン!】【林檎が落下!引き寄せまっか!】
「オラァッ!止まれやぁっ!」
「おい!俺ごと動かすな!」
「あ、ごめんミスっちゃった。でもこれは止めれないからしばらく我慢してくれー!」
「この……ッ!!」
『うぐぅっ!動きが制限されるだと!?』
俺はニュートン魂にゴーストチェンジして、充血裂魔(+祐)に向かって右手をかざす。俺は充血裂魔を祐ごと斥力で吹っ飛ばしたのだ。
よく考えれば、ニュートン魂の左手の操る引力はそんなに使ってないと思う。カメラ裂魔をぶっ飛ばした時ぐらいだったからな。
二人(?)を吹っ飛ばした後、俺は徒歩で吹っ飛ばした場所まで走った。ゴーストライカーを使った方が速かった気がしたが、ニュートン魂ではバイクのハンドルが掴めない。
「くっ!遅いぞ零!」
『ふん、一人増えても同じ事!戦闘において私に勝てるはずがない!』
「アチャー、やっちゃったかなこれ?」
俺が現場に着くと、やっぱり祐と充血裂魔が戦っていた。はたから見たら充血裂魔が圧倒しているように見えるが、祐は攻撃をしっかり避けていた。
それにしては祐は通常フォームであるスペクター魂でよく戦えてるなぁと思った。やっぱり俺よりも戦闘経験があるからなのだろうか。それとも仮面ライダー補正か?
「あ、零。それに祐と……アイツは…あの時の裂魔ね」
「ああ、鈴仙さん!どうしたの?」
「眼魂を見つけたんだけど、ってアンタその手で眼魂掴めるの?」
「問題ないよ。えっとロビンフッドと、これは祐のノブナガ眼魂だね。おーい祐、新しい眼魂よぉ!」
「呑気に喋ってる暇があったらコッチを手伝え!」
鈴仙さんが持ってきたのは俺のロビンフッド眼魂と祐のノブナガ眼魂だったが、鈴仙さんはニュートン魂の手で眼魂を掴めるか心配していた。
こういう時に言う台詞だったかどうかは忘れたが、「大丈夫だ、問題ない」という言葉が頭によぎる。
まあなんで大丈夫かというと、ニュートン魂は引力と斥力を操るので、眼魂を浮かばせることも可能。
それを応用して祐にノブナガ眼魂を渡す。渡す時にア〇パ〇マ〇の顔を入れ替える時をイメージしたのを知っているのは俺だけでいい。
ついでに鈴仙さんにゴーストドライバーのカバーを開けてもらって、ニュートン魂の斥力を上手く操作し、ムサシ眼魂をゴーストドライバーにセットする。ニュートン魂って凄い(小並感)
【カイガン!ムサシ!】【決闘!ズバット!超剣豪!】
【カイガン!ノブナガ!】【我の生き様!桶狭間!】
「っしゃあ!行くぞ祐!後ろは任せた!」
「ふっ、任された!」
『姿を変えたか……』
俺はムサシ魂に、祐はノブナガ魂にゴーストチェンジした。これは歴史上の偉人の中でも、日本で有名な偉人の共闘だ。
今の二人のフォームで、ムサシ魂は近距離特化でノブナガ魂は遠距離特化で相性が良いと思う。多分。
なので俺はガンガンセイバー・二刀流モードで充血裂魔と近距離で戦い、祐には充血裂魔を狙い撃って貰うことにする。
ただ、充血裂魔は見たところ近距離戦闘が異常に強いように見える。なので俺では力不足かもしれない。とっとと必殺技で決めよう。
【ダイカイガン!】【ガンガンミナー!ガンガンミナー!ガンガンミナー!ガンガンミナー!】
「な、馬鹿野郎!何をしている!」
「こうした方が手っ取り早く決まるだろ!」
『不器用な剣術で私に勝てるわけが無いだろう!』
俺はガンガンセイバーをゴーストドライバーとアイコンタクトさせて必殺技を発動させる事にする。祐には悪いがこうしないと勝てないと思ったからね。仕方ないね。
ダイカイガン状態でガンガンセイバーごと充血裂魔に突っ込む。しかし充血裂魔は水色の衝撃波で俺を跳ね返そうとする。
充血裂魔はこれで勝ったと思っているが、一言言わせてもらおう。
「日本の侍、舐めんじゃあねえええええええ!」
【オメガスラッシュ!】
『ぐあぁっ!!』
「ッ!!良くやった!」
【ダイカイガン!】【ガンガンミロー!ガンガンミロー!】【オメガスパーク!】
『ぐおぉっお!?』
俺は水色の衝撃波に押し潰されそうになったが、そこは仮面ライダー特有の”ド根性”で何とかなる物だ。弦太郎さんとかが良い例だよね。マジリスペクト。
そのままガンガンセイバーで充血裂魔を斬り飛ばす。それにより充血裂魔は大きく後ろへ後退する。
ほんの少しの隙が出来た充血裂魔を見て、祐は充血裂魔に接近して至近距離でダイカイガンを撃ち放つ。お前は橘さんか。
「よし、次はコイツだ!」
【カイガン!エジソン!】【エレキ!ヒラメキ!発明王!】
「ッ!アイツが起き上がるぞ!」
『貴様らァ……!!』
俺はエジソン魂にゴーストチェンジする。そして起き上がった充血裂魔を見て、俺はガンガンセイバーをガンモードに変えて電気を帯びた銃弾を当てる。
祐もノブナガ魂のガンガンハンドで攻撃しているが、どうやら充血裂魔は激昴しているようで、先程までの冷静さも無くなり、こっちに水色の衝撃波を飛ばして攻撃してくる。
『本当の闘争というのを見せてやる……』
「ッ!?なんかヤバイ感じじゃない?」
「こうなったら一か八かだ。あのベルトの目を狙え!」
「OK!」
ガンガンセイバーの銃口から発射される電撃の銃弾と、ガンガンハンドの銃口から発射される紫色の弾丸。二つの弾は充血裂魔のベルトの目を正確に狙い撃つ。
狙われたベルトの目は少しだけ欠けた様な感じで壊れている。そして充血裂魔は意表を疲れたような表情をしている気がした。
『あぐぁっあっ!?』
「よし、やはり奴の弱点はベルトの目のようだぞ」
「ならより良い精密な射撃の出来るロビンフッドの方が良いかな!」
【カイガン!ロビンフッド!】【ハロー!アロー!森で会おう!】
俺はゴーストドライバーのエジソン眼魂をロビンフッド眼魂と入れ替えて、ロビン魂ゴーストチェンジする。頭には一枚の黄色い羽が付き、どこか西洋の義賊を思い出す格好となった。
上空から降りてきたコンドルデンワーとガンガンセイバーを合体させてアローモードにし、充血裂魔のベルトの目を狙い続ける。
しかし、最初にベルトの目を攻撃した事で、充血裂魔も弱点を攻撃されるのを恐れているようだ。これでは弱点に攻撃できない。
「零さん、祐さん!眼魂です!」
「ツタンカーメンだな、ありがたく使わせてもらおう」
【カイガン!ツタンカーメン!】【ピラミッドは三角!王家の資格!】
「ベートーベンか!椛さんありがとう!」
「零、俺が攻撃してベルトの目の防御を解除する。お前はそこを狙え!」
「うしっ!任せろ!」
椛さんが突然現れて、ツタンカーメン眼魂とベートーベン眼魂を祐と俺にそれぞれ渡し、早速祐がゴーストチェンジした。
祐が言うには「俺がガードを解くから、充血裂魔の弱点を上手く狙え」との事。早速俺はガンガンセイバーを弓矢とように大きく引く。
祐は、ガンガンハンドと蛇と携帯の合わしたようなガジェットを合体させて、鎌のような形の武器にした。
鎌の長さは比較的長く、中距離で何度も鎌で切り裂くわけなのでダメージは凄まじい。そのまま充血裂魔のガードが解かれ、弱点がガラ空きになる。
「ムン!今だ!」
『ぐはぁっ……ッ!?』
「喰らえッ!!」
ガラ空きとなった充血裂魔の弱点であるベルトの目に、ガンガンセイバー・アローモードの矢が突き刺さる。
「弱点を一点集中した強い攻撃を与えたのだ。これなら充血裂魔でさえも一溜りも無い」そう思っていた。
しかし、俺の考えていた予想とは大きく違う結果が待っていた。
『喰らうのはお前達の方だ!!』
「があっ!?」「ぐふっ!?」
充血裂魔は耐えていたのだ。弱点に向かって強い攻撃を当てたはずなのに、だ。確かにロビン魂の攻撃は少し威力が足りないが、弱点に攻撃を入れれば一溜りもないはずなのだ。
「もしかしてコイツは幹部級の裂魔なのか?」専用の眼魂で変身するという点から見て今までの裂魔とは違うのは分かっていたが、幹部級ならばここまで強く、ここまでタフなのにも納得できる。
『ふん……散々手こずらせやがって…これで終わりだ……』
「アニキィィィ!!」
「ッ!サンキュー七騎君!!」
【カイガン!ベンケイ!】【アニキ!ムキムキ!仁王立ち!】
「どらっしゃあああああああ!!」
『何ぃ!?』
充血裂魔の右手には、水色の衝撃波を纏わせたような拳となっていて、この拳で一撃を喰らってしまえば死んでしまうだろう。というほどの力を感じた。
幹部の本気というか、圧倒的な強さというか、その気迫で俺と祐はその場で動けず、そのまま充血裂魔の攻撃を受けてしまいそうだった。
しかし、七騎君がクモランタンを俺に向かって飛ばして来た事で状況は一変する。
七騎君はクモランタンにベンケイ眼魂を持たせており、ゴーストチェンジとガンガンセイバーの変形、二つをスムーズに出来るようにしていたのだ。
そのままベンケイ魂にゴーストチェンジしてガンガンセイバーにクモランタンを合体させてハンマーモードにしてしまえば、後は簡単だ。
ガンガンセイバーで充血裂魔を攻撃し、大きくノックバックさせる。それにより、先程まで拳に溜めていた水色の衝撃波も消える。
「ひゅーっ、危ないとこだった……七騎君ナイス機転!」
「押忍!あ、そういえば、この青い眼魂、祐のアニキ眼魂っすよね?」
「あ…あにき?まあ、それは俺の眼魂だ。貰っておこう」
「おい祐!ダブルライダーキックで決めるぞ!」
「お前の言っていることはよく分からんが奴を蹴り飛ばせばそれでいいんだな?」
【【カイガン!】】【オレ!】【スペクター!】
【レッツゴー!覚悟!ゴ!ゴ!ゴ!ゴースト!】【レディゴー!覚悟!ドキ!ドキ!ゴースト!】
【【ダイカイガン!】】【オレ!】【スペクター!】【【オメガドライブ!】】
俺はオレ魂に、祐はスペクター魂に戻り、ノックバックしている充血裂魔に向かってオメガドライブを放つ。俺にはオレンジ色のエフェクトが、祐には青色のエフェクトがそれぞれ足に集まる。
俺達は大きく空へ飛び、蹴りのフォームを作る。飛び蹴りと似て非なる物、それが”ライダーキック”だ。
このライダーキックは様々なライダーに受け継がれ、どれも一撃で敵を倒す、言わば必殺技の象徴なのだ。
その必殺技を、しかも二人の仮面ライダーで放つ”ダブルライダーキック”の片方を俺が放っているとは。さらに足に力が入る。
俺と祐の二つの足は、それぞれオレンジ色と青色に輝き、異型の怪人へと向かっていく。
「はあぁぁあぁああぁあ!!」「うおぉおおぉおぉお!!」
しかし、俺達の渾身の一撃は充血裂魔に当たらず、充血裂魔を庇うように入ってきた蛇の怪物によって防がれた。
庇ったように現れた蛇の怪物はそのまま爆散し、その場には疲労している充血裂魔と呆然とした俺と祐だった。
次の瞬間、その場に一人の来訪者が訪れる。
「”ジャギル”!貴様……よくも私の計画を崩してくれたな」
『”アリオス”様!?こ、これは私が』
「言い訳は結構だ。貴重な”マジニョカ”も無駄にしたらしいな……この場は退け」
『で、ですが!』
「 ” 退 け ” 」
『……ぐっ』
現れた青年は金色の髪をしており、あの充血裂魔…ジャギルがアリオス様と様付けで呼んでいたのでという事は結構偉い人なのか?
そしてマジニョカとは?アリオスとやらの「無駄にした」という発言から、俺達に倒される事で無駄になった蛇の怪物の事を指しているのだと思うが。
俺がしばらく考察しているとアリオスがジャギルに退却命令をだした。そのままアリオスも去っていくのだろうか。と思っていると、アリオスは俺と祐を見て奇妙な笑みで微笑んで去っていった。
「なんだったんだ……あのアリオスって人……」
「………気にするな」
「あーっ!アニキ達!あの怪物どもが暴れて大変なんスよ!早く退治してくださいっス!!」
七騎君の言うことに、「そういえばマジョニカは他にも3体いたな」と思い、俺と祐はそれぞれのバイクに乗って、3体のマジョニカが集まっているという荒野に向かっていった。
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「うわぁあ……傍から見たら地獄絵図だなぁこりゃ……」
「そんな物、俺には関係ない。ふっ!!」
あの後、「まだ眼魂があるかもしれませんし俺は別行動するっス!」と言っていた七騎君とは別れ、俺と祐は荒野に来た。
何かの偶然かも知れないが、この荒野は斎王が15個の眼魂を集めて、結界を張った所でもあり、その結界を大きな目の紋章が破壊したのもこの場所だ。
祐は自分に向かってに体当たりしてくるマジニョカ一体の背中にバイクごと乗り、そのまま攻撃するようだ。お前はどこのハンターさんだ。
俺はゴーストライカーから降りて一つの眼魂を取り出してゴーストドライバーにセットする。
「さてと、俺はベートーベンで戦いますかね!」
【カイガン!ベートーベン!】【曲名!運命!ジャジャジャジャーン!】
俺のゴーストドライバーのからはベートーベンゴーストが出現し、そのまま俺に憑依する。
ベートーベン魂の一番の武器はフードに付いている鍵盤で音を奏でることによって、その音を攻撃に変えることが出来るという事だ。
裂魔の中には人の精神に潜り込むのが得意な裂魔もいる。このベートーベン魂の音は精神に語りかけるように攻撃するので裂魔には効くはずだ。マジニョカはどうかは知らない。
「ピアノ習ったことが無いけど……行けっ!」
『GIEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!』
「おー、効いてる効いてる……のか?」
俺の奏でる音を聞いたマジニョカは、まるで言葉とは思えないような奇声を出しながら、もがき苦しんでいる。気持ち良く音を奏でたのに、この反応はちょっと辛い。
恐らくこのまま音を奏でて攻撃すればマジニョカは倒せるだろう。ならばここでクライマックスと行くか。とりあえずベートーベンの”運命”をイメージして……。
「ジャジャジャジャーン!」
『GIEAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!』
「……やっぱり気持ち良くピアノ引いてるのに、それを聞いて爆散するのはいかがなものかな〜」
とりあえずベートーベン魂のお蔭でマジニョカを一体倒すことが出来た。だが俺が気持ち良くピアノ引く度に敵が爆発していくのは、メンタル弱い俺にとっては辛いんだがなぁ…。
祐の方はどうなっているか。と思い祐の方を見ると、どうやら苦戦しているご様子。しかももう一体の方が祐を狙ってるな。
周りにユルセンはいないが多分、俺が呼んだら来てくれるだろう。ついでにオレ魂にゴーストチェンジする。
【カイガン!オレ!】【レッツゴー!覚悟!ゴ!ゴ!ゴ!ゴースト!】
「ユルセン!キャプテンゴースト!」
『既に準備してるよぉ〜えへへ〜俺様、偉〜い』
「うん、偉い偉い」
ユルセンの呼び出したキャプテンゴーストは展開しながらイグアナのような姿になっていく。そしてゴーストライカーと合体する事でイグアナゴーストライカーとなる。
俺はイグアナゴーストライカーを走らせて、祐に攻撃しようとしているマジニョカに突っ込む。
「大丈夫か、祐?」
「心配は不要だと言っているだろうが!」
【ダイカイガン!】【ガンガンミロー!!ガンガンミロー!】【オメガファング!】
「フンっ!」
「おー、俺いらなかったじゃんッ!?」
無計画だった俺はマジニョカに突っ込んだ後の事は全く考えていなかった。これからどうしようかと考えている時、祐がマジニョカを一体撃破した。
それを見て安心していた俺だったが、残り一体のマジニョカに振り落とされた。
「ぐぅうっ……痛ぇ〜っ……ッ!?なんだこれ!?」
俺が多大なダメージを受けて地に伏したその瞬間、俺の、いや、ゴーストの中から赤い英雄が飛び出てくる。それは二刀流の英雄で、そして何度も俺が変身している……。
『往くぞ零!いざ参る!』
「ム、ムサシゴースト!?何がどうなってんだ!?もしかして俺に協力してくれるのか!?」
『うむ!揃え!英雄達よ!』
ムサシゴーストは二本の腕を振り上げる……というか剣が腕であるが。その掛け声に同調したのか、エジソンゴースト、ロビンフッドゴースト、ニュートンゴースト……一緒に戦ってきたゴースト達が出現する。
そしてムサシ・エジソン・ロビンフッド・ニュートンと眼魂のナンバリング順に一列に並んだ。まるで空へ登る階段のように。そして、その一列に並んだ英雄ゴースト達からは「お前も来い!」と言ってるように感じた!
「いいね!ゴースト・パラダイスって感じで!俺も行くぞっ!」
俺は一列に並んでいる英雄達に背中をあずける様にして飛び、次々と英雄ゴースト達と憑依を繰り返す。ゴーストチェンジしていく度に、英雄達に大切な事を教えて貰っている感じがするのだ。教科書や本の中でしか見たことのない偉人・英雄達。彼らと今、一つとなっている気がするのだ。
そして最後にオレゴーストが俺に憑依する。ムサシからベンケイ、七人の英雄、そしてオレ……八人の魂を乗せたエネルギーが、俺の右足に伝わっていく。これなら、行ける!
『”ライダーキック”!』
俺の右足で最後のマジニョカを蹴り抜く。マジニョカは大きすぎるダメージに耐えきれなくなったかのように爆散する。
それを見届けた俺は後ろを振り返る。そこには先程、魂を一つにした八人の英雄がいた。ゴーストの姿の英雄ではなく、”人間の姿”の英雄が、俺には見えた気がした。
今まで一緒に戦った事と、先程協力してくれた事と、これからもよろしくという事も含めて、俺はこう言った。
「ありがとう」と。
その一言を英雄達に伝えると、英雄達は霧散して行った。だが俺の手には七つの眼魂が握られていた。この眼魂は、真の意味で英雄達と心を通わせた印なのだろう。やっと、俺は気づけたんだ。
「おい、零」
「ん?ああ、祐……やったな!」
「……ああ」
俺に近づいてきた祐は、まだ変身している状態だったが、その仮面の下の笑顔が見えるようだった。
そんな祐に向かって俺は右手の親指を上げてサムズアップをする。そんな俺に祐もサムズアップをして返してくれた。
「アニキィィィ!もう一つ眼魂を見つけましたァ!今度は五右衛門ですぜ!ってあれ?なんか終わってません?」
===== 三人称 side =====
「お前……眼魂…について何か知っているだろう?」
「…………ッ」
夕焼けに染まる幻想郷。人里の表通りも暗くなり、赤提灯の灯りがポツポツと出てきた。
そんな人里の裏側で、二人の人物が話していた。一人目はアリオス。金髪の青年である。もう一人はジャギル。軍服を来ている。
「……マジニョカを無駄にした罪は重いぞ」
「ッ……失礼致します」
言葉に少し怒気を含みながら話すアリオスにジャギルは恐怖を感じているようだったが、その場を離れていく。
残されたアリオスは巨大な目の紋章”グレートアイ”の事を思い出していた。今まで斎王に協力していただけで眼魂を集めていたが…アリオスは眼魂について興味が湧いてきたようだ。
「まさか眼魂にあの様な力があるとはな……」
===== 零 side =====
「……何度も言うが……済まなかった。そして本当にありがとう」
「いいっていいって!それより早くカナミちゃんを永遠亭に連れて行ったげてよ」
「ああ……行くぞ。カナミ」
「うん!皆さんありがとうございました!」
「安静第一ですよー!」
戦いが終わり、カナミちゃんは生き返った。しかし生き返った事で、その体に不具合が無いかを確かめるために、一度人里の妹紅さんに頼んで永遠亭に行くそうだ。
それにしてもカナミちゃんは随分としっかりとした性格なんだなぁ。こりゃ祐も大変だなぁ。
「本当に良かったですね……本当に……」
「ええ……」
「さ、妖夢さん、鈴仙さん、早く帰…………」
「零さん?どうかしましたか?」
「ボーッとしないの。ほら、帰るわよ」
「ッ!?あ、ああ、ありがとう。何でもないよ」
なんだ今の……体中から力が無くなるっていうか……。体から魂が抜けていくっていうか……。自分が無くなっていくっていうか……。
まあいいか。今日は疲れちゃったし、早く寝よう。
【GHOST・・・『01 MUSASHI』『02 EDISON』『03 ROBIN HOOD』『04 NEWTON』『05 BILLY THE KID』『06 BEETHOVEN』『07 BENKEI』『08 GOEMON』】
【SPECTER・・・『11 TUTANKHAMEN』『12 NOBUNAGA』『?』】
===== 次回予告 =====
「今度、会う時は敵同士だ」
「お前は完全に消滅する」
「貴様は生きて返さんがな!」
「戦って罪を償うのが……俺のやり方だ!」
「俺、絶対戻ってみせるよ。俺の大好きな”家族”のいる場所に」
《第二十六話 「灼熱!燃え盛る闘魂!」》
以前、感想で「零と祐のイメージCVは誰ですか?」と聞かれたんですが、私は声優についての知識はそんなに無いんですよね……。なのでCVは閲覧者様方それぞれで当てはめてみてください(丸投げ)
そして充血裂魔と呼ばれてしまう裂魔スペリオル(ジャギル)さんェ……。
カナミの本名は「夏波」って表記すると思う(小並感)