水音の乙女   作:RightWorld

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第67話「シャムロ湾海戦」 その5 ~魔法雷撃戦~

 

○HK02船団旗艦『香椎』

 

「福江、ネウロイはどうだ?」

 

≪こちら福江。ネウロイと思われる反射を探知。ほとんど移動していません。深度190mから200m≫

 

「香椎、反転180度。再度爆雷攻撃用意! 5式爆雷はあと何発残っている?」

「あと12発!」

「もう一撃できるかな?」

 

≪こちら福江。ネウロイさらに深度を増していると思われます。現在推定210m。また反応が弱くなってきています≫

 

「200m以上へ潜られては5式爆雷でも届かなくなります」

「ウミネコにも確認させよう」

「はっ! 香椎からウミネコへ。八重櫻を攻撃したネウロイを再度調べてくれ。福江の下にいる。深度200m以上に潜られた可能性がある」

 

福江のいるところへ光る波紋が幾つかサーっと走っていった。

 

≪香椎、こちらウミネコ。ネウロイは福江の50m前方、深度218m。まだ沈降中です。速度1ノット以下。ちなみに海底は深さ230mです≫

 

「海底まで降りて、そこで自己修復して再攻撃してくるつもりでは」

「だとしたら厄介だな。ウミネコは奴の状態が判るだろうか?」

「流石に無理じゃないですかね。ウミネコ、こちら香椎。ネウロイの損傷状態、自己修復しているかどうか確認できるか?」

 

反転した香椎の前方にいる福江の周りに、色の違う波紋や、波紋の間隔が異なる光の波がいくつも通過していった。

 

≪ウミネコです。凹んだ船体後部が次第に砕けていってます。修復どころか、どんどん壊れてます≫

 

「見えてるようです」

「すげえ」

「それより、ネウロイは修復できず壊れているだと?」

「SG01船団の報告でも、海上での自己修復は確認されてますが……」

「奴ら怪我すると、水中では治るどころか傷が悪化するのでは」

「本来水嫌いのネウロイだからな。実は結構無理して海に出てるのかもしれないな」

 

≪こちらウミネコです。ネウロイが潰れました! 中の空洞が押し潰されるようにくしゃって……。船体はバラバラに砕けていってます!≫

 

 

 

 

○12航戦『神川丸』

 

 

「潜水艦が水圧で潰れる圧壊のようだな」

「ウミネコが、このネウロイは潜水艦並みに中が空洞だって言ってましたね」

「たかだか200m程度の水深で圧壊するような奴じゃねえだろうから、やっぱり損傷してたことが原因だろうな」

「水中だと損傷が悪化するというのは、なかなか有益な発見ですね」

「そうだな。葉山少尉、次のネウロイにとりかかるぞ」

「は、はい! ウミネコ、こちらミミズク。他に探知できているのはあるか?」

 

≪はい。ウミネコの北1万mにいる駆逐艦2隻のうち、船団から遠い方の駆逐艦の真下に1隻、ネウロイがぴったり張り付いてます。深度12m≫

 

戦況図を覗き込む有間艦長。ウミネコを示す駒から北へ指を這わせた。

 

「これは第2猟犬隊か?」

「そのようです。旗風と松風、それに鹿島少尉機がいるはずです」

「こちらで捉えたネウロイの情報を伝えろ。自力で対処してもらうしかない。神川丸からトビへ。トビは第1猟犬隊が追うネウロイの攻撃へ向かえ」

 

≪トビ、了解≫

 

 

 

 

○427空1番機 零式水偵卜部機

 

「よし、移動する。一崎、上がってこい!」

「接近したらまたネウロイ捉えるのに水中探信するんですよね? だったらこのままここにいます」

「でも今度はゆっくり水上滑走じゃなくて、いったん飛び上がるぞ」

「命綱もう1本つけときます。大丈夫です」

「いやあ、グラついて荷重かかったりしたらフックがもたないかもしれないぞ」

「大丈夫。絶対取れないって言ってましたから」

「誰が?」

「あの、……整備のヒト」

「ああ?」

 

卜部は後ろの勝田の方へ振り向いた。

 

「あの兄ちゃんかー、一宮さんとこの伜の……」

「あー、あの一崎のお気に入りの子かー」

 

天音が真っ赤っかになってフロートの上に立ち上がった。

 

「お、お気に入りじゃないです!」

 

天音は必死に否定するが、卜部と勝田はニヤニヤするばかり。

 

「一宮の見立てならいけるかもヨ?」

「そうだな。一崎ー、それじゃしっかりロープ繋いどけよ」

「うー、……は、はーい」

 

イマイチ納得しない顔をして、フロートの支柱に加え、コックピットとの移動に使うフック2つにも命綱を繋ぐと、支柱に抱きついた。

 

「発進!」

 

ブオオオオーとプロペラが唸りを上げて回転を増し、巻き上がる飛沫が天音を洗う。零式水偵は速度を上げて水上を滑走し、少し尖った波頭で跳ねると、そのままふわりと浮いた。

 

 

 

 

零式水偵は低空のまま2Kmほど飛び、すぐに着水する。水偵が止まらないうちから天音は尻尾を垂らし、水中を探信し始めた。

 

「方位345、距離800m!」

「ネウロイの針路は?!」

「140です」

「回り込んで後ろから追う形で攻撃する! 一崎、掴まってろ!」

 

卜部はもう一度零式水偵を飛ばす。フックに天音の体重がかかるが、フックはびくともしない。天音はふふっと笑みを浮かべた。

水偵は旋回してネウロイの後ろにつき、着水した。

 

「一崎、正面300mくらいにネウロイがいるはずだ。確認頼む!」

「はい!」

 

天音は再び尻尾を垂らした。水上滑走する水偵の後ろに流れる尻尾から、正面に向かって指向性のある魔法波が発信される。

 

「さすがです。真っ正面、270mにネウロイ。深度50m、速度18ノット!」

「了解!」

 

卜部は舌なめずりして爆弾投下レバーに指をかけた。卜部の頭とお尻から耳と尻尾が現れる。レバーにかけた手がパアッと輝くと、零式水偵の胴体下の4発の爆弾のうち2発が青白く光出す。あがり間近でも何もしない爆弾よりはマシと、魔法力を注入したのだ。

速度を少し上げてネウロイを追い越し、爆弾の沈降に必要なだけ前に出ると、僅かに間を開けてレバーを引いた。

 

「投下!」

 

青白く光る爆弾が2発ドボンと水中に落ちる。光る爆弾がどんどんと沈んでいった。

投下を確認すると、卜部は速度を上げて投下地点から距離をとった。天音はその間もずっと爆弾を追い続ける。爆発による水圧から尻尾を守るため半球型のシールドが張られた。爆弾は吸い込まれるようにネウロイへ落ちていった。

 

「当たります!」

 

2発の爆弾が1秒差でネウロイの上面に命中し、コアのある瘤を吹き飛ばした。零式水偵の後ろに白い結晶を織り混ぜた水柱が立ち昇った。

 

「お見事! 427空1番機、潜水型ネウロイを初撃沈ー」

 

勝田が高々とあがる水柱に向けて片手を上げてVサインした。

 

「おめでとう。天音にも撃沈カウントが付くよ」

「え?なんで?」

「天音も427空1番機の搭乗員だからだよ」

「で、でも、わたし攻撃してないし……」

「一崎の探知と指示のおかげで撃沈できたんだ。それ言うなら勝田の方が何もやってないぞ」

「でもボクだって427空1番機の搭乗員だもーん」

「わたしからしたら、千里さんが攻撃しても卜部さんが攻撃しても変わんないと思うんですけど……」

「そうだね。千里が沈めたのも、猟犬隊が沈めたのも、ほとんど天音の探知によるものだ。全部天音のカウントにしちゃえ」

「ええー?」

「ははは、そうしたいところだけどな。決まりでは攻撃したものにカウントされるんだ。そういう場合、一崎はアシストだな」

「そ、そのアシストで、今のもいいです……」

「いいんだってルールなんだから。一崎も1隻撃沈な! アシストカウントなんか一崎の場合飛び抜けてるよな」

「間違いなくダントツだよね」

「うえええ」

 

 

 

 

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○HK02船団第2猟犬隊 神風型駆逐艦『旗風』 

 

第2猟犬隊は鹿島少尉の零式水偵脚が追跡しているネウロイに攻撃を仕掛けようとしていた。

 

≪こちら鹿島。本機の下、およそ水深20mに1隻。辛うじて姿が見えています≫

 

「こちら旗風。探信儀で捕捉した。松風へ、本艦が誘導する。ネウロイを攻撃せよ」

 

≪松風了解。だがウミネコが旗風の下にネウロイが張り付いていると言ってきている。そいつはどうするのだ?≫

 

「真下って、どう攻撃すりゃいいんですか?」

「構うな!どうせ向こうもこちらを攻撃できない。鹿島少尉機が監視している奴を先に始末する!」

 

旗風の誘導で松風がヘッジホッグの攻撃射点に着こうと移動しているとき、旗風の下から魚雷が飛び出した。

 

「本艦下のネウロイが魚雷発射!!」

「何?!」

 

艦橋にいた者は2本の白い筋が真っ直ぐ延びる先を目で追った。なんと魚雷の針路に向けて松風が吸い寄せられるように入って来るのが見えた。

 

「松風が狙われました!」

「まずい!」

「松風、回避しろ!」

 

だがあまりにも距離が近い。舵を切ったところで1本はどうやっても逃れられそうになかった。

 

「回避間に合いません!!」

 

松風の乗員が真っ直ぐ向かってくる魚雷をなす術もなく見守っているのが、旗風の艦橋の固定双眼鏡からも見て取れた。

その時!

 

「させません!」

 

鬼気迫る魔導エンジン音が急降下してきた。

旗風の目の前を高速で通過した鹿島の零式水偵脚が松風と魚雷の間に割って入った。そして翼下の対潜爆弾を4発次々に投下する。爆弾は魚雷の走行針路上の浅深度で次々に爆発し、魚雷1発を破壊、もう1発の魚雷は爆発のあおりで針路を大幅に狂わせ、違う方向を向いた魚雷は松風から離れていった。松風は危機を脱したのだ。

 

「助かったぞ、鹿島少尉!」

 

鹿島は頬にかかった銀色の髪をさっと払った。

 

「間に合ってよかったです」

 

こうなると旗風も真下のネウロイを無視できない。松風の誘導を止め、旗風はネウロイを引き連れて松風から大きく離れていった。

 

「このクソネウロイめ!面舵急速転舵!」

 

旗風は下に張り付いているネウロイを何とか振り解こうとした。艦が左に大きく傾いて急旋回する。だが艦の右にも左にもネウロイの姿は現れない。

 

「取舵一杯!!」

 

今度は左に旋回する。しかしネウロイは蛇行する白い航跡から少したりとも逸れて出てくることはなかった。

 

「くそう、この高速で……潜水艦の動きとは思えん!」

 

その通り。相手は潜水艦ではない。潜水型ネウロイなのだ。

 

 

 

 

○神川丸後方上空2000m

 

その頃、神川丸の後方上空では、下妻千里上飛曹が上昇させていた二式水戦脚を水平に戻した。海面を見下ろすとインカムのスイッチを入れる。

 

「ウミネコ、こちらカツオドリ。神川丸後方のネウロイの詳細な位置を教えて」

 

千里の問いに呼応して、神川丸の真下を魔法波の光の波紋がサーッと通過していく。

 

≪カツオドリ、こちらウミネコ。神川丸から方位056、距離3720m、深度10m、速度10ノット。針路190で変わらずです!≫

 

南下する神川丸から北へ延びる白い航跡を目印に方位056へ目線を移動させ、距離3720mの敵位置を見定めると、素早く計算して投弾着水海面をロックオンした。

 

「降下開始」

 

くるんと宙返りすると、目標海面へ向け急降下する。海面が近付くにつれ、10mという浅い深度にいるネウロイの黒い影が見えてきた。

 

「一崎さんの探知通り。修正の必要なし」

 

 

 

 

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一方ネウロイは、狙われていることに全く気付いていなかった。そのネウロイは仲間へと指示を飛ばし続ける。

 

 

--お前はそのまま真下に隠れていろ。また射線上に敵船が来そうになったら攻撃するのだ。

--この手は使える。他に船の束の近くに向かっている奴はいないか?

 

≪コマンダーが一番近い≫

 

--そうか。なら我がやろう

 

 

瘤のところにあるネウロイの目のような光が楽しそうに輝いたその時、自分の針路前方の水面に何かが投げ込まれた。青白く光る物体が2つ水中へ落下してくる。

ネウロイが光る物体の正体に気付いた時、それはネウロイの腹の底で爆発した。

爆発力で下から突き上げられ、ネウロイの船体は真ん中でポッキリと折れた。ネウロイがその折れた所を爆発の水柱と共に海面に突き出すと、一瞬後、カッと白く輝き光の粒となって飛び散った。

 

≪コマンダー、コマンダー……。コマンダーと連絡取れなくなった。我はこれより自由行動に入る≫

 

 

 

 

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○HK02船団第2猟犬隊 神風型駆逐艦『旗風』 

 

千里が神川丸後方にいたネウロイを沈めたとたん、第2猟犬隊を悩ませる巧な戦術を取っていたネウロイに変化が現れた。旗風の真下にいたネウロイが急に速度を落とし、浮上したのだ。

 

「ネウロイ後方に浮上!」

 

背中の瘤のところの目を光らせ、周囲をぐるりと見まわすと旗風の方向で目を止め、魚雷を発射した。

 

「ネウロイ魚雷発射!数2、向かってくる!」

 

だが旗風は真後ろ近距離からの雷撃を経験済みである。艦長をはじめ全員が冷静だった。

 

「両舷前進一杯!爆雷信管最短の30mに設定し投下!爆発まで時間かかるから早目に落とせよ!後部主砲、浮上したネウロイを攻撃しろ!」

 

艦尾に爆雷の水柱が次々と上がる。爆雷の爆発の煽りを受けた魚雷は海面に放り投げられ、明後日の方へ飛ばされて旗風とは全然違う方へ走り去っていった。

 

「砲撃始め!」

 

続いて2基の後部12cm単装砲が直接照準で至近距離のネウロイへ向けバンバンと発砲する。瞬く間に数発が着弾し、ネウロイの悲鳴が海上に響き渡った。そして瘤のところが削り取られ赤く光るコアが露出する。

 

「コアです!」

「撃て撃てーっ!」

 

次々に着弾する砲弾にコアは砕け散り、硬質な破裂音と共にネウロイは光の粒に帰った。

 

「もう1隻は?!」

 

≪こちら松風。こちらが追っていたネウロイは急速に深度を増して北へ逃走。瞬間移動と思われる水流音を最後に位置を見失った≫

 

「針路北ということは、船団の方向とは真逆。逃げたようですね」

「取り逃がしたか」

 

 

 

 

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C集団の生き残りを警戒していた文月と水無月。船団から大分離れた北側で対水上電探がネウロイを捉えた。

 

 

○12航戦第22駆逐隊 睦月型駆逐艦『文月』

 

「水上電探に感あり。距離6000」

「なになに?、息が我慢できなくて浮上しちゃった?」

 

舌っ足らずな子供のような長倉秋初(あきは)艦長が、大きな双眼鏡を重そうに持ち上げて敵影を探した。そして文月の右側前方を進む水無月の先に、平べったい島のような黒くて低いシルエットが見えた。

 

「見~つけた。やっちゃって、い~い?」

「水無月の方が近いです。それに射線上に水無月が入るかもしれません。ここは水無月に任せましょう」

「そっかー、ざんね~ん」

 

緩い口調のわりに攻撃やる気満々の長倉艦長はちょっと肩を落とした。

 

「水無月ちゃ~ん、本領発揮だよ~」

 

 

 

 

○12航戦第22駆逐隊 睦月型駆逐艦『水無月』

 

一方、青いタイに三日月のバッチが光る少女、ではなく水無月の磯部あやめ艦長は緊張で強ばっていた。

 

「文ちゃんに譲られちゃった! ……仕方ない、行くよっ! みんな、いーい?」

「「勿論です!」」

 

艦橋いる一同が力強く答える。

 

「現在敵は距離5800! 5000まで突っ込みますので、艦長お願いします!」

「わかった。やってみる! 右舷魔法魚雷戦! ここ頼むね」

「お任せください!」

「両舷全速!」

 

艦橋を副長に任せると、磯部艦長は青い髪をたなびかせて艦橋前方真下の甲板へ駆け下りていった。

 

艦橋の前には、酸素魚雷を撃てるように改修済みの一番魚雷発射管がある。第1、第2猟犬隊の神風型駆逐艦の2連装魚雷発射管と違い、睦月型の一二式3連装水上発射管は、箱の中から3本の魚雷発射管が突き出たような形をしている。この箱のような覆いは水雷兵が波を被らずに発射管の操作をできるようにしたものだ。

磯部艦長は発射管室の中に入ると、水雷兵の1人と交代した。艦長の頭とお尻から耳と尻尾が生えた。

 

「水雷長、位置についたよ。方位は?」

 

≪敵方位025、距離5300。発射角は045でお願いします≫

 

3連装発射管が右に旋回する。と同時に発射管全体が魔法力を帯びて青白く輝いてきた。

 

「波高1m。潮流南西に1.5ノット。魔法力注入完了! いつでもいけるよ!」

 

≪距離5050≫

≪取り舵≫

≪……舵戻ーせ≫

≪用意……距離5000……4950、発射!≫

 

「いっけえー!」

 

普通、魚雷は圧縮空気によって発射管から押し出され、舷側すぐ横の海面に放り投げられたようにドボンと落ちるものである。ところが水無月の第1魚雷発射管は、まるでバズーカ砲のように青い炎を上げて魚雷を撃ち出した。それは魔法炎だった。勢いよく飛び出した魔法力を纏った青白く光る魚雷は、水の中に落ちることなく水面上を疾走する。500m先で海面に触れると、跳ねてまた空中を飛んだ。それは魚雷というよりは、もはやミサイルである。

 

空中機動歩兵にはなれなかったウィッチの中に、たまに兵器との相性が抜群に良くなるものがいた。決まってその兵器は酸素魚雷であり、従ってそれは扶桑にだけに存在する。

雷撃に特化したウィッチ。それが『水雷ウィッチ』だ。

映画「扶桑海の電光」にあこがれて志願したウィッチの中から何十人かがこの道を進んだが、ネウロイが海に進出しないとわかり、新たに募集されることもなく、今まで日の目を見ることもなかった彼女らである。多くが既にあがりを迎えて退役し、残るものも軍歴だけが進み魔法力も衰えてきているものばかりだが、12航戦の編成に当たり最も力を残していた第22駆逐隊が直衛に選ばれたのは、このような理由もあったのだ。

 

水切りの石のように所々で水面を跳ねながら5000m近くをあっという間に飛び越えた93式酸素魚雷は、獲物を探して周囲を探っていたネウロイの目玉のような赤く光る部分にガツンと命中してめり込んだ。とたんに真っ赤な火柱を上げて大爆発が起こり、ネウロイの瘤の部分はおろか、船体の半分が跡形もなく消し飛んだ。コアが消滅した潜水型ネウロイは間髪入れず残りの船体も結晶となって吹っ飛んだ。

 

 

 





とまあ、見た目艦娘の22駆逐隊の艦長達、ウィッチとしての能力をこんな方に持っていってみました。


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