論理的!火力は正義ですぞwww   作:シンクロン

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まずは、前回の一話を読んでいただいた皆様、ありがとうございます!
感想や、お気に入り登録もしていただき、嬉しい限りです。
評価も1ですがつけて頂きました。
少し悲しい気持ちもありますが、それだけ改善点があると思い、精進いたします。

では本編です。


2話 目覚めの時ですぞwww

目覚めると、ベッドの上で横になっていた。

どうやらショックのあまり気絶してしまったようだ。

 

空調のよく効いた、病室のような質素な部屋だ。

 

いまだに赤さの残る肌を見つめながら、改めてこの状況が現実であると認識する。

目が覚めたら現実に戻ってたました。なんて事にならなくて嬉しいような悲しいような。

 

さて、窓の外の暗さからしてまだ日が昇るまで時間があるようだし、少し現状の整理でもしておこうと思う。

 

まず大前提として、俺はポケモンの世界へと来てしまったようだ。

しかも10歳くらい若返った状態で。

 

今の俺は外見で判断すると10歳。

そんな年齢の子が火山で遭難してフラフラ……そりゃあ婦警さんも焦るわ。

 

そして昨日、肌で熱気を感じたということは間違えてもコレが夢というわけではないだろう。

 

あ、ちなみにだが元の世界へと戻りたいとは思わない。

元々二次創作とか読んで現実逃避をしていた性分な為、この現象はむしろ凄く嬉しくすらある。

 

まぁ、自分がこんな状況に巻き込まれた原因くらいは知りたいと思うが。

再度言うが、俺にはこんな状況になる原因に心当たりは全くない。

旅行に出た記憶も、そもそも家から出た記憶もだ。

 

さて、原因が自分に無いのならば、残る可能性は第三者……あるいはポケモンか。

ポケモンにそんなことが出来るのかと言われれば、可能であるように思える。

 

空間を司る"パルキア"なんかが最も有力候補だろうか。

 

 

まぁ、そんな事で旅に出ようと思う。

原因がなんであれ、自分に原因が無いのなら行動しなければ始まらないだろう。

現実でバックパッカーの友人の日本横断の話とか聞いてから興味があったのだ。

 

旅の目標は…どうしようか。

パルキアに会うでもいいし、折角ゲームの世界に来たのだから、俺tueee!とかテンプレで良いかもしれない。

 

 

「あら、気がついたのね」

 

 

と、突然声をかけてきたのは婦警さんであった。

外はまだまだ闇に包まれているというのに、まだ寝ていなかったのだろうか。

自分を気にかけてくれているのなら嬉しい。

 

 

「夜更かしして明日大丈夫なんですか?」

 

「一応、このセンターの警備員も兼ねてるからね。この見回りが終わったら寝るわよ」

 

 

前言撤回だ。

どうやら仕事だったらしい。

 

 

「まぁまだ夜だから君も寝直すと良いわ。といってもいままで寝てたのだから寝れないかしら」

 

「えぇ、なんだか頭の中が混乱しちゃってて」

 

「じゃあちょっとお話しましょうか」

 

「見回りは良いんですか?」

 

「えぇ、この話もしなきゃならない物だし。書類取ってくるわね」

 

 

しなきゃならない事…なんの話だろうか。

思いつくのは事情聴取くらいだ。

 

名前はゲーム時代の物を使えば良いとして、出身地とか聞かれたらどうしようか…。

トウキョウシティとか言っておけば誤魔化せるかな?

現実でいうアメリカにあたるイッシュ地方の街でも良いのだが、万が一通信環境があった場合に不味い事になる。

 

 

「お待たせ。預かってた荷物も持ってきてあげたわよ」

 

「ありがとうございます婦警さん」

 

 

荷物を婦警さんから受け取ってから気づく。

これ3DSの中身見られてたらヤバイ事態にならないか?

ORASがささっているのに加えて、DL販売で買ったXYとポケムーバーも見られている可能性がある。

 

 

「婦警さんって…そういえば自己紹介がまだだったわね」

 

「そうですね」

 

「私の名前はレイよ。このえんとつ山ポケモンセンターのジュンサーよ」

 

「俺の名前はロンリです。ずっと遠くのトウキョウシティから来ました」

 

「トウキョウシティ…?聞いた事ないわね」

 

「イッシュ地方の向こう側…らしいです」

 

「らしいってねぇ」

 

 

凄く怪しい物を見る顔でこちらを見てくるレイさんに対してポーカーフェイスをしながらどうにか切り抜ける方法を探す。

 

 

「旅は一人?」

 

「えぇ、実はまだ旅に慣れていなくて…この地方についても良く分かりませんし誰か旅仲間を作りたいとは思っているんですけどね」

 

「へぇ」

 

 

紙に色々書き込んでいくレイさんを尻目に、バッグの中を確認してみる。

すると、身に覚えのないボールの付いたベルトが出てきた。

 

 

「あぁ、君の服は洗濯してるだけだから安心してね。ベルトなんかの所有物はバッグの中に入れてあるわ」

 

 

ベルトについて考えていると、レイさんがそんな事を言ってきた。

言い方から察するに、このベルトは元々俺がつけていたものらしい。

ボールの数が6個ある事から、ゲームでいう手持ちのポケモン達なのだろう。

 

 

「持ち物といえば、君のポケナビって誰から貰ったの?」

 

「ポケナビですか?」

 

「そう、その赤い箱よ」

 

 

赤い箱というと3DSの事だろうか?

たしかに一見、ORASではない方のルビーサファイアで出てきたポケナビに見えない事も無いが…。

 

 

「旧式のっぽいけど機能的にはいまのマルチナビにも劣らない良い物ね」

 

「父からもらったんです。他のポケナビを知らないので詳しくは分かりませんけど、たしかに便利ですよ」

 

 

そう言いながら3DSを起動する。

もちろんレイさんに見えないようにしながらだ。

 

起動すると、いつものホーム画面ではなく、ORASの下画面が出てきた。

ただし右側のタブに『ボックス』が加わっていたが。

 

試しにボックスをタッチしてみると、ORASのボックスが出てきた。

ただしバトルボックスが消えていたが。

ORASの物しかなさそうな為、XYとポケムーバーの物は消えてしまったのだろうか?

XYの方にはたいしてポケモンが残っていなかったが、ポケムーバーの方には全国図鑑埋めに使ったポケモンや普段は使わない禁伝系のポケモンを入れていたので凄く悔しい。

……まぁ残っていたらそれはそれで旅をする口実がなくなってしまうのだけれども。

 

 

「大丈夫だった?」

 

「えぇ、機能に支障はないようです」

 

 

色々とタッチしてみながらそう言う。

レイさんも書類をファイルに戻しているし、以外と簡単に事情聴取は終わったようだ。

 

そもそも考えてみればアニメの主人公であるサトシは10歳で世界を旅して回っているのだ。

この世界ではその位の歳で旅をするのは以外と普通の事なのかもしれない。

 

 

「朝になったら服を返してあげるから今夜はここで寝なさい」

 

「わかりました」

 

「あと、君のポケナビに私の連絡先を登録しておいたからいつでもかけてきてくれて構わないわよ」

 

 

マップの機能のえんとつ山にカーソルを合わせると再戦トレーナーの代わりにレイさんの名前、顔写真、そしてトレーナーIDが表示された。

 

 

「じゃあ私は見回りに戻るけど、できる限り寝ておくのよ?」

 

「えぇ、そうする事にします。おやすみなさい」

 

 

ファイルを抱えて部屋から出ていくレイさんを見送って、俺は改めてベルトと眺める。

はたしてこの中に入っているのはどんなポケモンなのだろうか?

 

現状で可能性のあるポケモンは、バトルボックスに入っていたポケモンか元々手持ちにいたポケモン。

 

前者ならまだ良いが、後者ならばウルガモス一匹&卵5個だ。

ちなみに卵の中身はコイキングのはず。

 

後者出会った場合、ボックスから別のポケモンを取り出せば良いだけだ。

ボックスの操作方法と転送の仕方がわかれば…だが。

 

 

「出してみるか…?」

 

 

そんな事を思うが、室内でバトルボックスの方を出してしまった時のリスクが高すぎるのでやめた。

まずは寝て、朝になったら外で試すとしよう。

 

 

 

 

……朝である。

 

またいつのまにか眠ってしまったようだ。

窓から外を覗くと、日がだいぶ高い位置にある。

 

 

「よく眠ってたわね」

 

 

声をかけてきたのはレイさんではなく、ナースさんの方であった。

 

 

「今朝、レイから話は聞きました。検査でも異常はないみたいだから好きな時に旅を再開してもらって構いません」

 

そう言ってナースさんは俺の服を差し出してくる。

 

「お世話になりました」

 

「本当ですよ。手持ちのポケモンが全て瀕死になったまま山を越えようとするなんて…」

 

 

新事実、俺の手持ちは俺がこの世界に来た段階では全員瀕死であったらしい。

 

 

「もうしませんよ」

 

「当たり前です。今度からは手持ちが全滅したらちゃんとポケナビで最寄りのポケモンセンターに連絡するんですよ!」

 

 

その後、30分程度もお叱りを受け続けた。

途中で着替えをするからと言って中断させようか迷ったが、今後のために重要な情報があるかもと思って聴き続けたのだ。

それに、好意からの説教って断りづらいし。

 

 

「じゃあ着替えたら早速旅を再開します」

 

「私は仕事があるのでお送りできませんけど、途中まではレイが送っていてくれるそうです」

 

「レイさんが?」

 

「えぇ、巡回のついでだと言っていましたよ」

 

 

思わぬ幸運にガッツポーズをしそうになるが、辛うじて心の中に止める。

いくらマップがあるといっても一人で歩くのは不安だったからなぁ。

それに巡回って事はバイクで送ってくれるようだし、思ったよりも早く目的地であるフエンタウンへと辿り着けそうだ。

 

 

「では、気をつけて旅を続けてくださいね?」

 

「えぇ、またあんな状況になるのは嫌ですからね」

 

 

ナースさん…結局名前は教えてもらえなかった。は部屋の外で待機していたラッキーからモンスターボールの置かれたトレイを受け取って何処かへ行ってしまった。

昨日、自分がラッキーを見て倒れたので部屋の外に待機させておいてくれた……というのは考えすぎだろうか。

 

一人になった俺は自分の服へと着替え、ベルトを腰に巻いてからポケモンセンターの外へと出る。

 

レイさんの姿が見えないため、時間を潰すついでにモンスターボールの中身を確認するためにポケモンセンターの裏手に回ってボールを全てベルトから外す。

 

 

「たしかアニメではボールの正面を押して大きくして放り投げてたっけ?」

 

 

試しにボールの一つを手にとって、投げてみる。

そのボールは地面に落ちても何も起こらずに転がっていく。

 

 

「やっぱ大きくしないとダメなのか…」

 

「何がダメなの?」

 

 

後ろからいきなり声をかけられて驚いた俺は足元に転がっていたボールを踏んでしまい、派手に倒れた。

腰を強く打ち付けたせいで凄く痛い。

 

 

「大丈夫?」

 

「いや、いきなり後ろから声をかけないでくださいよ」

 

「ごめんね。何やらボールを投げてたみたいだから気になっちゃって」

 

 

レイさんがこちらに手を差し出してきたので、素直にそれを掴んで立ち上がる。

 

 

「そういえば君ってどんなポケモンを使ってるの?」

 

「え?そうですね…」

 

「あぁ、別に言わなくてもいいのよ?手持ちのポケモンがバレるのを嫌がるトレーナーもいるって聞くし」

 

「へぇ…そうなんですね。あ、そうだ。じゃあレイさんのポケモンを見せてくれたら俺のポケモンも見せますよ」

 

 

レイさんは別に良いわよ、とだけ言って太腿に巻かれたベルトに付いているボールを一つ手に取る。

そして正面の白い丸い部分の中央のスイッチを押して放り投げた。

 

____ドンダン!

 

そんな風に聞こえる鳴き声と共に飛び出してきたのはウインディだ。

 

ウインディは全てのステータスにおいて優秀な数値を持つ炎タイプポケモンである。

”しんそく”という必ず先に攻撃できる技や、炎はもちろんのこと、電気、ドラゴンといった多くのタイプの高火力物理技を覚える。

特性も”いかく”と有用であり、現実でも割とよく見たポケモンの一匹だ。

 

 

「良いポケモンを使っていますね」

 

「えぇ、ガーディから育てた大切なパートナーよ」

 

「じゃあ次は僕の番ですね」

 

 

先ほど投げてそのままだったモンスターボールを、今度はちゃんとスイッチを押した後に投げる。

 

____ブィンユー

 

なんだか文字に出来ないような声をあげて飛び出したポケモンは、カイリュー。

 

いわずと知れた最強の一角である。

ちなみにだがこのカイリュー、特殊攻撃技を主に使う所謂『特殊型』である。

 

ステータス的に言うならば、カイリューは『こうげき(物理攻撃力)』の方が『とくこう(特殊攻撃力)』よりも高い。

倍率でいうなら大体『とくこう』の1.3倍だ。

では火力を重視する役割論理においてカイリューは物理攻撃で育成されるのか?

 

それがそうでもない。

その理由が、覚える技の威力とバリエーションである。

 

威力においては、物理型のメインウェポンが『ドラゴンダイブ(威力100)』に対して、特殊型のメインウェポンは『りゅうせいぐん(威力130)』、『ぼうふう(威力110)』と、結構な違いがあるのである。

 

ポケモンをやった事がない者はたったの30の差と感じるだろうが、威力においては例え10でもとても大きな差になってくる。

さらに、ポケモンが繰り出す技がそのポケモンのタイプと一致しているときにはさらに威力は1.5倍になってしまう。

 

カイリューのドラゴンダイブとりゅうせいぐんがもし1.5倍になると、ドラゴンダイブ(150)、りゅうせいぐん(195)と、差はさらに広がる。

その差、実に1.3倍。

それだけだと特殊型と物理型に差は無いように思えるだろう。

 

しかし、ここで大きな差になってくるのが『ぼうふう(威力110)』の存在だ。

『ぼうふう』は飛行タイプの特殊攻撃技である。

一方で物理の飛行技の最高威力は『そらをとぶ(威力90)』である。(しかもこちらは技を出すのに2ターンかかる。)

この『打てる技のバリエーションと威力の差』によって、役割論理ではカイリューは特殊型で育成される事が多いのだ。

 

 

 

さて、飛び出してきたのが卵でもウルガモスでもなかったという事は、この6匹のポケモンは元々バトルボックスにいた連中で間違い無いだろう。

とすると、残りのポケモンもわかったのだが、どのボールに入っているのかまだわからない。

 

 

「カイリュー…すごいポケモンを持っているのね」

 

「えぇ、父がくれたミニリューをずっと育てたんです」

 

 

便利だな俺の父さん(仮)

俺のカイリューを見たレイさんは、俺に向かってこう言ってきた。

 

 

「そうだ!バトルしてみようよ」

 

「え?」

 

「ダメ?カイリューと戦える機会なんて滅多に無いんだもの」

 

 

それに、と言ってレイさんは付け加える。

 

 

「昨日、こんな立派なカイリューが瀕死になってたから、君のプレイングが心配になっちゃって」

 

 

確かに、思ってみればそうだ。

いま、レイさんにしてみれば、俺はカイリューを使っといてその辺のトレーナーにパーティーを全滅させられるような下手としか思え無い。

ここは、バトルの練習だと思ってレイさんに付き合うしかないだろう。

 

 

「そこまで言われたらやらないわけには行きませんよ」

 

「じゃあ決まりね。お互い使うのはこの一匹だけってことで」

 

「わかりました」

 

 

そこまで言ったあとに気づく、俺はポケモンにおいて役割論理を使用している。

ならば対戦中はあの語法を使ったほうがいいのかな?と。

バカな事を考えているとは自分でも思うが、折角だし、一回くらいはやってみようかと思った。

 

それが後に悲劇になるとは知らずに…

 

 

「じゃあいくわよ!ロンリ君!」

 

「んんwwwよろしくおねがいしますぞwwww」




すみませんが戦闘シーンは二話に回させていただきます。
連日の投稿ですが、週末に私用ができてしまいまして、早めに書いて投稿しているからです。

次は今週の日曜か、来週の月曜になると思います!

感想や改善点がございましたら、是非教えていただけると幸いです。
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