マイ「艦これ」「みほ3ん」(第3部)前半コラボ 作:しろっこ
『私はイタリア海軍の者です』
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「艦これ」的「みほ3ん」
EX回:第119話<艦娘を連れて>
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<<演習開始:カンムス>>
モニター画面は望遠で、ちょっとボヤけているが、日向と伊勢が合図をして瑞雲を飛ばしている。作戦参謀が補足する。
「彼女たちは航空戦艦ですが偵察機は戦艦の艦娘にも搭載可能です。艦隊編成と作戦内容、総合火力を見ながら選択できます」
ドイツとイタリアの軍人たちも、しきりに双眼鏡で海上を見ている。武官どうして何か会話しているが、残念ながら、ドイツ語とかイタリア語は分からない。
ただ、時おり「カンムス」と言う単語を使っている。艦娘と言う用語も、日本語が世界標準になるのだろうか?それは不思議な感覚だな。
ボーっとしていた五月雨は、漣と電に誘われて、窓際へ向かった。最初は、漣と電に五月雨の制服の事を聞かれているらしく、五月雨は恥ずかしそうな顔をしながら説明をしている。その姿は、本当に普通の少女だ。
やがて外を見ながら、瑞雲がどうのとか、へえ~とか、感心したような顔をしてお互いに、うなづいている。そうか、彼女たちは、訓練中の艦娘の無線が聞けるんだよな。おい、くれぐれも訓練の邪魔をするな~。
ブルネイ司令が私の隣に来て、話しかけてくる。
「あの娘たちは、安定しているようだな」
「あ、ああ」
そうか、あの艦娘たちは、試作量産型だったな。その言葉を聞くまで忘れていた。
「技師が言うには、やはり駆逐艦娘は、かなり安定しているようだ。出来れば、彼女たちには、なるべく長生きさせてやりたいな……」
やはりこいつには自分に娘がいるからだろうか?軍人としては微妙な発言だ。でも学生時代から、面倒見のいい奴だったから、こいつが、そう言う気持ちは分かる。
「お前がうらやましいよ」
頭の後ろに腕を組んで彼は言った。
「なんで?」
「美保鎮守府では、そういう心配はしなくていいだろ?」
「ああ、まあそうだけどな……」
いや普通の艦娘だって、いろいろ大変だよ。でも反論はしなかった。昨日からのゴタゴタで、私も彼の苦悩が少しは分かるようになったから。
<<イタリア武官:やはり艦娘を>>
『失礼』
ちょっと訛りのある英語で背後から話しかけられた。振り返ると、イタリア海軍だ。また背が高いな。
『日本の提督ですね?私はイタリア海軍の者です』
ブルネイ司令と私は起立して、それぞれ握手をした。さっきまで窓際に居たと思ったが、いつの間に……でも、二人居たはずだが、一人だな。それを察したのか彼は言う。
『相棒は、窓から外の様子を見ています。あの、窓際に居る女の子たち、艦娘ですね』
『はい』
ブルネイ司令は答える。
『おお!』
彼は、初めて祥高さんを認めたような顔をした。彼は背が高いから、視界に入らなかったのか?
『これは失礼!もしかして、あなたも……?』
祥高さんは立ち上がって、握手をした。
『美保鎮守府所属、重巡”祥高”です。今は秘書艦です』
『Woo~、素晴らしい』
何となく、金剛を思い出した。
『ドイツから聞いてますよね、彼らは艦娘を連れてきていると』
彼はニコニコしながら言う。
私が答える。
『はい、そのようですね。今は休んでいるとか』
急に彼も、周りを見回すような格好をする。それから小声になった。
『ドイツにも言いましたが、私も連れて来ています、艦娘』
『え?』
思わず私は、ブルネイ司令と顔を見合わせた。
『ドイツも事情は同じようですね~。我々もそうです。とにかく情報が欲しい。せっかくですから、連れてきましたよ』
『はあ……』
何とも言えないが、逆の立場だったら、私たちも同じ行動をしていただろうな。そう思うと、同情できる。
しかし、艦娘同士は、どうやって会話するのだろうか?ちょっと興味が湧いた。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ3ん」とは
「美保鎮守府:第三部」の略称です。