マイ「艦これ」「みほ3ん」(第3部)前半コラボ   作:しろっこ

122 / 127
演習は粛々と進んでいる。そして技術参謀は、海外の艦娘に興味を持ったようだ。


「みほ3ん」EX回:第122話<艦娘の噂>

「急降下爆撃が得意と言うのも、因果なものだな」

 

----------------------------

「艦これ」的「みほ3ん」

 EX回:第122話<艦娘の噂>

----------------------------

 

<<演習:命中>>

 

やがて、赤城さんと加賀さんの艦載機は標的へ向かって次々と爆雷を投下する。張りぼて艦船は、水柱と火花に包まれて、木っ端微塵になっていく。会場からは、おおと言う歓声が上がる。やはり皆、軍関係者だからな。ああいう情景は、血沸き肉躍るって奴だ。イタリアなんか飛び上がっているし。でもドイツはジッとして双眼鏡を覗いたままだ。この辺は国民性かな?(本人たちの性格も大きいと思うけど)

 

動かない標的に向かって、赤城さんと加賀さんの艦載機が大挙して攻撃を加えたわけだから、その攻撃力も半端ない。標的周辺の海は、水柱と爆煙で一時的に視界が悪くなっている。結果は明らかだけど、あれが晴れるまで、しばらく演習は中断かな?

 

会場も、そんな雰囲気になり、ちょっと間が空きそうだ。作戦参謀も、それを察したのか、言った。

『では、結果が明らかになるまで10分間、休憩にいたします』

 

会場は、ちょっと弛んだ雰囲気になった。再び、軍人たちは他の軍人と意見交換をしたりしている。モニターを見ると、赤城さんと加賀さんは互いにうなづきながら、艦載機の回収準備にかかっている。

 

そういえば美保では、私はほとんど演習とか立ち会っていないな。着任して間が無いから仕方がないが、戻ったら訓練メニューとかもチェックしていかないといけないな。そう思っていたら、技術参謀がやってきた。

 

<<演習:艦娘の噂>>

 

「おい、ドイツとイタリアの武官と話しをしていたな?」

相変わらずの単刀直入振りだな。

 

「ハッ、両国とも、艦娘が居ると聞きました」

私は立ち上がって直立で答えた。近くに居たブルネイの担当官が驚いている。

 

「ああ、知っている。連れて来ているんだろう?」

なんだ、少しは驚くかと思ったら、さすが情報が早いな。

 

「これはいい機会だ。私たちも滞在を少し伸ばして、海外の艦娘もじっくり見てみたいな」

 

「はぁ」

 

「なんだ?その言い方は!お前は関心がないのか?」

 

「失礼しました!関心あります!」

怒られるかと思ったが、意外に技術参謀の表情は穏やかだった。

 

「お前たちが疲れているのも分かるが、めったにない機会だということは理解して欲しい。私だって艦娘だ。同じ艦娘で、しかも海外勢となると非常に興味があるのだ」

まあ、その気持ちは分かる。私も出来れば、会ってみたいし。やはり艦娘同士は、引き合うのだろうか。

 

私はイタリアに聞いたことを伝える。

「そういえばイタリア軍も、わが海軍との提携について、とても関心を持っていました」

 

技術参謀は、うなづく。

「そうだろう。そう考えて当然だ」

 

そうこうしているうちに標的周辺海域は、かなり視界が改善してきた。数人の武官たちは、窓際に寄って双眼鏡を覗いている。その様子を見ながら技術参謀は言う。

「あの二人のことだ。命中して当然だろうな」

 

「そうですね」

 

「あいつらが急降下爆撃が得意だと言うのも、因果なものだな」

 

「はぁ?そうですか」

 

「何でもない。独り言だ」

そう言いながら、技術参謀は窓際へ向かった。

 




--------------------------------------
※これは「艦これ」の二次創作です。
---------------------------------------
サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
---------------------------------------
PS:「みほ3ん」とは
「美保鎮守府:第三部」の略称です。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。