マイ「艦これ」「みほ3ん」(第3部)前半コラボ   作:しろっこ

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司令はブルネイ司令と結婚やハーレムの会話をした。食事を終わると負傷した艦娘の見舞いへと向かった。


EX回:第77話(改1.3)<度胸と艦娘>

 

「美保鎮守府は『ハーレム』だっていう噂があるぞ?」

 

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マイ「艦これ」「みほちん」(第3部)

 EX回:第77話(改1.3)<度胸と艦娘>

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 食堂で私は、とっくに箸が進まなくなっていた。だがブルネイ司令は、さっさと自分のご飯を平らげてしまった。

 

「お前、食わないのか? もったいないなぁ……良いか?」

とか言いながら彼は私のご飯にまで手をつけ始めた。

 

「どうぞ」

「じゃ、遠慮なく」

 

(あぁ、鎮守府の提督たる者は、こういう貪欲な姿勢が必要だよな)

そう思わずには居られなかった。

 

ひとしきり食べ終わった後で彼は言った。

「よかったら一緒に龍田のお見舞いに行くか?」

「ああ。『2号』だね」

 

そういえば彼女は身を挺して皆を護ったのだ。

(本当に頑張ってくれたんだよな)

 

時計を見ると既に夜の8時は回っている。夕立や潜水艦娘たちも引き上げて食堂は閑散としていた。

 

「今くらいなら、もう艦娘たちの見舞いも一通り終わった頃だろう」

ブルネイ司令の言葉に『なるほど、そうか』と思った。

 

(確かに、皆のお見舞いが落ち着いた頃に行くのが良いよな)

提督連中が早々に顔を出したら周りに、いろいろ気を遣わせる。

 

ブルネイ司令は水を飲んでから言った。

「よし、行くか」

「あぁ」

 

私たちは立ち上がると衛生棟へ向かった。

 

 通路を歩きながら私は気になっていることを聞いてみた。

「お前の、その度胸ってのは、どこから出て来るんだ?」

 

度胸なんて性格みたいなものだから聞いても仕方が無いかも知れない。だが艦娘相手に鎮守府を指揮する私は、もう少し度胸が必要だと思ったからだ。

(何よりも、こいつは私より図太い)

 

「……度胸? うん、どうかなぁ」

彼はチョッと考えてから言った。

 

「単純には説明できんが結婚が大きいな」

「ケッコンか」

私は肩をすくめた。

 

(こりゃ次元の違う世界だな)

 

「さらに言えば……」

ブルネイ司令は間を置いて続けた。

 

「結婚して子供が生まれたことも大きい。実際うちにゃ女の子が居るが艦娘に対する意識も、その子が生まれる前後で変わったな」

「なるほど」

いわれてみると、そうかも知れない。

 

確か彼は前にも言ってた。

『艦娘たちを見ていると、娘を思い出す』 ……って。

 

(もっとも、こいつの場合は兵学校時代から活動的な奴だったが)

そんなことを歩きながら考えた。

 

(生まれつきなら、お手上げか)

 

 するとブルネイ司令は急にニタニタして付け加えた。

「あの本省の技術参謀だってナ、元艦娘でありながら『ケッコン』してから輪をかけて強くなったって噂だぞ」

「誰だよ、そんな図星のことを流布してンのは」

 

私も思わず苦笑した。

(……ただ確かに結婚して子供が居るってのは目に見えないが大きな条件なのかも)

 

ふと以前、境港で出会った深海棲艦を連想した。

(母は強し……か)

 

それに、自分の母親も……ある面、強いかも。

 

「……ンでさぁ、お前はどうなんだ? そろそろ身を固めないのか」

歩きながらブルネイ司令は急に突っ込んで来た。

 

「……そ、そんなこと! 考えたことも無いよ」

思わず返答に窮した。

 

「独身の提督って言うのは、あまり様(さま)にならないぞ。まして美保は『ハーレム』だっていう噂もあるしな」

彼は嬉しそうだ。やな奴。

 

「また、その噂話かよ……よその提督連中は、ふたこと目にはそれを言うんだな」

私は頭を掻いた。

 

(だいたい美保鎮守府がハーレムってのは間違ってるよ)

 

「実際どうなんだ? 艦娘だけの部隊ってのは」

彼は、やたら食い下がる。

 

「ハーレムっていうよりは……アマゾネスだよ」

そう言いながら思わず私は日向を思い出してしまった。済まない。

 

だがブルネイ司令はニタニタして続ける。

「まぁな。確かにアノ美保の戦艦連中は、ちょっと扱い難そうだな」

「何だ分かってるじゃないか?」

 

するとブルネイ司令は片目をつぶった。

「俺のほうが人生の先輩だからな」

 

(……だったら聞くなよ)

 

 やがて私たちは衛生棟に入った。衛兵が敬礼をする。そのまま受付で待っていると当直の担当官が出てきた。彼は直ぐに事情を察して無言で受付表を差し出した。直ぐに二人で用紙に記入をした。

 

私が記入しているとブルネイ司令が部屋を聞いた。

「彼女は2階かね」

「はっ、203号室になります」

 

私たちは記入を終えると、そのまま2階へとへ上がった。その廊下を歩きながら彼は言った。

「今までも、ここは試作型が中心で、ほとんど駆逐艦だ。で、たまに戦艦を建造しても不安定でね」

「うん、それは聞いた。『安定』の話だな?」

 

2階の通路を曲がった。ブルネイ司令は言う。

「今度の新しいレシピは、かなり安定しているようだ。技師いわく『ほぼ実用水準』らしい」

「なるほど」

(そんなに凄いんだ)

 

彼は続ける。

「……そう思うとな、俺もオリジナルに近い艦娘が来るってのは期待と不安と両方ある」

「なるほどね」

(その点だけは私が『先輩』になるわけだ)

 

そう思っていたらブルネイ司令は改まったように言うのだ。

「お前を見ていると正直、いろいろ参考になるんだ」

「そりゃ、どうも……」

 

意外に彼は真面目な表情だった。私は面映かった。

(あまり良い見本ではないと思うけどね)

 

『これは何の因果だろうな』……と、思わずには居られなかった。

 

 

以下魔除け

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※これは「艦これ」の二次創作です。
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PS:「みほ3ん」とは
「美保鎮守府:第三部」の略称です。


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