マイ「艦これ」「みほ3ん」(第3部)前半コラボ 作:しろっこ
「・・・何か?」
「いや・・・」
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「艦これ」的「みほ3ん」
EX回:第91話<相変わらずバカ>
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<<鎮守府本館:朝の風景>>
鎮守府本館の屋上では空母の艦娘たちが探索を開始している。探索機からの無線が徐々に入り始めたがまだ特に大きな動きはないようだ。
「私たちも行こうか」
私は祥高さんに言った。
「はい」
私たちは朝日を浴びて探索を続ける艦娘たちに軽く敬礼をして再び階段へ。階下へと下りながら私は腕時計を見た。現在朝の6時過ぎか。すぐに私たちは地上階へ到着。そのまま本館から屋外へ出る。
鎮守府の敷地内からも周りのブルネイの街が朝日を浴びて黄色く染まっていく様子が見える。街は時間と共に少しずつ動き出している感じだ。その雰囲気を感じながら私は再び比叡2号のことを考える。あと90分で発見できるかな?
ただブルネイの街そのものは小さい。比叡2号だってこの辺りの地理に詳しいわけでもない。よほどの事がなければ意外と早く発見されるのではないか?そんなことを考えながら私たちは鎮守府のゲートへと向かう。
ゲートの詰め所に私たちが近づくと二人の衛兵が敬礼をする。作戦のことは既に伝わっているようだな。念のために私は衛兵に聞いてみた。
「比叡・・・今朝方艦娘が出て行ったのは何時ごろかな?」
事務所にいた衛兵が記録簿を見て答えた。
「4時過ぎくらいですね・・・何か思い詰めているような印象を受けました」
「ありがとう」
・・・やっぱり心配だな。
門のところに居たもう一人の衛兵が銃を下ろしてゲートを開けてくれる。私は念のために拳銃を持っていることを確かめそのまま徒歩で外へ出る。
<<ブルネイ市街:朝>>
そういえば祥高さんはさっきから静かだな。作戦とかになると押しが強いから私としては苦手なタイプなのだが。普段は意外と静かなようだ。彼女は大東亜戦争末期型の中では最も後期のタイプの重巡だが特に姉妹艦があるわけではない・・・あウソだ。技術参謀が祥高さんの姉妹艦になるんだっけ。
今まであまり意識していなかったけど祥高さんの制服は大淀さんのそれとほぼ同じデザインである。白を基調として青いアクセントが入っている。大淀さんと違うのは微妙に大人しい感じがするデザインだということ。スカートの丈も長めだしスリットも入っていない。それがまた彼女の安定感みたいなものを強調させているように思える。
まあ彼女が技術参謀の妹だということが分かった今では制服や本人の性格以外の血統的なものもあるのだろうなぁ~とも思う。もっとも艦娘に関して果たして人間で言うところの"血統"とか"遺伝"なんてあるのだろうか?・・・それは正直良く分からない。
だいたい姉妹艦とか言っても顔かたちが違いすぎるよな。そもそも技術参謀と祥高さんだって顔だけでなく性格も段違いで・・・
「どこから参りましょうか?」
私が妄想に耽っていたらいきなり祥高さんにカットインされて驚いた。
「あ、そうだね・・・」
そうは言われてもこの辺りの地理が分からないから正直どうしようもない。
「とりあえず正面の大通りから・・・河のほうへ直進しよう。無線が入るように気をつけながら」
苦し紛れに応える。
「了解です」
敢えて敬礼はせず歩きながら応える祥高さん。
執務室で見る彼女さんは屋内のせいもあって威圧感があるのだけど。こうやってアウトドアで間近に見る祥高さんは意外に小さく見える。まだまだ艦娘って分からない事だらけだなあ~。
「・・・何か?」
考え事をしながら彼女を凝視していたら怪しまれた。
「いや・・・」
相変わらずバカだな私は。こんな私でもブルネイの朝日は優しく降り注いでいた。
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/
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PS:「みほ3ん」とは
「美保鎮守府:第三部」の略称です。