誰ガ為ノ救済 Fate/XILLIA2   作:真理P

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モンスター討伐でお金を稼ぎに稼いだエミヤ。
その功績もあり、ユリウスの家に戻れることに。
そこで待っていたのは…。

お久しぶりです。たまーに更新心がけていかないと
その内やめてそうですけどのんびりやっていきます。
憑依設定等ありますので苦手な方は見ないことをお勧めします。


第3章 「胎動」

「や、やっと戻れたな。長かった」

 

「ルドガーの活躍もあるとは思うけどね。あんなに早く終わるとは思わなかったよ」

 

まだ上手く動かない身体をバキバキと鳴らしながら歩く。モンスター討伐の一件で動きすぎたせいだろうか。意識は英霊でも、身体はついてこないのかもしれない。

 

「でも、やっとおうちに帰れるんだね!良かったね、ルドガー!」

 

「あぁ、だが…」

 

帰ってきた途端、大量の借金を負った人間に対する侮蔑と偏見に満ちた視線。小声で話す人。アスコルドの一件で騒いでいる人たち。様々だが、『ルドガー』に対する態度はどこかぎこちない。

 

「ルドガーお兄ちゃんと話しちゃダメって、おかあさんに」

 

「ち、違うのよ!ルドガーくんはそう…忙しいから、借金…じゃなくて仕事で」

 

「…さっさと部屋に行くとするかね」

 

「…うん、そうだね」

 

エルとジュードは少し伏せ目気味に歩く。私にとっては慣れた光景、と言うよりこれ以下の扱いを何度も受けている身としてはそこまで辛いわけでもない。むしろ気遣ってもらっているというのが分かることが逆に辛い。

 

「ここが、ユリウスさんの家?」

 

マンションを3階まで上がったワンルーム、そこが居候させてもらっているユリウス宅だ。奥には観葉植物が並んでいる以外は殺風景だが、割と嫌いではない。

 

「そうだ。私は居候させてもらっているから、同居人ってことになるな」

 

「知ってる!イソーローって、ニートのことでしょ!」

 

子供に青筋を立ててはイケナイ。分かっていながらも少し頭に血がのぼった私をどうか許してほしい。聖人というわけでもないのだから。

 

「と、とりあえず部屋の中に入ろうか」

 

何かを言いたくなる気持ちを抑えて扉を開ける。

するとナァ!と声をあげてルルがごはんを催促してくる。

 

「…あぁそういえば」

 

「お腹、すいたね」

 

「トマトを大量に貰ってたはずだ。スープでも作ろう」

 

「あ、エル。トマト苦手」

 

うぇ〜といった表情をしてエルが嫌がる。当てつけというわけではなかったが

 

「好き嫌い言うものじゃあないぞ。美味しいものだトマトは」

 

にっこりと笑って食べるよう促す。食べ物の好き嫌いは良くないからな。大人として当然の指摘だ。

 

「スキキライじゃなくて、シュチョーですー。シュチョーはケンリなんですー」

 

「難しい言葉知ってるね…」

 

「…わかった。しょうがないな全く」

 

スープに分からないようにトマト混ぜておくか。彼女の時もこれで解消させたし大丈夫だろう。料理において無駄なもの、まずいものなんてのはないと思い知らせてやろうじゃあないか。

 

「ルドガー、これ凄く美味しいね!プロ並みだよ」

 

「…」

 

「どうだ、美味しかったろう?『トマト入りスープ』は実に美味しかったろう。なぁ、エル」

 

「ぐ、ぐぐぐ…ま、不味くなかっただけだもん!」

 

「フッ、そう言ってはいるが実に美味い美味いと言いながら食べていたじゃあないか。嘘はいけないなぁ、エル」

 

「ぐぐぐぐぐ…!」

 

「ま、まぁまぁルドガー。大人気ないから落ち着いて。エルも、美味しかったら美味しいって言わないと」

 

今回に関しては満足の一言だった。ほおが緩むのを感じながら食べ終わった食器を持っていく。

そうして食器を洗って片付けてひと段落ついた頃、ジュードがエルに対してこう切り出した。

 

「エルのパパだけど…今はどこにいるの?」

 

「わかんない…怖い人がうちにきて、エルだけ逃げちゃったから…だから、カナンの地なの!パパを助けてってお願いしないと!」

 

「カナンの地か…」

 

かつてのメソポタミア、古代エジプト王朝の文明の中にも存在するとされた。カナンと呼ばれる存在。ヘブライ語でクアナン。元はイスラエル人に追いやられたうちの1つがカナン人だったと記憶にある。神がアブラハムの子孫に土地を与えることを約束したことからそのままだが約束の地と呼ばれている。そこにはメシアが存在しており、そこに至ることで救われると信じている者達が居たとか。

 

「そこに行けば救世主とやらに助けてもらえるかもしれない、と?」

 

と話しかけたところで部屋にノックもなく入ってくる音が聞こえた。思わず身構えたが居たのは

 

「お邪魔するよ、ルドガーくん」

 

クランスピア社長、ビズリーだった。後ろには秘書であろう人物。

 

「ビズリーさん、無事だったんですね」

 

ジュードが安堵したように問いかける。

 

「私は、な」

 

「とにかくそこの分かりやすいブッシュもどきをどけてはくれまいか。話をしに来たんだろう?」

 

「なっ!?」

 

投影を既に終わらせ、グラサンをかけポニーテールで銀髪の不審者に突きつける。

 

「油断も、隙も、無いわけか」

 

「イバル…」

 

ジュードが呆れたような声で不審者に声をかける。

どうやら知り合いのようだ。投影した剣はそのままにしておく。

 

「はははは!面白いなイバル君。その愛嬌を買って、雑務エージェントとして雇おう」

 

「くっ……ありがとうございます」

 

「…なんのマネですか?」

 

「話ならもう分かっている。アスコルドの一件だろう」

 

おもむろにテレビの電源をつける。もう既にイバルの拘束は解いた上でジュードに見るように促す。

 

『次です_______自然工場アスコルドを巻き込んだ列車テロの被害状況が明らかになってきました』

 

『列車の爆発によって工場は全焼。乗客と工場の人員合わせて2000人以上の死傷が出ました』

 

『当局はテロ首謀者としてクランスピア社員、ユリウスウィルクルスニクを全国に指名て』

 

ピッと電源を切る。

 

「違います!ユリウスさんは」

 

「彼が列車の最前列にいたことは確認済みだ。そして、その状況下で私に斬りかかってもきた」

 

「それは初耳だが…まぁ大方そういうことだろう」

 

「状況証拠…ですか」

 

「それもあるだろうがこれだけの大事件だ。誰か犯人でもいなければ恨む者も恨めまいよ」

 

恨まなければ生きていけない人間たちを私は大勢見てきた。そういった部分も当然あるのだろう。

 

「そういう点もあるが、首謀者として挙げられるのは彼か」

 

「私くらいしかおるまいな」

 

「ルドガー!?」

 

「大方共犯者か何かと疑いをかけられているのだろう?」

 

「当然、君は重要参考人だ」

 

イバルが似ていない似顔絵の手配書をかかげる。写真で貼った方が見つかると思うがね…。

 

「エルたちはやってないってば!」

 

「兄が起こした列車事故に偶然にも乗り合わせた君たちを信じろと?」

 

「信じてよー!」

 

「どうせ公的機関を差し向けていないのには理由があるのだろう。捕まえる気ならとっくに捕まえているはずだ。何が目的だ?」

 

「ははっ、思っていたより中々聡いようだね。まるで別人のようだ。………ユリウスを捕らえる。それが君たちを無実にする唯一の手段だ」

 

「どうだ?やると言うなら警察は私の手で抑えよう」

 

「わかった、任せてくれ」

 

「そ、即答!?ルドガー!」

 

慌てたようにジュードが叫ぶ。これ以外の返答は警察に捕まれと言わんばかりなのに他に選択肢もなかろうよ。借金も返済しない間に捕まったらそれこそジリ貧だ。

 

「迷いがないな。いい判断だ。これで君はクランスピア社の保護下に入った」

 

ビズリーは言いたいことは終わったとばかりに視線を切る。そこで秘書が改めて話を始める。

 

「現在での有力情報は2つ。前室長は、ヘリオボーグのバランという研究者と交流があったようです。また、エクスバードで執拗にユリウスに関して探る人物が目撃されています」

 

「つまり、ヘリオボーグとマクスバードに行ってみろ。ということですね」

 

「またおかねが…」

 

「経費は…出ないって顔だな」

 

「結果を出さずに報酬を求めるのかね?君は」

 

「必要経費くらいは欲しいものだが、まぁ何とかなるだろう。荒稼ぎするぞ、ジュード」

 

「う、うん…。あー…ついて行けるかな」

 

「お前は私と違ってセンスは一級品だ。鈍った身体を鍛えればすぐにでも成長するさ」

 

「えぇ…?」

 

 

 

______________

 

「君がまさかDr.マティスと知り合いとはね」

 

「そんなことより…何故こんな面倒な真似を」

 

「器の大きさは見た。だが………想像を超えた深さを見ることになりそうだ」

 

「…?」

 

 




というわけで、今回はここまで。文字数結構書いた割に全然進んでないでござる。テイルズって基本長いっスからね。どっか削っていきますか
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