「ナルトが暗部に入ってすぐのこと。
深夜になり里の中は静かな世界に変わる。
そんな夜に光が漏れる家があった。
その中には30人ほどの男女がいた。
「まさかあの化け物が里を救うなんてな」
「これは由々しき事態だ。やつがもし火影にでもなってしまったら俺たち里にいられなくなるかもしれないぞ。」
「そうだ、私たちのしたことを追求されたら言い逃れはできないぞ」
「そうなる前に手を打たなければならないが今やつは里の外だそうだ」
「じゃぁ帰ってきた時にやつを殺るしかないのか?」
「そうだ、なんとか手を考えてやつを殺す。なに、里を救った英雄で、九尾の化け物だとしてもただのガキだ。」
「あいつにいい顔してやって油断させたらころっとやれちまうぜ」
「じゃぁ次に帰ってきた時が作戦の日だな」
「よし、自分たちの明るい未来のために」
そうして里の異端者たちは夜を過ごす。
誰かに聞かれているということなど考えもしないで。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
暗部に入って3ヶ月後
「ナルト、お前に火影様から伝令だ。すぐ執務室に行け」
ドアの前に立つ5番隊隊員が伝えて部屋から離れる。
狐の面をつけ立ち上がり部屋から出る。
そして執務室に着くと綱手とシズネだけなのを確認すると面を取る。
何度か任務をこなし力をつけてきたナルト。少しの間でめっきり大人っぽくなってしまったナルトを見て綱手は少し寂しくなる。
「何か用かい?ばぁちゃん」
ナルトの声に綱手が反応する。
「最近暁の動きがまた始まったようだ。そしてその暁のメンバーの中にサスケが入ってるようだ。そのことについてなんだがやつらは今八尾の尾獣を狙っているようだ。そこに今日からシカマルに何名かを率い雲隠れの里に行ってもらおうと思っているんだ。そこでお前もうずまきナルトとして参加してもらいたい。もちろん今日帰ってきたという程でな」
その言葉になるとは少し迷う。既に暗部に堕ちた身として生活し始めていたためだ。だが綱手の命令は絶対である。
「わかった。じゃぁ俺は今から一度帰り準備をして里の外で着替えて戻って来ればいいんだな?」
その言葉に綱手が頷く。
「わかったってばよ。それじゃぁ俺行くから」
そう言うと部屋から出ていくナルトを2人は見送った。
「綱手様、いいんですか?本当のこと言わないで」
シズネはドアが閉まったことを確認すると綱手に近寄り机に手をつき聞く。
「あの任務があるのも本当じゃないか。しかも本当のことを言ったらあいつは暗部の名の下にその集団を皆殺しにするぞ?そんな汚名をあいつに着せる必要はない。これは8元々番隊に調査を依頼した任務の続きという形で8番隊に一任してある。すでに皆その者たちの家の近くにて待機している。家から出た瞬間を取り押さえさせその翌日にはこちらで罰を与えればいい」
その綱手の言葉に納得はできた。だがナルトに危険があるかもしれないと思うとどうしても不安が募る。
「大丈夫さ。いざという時は私が責任を取るさ」
綱手はシズネに対し笑顔で告げる。
その言葉にシズネはもう何も言わなかった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ナルトが帰ってきた。
その時偶然門の近くにいたキバに捕まり話をしながら歩いていた。
「おまえ!ひっさしぶりだなー!どこまで旅してたんだよ!連絡もしねぇでよ!」
「いやぁ、いろんな国を回ってきたけどよ、やっぱ木の葉の里が1番だってばよ!」
キバとナルトは笑顔で話しながら里の中を歩く。
ナルトが帰ってきたことを聞きつけた同期の任務に行っていなかったものたちが集まってくる。
「ナルト!!久しぶりー!」
いのとチョウジ、シカマルが近づいてくる。
「よ、ナルト。元気そうだな」
「そうだね、でも旅に出るなら教えてほしかったよ、みんなびっくりしたんだぞ?」
シカマルとチョウジが笑顔で話し再開を喜び合う。
「いのもシカマルもチョウジも元気そうで嬉しいってばよ!」
ナルトは演技もうまくなっていた。
普段お面をつけている時に何度も見ているが、この時はナルトとしてではないため、本当に久しぶりにあったような気にさえなっていた。
「ナールトー、しゃぁんなろぉー!」
角から曲がって出てきたピンクの髪の女の子 、サクラに挨拶する間もなくぶっ飛ばされたナルト。
「はぁ、はぁっ、はぁっあんたってやつはー」
近付いてくるサクラに内心ビビりながら目を向けると、そのまま顔が近づいてくる。
「心配してたんだから、バカなると…」
抱きしめられてしまい困惑するナルトだがそのまま抱きしめ返してこうつぶやいた。
「ただいま、サクラちゃん」
そして6人は一緒に綱手のところへ報告へ行き、時間が夕時であったためみんなで一楽に行く。
「おい、ナルト。なんかお前妙に大人っぽくなってないか?」
シカマルの言葉にみんなが頷く。
「ん?そう?」
ラーメンの器からラーメンをすすりながら全く目を向けずに返したナルトにキバが言葉を投げかける。
「さてはナルト、お前女ができたな?」
その言葉にナルトは即座に否定の言葉を出す。
「んなわけねぇだろ?だいたいそんなにすぐに彼女ができるんなら全く苦労しねぇってばよ!」
その言葉にチョウジとシカマルは頷き共感する。
「でもシカマルは砂のテマリさんがいるもんねー!」
いのは箸でシカマルを差しながら笑う。
「え、そーなのシカマル?」
チョウジの質問にシカマルは赤くなりながら答える。
「ちげーって!あれはただあいつが中忍試験の試験官やるからってこっちに来た時に案内しただけだよ」
「えー、でも色街で二人で歩いてるの見たよ?ねーサクラ」
「ん、あぁ、あの腕組みながらお城みたいな建物に入って行った時のことよね?そうよ、2人で」
いのは楽しそうに、サクラはただ相槌を打っただけだがかなりの情報を漏らす。
「シカマルも隅におけねーってばよ」
ナルトはラーメンを完食したのか話に割って入る。
シカマルはもう何も言えなくなったのか考えている途中なのかラーメンを一人で黙々と食べていた。
「さっすがシカマル、俺たちを置いて上忍になっているだけのことはあるぜ!」
キバがからかうがシカマルは全く何も反応を示さない。完全なる逃げだった。
その後も楽しそうに話す仲間を見てナルトは楽しそうに、嬉しそうに笑う。
『あぁ、やっぱり俺は仲間を守りてぇ。この笑顔を守れるくらい強くなってやる』
笑顔の奥で密かに決意を強くしたナルトであった。