黄泉路への案内人   作:楽一

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第二九話

第二九話

 

 

 時来り! 

 

 とでも言うべきか? まぁなんといっていい物かはわからないが今日は一組の代表候補決定者戦。戦いはトーナメント式ではなく総当たり戦。結果一人二回ずつ当たることになった。一回戦は私とオルコット、二回戦は私と一夏、最後に一夏とオルコット。と言うことになった。

 

葵「さて、どう行くべきか」

 

 オルコットは完全な遠距離型。そして私は遠近両方いける。

 

葵「黒騎士で行くか。となると・・・・アギト。行けるか?」

 

アギト「おう!」

 

葵「では作戦と言えるものではないが役割分担を言うぞ。アギトとルミルで今回は行く。エクスとリインは情報収集に徹してくれ」

 

リイン「はいです!」

 

エ《了解!》

 

 さて、

 

箒「大丈夫なのか兄さん?」

 

一「相手は強いんでしょ?」

 

葵「強いには強いと思うが・・・さてはて私を満足させてくれるかな?」

 

 シグナム、ヴィータ程の歴戦の雄でもなければ、なのは、はやて、フェイトほどの実戦経験も無い。かといってスバル、ギンガ、ティア、エリオ、キャロみたいなルーキーでもない。まだ卵の殻すらわっていない(半人前)。

 

葵「漆黒の闇夜へ誘う者黒騎士」

 

 そういって黒い風が私を包みその風が晴れると黒一色に染まった。そしてもう一つ。

 

葵「アギト、ユニゾン」

 

アギト「イン!」

 

 アギトとユニゾンすると黒かった鎧は赤く染まり、白かった髪も赤く染まった。

 

葵「ふむ。久しぶりだがどうだアギト?」

 

アギト「〈シンクロ率99.24%。さすがだぜ兄貴!〉」

 

 結構。良い数字だ。

 

一「あれ!? アギトちゃんは!?」

 

葵「まぁこれがこいつらの特徴だ。ユニゾン、まぁ同調だと思ってもらえばいい。演算処理やら細かい作業をこいつらにやってもらい戦いをこちらの有利に運べれるようにする。これがこいつらの特徴だ」

 

 まぁここで魔法ですといっても信じられんだろうしな。さて、一つ派手に騒ぎますか。

 

箒「兄さん!」

 

葵「ん? 何だ箒?」

 

箒「勝ってきてね」

 

葵「無論だ」

 

 そういって背中から白と黒の翼を出し羽ばたいた。・・・・後ろの方で一夏と千冬が箒に向かって何かを言っていたが気のせいだと思いたい。後箒、強く逝きじゃなかった。ごほん! 強く生きなさい。

 

セ「それがあなたのISですの?」

 

葵「あぁ。黒騎士だ」

 

セ「その割には赤いですわね?」

 

葵「色々あるんだよいろいろね」

 

セ「後箒さんは生きていらっしゃるのですの?」

 

葵「・・・・・あぁ。強く生きてもらいたいね」

 

 うん。その言葉を聞くとオルコットは私が出てきた場所を若干かわいそうな目で見て、

 

セ「さて、あなたが装備してるISは秋山式。ですが私の前では無様に負けますわよ? そんな姿をわざわざ披露しに?」

 

葵「やってみないとわからない。やりもしないで分かるものか」

 

セ「今なら降伏も認めて差し上げますわよ?」

 

葵「結構だ。それに勝って帰ると約束したしな」

 

セ「そうですか。それは残念ですわ。では―――」

 

 すると素早い動きで銃口をこちらに向け、

 

セ「お別れですわ!」

 

 銃口からレーザーが放たれた。

 

葵「(レーザーね。せめてビームにしてほしいもんだ)両翼刀展開。斬り裂け、黒翼刀!」

 

 放たれたレーザー向け黒翼刀を投擲する。すると、

 

セ「!? レーザーを切り裂いた!?」

 

 レーザーを真っ二つにしながらオルコットめがけ飛びこんでいく。

 

セ「くっ!? 何ってでたらめな・・・!?」

 

葵「よそ見とは感心しないな」

 

 弓を構え鋼鉄製の矢を放つ。

 

葵「どこまでも追い続け獲物を狩れ、梟(フクロウ)!」

 

 放った矢はオルコットめがけ進む。

 

セ「一直線にしか進まないものなんて射線上から良ければいいだけ!」

 

 だが、

 

セ「!? なぜ追ってきますの!?」

 

 梟。簡単言うなれば隠密追跡型。音もたてず静かに相手を追う。まぁ正面から放ったからあまり今回は隠密性に意味がないが。

 

セ「くっ、なら!」

 

 そういってついにお出ましになったブルー・ティアーズ由来の元、自動稼働兵器。それを持って梟を無理やり叩き落とす。

 

葵「(数は現在飛んでいる4、そして腰部に2、それに多兵器との併用はまだできないか。だが、こいつは目標があるな。実力もある。成長する確率は十分に兼ね備えている。ならここでお灸をすえるのが妥当か)回れ、舞い踊るように」

 

 そういって両翼刀をまわし、2本、4本、6本と数を増やす。

 

セ「どこからそんなに!?」

 

葵「さてな。さて、これでお前のビット攻撃は防げるぞ?」

 

セ「くっ、ですがあなた言いましたよね? やってみないとわからないと!!」

 

 彼女はビット攻撃を集中的に行うが全て回転している刀にはじかれる。そのすきを見て、

 

葵「そこ!!」

 

 一気に懐に突っ込む。すると不気味に彼女が笑い、

 

セ「おあいにくさま。自動稼働兵器は六機ありましてよ!!」

 

 そういうと腰にあったブルー・ティアーズがこちらに向かってはなってきたのはレーザーではなく、

 

葵「ミサイル!?」

 

 これは予想外だな。

 

 

 

 

 

――ドォオオオオオオン!!

 

 

 

 

 

 

一・・箒「「兄さん・お兄ちゃん!!?」」

 

千「・・・・やはりすごいな」

 

真「え?」

 

 

SIDEセシリア

 

 

セ「存外しぶとかったですが所詮この程度。終わりですわ」

 

 相手の矢の追跡攻撃、剣で攻撃をはじかせるなど見たことも無い方法の攻撃には驚かされましたが、ようやくけりがついてホッとしていると、

 

葵「さてはて、あの程度で終わりとは笑わせるな?」

 

 煙が晴れていくとそこには翼で体を護っている彼がいた。

 

セ「なっ!?」

 

葵「確かにミサイルビットは想定外だった。だが、所詮はその程度。ならこちらも面白いものをみせよう」

 

 そういうと私の周りに彼が放った剣が回り始める。

 

セ「ビットは!?」

 

 ブルーティアーズで攻撃しようにもそれが反応しない。つまり、

 

セ「おとされた!?」

 

葵「その翼に終わりはない」

 

ル《終わりがないことが悲しく》

 

 彼の言葉がいきなり放たれると同時に剣は私を囲むように逃げ場をふさいだ。

 

葵「永遠に紡がれ、終えることを知らない」

 

アギト《永遠に負の連鎖がつながる》

 

 そして回転速度を速める。

 

葵「神は憐れんだ」

 

ル《そしてその翼に使命を与える》

 

 攻撃しても全く意味がなさない。つまりこれは

 

葵「咎人を裁く役目を」

 

アギト《裁きの時は来た》

 

―――私の敗北

 

葵「翼による(ウィング・オブ)」

 

 そして断罪の言葉が放たれた。

 

葵・アギト・ル「裁き(ジャッジメント)!」

 

 翼の形を模した刀から羽根が容赦なく雨のように降り注いだ後、爆発。

 

 そして私はそのまま地面に落ちた。なんとか無事に着地しましたけど膝をついていた自分がどうしても見たく信じたくなかった。でも、

 

 

 

ビ――――!

 

 

 

 無情にも試合の終了の合図と勝者の宣言がなされた。その勝者は、

 

アナウンス『試合終了! 勝者神無月葵!』

 

 負け、敗者、敗北、完敗、どの言葉もしっくりきませんわ。負けたのにその結果がさも当然と自分自身の中で言っている。実際負けた。あえて近い言葉をあげるなら予想通り、予定通りなどだろうか。

 

葵「セシリア・オルコット」

 

 彼がこちらに来て見降ろすようにいた。

 

セ「なんですの? 笑いに来ましたの?」

 

葵「お前は強い。お前は類を見ない努力家だ。それは評価に値する」

 

セ「なにを知って「自動稼働兵器。それを四機扱うにはかなりの素質がいる。それだけでなく同時にとなるとさらにな。だがお前はそれをやってのけた。さらに作戦もなかなかだ。おびき寄せ腰にあるミサイル搭載型で攻撃。通常ならそこで落ちるだろう。まぁ相手が悪かったと思え」あなたには通用しないと?」

 

葵「そうだ。実戦経験がないお前とある私で勝負になると? 戦争、そこで積み重ねた勘とかお前にはあるか?」

 

 ない。そうか、それがわたくしと彼の差でしょうか。でもその経験も大きい。小規模紛争なんてものではない。それはなんとなくわかる。

 

葵「まぁその努力を惜しむな。お前なら同時並行使用も可能だろう」

 

 そういって彼はその場を去った。彼の忠告、そして教訓は大きい。それよりもあの強い瞳。そして何かを護ってきた瞳。それは私が理想とする男性像そのものだった。あの人とはまるで違う。

 

 母は女尊男卑が始まるよりずっと前から強かった。そして時に厳しかったがそれは今につながる。彼が言ったように努力するための礎になった。

 

 一方の父は婿入りのせいかいつも態度が小さく、おどおどしていた。ISが発表されてからはさらにだ。

 

 しかし三年前、二人は帰らぬ者となった。越境鉄道の事故によって数百人の二元がその命を失った。わたくしには莫大な遺産が残った。でも金の亡者どもがそれほしさに群がった。わたくしはそれを守るためアリとあらゆる分野の勉強をした。そしてIS適性があるとわかると政府はいくつもの好条件を出した。それはわたくしが欲しいと思っていた物もあった。そして稼働データと実戦経験を積むためにここ(IS学園)にきた。

 

 そして出会ってしまった。彼に。

 

 

SIDEout

 

 

一「お疲れ様お兄ちゃん」

 

 真っ先に出迎えたのは一夏でありその後に続いて箒、千冬、山田教諭がくる。

 

箒「さすが兄さんだ!」

 

千「まぁ当然だ」

 

 と、三者は同様だが、

 

真「神無月君! あの剣の増加はなんですか!? あとなんであんなに回ってたんですか!? 何で重力を無視して浮き続けたんですか!!?」

 

 ・・・・・なんかすご勢いで聞いてきたが、

 

葵「き、機密事項です」

 

 ・・・・うん。某未来人のことはもうやめよう。自分でやってて気持ち悪。

 

 さて、あの後十分の休憩を置き、二回戦である私と一夏の試合になった。一夏の専用ISはギリギリになって到着。その名も、

 

一「白式」

 

 全身が白くまさにその名にふさわしいというかそのままである。

 

葵「さて、二回戦だがこちらはリイン」

 

リイン「はいです!」

 

 リインとユニゾンし使う神姫は、

 

葵「エクス」

 

エ《了~解!》

 

葵「光の道を指し示す者、白騎士」

 

 体は白色の鎧に包まれる。まぁリインとユニゾンしても大差はあまりない。

 

 さてはて、一夏はどの程度の時間耐えるか。

 

 

SIDE一夏

 

 

 お兄ちゃんの白騎士もその名の通り私の白式同様白色だった。でも確実に違うのはお兄ちゃんは遠距離、しかも超遠距離型といってもいい。一方の私は接近戦型。どう考えても勝敗は明らかだ。

 

一「でもここで勝てればセシリアさんの戦いに有利に運べる」

 

 そんな期待した時もあったな~。でもね、戦ってる最中に思い出したんだ。お兄ちゃんってお姉ちゃんの指導もやってたし、私自身も指導してもらってるときに感じてた比率のこと完全に忘れてたんだよね。だから、

 

葵「だからそこは避けろ!」

 

 

 

 

葵「そこでなぜ仕掛ける!? そこは様子見だ!」

 

 

 

 

葵「違う! 剣を盾にするな! エネルギーを持っていかれるだけだ!」

 

 

 

 

 うん。もう試合じゃないよね。明らかに教導だよね。で戦ってる最中に初期化(フォーマット)と最適化(フィッテング)が終了して零落白夜っていってシールドエネルギーを消費して攻撃力に転嫁する特殊能力も使えるようになった。うん。なったんだけどお兄ちゃんはそんな攻撃もあっさりかわして。

 

葵「まだまだか。とりあえず学べ、鍛えろ、そして強くなれ。一夏」

 

 そういって楯に収納されていたビームソードを使ってとどめ。試合は終了した。そして十分後三回戦は互いに互いのことを知っていたためか結構長引いた。でも実力の差とでも言うべきかな。やっぱり負けちゃった。でもねお兄ちゃんから、

 

葵「だいぶ良くなったんじゃないか? 英国の代表候補生相手に20分持てばいい方だろ。またオルコットもあれからよく学習してたな。接近戦型の対処がまだあらい部分もあるが改善されている」

 

 と良く二人を見ていた。さすがだなお兄ちゃんは。

 

 で、今日はと言いますと。

 

一「と言うわけで来ちゃいました♪」

 

葵「・・・・何故に?」

 

リイン「あ! 一夏ちゃんいらっしゃいです」

 

アギト「お! 一夏じゃんどうかしたのか?」

 

 ふわふわと飛んできたリインちゃんとアギトちゃん。相変わらず可愛いな~。でもなんで体全体から湯気が? あと可愛いねその寝巻」

 

リイン「そうですか? 湯気はお風呂あがらいだからです」

 

アギト「後寝まきは兄貴特製だぜ!」

 

一「え?! 私声出てた!? 後お兄ちゃんの特製なのそれ!?」

 

 リインちゃんはウサギ、アギトちゃんは猫のキャラクターがプリントされた布で作られていた。

 

葵「まぁ簡単なモノだがな。後二人は人間に近いから食事もするし風呂も入るぞ」

 

 ほぇ~お兄ちゃんって昔から器用なんだよね。小学校の御裁縫の授業も中にお母さんに頼む人がいたけど軽くそれを上回っていて家庭科の先生(齢55歳)がお婆ちゃんに作ってもらったのかと疑ったぐらいだったかな。

 

葵「それで一夏、どうしたんだ?」

 

一「うん。ちょっとね」

 

 数分後。

 

葵「何故にこうなった?」

 

一「えへへへ~♪」

 

 その後どうしたかって? 決まってるじゃない。お兄ちゃんの隣で寝てますよもちろん。お姉ちゃんよりも先にお兄ちゃんのあれ奪っちゃおうかな。

 

葵「一夏。変なこと考えるなよ」

 

一「変じゃないよ?」

 

葵「・・・・はぁ。とりあえず寝ろ。明日も早いんだ」

 

一「は~い♪」

 

 うん。今日はとってもいい夢が見れそう。

 

 後日。お姉ちゃんと箒ちゃんにこってりと絞られました。ちなみに出席簿アタックはスパァアアンという景気のいい音からにズドォオオオン変わり、ズガァアアアアンとだんだん人の出せる音じゃない領域に入って行きました。お姉ちゃん、人辞めてn『ガスゥウウウウウ』はい。余計なこと考えません。だから止めてください。

 

 

SIDEout

 

 

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