黄泉路への案内人   作:楽一

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第五十話

 

第五十話

 

 

 翌日、千冬に頼んであいているアリーナを借りることに成功。まぁいつものメンバーも入っては来ているんだが。

 

葵「さて、簡単に説明する。今回はチンク、ノーヴェの二人と私の一体二でいいのか?」

 

チ「あぁ。それで大丈夫だ」

 

ノーヴェ「さてっと。んじゃはじめますか。ジェットエイジ!」

 

ジェ『Start Up』

 

チ「スティンガー!」

 

スティ『Yes master』

 

 予め彼女たちのデバイスも秋山式だと伝えているため問題ない。絶対・・・たぶん・・・メイビー・・・・あれ? これって本当に大丈夫なのか?

 

 ま、まぁそれはさておきノーヴェの姿はスバルの色違い。スバルは白がメインだったがノーヴェは黒がメインだな。チンクのはどちらかというと私の黒騎士に近い。動きやすさにメインを置いているのか黒騎士の外套をなくしシェルコートを身にまとっていた。というか、

 

葵「まだ持っていたのか? シェルコート」

 

チ「むろんだ。これは葵が私用に改良を加えたものだ。そう簡単に手放したりはしない」

 

 そういって若干顔を赤らめていう。うん。そういってもらえるとこちらもうれしい。

 

葵「そうか。まぁ作ったものから見たらありがたいことだ」

 

ノーヴェ「むっ。さっさとはじめっぞ!」

 

 急に不機嫌になったノーヴェがせかすように戦闘態勢に入った。

 

葵「〈試合の決し方だがいつも通りか?〉」

 

ノーヴェ「〈それだと面白くないからな・・・・こっちのようにエネルギー切れ、数値化できるんだろ?〉」

 

 そういわれ目に見えるように大体の数値を出した。むろん私は二人の平均値で出した。

 

チ「〈これなら問題あるまい。さて久々に腕が鳴る戦いだ〉」

 

 

SIDE第三者

 

 

 まずはじっと互いににらみ合い、そして・・・

 

 

 

――バシュッ

 

 

 

 

 三人が立っていた場所には土煙だけが舞い上がり、当の本人たちはすでに上空に上がり鉄と鉄をぶつけあっていた。

 

葵「はぁっ!」

 

ノーヴェ「おらぁっ!」

 

 

 

――ガキイィィン

 

 

 

 

 葵の剣とノーヴェの拳が交わる。

 

千(あれを受け止めるだと!?)

 

ナ(すごいわね。私でもまともに正面で勝負なんて御免なのに)

 

 葵との戦闘経験のあるものはそのノーヴェの戦闘力を訂正しなければと思っていただろう。

 

ノーヴェ「へっ。さすが兄貴!(やべっ・・・兄貴出してる力加減はいつもより同じだろうけど実力が上がってる)」

 

葵「それはどうも。ノーヴェもなかなかだな(ふむ。ノーヴェの力が上がったか。油断ならぬな。チンクも)っと」

 

 葵の横を猛スピードでナイフが通り過ぎ、そして

 

 

 

 

――ズガァアアアアアアン!

 

 

 

 

 爆発が起こった。当然チンク能力を知らない者たちは教学であった。

 

一「ナイフが爆発した!?」

 

箒「ありえんだろ・・・・・」

 

ノーヴェ「追加だ! ディバイン・・・・・」

 

葵「あれか? なら・・・切り裂いて進むまで!」

 

 葵は両翼刀を構え、その砲撃向かって突き進んだ。

 

ノーヴェ「だと思ったろ?」

 

葵「?・・・・!」

 

 ノーヴェの構えは確かにディバインバスターの構えだった。だがすぐに彼女は詠唱を中断し後方に下がった。そこには無数にナイフを宙に浮かせ、待機していたチンクがいた。

 

チ「ノーヴェ、ナイスタイミングだ」

 

 そして一斉に放つ。

 

チ「サウザンドナイフ!」

 

 千本のナイフ。確かにそれに匹敵、いやそれ以上の数を揃えているだろうナイフを一斉に葵に向けて降り注ぐ。ただのナイフなら葵もさばききれるだろう。だが、

 

葵「ちっ」

 

 

―――ズガガガガガァアアアアアアアアアアアン

 

 

 一本一本が爆発し、さらに連鎖をする。そして飛び散る破片。

 

葵「なるほど。これならじわじわとダメージを与えるわけか」

 

 ダメージこそ小さいが、ここでノーヴェの一撃が加われば大きい損害となる。

 

葵(となると)

 

 すると、葵が空中で停止。

 

チ「は?」

 

ノーヴェ「・・・・〈チンク姉。どう見る?〉」

 

 この行動に二人はおろか、観戦者たちも呆然としていた。

 

千「どういう意味だ?」

 

一「ん~。これは単純に考えたら誘い込み?」

 

簪「・・・その確率・・・大」

 

 だがそれを否定するものがいた。

 

翼「それも込だろう」

 

 声のもとは葵の娘である翼だった。

 

楯「あら? じゃあどういうこと?」

 

翼「父が誰かに勝負を行う場合は主に二つ」

 

星「一つは成長の確認、二つ目は己の新しい技の実験」

 

 間髪入れずに星那がそう告げ、翼を見る。

 

翼「さすがだな」

 

星「こう見えても娘同盟の頭脳要員の一員ですから」

 

 一方の、

 

ヴィヴィオ「ふにゃ?」

 

アインハルト「えっと、つまりお父さんは何かしらの実験を行うということですか?」

 

シャル「じゃあ誘い込みって」

 

箒「流れだと接近戦か?」

 

簪「・・・・・!? 違う!」

 

 簪の一言に皆が葵のほうを見る。そこにいたのは、

 

ラ「な、なんだあの鎧は・・・・」

 

鈴「まんま西洋甲冑ね・・・」

 

 そう、葵の隣にいたのは中世ヨーロッパの甲冑が二ついた。片方は二刀流、一つは大剣を構えていた。

 

葵「闇に落ちしわが子らよ、我が意に従い、我が命に服せ」

 

 そしてあおいが両翼刀を構え直し、

 

葵「いざともに参らん!」

 

 葵がそう声をかけるとそれにこたえるかのように鎧たちもうなずき武器を構え葵に続く。

 

翼「単純に考えると鎧はおとりと考えるが父がそんな単純な策は練らない」

 

ラ「となると・・・・大剣はあのノーヴェというものに、チンクというものには嫁自身か・・・」

 

シャル「じゃあ残りのあの二刀流は?」

 

千「そのままあのノーヴェというものだろう」

 

アインハルト「ですね。たぶん現状ではノーヴェさんよりもチンクさんのほうが危険だと判断したんでしょう」

 

 実際その予想は正しかった。

 

 ノーヴェの拳に対し双剣と大剣の一撃と数にモノを言わすタッグが敵にまわるときつい。

 

ノーヴェ「ちっ、兄貴も鬼だよな!!」

 

 そう愚痴をこぼしながらもほほを吊り上げ、愉しそうに拳を鎧にぶち込ませる。

 

チ「まったくだ!」

 

 チンクもチンクでナイフで葵に自分の間合いに入れさせないように必死だが、笑顔でそう答える。

 

鈴「なんであんな顔できるの・・・・」

 

箒「状況は明らかに劣勢なのだが・・・」

 

 するとヴィヴィオが、

 

ヴィヴィオ「だからだよ」

 

真「え?」

 

ヴィヴィオ「パパから学ぶことは多い。それも大きなこと。戦い方、体の動かし方、そういったものが一気に吸収できる。自分に何が足りないかを学べる」

 

星「教える者は少なくても教えられる側より多くの知識、経験、技術を持っていなければなりません。その点お父様は何ら問題はありません」

 

 その後、葵から間合いを取っていたチンクだったが、時間の問題だったようで葵に間合いに入られるとその剣戟にやられエネルギーがゼロに。その後鎧2体と葵の計三人を相手にしていたノーヴェもあっけなくやられらた。

 

 だが、ここにIS学園の者たちにノーヴェ、チンクはどれだけの実力を持っているかを証明したことに間違いはないだろう。

 

 

SIDEOut

 

 

葵「ノーヴェもチンクもレベルを上げたな」

 

 戦の中で冷和えを流すようなことが何度もあった。これは紛れもなく彼女たちの腕が上達していることになる。

 

チ「あたりまえだ。お前の愛人なんだぞ・・・・」

 

ノーヴェ「兄貴の横に立つものとしてふさわしくなれねぇとな・・・・・」

 

 といいつつも地面で大の字で寝転がってる二人。額には無数の汗があった。

 

葵「まぁこっちもただでは済まなかったがな」

 

 そういって両肩と、両腕に少しずつ傷と打撲痕があった。私はヒーリングをかけながらよき試合をしたということで賞賛を言うと、

 

ノーヴェ「! よっしゃ!!」

 

チ「あれだけヤッたのだ。むしろそれぐらいかと嘆きべきか、それともそれほどと喜ぶべきか」

 

ノーヴェ「後者だろチンク姉。兄貴に今までこんなに二人でも傷負わせなかったぜ?」

 

翼「そうだな。それに父に影の武者を引き出させたんだがから」

 

ヴィヴィオ「え? 翼は知ってたの?」

 

 ヴィヴィオだけでなくアインハルトやチンク、ノーヴェも驚いていた。ただ、星那だけは何かを納得していた。

 

星「なるほど。翼がおそらく協力してたのでしょう」

 

葵「その理由を聞いてもいいか?」

 

星「はい。翼が協力すればおそらくあの強さ、完成度も納得します。私たちの中でも単体でお父様とまともに張り合えるとすれば翼だけです。お母さまたちだけでも最低二人は要します」

 

葵「うん。正解だ。翼もいろいろとありがとうな」

 

翼「い、いえ、これも父のためと思えば・・・・」

 

 私は星那と翼の頭をなでると、本当に猫みたいに目を細め、少し顔を赤らめて気持ちよさそうにしていた。

 

 だが周りは言葉を聞いて千冬たちは驚いた眼でいた。

 

千「そこにいる少女は単体で葵に勝てるというのか!?」

 

翼「勝てるというわけではない。ただいい勝負をする。最大でも引き分けだ。この中でも二対一で父に勝った者はいても一対一で勝った者はおるまい」

 

ナ「ならあなたと彼の戦績は? もちろん一対一で」

 

翼「3勝52敗7引き分け」

 

全員『!?』

 

 そんなにしてたんだ。というか62戦もしてたのか。

 

葵「最近翼との戦闘が多いと思ったがそんなにしてたのか」

 

楯「そこじゃないでしょ!? 葵君相手に三勝!?」

 

葵「ん? 驚くところですか?」

 

 翼は正直言って強い。なのは相手に善戦したというのがいい証拠だろう。あの時の最大の敗因はなのはにとっては教え子のティアナと一緒の双銃を使ったということだ。場所がもし広範囲でビル群のような障害があるような場所なら間違いなく軍配はどちら上がったかわからない。実際それで戦って三敗私はしているのだ。

 

ラ「なら私と一戦してもらえないだろうか?」

 

翼「それはできない。するとすれば父の許可がいる」

 

 ラウラはこちらを見るが、

 

葵「残念ながら許可は出せないな。ほかの子供たちもそうだが」

 

 まぁ理由としてはこの世界で彼女たちの力は異常であること。そして何より、

 

葵「自分の娘を戦わせるほど私は馬鹿ではない。ましてや兵器とまともに正面向かって戦わせるなど論外だ」

 

ラ「うっ・・・すまない」

 

葵「いや、こっちこそ強くいってすまない。ただわかってもらいたかっただけだ」

 

 シュンとなったラウラに申し訳ないといいながら、だが、ここは強く言っておいた方がいいだろうとも思ったのだ。

 

 そんなこともありまぁ長い一日となった。

 

 だが機会があれば一戦させるのも面白いのではないのだろうかとちょっと思っていた。

 

ヴィヴィオ「パパ」

 

葵「ん? どうしたヴィヴィオ?」

 

ヴィヴィオ「ヴィヴィオたちはそこまで弱くないよ」

 

葵「え?」

 

 だが、その会話に入ってきたのは、

 

星「ヴィヴィオ。少しはお父様の気持ちを分かってもいいのではないのでしょうか?」

 

ヴィヴィオ「え?」

 

星「どんなに強くなってもお父様は傷つく娘を見たいとは思ってませんよ。それこそお父様の精神に反します」

 

ヴィヴィオ「そうなの?」

 

 そういってヴィヴィオは私のほうを見てきた。

 

葵「そうだな。そこは星那の言うとおりだな。私だけではなくたいていの親はそうだと思うぞ」

 

ヴィヴィオ「ん。パパが言うなら。・・・・でも絶対試合しようね!」

 

ラ「望むところだ」

 

 ・・・・・あれ? 私のあの話を聞いたらふつうやめない?

 

ヴィヴィオ・ラ「「試合なら問題ないでしょ(だろ)?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 そういう問題?

 

 

 

 

 

 

 

 

 あ、あと大きな変化が一つ。

 

ヴィヴィオ「なんで部屋替えが必要なの!!?」

 

アインハルト「横暴です!」

 

 そう。部屋替えが決定したのだ。ちなみにノーヴェ、アインハルト、ヴィヴィオの三名とチンク、星那、翼の三名だ。

 

 ちなみになぜ部屋替えが決定したかというと、

 

千「やはり風紀的にどうかということだ。だから一夏やデュノアとも部屋替えをしたんだ」

 

ノーヴェ「だ、だからって何もあたしらまで」

 

真「例外を認めると収拾がつかないんです」

 

翼「それが娘でもか?」

 

チ「愛人でもか?」

 

ナ「それこそ説得力がないわ」

 

星「説得力?」

 

 あぁ、なるほど。この年で愛人を持ちさらに子供を持つというと逆算すると年齢が一けた台の時に子供を産んだということになる。そうなると説得力がない。そのうえ事実なら世間様がという話なのだろう。

 

葵「今生の別れじゃないんだ。遊びに来てもいいからここは・・・・な?」

 

 すると六人とも渋々ながら納得した。

 

 

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