黄泉路への案内人   作:楽一

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第七話

第七話

 

 

翌日

 

葵「図書館?」

 

は「せや。そろそろ新しい本を読みたいから。付き合ってくれへんか?」

 

葵「あぁ。別にかまわない。ついでだしここら辺の地理を教えると言うことでシャマルとシグナム、ヴィータもつれて行くか」

 

は「おぉ、そやね。ヴィータ~、シャマル~、シグナム~」

 

 はやてが二人のいるキッチンに向かう。さて、私は新聞でも読みながらコーヒーでも飲むか。

 

 その後、準備を整え、図書館に向かっていると、

 

葵「(・・・・この気配は魔法? それになのはやフェイトのとも違う)〈孤狐、魔力を感じるか?〉」

 

孤「〈うん。確認した〉」

 

葵「〈では、一つはこちらでやる。もう一つを頼む〉」

 

孤「〈りょう~か~い♪〉」

 

葵「はやて、済まない。財布を忘れた」

 

シャ「葵君にしては珍しい忘れ物ですね」

 

葵「私だって人だ。失敗もする。おそらく玄関に置きっぱなしなんだろう。すぐに戻るから先に行っていてくれ」

 

は「いややな。まっといてあげるからすぐに戻ってきてや」

 

葵「ありがとう。シグナム、ヴィータ、シャマル。はやてを頼むぞ」

 

ヴィ「おめーに言われなくても分かってるって! 速くいって来い。はやてをまたすんじゃねぇぞ」

 

葵「あぁ」

 

 まったく、どこのどいつだ? 

 

 しばらく行って人気のない場所に来て、

 

葵「・・・・・(どこにいる)」

 

???「にゃ~」

 

 すると、そこに一匹の猫がいた。

 

 

SIDE???

 

 

 あの子がそうか。

 

 私の視線の先には闇の書の守護騎士と、その主、そしてイレギュラーの男がいた。

 

???「あ、分かれた?」

 

 どうやら財布を忘れて家に戻るらしい。これはチャンスだ。

 

 そのまま男の子を追っていると、近道なのか人気のない場所に来た。

 

???「ここなら」

 

 そして、私は猫の姿のまま男の子に近づくと、

 

男の子「お、かわいいですね。おいで、チチチチ」

 

 そういって手招きしたのでそのまま行くと、

 

―キュピーン

 

???(え?)

 

 次の瞬間には男の子の手に抱かれていた。

 

男の子「至福のひと時ですね~。やっぱりこの抱き心地、毛並みのふかふか感! たまりません!」

 

 な、何この子!? 何者なの!? な、撫で方がプロ!? いえ、それ以上ある!?

 

 すると、男の子の手が、急に止まり、

 

男の子「さて、一つだけ忠告しておこう。これ以上はやてにかかわるな。お前の主にも伝えておけ。さもなくば貴様も、その仲間も殺すとな」

 

???「!?」

 

 急いでその男の子の腕から離れ、威嚇する。だが、

 

???(変身が、解けない!?)

 

男の子「この辺一帯に結界を張った。お前らの変身魔法だっけ? それを維持し、元の姿に戻さないようにするためのな」

 

 何言っているんだ?

 

男の子「つまりこのエリアにいる以上お前は猫から元の姿には戻れないと言っているだ」

 

 ば、バカな!? そんな魔法聞いたこともない!

 

男の子「お前の主が闇の書とどんな関係があるかは知らない。だが、あの小さな命の灯を消すと言うならお前に一生の悪夢を見せるとお前の主に伝えておけ」

 

 この子の殺気、なんて、重いんだ・・・。本当に9歳の子供!?

 

男の子「結界は解除した。去れ。そしてはやてやヴォルケンズ、そして私の目の前に現れるな。さもなくば、分かるな」

 

 そういって男の子はその場から去る。恐怖、畏怖とはあの子のことを指すための言葉なんじゃいのかと考えてしまう。それだけ恐ろしい存在だ。

 

 

SIDE Out

 

SIDEはやて

 

 

は「騎士甲冑?」

 

シ「えぇ、我等は武器はありますが、甲冑は主より賜わらなければなりません」

 

シャ「自分の魔力で作りますから、形状をイメージしてたたければ」

 

は「そっかぁ~」

 

 武器とか甲冑とか物騒やなぁ。私はみんなと一緒にいられればいいんやけどな。

 

は「そやけど私は皆を戦わせたりせぇへんから・・・」

 

 ん~戦わずに、でも甲冑はほしい。どうしたら・・・あ!

 

は「服でええか? 騎士らしい服! な?」

 

シ「えぇ、構いません」

 

は「ほんなら資料探して、かっこうええの考えてあげなな~」

 

 すると、後ろから、

 

葵「すまん。待たせたか?」

 

 葵君が戻って来た。ほないこか! 資料探しに!

 

 

SIDEOut

 

 

葵「〈そっちは片づいたか、孤狐?〉」

 

孤「〈えぇ。幻術でちょちょいと。といか弱いね、その管理局だっけ? 魔法使い〉」

 

葵「〈油断は禁物。とにかく警戒は怠るな〉」

 

孤「〈了解〉」

 

 とりあえずはやてたちの元へ戻るとしよう。そう思い、駆け足ではやてたちの元へ戻った。

 

葵「すまん。待たせたか?」

 

ヴィ「遅い。なにやってんただよ!?」

 

 ヴィータが怒りながらこちらに迫って来た。

 

葵「なにをって、財布を取りに戻って来たんだ」

 

は「そやでヴィータ。葵君を悪気があってしたんやないし。それに、お詫びに好きなもんでも買ってもらおう!」

 

葵「・・・はやて、それは「ちなみに拒否権はないで? 家主命令や!」・・・わかった」

 

 はぁ、財布の中身を見るとブラックカード、諭吉さんが、ひい、ふう、まぁ軽く十人はいるから大丈夫か。

 

 さて、目的地の図書館・・・ではなく【といざ○す】というおもちゃ会社に来ました。なぜに?

 

葵「はやて。なぜおもちゃ屋さんに?」

 

は「あぁ、それはね――」

 

 話を聞くとシグナム達の騎士甲冑を創るための資料を集めるためらしい。ガン○ムもモデルとかにでもするつもりか?

 

ヴィ「・・・・・・・」

 

シャ「ヴィータちゃん?」

 

 シャマルがヴィータを呼び掛けたのでそちらの方を見ると、ヴィータは一つのぬいぐるみを凝視していた。

 

葵(あのぬいぐるみがほしいのか?)

 

 そういってヴィータの方へ歩み寄り、

 

葵「ほしいのか?」

 

ヴィ「ち、ちげぇよ!」

 

 そういってシャマル達の方へ向かう。すると、

 

は「〈あーあー、聞こえるますか? 葵君?〉」

 

葵「〈あぁ。聞こえる。というかはやても使えるんだな、念話〉」

 

は「〈シャマルに教えてもろうた。で、葵君。ヴィータにそのぬいぐるみを〉」

 

葵「〈無論だ〉」

 

 

SIDEヴィータ

 

 

 あの後、おもちゃ屋から出て服屋で服と下着を買いに行った。葵が作る服でもいいけど、下着は勘弁してくれってドゲザっていう恰好をして涙声で許しを請いていた。

 

葵(いや、それだけ精神的にきついんだ。だから、頼むから)

 

 ん? 今葵の声が。んなわけねぇか。で、今はその帰り道だ。

 

は「ヴィータ。はい、これ」

 

 はやてが紙袋を渡して来た。なんだ?

 

は「開けてもいいからな?」

 

 はやてがそう言ったので、紙袋を開ける。

 

―ガサゴソ

 

 そこにあったのはおもちゃ屋であたしが気にいったウサギ(?)のぬいぐるみだった。

 

は「それな、私と葵君からのプレゼントや」

 

ヴィ「え? 葵も?」

 

葵「家族の信頼の証。とでも言っておこうか? それとも家族記念の品」

 

 そういってあいつは微笑む。その笑顔は反則だ///。でも、いやじゃない。

 

・・・葵とはやてからのプレゼント。家族の証。

 

ヴィ「あ、ありがとう///」

 

 出た声は思ってたより小さかった。

 

葵「ん? どうした?」

 

ヴィ「なんでもねぇ///!」

 

 

SIDE Out

 

SIDEはやて

 

 

 あの後、夕飯を葵君と作り、今はシグナムにだっこしてもらい夜空を見てます。

 

は「うわぁ~、きれい」

 

 今日は晴れてて良かった。満天の星空や。

 

シ「主はやて」

 

は「ん?」

 

シ「本当に良いのですか?」

 

は「なにが?」

 

シ「闇の書のことです。命あらば闇の書のページを蒐集しあなたは大いなる力を手に入れることができます。この足も治るはずですよ?」

 

 足が治るという言葉を聞いて少し嬉しかった。でも、

 

は「あかんって。闇の書のページを集めるにはいろんな人にご迷惑かけなあかんのやろ?」

 

シ「え・・・」

 

は「そんなンはアカン。自分の身勝手で他人に迷惑かけるのはよくない。私は今のままでも十分幸せや。父さん母さんはもうお星さまやけど遺産の管理はきちんとおじさんがしてくれとる」

 

シ「お父上の御友人――でしたか?」

 

は「うん。おかげで生活に困ることもないし、それになにより今はみんながおるからな」

 

 そや。今は一人やない。しっかり者のシグナム。お母さん的なシャマル、元気なヴィータ、ペット(せめて守護獣で)今変な電波が? まぁ、きにせん。ザフィーラに、大好きな葵君。みんながおる。

ヴィ「はやて!」

 

は「ん? どないしたヴィータ?

 

ヴィ「はやて冷凍庫のアイス食べていい?」

 

シ「お前、夕食をあれだけ食べてまだ食うのか!?」

 

葵「良いんじゃないか? 育ち盛りなんだろ。後でちゃんと歯を磨けよ」

 

ヴィ「もちろんだ! それにはやての料理はギガウマだしな♪」

 

孤「ボクも食べる~♪」

 

は「しゃあないな。ちょっとだけやで?」

 

ヴィ・孤「「お~♪」」

 

 そう言うと、孤狐さんとヴィータは冷蔵庫の方へ向かった。

 

は「シグナム」

 

シ「はい?」

 

は「シグナムはみんなのリーダーやから約束してな」

 

シ「はい?」

 

は「現マスター八神はやては闇の書になんの望みもない。私がマスターでいる間は闇の書のことは忘れてて。みんなの仕事は家で一緒に仲良く暮らすこと。それだけや。約束できる?」

 

シ「誓います。騎士の剣にかけて」

 

 ありがとなシグナム。

 

SIDE Out

 

 

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