さぁ、あなたは自分の名前のことについて考えたことはありますか?まぁ、全員考えたことがあるとは答えないかもしれません。ですが、名前は絶対に人から、大切な人からつけられています。それがあなたの親、もらわれた人間、組織、その種類は様々です。そして、名付け親が様々なように名前の意味も様々、名前とは非常に面白い世界なのです。あ、別に茶化してるわけじゃないですよ?さぁ、一回目をつむって考えてみてください。「あなたの名前の意味はなんですか?」
学校、というものはみんなにとってはいやなところかもしれない。だが、俺はいやとも思ったことはない。ただ自分のやるべきことをやればいい、学校で勉強をして帰る。ただそれだけなのだから。俺の名前は生田優夜。ゆうやだ。一見して俺の名前は厨二病に見えるが親が付けたわけじゃない。元々の名前が嫌だった。自分はこんな名前の思いを背負っていきたくない、その思いから改名手続きを取った。そして、今の名前になった。そして今日も教室の片隅で授業を受けさせてもらっていた。だが、教師は俺を絶対に当てない。なぜなら俺は空気だからだ。いくら授業で手を挙げても先生は絶対当てない。昔からそう、幼稚園、小学校、中学校そして今高校…名前、名字ですら呼ばれたことはない。人と話したこともないし遊んだことなんて一度もない。だからと言って憧れているわけでもないし、好きな人もいない、1人だけ食べず、服も脱ぎ捨ててあるものから拾いつなぎ合わせ、作って行動していた。親も全く俺のやっていることや俺の認知すら理解していない。目の前で皿を壊しても動きを止めずに自分のやることを続けていた。俺はどこに行っても空気扱い。この授業も俺以外に当て、いつも通り授業は終わったのである。
こんな扱いだが先ほども言った通り、何も言われないので授業を受けることはできる。自分の成績があるのかは不明だが。だからこんな無視され続けても普通に生きる知恵はつく。その中で自分は悪いものは許してはいけないというのをどこかで習った。俺はこの特性を使って学校でいじめ、暴力を行っている奴らに制裁を加えた。殴っている奴を殴り、蹴り二度と動けないように脊椎を何度も蹴りつけた。そいつらは二度と学校には来なかった。いきなり痛みが襲ってきたという理由で。俺はこの行為に感情を覚えていない、むしろ感情とは何かよくわからなかった。そろそろ制裁を加えるのも飽きてきた、なぜこんなことをするのか人間というものがよくわからなかった。
ある日、廊下でまた一人の人間がいじめられていた。だが、いつもと違うのは一人を一人がいじめていた。俺は近づきいじめている奴の顔面を殴ろうとした、がもう一つ違うことに気づいた。いじめられているいや、いじめれていたのは、すでに事切れた、少年だった。いじめている人間は笑っている。狂気を含めた笑みで。その行動に俺は何か自分の中から何か湧き上がるものを感じた。無性に殴りたくなってくる、これは正義とかじゃない、同じ思いをさせる、その思いしかなかった。
おれはそいつの胸ぐらをつかみ殴って殴ってただ殴った。自分の中の何かが消えるまで殴ったが消えなかった。その時俺は気付いた。これが、怒りなんだって。でもこの気持ちをどうすればいいかわからなかった。これで終わりにしてやる。殴った。その瞬間世界が黒くなった気がした。
気付けば廊下の壁は白くなっていて学校も全体白くなっていた。目の前にいた人間は消えていた。死んだ少年も。教室に入ってみる、だがいつもの教室ではない、誰もいない白と黒に囲まれた世界だった。汗が出てくる、何も考えられない、祐一考えられたのがいつもと違う環境だということだった。
学校の外にも出てみた、がいつもの光景が白になっていた、ここも変わっている、白と黒ばかりでなぜか俺はイライラしていた。頭がおかしくなりそうだった。
気付けばその辺を歩いていた。いつも通る踏切、交差点、信号、スーパー、たくさんあった。何かさみしく感じた。隣町まで歩き、疲れてきたので、近くのビルの壁に体を預けた。すると、向こうから何か近づいてくることが分かった。それは茶色池で覆われた何かチンパンジーみたいな生き物だった。その生き物は近くの木をかぎづめで狩り落とし、叫んでいた。この出来事にも全く知らない感情が芽生えている事に気づいた。俺は逃げ出していた。怖かったのだ、この異常な空間が。運よく動物は横を通り過ぎて行った。だが、次合ったときはおそらくやられてしまうのだろう。俺が普段やっていたみたいに。
でも俺は、何もしていないのに何か悪いことをしたんだろうか、何かしたから人に殴られる、その考えだと今までいじめられていた人は悪いことをしていた?そいつらをかばったから今追われているのだろうか、それなら、あの化け物は、人間の代わりに制裁を加えるもの?考えているうちに怖くなってきた。向こうからまた何か来た。今度は茶色いチンパンジーじゃない、人間だ。青いパーカーに白いTシャツ、ジーパンをはいている、女が歩いてきた。そして俺を見つけたかと思うと、走ってきて、話しかけてきた。
「やっと、人見つけたんだー!!よかったー!!」
正直何が起こっているかあまり理解できていない。また話してきた。
「ごめんねー?いきなり話しかけて、私は上白霞、よろしくね!あなたは?」元気がよすぎて、少し熱いし、距離が少し近い。戸惑いながらも俺は自分の名前を言った。
「俺は…確か…えっと…」思い出せない、確かに名前があるはずなのだ。
「なんか田の字があった気がする…あと優って…」ここで気付いた。何故この人は俺が見えているのか、なぜ会話しているのかと。そんなコタは気にせず霞は
「へーじゃ、優君て呼ぶね?」えぇとしかかえそうがなかった。同時に自分はまた空気になりきれなかった絶望感が襲ってきた。そして霞さんは笑いながら説明をしてきた。「この世界はね、ショックを受けた人間が来るところ、さっきまでいた現実とは全く別の世界なの。だから現実より人間は少ない。あと、この世界に落ちてきた際にあなたは名前を忘れているわ。私には見えるけどね、あなたは二文字忘れているわ。」それでいいじゃないかと思った。そう思ったら霞さんはすぐに返答して来た。
「それでいいと思ったでしょう?ダメなんだなー思い出さないと…」霞さんが何かを指差した。その指の方向には誰かが頭を抱えていた。次の瞬間その人は四つん這いになり、全身から黒い体毛をはやし野獣みたいになってしまった。そんな中霞さんは説明を続ける。
「あれはプロテスタントっていってリミットを過ぎた人間がなったしまう果ての姿だね。どうするの?あれになりたい?」いくら人生を捨てている俺でも最期にあぁなってしまうのはいやだった。俺は首を振った。それなら思い出さないといけない。初めて心に何かを決めた。霞さんは
「そうだ!私と一緒についてきなよ!いろんなところに旅するんだけど…どう?」と言ってきた。初めての感覚だった。人に誘われるのはおそらくこれが初めてだ。ついつい、はいと答えてしまった。ここから、二人の旅が始まってしまった。
改めて、俺は田優というのはいやなので、優で生きていくことにした。そして、この世界に落ちて(?)きてしまった。そして、変な女霞さんと会ってしまった。その霞さんはさっきから横で何か話してくる。たぶん聞くまで逃がしてくれないタイプだから仕方なく聞いてやることにした。
「まずここの説明だけど…ここは地球の裏世界、人が絶望して落ちてくる、うん…ダメ人間の牢獄だね!ここの環境はいつの日も20℃を保ち続ける、なぜなら―地球の裏側だから!核が近いからさいつまでも夏なんだー!後…さっき君が見た通り、この世界には怪物がいる、あいつらは獣人(レジスタンス)と呼ばれているんだ。あいつらは、私たち能力者(ストレンジャー)が自分の中に持っている、リミットを超えてしまったらなってしまうんだー!あと…」
「まて、俺から落ち着いて質問させろ…」
「いいよ?」
とりあえずここまでマシンガントークをしてくる人間は初めて見た。俺は歩きながら、彼女に質問をぶつけた。まずは…
「なんでこの世界はあるんだ?」
「それは…ね、ショックを受けたものが落ちてくるんだ…上の世界でトラウマを受けたもの、死にかけたものとか…そのショックで名前と記憶を忘れてしまい、ここにきてしまう。でも時間が止まっているわけでもなくちゃんと時は流れている。私たちは行方不明扱いとしてね。」
息をのんでしまった。そんなに恐ろしい場所なのかここは…さらに霞さんは言葉を続ける。
「さらに忘れたものの数によってこの世界の人間はリミットっていう足かせをつけられる。この時間を過ぎると、獣人化してしまう。それまでに思い出して、現実に戻るしかないんだ…私たちは。その裏、私たちは能力(エフェクト)を持っている。この世界のだれもがだ。そしてここの世界の人間は、能力者(デストラクタ―)と呼ばれているんだ…」
destract…英語の授業で聞いたことがある。これは破壊という意味。ということは俺らは破壊者という意味か。何故破壊者なのかよくわからない。
「そして能力者というんだから私たちは自分の名前に由来した、能力を使うことができる。たとえば私なら…」
とここまで言うと急に周りがかすんできた。すると自分の目の前にいた霞さんは姿が半透明になっていた。少し恐怖を感じたが、自分の手を見たとき気付いた、自分も半透明になっていることに。ついに驚きで足に力を感じさえしなくなってなって来た。周りが白くなりぼやけて何も見えなくなってきた。霞さんは霧の中から話した。
「これが私の力、霞の字の如く霞ませる力よ。」
霞さんがそう言った後、周りはさっきのように元の光景に戻っていた。
気付けば目の前に少し笑った霞さんがいた。「これが能力者の力よ、私のこと嫌いになっちゃった?」
霞さんが質問する、真っ直ぐ俺を見つめている、俺は人生で人にここまで真剣に見てもらったことは一度もなかった。「いや…怖くないです、一緒にいていt…」
「だよねー!!よかったー!!」最後まで言葉を言わせてくれず、そしてハグしてきた。正直俺は能力を持つことは全然怖くなかった。ここの世界の人間全員が持っていると聞けば、恐ろしい存在でもないからだ。能力の一つ一つが超人的能力だとしても、それを持つ者は人間ということには変わりないのだから。別に俺は恐怖を感じたことはあった。人間いろんな帆とを見たことがあるが、ここまでハグをする人間は初めて見た。まぁ結論を言えば、この女性、霞が怖くなったのだ。しかも、俺は一緒にいてなんて、告白というものみたいな言い方になってしまった、したこともないしするつもりもないのになぜかとても恥ずかしい。最後に気になることがもう一つだけあった。それは…「さっきから背負っているその人間みたいな人形はなんだ?」
霞さんは一度きょとんとした表情を浮かべたがすぐに大笑いし始めた。そして解答を始めた。「これはね…能力者、向こうから落ちてきた人間だよ。」
よく見たら…確かにそうだ。小さい少女だ。「彼女の名前は花。三文字忘れている子よ。ほとんど何も覚えていなかったから、私が保護したの。」
霞さんが神妙な顔で答える。たぶんすごい大切な人だということが表情から読み取れる。きっとそうなんだろう。俺は霞さんとともにその場を後にした。
気が付けば、町を抜け俺らは荒野にきていた。そこには先客がいた。軽くひげを生やした…俺と…同級生ぐらいの男がそこに寝転んでいた。その男は俺らに気づくと少し考えるそぶりを見せ、俺らの近くに来た。そして、何か話してきた。
「お前ら、俺と一緒に来ないか?俺は貴重だぜ?」
正直いきなりすぎて何を言っているのかよくわからなかった。
「お前俺のことを怪しんでいるな?俺は伊山賢だ!俺の脳はほかの人と違うんだ。けどこの能力は何の役にも立たないけどな…」
いきなり自虐を始めた。さっきと言ってることが違う気がするが…
「さっきと言ってることが結構矛盾してるねー?どうしたのかなー?」
どうやら霞さんがすべて代弁してくれたようだ。彼は額に少し冷や汗を浮かべていた。焦っていると思われる。そして、声を震わせながら、「俺も…連れて行ってくれ!頼む!!」といった。
霞さんは、少し悩んだがすぐにオッケーサインを出した。どうやら何かあるそうだ。俺らは5人で活動を続けた。伊山…能力と言っていたのでどうやら、彼も落ちてきたみたいだ。普通に現実世界でよくいそうな、30代の男に見える。もしかすると、もっと年齢いっているかもしれない。息切れも100mぐらい歩いただけなのに息切れをしている。もしかするとお酒が好きで毎日飲んでいたかもしれない…特に関係ないが。俺らは荒野で休憩し、俺は寝た。
俺が寝てどれぐらいたったのだろうか、気付けば辺りはたくさんの足跡で荒れていた。霞さんは周辺を警戒している。どうやら近くに獣人たちがいるそうだ。霞さんの能力でおそらく俺らは見えていないんだろう。だが、あまり動くと能力が解けてしまうらしい。すると伊山が立ち上がり、こんなことを聞いてきた。
「お前らはどんな能力が使える?」
霞さんはすぐに大声で説明した。
「私は姿を消す能力、花はどこでも花を咲かせる能力、優はよくわからない!!」
よくわからない扱いされたが、あまり気にしないとして、こんなことを聞いて何をするつもりだろうか。その答えはすぐ分かった。男は俺を突き出すと霞さんと花を引っ張り逃げ出した。もちろん、能力は解けてしまい俺らの姿は見えてしまう。しかも、獣人たちの目線は伊山たちではなく俺に向いていた。その間に伊山たちは逃げ切った。正直俺はどうすればいいかわからなかった。獣人が徐々に近づいてくる。どうにもできない…どうすればいいか、頭が真っ白だ。とその時足元から勢いよく花が生えてきた。いきなりすぎて状況が分からなくなっていた。すると、少し離れた場所から霞さんの叫び声が聞こえた。
「今気配を消しているから、地面の花に気が向いてる間に早く逃げてきなさい!」
おそらくこの声も獣人たちには聞こえていないのであろう。だがg聞こえていない獣人たちは花に向かって一直線に走ってくる。俺はただ体が見えていないだけであり物体は存在する。いくら姿を消していても手に生えている爪で引き裂かれてしまう。もう囲まれていいるのでぶつかる以外ににげる方法はない。ぶつかった衝撃でばれ、結局八つ裂きにされ死ぬ。そうか分かった、あの男は俺を始末するためにわざと俺を囮にした。軽く失望した。いよいよ迫ってくる。俺は目を瞑った。勢いよく振っている腕が俺に…当たらない、なぜかあたっていない、俺は目を開けた。なぜか目の前には獣人たちが落ち着いて立っている光景が広がっていた。かなり怖いが、その中少し安心があった。俺は霞たちのもとに歩き出した。その間も獣人は何も抵抗をしてこない。何故だろう…霞たちが近くなってくる、一度後ろを確認してみるがやはり、俺を見て動きを止めている、間違いなく抵抗してこないことが分かった。霞も驚いた表情でこちらを見ている。そして霞たちと合流すると、全速力で逃げた。獣人たちは追ってこなかった。
「あんた、あいつらに何したの…?」恐る恐る聞いてくる、霞に俺も驚きを隠せない。「俺は何もしていない、いきなり、あいつらが襲ってきて動きを止めたんだ。」俺がこういうと少し考えて霞は
「獣人たちにも心が…?」正直これは否定できない。もとは人間ということもあってありうるかもしれない。
「いやもしくは、優がもともと獣人の王だった…?」おそらくそれはないだろう、いやそうでなくてほしい。
「後…は、優の能力かも?」それは知らない、俺は伊山や、霞みたく、意識して発動できる能力ではないからだ。落ち着かせる能力…たぶんありえないだろう。
「正直どうでもいいよ…それよりみんなは大丈夫だったか?」霞と花は親指を立てている。元気なのがよくわかる、が一人信じられないような顔でこっちを見ている男がいた。伊山は顔をそむけるとどこか歩いて行ってしまった。その直後轟音が鳴り響いた。その轟音のなりどころはさっきまで獣人がいた荒野、さっきと違ったのはそこで炎が上がっていたことであった。
炎の周りには獣人の死体、そして炎の中から、一つ人影が見えた。その姿はとてもきれいだった。華奢な体つきに長い黒髪、凛とした目に学生服、年齢は、20歳を超えているだろうかとても若く見える。そんな少女(?)が出てきた。その少女の目の前にどこから来たか、伊山がいた。そして、伊山は…「あなたにほ…」「断ります。」歩きながら丁寧に断られた。この出来事わずか3秒である。そして、霞の前で止まるとこういった。
「私は英。あなたたちと一緒に行動したいのだけれど…いいかしら?」霞はいきなりすぎて、困惑している。一分後オッケーだということを俺から伝えた。
「あなたは優、もう一方が霞、小さい子は花、ね」伝えてもないのになんで名前が分かるのだろう。
「それは私の能力でわかりました。私は英語の単語を現実にて具現化することができるのよ。後あまり無駄事は話したくないから、あまり話しかけないで。」完璧に読み取られている。これからも話をするときはこの能力を使ってもらおう。おそらくこの内容も読まれているが。でもそんなすごい能力者が来たことはとても俺らには心強いのか…よくわからない、伊山を見ながらそう思った。
少しして、あの時の荒地に戻ってきた。花と英は花で遊んでいて伊山はふてくされて寝ている。俺は霞と二人で荒地から姿をのぞかせるビル群を見ていた。正直前にいた世界と似すぎているので世界の終りに来てしまった気分だった。たぶん死んだに等しい状態なんだが。霞がいきなり問いかけてきた。
「あなたはさ早くこの世界から出ていきたい?」急な問いに少し戸惑った。確かに自分がどうなのかよくわかっていなかったりする。本当にこの世界から出ていいのか、帰っても同じ結末、つまりまた空気として過ごす羽目になってしまう気がする。俺はその状態が本当に嫌じゃなかったのかもわからなくなってくる。本当は助けを求めたかったいや、求めていたのではないか。頭が痛い。どうすればいい。周りが見えない。なんだこれは。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いいt…何かがはじける感覚がした。
目が覚めた。まだぼやけるが目の前には霞が見えた。だいぶ神妙な目つきだ。話をしていたらいきなり倒れたのであろう。よく覚えていない。起き上がり周りを見た。また、違うことに異変が起こっていることに気づいた。なんと、花が獣人に誘拐されていたのである。英の顔は険しく、何もなすすべがなさそうであった。いくら、彼女が最強の能力だったとして冷や水を自由に使えたとしても、相手には花がいる。何も悪いことをしていない花に英はそうそう手を出せないだろう。霞もこの状況に今気づいたらしい。いま隠す能力を使ってもすでにみられて存在を認知されているので意味がなくむしろ臭いで狙われてしまうらしい。絶体絶命、どうすればいいのかと、次の瞬間、いきない浮遊感が俺に起きた。そして俺の着地地点は…獣人の腕の中だった。正直今回は何が起きたかわからない。獣人は俺を抱いた衝撃で花の手を放す。その隙に霞が姿をかくし花を助ける。これで、英は攻撃に入れる…がここで考えてもらいたい。俺は今獣人の腕の中、その獣人を攻撃すると拍はもしくは燃えてしまう。そして俺も燃え尽きてしまう。結論伊山同等、嫌われてしまったらしい。おそらく言葉で俺が説明しなかったからであろう。そんな時になっても獣人は俺に対し抵抗せずにただじっと俺を見て、抱いてくれている。この光景がとても不思議だった。いままで、抱かれたことない俺が、初めて抱かれた。その相手が人間ではないことも気にせずに、ただこうしていたかった。だが、終りはやってくる。英は一言「fire」と言い、手から火の玉を発射した。その火は獣人に燃え移りやがて、獣人を丸焦げにしてしまった。気付けば俺は地べたにへたり込んでいた。何故助かったのだろうか。英命が近づいてきてこういった。
「無駄に犠牲者を出すわけにはいかない。私は「mach」を使って燃える前にあなたを助けた。その代わりものすごい疲れたけど。」なんだかんだ今回も助かったようだ。急に疲れが襲ってくる、俺がため息をつくと花が近づいてきて、「お兄さん助けてくれてありがとう!」頭を撫でてくれた。
少しだけ元気が戻ってきた気がした。霞が抱きついてくる、そして号泣し始める、正直汚いし鼻水を擦り付けてくるのをやまてほしい。だが、俺は思った、絶対に自分の居場所がある、世界のどこかに、何もしなければ届かない、まずは自分で歩いて見つける。自分がきっかけにならないと始まらない。そう思った。俺は眠りに落ちた。死んだように眠った。これで楽しい生活ができると思っていた。だが、誰も気づかなかった。この中のだれかに異変が起きていることに。
正直冒険と言って全然最初霞と会った位置から移動していない。さらに、最初から全然状況が変わっていない。そして俺はどうすればいいかよくわからなくなっていた。今の状況を詳しく説明すると、霞は何か熱心にメモっているし、伊山は…今にも吐きそうだ。英は静かにお茶を飲んでいるし、花は、なぜか俺の足にべったり張り付いている。そういえば花とはあまり会話を交わしたことがない。今も何を思われて張り付かれているのかもわからない。遊んでほしいのか?そう思った俺は少女を抱き上げた、が突然背後から薔薇の花が巻き付いてきた。そして、謎の電撃が走ったと思うと少女を離してしまった。もちろん少女はバラの花に助けられて無傷だった。霞が近づいてくる、霞が口を開く「名前何か覚えてるー?大丈夫―?」
「たしか…イクタユウヤ…」わあお、霞が驚いて話し出す。
「どうやって思い出した?思い出したときどんな感覚だった?」
「さっきお前が名前なんですかって聞いてきたときにまるで覚えてるみたいに普通に出てきた。つーか、あの電撃は誰がやった?」少しどころかだいぶびりびり来た。誰だよ、とみんなを睨んでいると、花が涙目になり始めた、霞は苦笑い、英はさっきと変わらずお茶を(どこから入手したかはわからないが)飲んでいた。なぜこうなったのか、自分のせいなのか、もしかしたら俺にも何も内容でストレスがたまっているのかもしれない。以前なら、こんなこと簡単に流していた。どこで気持ちがこんなにも変わったしまったのだろう。ついに花が泣き始めた。おそらく彼女が…
「わたしなにもやってないよ…」彼女は違うだろう、えぇ。もう正直どうでもよくなってきた。
「分かった、誰も悪くない。誰がやったとしても俺責めないから…」各自が一斉に俺から目線を外した。俺はため息をつくとビルの方向へと戻っていった。霞が静かに追いかけてくる、「実は私がやった♪」そのあと頭をはたいたのは言うまでもない。その時英命が花を抱えて走ってきた。いやな予感がした。
花の息はだんだんと荒くなってきて、まるで死の前兆に見えた。花が何をしたというのか、ここに落ちてきたというなら、何か理由があるはずだ。一刻も早くこの子を助けたい。ここで死ぬと彼女まで獣人化してしまう。どうすれば…霞は俺に「すべてまかせたよ?」という顔でこちらを見ている。
とても、今まで一緒にいた仲間、とは思えない。英は今にもスペルを唱えそうだ。顔に冷静という言葉は一文字も残っていなかった。「俺が助ける。」とっさにこの言葉が出た。が、どうすればいいかよくわからない。もしこの子を助けれなかったものなら、おそらく英に灼熱地獄に押し込まれて丸焼きで人生を終わらせるだろう。いや、もしくは、そんなことには興味もないかもしれない。後ろから、殺気を感じたのでもうのちのことを考えるのをやめた。花に聞いてみた、一か八かこれが成功すれば助かるかもしれない。「どこかいきたいとこある?」英に首を絞められる。「そんなのんきなこと聞いてどうするの?」だが、まだわからない何が起こるかまだまだわからない。
「崖…峡谷とかに行きたい…綺麗な景色が見たい…」ジャスト、どんな答えが来るかはわからなかったが、連れて行く、お出かけならみんなもリフレッシュできるし、もしかしたら彼女も助かるんじゃないか、…もしかしたら彼女はやっぱり俺の脳を読んでいる気がした。出かけるなら、車が必要なのだがさっきビルに向かう時車を見つけたのだ。まぁ、動くかはわからないが、みんなで乗り込んだ、もちろん運転は俺はやらない、罰として霞にやらせることにした。
車は無事動きだし、当てもなく走り出した。窓からは町、白いビル、黒い川、森林、そして、白い空、この町から白と黒以外の色を見ることはなく、そろそろ、俺はいらつきが限度まで上がっていた。だが、花を見ると花にはいらつきどころか、笑顔が見えていた。今まで見たことないような、人間の笑顔、少し感動を覚えた。あと、安心した。気になったので後ろを向いてみた。すると、英が泣いていた。なぜか今の場面になく出来事がなかった気がするが。何か飛んできそうなので黙って前を向くことにした。花がいきなりしゃべった。
「ここで止まってほしいのっ!」霞は車を急停止、車内のみんなは前に吹っ飛ばされた。そして一番被害をこうむったのは俺だった。なぜなら後ろ左側に乗っていた二人が飛んできて俺に乗ってきたからである。かなり重かったが、花はまだ小さいから…重かったのは、と考えた直後背中がしびれた。そして、電撃を放った主にタコ殴りにされたことは言うまでもない。
止まった場所は渓谷だった。何も特別なものもなく谷があり、下はただ暗いだけの渓谷だった。花は声を上げて喜んでいた。俺らは理由は分からなかったがただその様子を見守っていた。しばらくして、花の元気がなくなってきた。疲れたのだろうと思っていたが頭まで抱え始めた。どうやら大惨事になりそうだ。俺らは花の近くまで寄った。花は頭を抱えているがそれほど苦しくはなさそうだった。俺らを見ると花は「おもいだしたかも…」少し驚いた表情で花はすべてを語った。
私にはおねえちゃんがいた。お父さんはお母さんと別れて、1人で5人の子供を育てていたんだ。おねえちゃんは家から出ようとせずに私たちの困ることをして楽しんでいたんだ。おねえちゃんは全部違うって言ってたけど絶対全部おねえちゃんがやってた。お金を取ったのも、家壊したのも私たちを怪我させたのも全部おねえちゃん。そしてどんどん生活は悪くなっていって、ご飯も食べれるか、洗濯できるかわからなくなってきた。そんなある日、ついに学校にも行けなくなってきた。みんな、私を見るたびに石を投げてくるようになった。みんなに顔を合わせるのも怖くなってきた。そして、ある日遠足で山に行ったんだ。そこでとてもきれいな谷があって、覗き込んだら…いつの間にかここにきてた。そんなこと、私はいままで、お母さんを手伝おうともせずずっと何かあるのを持っていた。助けようとも思ってなかった。だから、だぁら、私も一緒に落ち込むんじゃなくて、一緒に前に進んでたらよかったとおもうんだ。だから私はあっちに戻りたい。私の名前は…桃花、峡国桃花!
突然花…桃花が光りだした。
光りながら桃花が話しかけてきた。「ありがとうございました…みんなのおかげで全部思い出すことができました!英さん、最初怖かったけど楽しかったです!霞さんも優さんもいろいろありがとうございました!後…あのおじさんも楽しかったです!最後に…これもらって…?」別れの言葉を言った後、桃花は地面から花を咲かせ始めた。紫陽花だ。そういや、今は6月かと俺を思い出させた。
俺は…絶対に生き返って見返してやる…絶対に…体には限界が来ていた。重度の疲労、五感の退化、皮膚の浸食。時間の問題だった。ついに自力では立てなくなった。皆カスだ、役に立つ人間なんてごく少数しかいない。人間最初から能力を持った者だけが生きていける。そんなやつを…けなさないと俺の存在意義がない…俺の前に人影が現れた。それはとても赤い色をしていてとてもきれいで、燃えていた。体が熱くなってくる。何も考えれなくて何も何も…最後に思ってことは…すべてが滅べばいいのに。
すこし熱く…もないし、寒くもなく特に何も変わらないこの世界で俺は焦りすらなくしていた。感覚的に桃花が消えて一週間がたった。何か俺からはすっぽりと抜けてしまった感覚があった。本当に桃花は生き返ったのか、だがそれを知る方法はなかった。ビルが崩れていく、今日はなぜかいやな予感がした。
このままいてもいいのだが、このままだと獣人たちみたいになってしまうらしい…のでとりあえず今までのことを思い出しまとめることにした。
まず…俺は学校内からこの世界に来て、霞と出会った。霞が言うに俺の名前は田と優が入っている、四文字の名前。そして、俺はどんな能力を持っているか、まだ分かっていない。伊山に裏切られたときは獣人に襲われなかった。むしろ俺を守るために集まっているみたいだった。あと、俺は…よく思い出せないほかにも何かあったはずなのだが。そんなことを思いながら最初いた学校に行き1人考えていた。考えていると地響きが起こった。大体の主犯は分かった。そして、俺は町の交差点に足を動かしていくのであった。
つくと、一面めちゃくちゃになっていた。凍ったり、燃えていたり、壊れていたり…そこに転がっているのは獣人たちの死骸だった。その犯人はそう、英だった。獣人は数えられないほど集まっていた。まるで、英に襲いかかろうとするとする勢いで。俺は獣人たちのもとに走っていった。その途中火球が飛んできた。それは俺をかわしていき近くの獣人に直撃した。獣人は燃え上がり骨もすべてもやし尽くした。
「何のつもりですか、あなた死にますよ?」英が警告してくるが、無視する。自分が何をしているのか、よくわからなず、いま俺は無意識で獣人の戦闘に向かっている。いや、俺の目には獣人たちは戦闘しているように見えなかった。英の攻撃に怯えている、まるで犬だ。それを俺は止める。俺は獣人たちの前に立ち、手を出した。獣人たちは止まり全員が膝をついた。英も攻撃をやめる。そして、思いをぶつけあった。
「なんで邪魔をするんですか?」「お前こそなんでこいつらを殺す?こいつらはお前を殺すといったか?」「そんなこと聞いているうちに殺されます。しゃべれない奴らに聞く必要必要ないです。しかも、こいつらは祥もない奴らしかいません。」「なんで、そんなことが言い切れる?社らないんじゃなかったのか?」「あの男がこの前死んでいきました。獣人としてね。そしてあいつは、私に襲いかかってきた。私は殺されると思った。そして、骨も残らないほど燃やしてあげました。ここに来た当初だってこいつらに体をつかまれとても怖かったです。私は自分の身を自分の力で守っているだけです。それの何が悪いんですか?」返す言葉が見つからない。
自分の身を守るのは正しい。だけど、それは自分の勝手ではないのか、もしくは俺の考えこそ勝手で何かされる前に解決したほうがいいのかもしれない。だけど…俺はそれでも…理由なしで、獣人、いや、人を殺すのはいけないと思った。こいつらだって人ではないのか、元々は人ではないのか…みんな人なんだ。空間がゆがんで見えた。英が青ざめている。もう、時間がないことは分かっていた。俺は三つ答えを出さないといけない。まず、この戦いを続けるのか。俺はどっちも傷つけたくない。二つ、この世界を出るかでないか、俺は…は次の答えでその答えを出すつもりだ。そして、三つ目、俺の名前だ。学校、変な正義感、忘れた名前、自分のいやな事、痛み、絶望、希望、生、死、すべて思い出した。俺は英のもとに走り寄った。「俺の名前は…!」確かな体の感触、英を抱いた。そして、名前を言った。「生田…生田裕也だ!」
俺が四歳になったころ、親二人は俺を捨てて出て行った。冷蔵庫もソファーも何もかも全部。動機は分からなかったが一つだけ分かった。捨てられたと。テレビで見たことがあった。育てるつもりもないのに命を育み、その命をつぶす。昔から親は何もしゃべってくれなかった。どんな話題にも乗ってくれなかった。外出する時もついて行ったがまるで俺がいないようにみんな俺を無視した。それが普通だと思うようになってしまった。
小中高と学年は上がって行くが、変わっていくのは自分の身長が高くなっていくだけで、周りの扱いは全く変わらず俺はいないことになっていた。このころからこれを無視されているということと知った。いくら窓ガラスを割れど、人を殴れど、建物を燃やせど、まるでなかったかのように無視された。物事は起こっていたのだが、警察も何もしてこなかった。誰も反応しないので勝手に市役所に入り住民票も確認した。あったのだ。この時点で俺は確信した。ブザーが鳴って警察が来ても、警察はやってこない。確実に俺はなかったことになっていた。もう、こんな世界から消えてしまいたい。どうでもいいと、まれに感じた。
教室で勝手に授業を受けているとき、一人の女子生徒が後ろを見ていた。そんなことはよくあるのだがいつもと違ったのが、俺の方向を見ていた。例え、おれが別のものを見ていたといっても俺は彼女の視線の方向は間違いなく俺を見ていたといえる自信があった。後ろには何もなかった。壁には何も貼られておらず、ただ白い壁だった。彼女は俺の存在を認識している。そう思うだけで、何かむず痒い感覚がした。
俺、生田裕也はつけられたときの名前が嫌になった。自分を捨てた人間のつけた名前なんて…汚らわしい。そして、いつしか優夜と名前を変えた。そして今にいたるのだ。
「さて…裕也さん。あなたは見事に自分の名前を思い出すことができました。さて…あっちの世界に戻りますか?それとも…ここに残りますか?」
「うーん…どうしよってか、あんたが神様かよ。」「まぁ…そのことはどうでもいいことです。すぐに決めそうにないんで、じゃああっちの世界を見せてあげましょう!」また、意識が無くなった。
ここは…気付くとあの時と同じ場所に立っていた。そう、廊下だった。が、俺が殴った時の血痕はなくなっており学校も俺の存在に気づいてなかった。久しぶりに授業も受けるが、変わらず俺の存在は無となっていた。彼女も普通に授業を受けていた。
授業が終わり、廊下に立つ。「俺はさ、多分ここで生活することはできる。ここは、人は多いけど楽しみというものが少ない。が、あっちは危険だし、意味分からないし、人も少ないけど、楽しい。俺は…まだ未熟だ。だから…」
いつもの学校。この学校は朝のニュースをスピーカーから吐き続ける。
「今日未明、一人の学生が行方不明になったそうです。その学生の特徴は…」誰かの涙が教室の床に落ちた。
私が物心ついて、小説書き始めたころの作品です。ただの学園小説だとつまらないから…何があるかと考えたら、名前を入れようと。なかなか、ボリューム込々の作品です。