☆伝説の人斬り(オリ主)が異世界から来るそうですよ? 作:モン太
――少し前、東南の平野では黒いローブに身を包んだ女、アウラが掲げた"バロールの死眼"の力でペストの黒死病が解呪され、巨人が復活してしまい。大混乱に陥っていた。
しかし、十六夜の一喝により、連盟の皆は十六夜に負けじと士気を取り戻した。
一方で"バロールの死眼"を持つアウラと対峙している飛鳥とディーン、そしてペスト。
ペストなら死眼を乗っ取る事が出来るのではないかというジンの提案に飛鳥はペストのための道を拓く為、ディーンとともにアウラが発生させた雷を掻い潜りながら突っ込んでいった。
アウラ「ええい鬱陶しい……! ならば先にマスターから始末してやるわ!」
アウラは標的を飛鳥に絞り、"バロールの死眼"による恩恵を集中し黒い光を放つ。もうペストの制止も間に合わずに、飛鳥はとっさに右手を掲げた。
――すると、
アウラ「ばっ……馬鹿な! 人間が神霊の御業を中和するなんて……!」
アウラの言う通り、"バロールの死眼"による死の恩恵を飛鳥の右手から発している炎が焼き尽くしているのだ。
そうしている間にもペストは"バロールの死眼"を奪いアウラに向けようとするも、アウラは己の手で"バロールの死眼"を半分に破壊してその内の半分を持ち去ってリンと共に逃走されてしまう。
しかしこれで"バロールの死眼"による脅威は去った。
――と思ったペストは上空を見上げて固まった。
ペスト「……飛鳥。ゲームの再開って今日からだったかしら?」
飛鳥「え? ……え?」
上空では"アンダーウッド"で猛威を奮っていた巨龍が蠢いていたのだった。
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?「君♪ 速いね〜♪」
剣心「......」
?「それにしても、こっちは瞬間移動してるのによく着いてくるわ。」
剣心(厄介だな。こちらの攻撃が全てすり抜ける。さらに、あの瞬間移動。千本桜だと無傷圏に入られたら詰み。距離を離すと虚空から武器が飛来してくる。それに離したところですぐにつめられる。龍の眼の予知でなんとか対応できるが)
?「そう言えば、君名前は? 僕はシンジや♪」
剣心「剣心だ」
剣心(全くもって厄介だ。だが、)
?「おん?」
剣心(何だ?)
この城下町に黒い巨大な何かが大きな音を立てて降りてきた。その姿はまるで地獄の番犬とも言われる三つ首の怪物ケルベロスそのものだ。
グライア『むっ、貴様は先程小娘と共にいた小童か』
少し前に聞いたことのある声。姿かたちに面影は残っていなくともこの唸るような声を聞き間違える筈はない。そして決定的なのは頭に生えるその龍角。
剣心(グライア……!)
グライアは犬の嗅覚で城下町に隠れていた耀を見つけ出し、龍角を輝かせて炎を吐いた。
耀はすぐさま上空へ逃げ出した。
剣心「耀!」
剣心が城下町で戦っているのは耀にとっては計算外のことであった。最初こそ城の外でグライアに空中戦を挑んでいたものの、不利だと悟って城下町でゲリラ戦を仕掛ける手筈であったが、そこでは剣心が別の敵に遭遇していた。
耀(まただ……また私は足を引っ張ってる)
グライア「何処を見ているッ!!」
既に目の前にはグライアの牙が迫っていた。耀は瞬間的に避けようとしたが、避けきることが出来ずに左足から鮮血が舞う。
剣心「耀!」
シンジ「おっと♪、君の相手は僕やで?」
シンジ「それにしても生命の目録ねぇ……」
剣心「何が可笑しい」
シンジ「ん? あの子こと知らんと一緒に居ったん?さっきのグライアの変わりよう見てたやろ。生命の目録は持ち主を合成獣にするための生物兵器なんよ。可哀想に、あの子もその内あんな化け物になっちゃうんやで。もっとも、化け物になる前にグライアに殺されそうやけどな♪」
グライアはいまや巨大な四肢を持つ黒龍へとその姿を変化させていた。
剣心「違う」
?「……違う? 何が違うん?」
剣心「耀は死なない。化け物にもならない」
剣心は剣気を放つ。
?「!?」
シンジは剣心の剣気に一瞬怯んでしまう。剣心がその隙を見逃すはずは無い。
剣心(今だ!)
しかし、何も起きない。
剣心「......」
シンジ「?」
シンジ「なんや、そないな殺気出して何もせんのか?ならこっちから行くで♪」
シンジは剣心の目の前まで一気に転移して、ナイフを突き刺す。ナイフは剣心の胸に深々と突き刺さる。
シンジ(躱さなかった?)
しかし、次の瞬間
シンジ「!?」
剣心が泥人形の様に崩れ、気がついた時には、シンジが剣心に切り裂かれていた。
剣心の斬撃は深く、身体を縦に一閃しただけで絶命した。
シンジ(んな、あほな)
シンジは意識を手放し、永遠の眠りについた。
剣心「......」
剣心(あいつを倒す術は、幻覚だけしかないと思ったが、まさか幻覚まですり抜けるとは。少々強引ではあったが最後に幻覚をかけれて何よりだ。)
そう剣心は最後に剣気を放つと同時に相手に幻術をかけた。第三者から見れば、いきなり動きが止まったシンジに剣心が近づき切り裂いただけであった。
グライア『オオオオオオオオッォォォォォォーーーーーッ!!』
剣心「耀!」
耀のいた方向からグライアの断末魔にも似た絶叫が聞こえてくる。もしやと思い振り向けば、そこにグライアの姿は無く、気を失った耀と彼女を介抱するキリノの姿があった。避難したはずのキリノが何故いるのかは今は置いておいて、耀を安全な場所へと連れて行くことが先だろう。
十六夜「――仲間を第一に考えるのが悪いとは言わねえけど、此処へきた目的をほっぽり出すのはどうなんだ?」
剣心「......十六夜か」
"ノーネーム"で留守番していた十六夜、そういえばもう此処へ来ていても可笑しくない頃だった。彼はグリーに乗ってこの古城まで来たようだ。いつもの学ランはもうボロボロで左肩は何かに貫かれて負傷している。
剣心「その傷……」
十六夜「ちょっとしくじってな。そんなことよりこいつ・・・を忘れんな。ホレ」
十六夜は手に持っていたガラスの欠片のようなものを剣心へと投げ渡す。
それは紛れもない十三番目の欠片であった。
剣心「......」
十六夜「んじゃこのギフトゲームを終わらせに行くか」
気を失った耀とキリノを連れて、二人は黄道の間へと急いだ。
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耀「ん……んんぅ」
耀の目が覚めたのは黄道の玉座に到着してからだった。耀の手当ては途中で合流したガロロの所有しているギフトでもう済んでいる。
最後に蛇遣い座の欠片を正しい場所へと嵌め込む、このゲームの第3クリア条件をクリアした。
剣心「これで、終わりか」
レティシア「ああ、巨龍も間もなく消える。私も無力化されてゲームセットだ」
しかし耀には何処か不安だった。耀は『あの巨龍をどう無力化するのか』そして『巨龍がレティシアの分身ならレティシア自身はどうなってしまうのか』だ。
それを考えているうちに全ての契約書類ギアスロールに勝利宣言の通達が行き渡った。
『ギフトゲーム名"SUN SYNCHRONOUS ORBIT in VAMPIRE KING"
勝者 参加者側コミュニティ "ノーネーム"
敗者 主催者側コミュニティ " "
*上記の結果をもちまして、今ゲームは終了とします
尚、第三勝利条件達成に伴って十二分後、大天幕の開放を行います
それまではロスタイムとさせていただきますので、何卒ご了承ください
夜行種の死の恐れがありますので七七五九一七五外門より退避してください
参加者の皆様お疲れ様でした』
耀「『十二分後に大天幕の解放』!? 『夜行種は死の恐れ』!?」
これが現しているものとは、このゲームではどうやっても最終的にレティシアが死ぬ結末が待っていたということだ。
耀「そんな……そんなことって……!」
レティシア「三人とも……済まない。私はもう同士を……仲間を殺したくないのだ」
彼女自身も、もう自分の運命を受け入れていた。仲間を傷つけるくらいなら自分が死ぬ道を選んだのだ。それがどんなに不条理なことだとしても。
しかし、この場に諦めていない者がいたことも確かであった。
耀「要するに大天幕が開く前に、あの巨龍の心臓を撃てばいいんだよね?」
レティシア「……はっ?」
滅茶苦茶な理論だが、耀の言ったことは何も間違っていない。巨龍がいなくなれば大天幕を開く必要も無くなるのだから。
しかしそれがどれだけ無謀なことか、レティシアが一番良く知っている。
レティシア「だ、誰か耀を止めろッ! あの子は本気で……本気で巨龍と戦うつもりだ!!」
己を縛る鎖さえなければ今にも耀を押さえ込みそうな勢いで暴れるレティシア。だが、誰も耀を止めようとはしない。
十六夜「レティシアもああ言ってるから一度だけ確認するが――――本気なんだな?」
耀「うん」
十六夜「そうか、なら俺も手伝ってやる」
レティシア「十六夜ッ! お前まで何を!」
やれやれと肩を竦めている十六夜だが、目は真剣そのものだ。本気で巨龍を倒すつもりなのだ。
レティシア「馬鹿な……見損なったぞ十六夜。お前はもっと聡明な男だと思っていた。コミュニティを任せられる男だと……! なのに――――」
剣心「レティシア」
いつも通りの無表情で静かな口調であったが、普段の殺気や剣気とは違った威圧感で場を静まり返らせる。
剣気「皆、レティシアを助け出そうと、十六夜も耀も飛鳥も黒ウサギもジンも、皆戦ってる。 "ノーネーム"の子ども達だって、皆レティシアが帰って来るのを待ってる。 それでも、レティシアは諦めるのか? 俺はレティシアに死んで欲しくは無い。」
レティシアは剣心の剣幕に押されて何も言えない。剣心の目から並々ならぬ覚悟の色が浮かんでいた。
十六夜「剣心の言う通りだ。俺は自己犠牲の出来る聖者よりも、物分かりの悪い勇者の方が好ましいね」
たとえ無謀であっても、仲間を助ける手段があるのであれば彼らはそれをせずにはいられない。みんなで笑って明日を迎えることができるように。三人は走り出した。
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三人は迅速に古城の先端へと到着した。
十六夜「さて、作戦のおさらいだ。剣心、手段は何でもいいからあの巨龍に隙をつくってくれ。その隙をついて俺が巨龍を仕留める。春日部、其処まで運べるか?」
耀「うん……あ、ちょっと待って」
グライアとの勝負の際は無我夢中で発動させていた。その時のことを思い出して、今度は自分の意思でその力を発現させる。
耀(まだ合成獣とかまだ怖いけど、そんなことは言ってられない。今は十六夜を運びきるために空を飛べて尚且つ早い幻獣を模倣する)
"生命の目録"はグライアとの勝負の時と同じく杖に形を変え、耀が履いている革のブーツは白く輝く翼生えた白銀の装甲に覆われた。おそらく天馬をイメージしたのだろう。
十六夜「滅茶苦茶カッコいいじゃねえか」
耀「うん、個人的にはもっと装飾とか凝りたかったけど時間がないからとりあえずこれで行く」
耀も彫刻家としての血が流れているということなのだろうか。こういった芸術にも秀でているのかもしれない。
十六夜「行ってくる。後は頼むぞ」
あれほどの巨大な敵。さらに空を飛んでいる。
剣心「卍解」
剣心「千本桜景義」
今回はペストの時とは違う全力の千本桜
剣心「殲景・千本桜景義」
全ての桜を千本の剣軍に変える。そして一斉に射出する。
「――――GYEEEEEEEEEEYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEYYAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaa!!!」
剣弾が巨龍を蹂躙する。
巨龍が目に見えて弱っていく。
しかし、巨龍も決死の覚悟で剣弾の元である剣心に突っ込んでくる。
剣心「くっ」
剣心は咄嗟に殲景を止め、億の刃で迎え撃つが、押される。そこへ
飛鳥「――巨龍を迎え撃ちなさい、ディーンッ!!!」
巨龍の突進を赤き巨人が受け止める。今にも突進に押し込まれそうで、そのボディを顎で砕かれようともディーンは何とか持ち堪えていた。
「――――GYEEEEEEEEEEYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEYYAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaa!!!」
ディーンと剣心は巨龍を上へ上へと押し上げていく。
飛鳥「大天幕が……」
"アンダーウッド"を覆っていた暗雲が大天幕の開放によって太陽の光を受けて消えていく。
剣心「間に合わなかったか……!?」
十六夜「そうでもないぜ!!」
巨龍が光に照らされ透過し、その心臓が浮き彫りになった瞬間を待っていたかのように十六夜を抱えた耀は流星のごとく空を滑走する。
十六夜「見つけたぞ……十三番目の太陽――――!!!」
十六夜は両手に抑えた光の柱を束ね、巨龍の心臓を撃ち抜いた。巨龍はそのまま光の中へと消えていき、巨龍から零れ落ちた十三番目の太陽、レティシアを日光から庇うように抱きとめて、耀は高らかに右腕を上げた。
"アンダーウッド"の長きに渡る戦いに決着が着いた瞬間である。
今回、破格の防御性能を発揮したシンジですが、攻撃面もかなり凶悪で空間操作で離れていても、相手の腕や首を切断可能です(空間を切断するので対象物の硬さは関係無し)。また、空間圧縮で押しつぶしたり、空気を真空にしたりする事も出来ました。ですが、幻術で余裕じゃんって思いながら、書いてました。リュウよりも先に出すべきだった(笑)。