☆伝説の人斬り(オリ主)が異世界から来るそうですよ?   作:モン太

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今回めちゃくちゃ長いです(笑)


ノーネームの現状

黒ウサギかの口から伝えられた事実。それは自分が所属しているコミュニティを助けて欲しいとのこと。

 

以前の彼女のコミュニティは東区画でも最大手のコミュニティだったが、3年前に敗北したことでコミュニティを存続させるのに必要な人もコミュニティの名も旗も奪われ"ノーネーム"となってしまった。

 

剣心「なるほど、それで俺達が呼ばれたのか」

 

黒ウサギ「はい、貴方方がやるきになった辺りで全てを話して協力してもらおうかと思ったのですが……」

 

彼女も永遠に皆を騙し続けるつもりはなかったらしい。そもそもノーネームに所属する以上騙し続けることなど不可能なのだから。

 

剣心「それなら力を貸しましょう。ただし、現状を隠さずにしっかりこの眼で見せてください。それから、もう一度考えさせていただきます。」

 

黒ウサギ「本当ですか!?」

 

黒ウサギが満面の笑みを浮かべる。

 

剣心「皆にもこの事は話してください。騙して入れるようなら、俺は抜けます。」

 

黒ウサギ「そうですね。力を貸してもらうのですから騙すのはよくありませんよね」

 

剣心と意見が一致したとこで、三人にも事情を話そうとしたのだが……

 

黒ウサギ「もう一人いませんでしたっけ? ちょっと目つきが悪くて、かなり口が悪くて、全身から“俺問題児”ってオーラを放っている殿方が」 

 

そう、いつの間にやら逆廻十六夜の姿が忽然と消えているのだ。

 

飛鳥「ああ、十六夜君のこと? 彼なら「ちょっと世界の果てを見てくるぜ!」と言って駆け出していったわ。あっちの方に」

 

と飛鳥があっさりと指差すのは上空4000メートルから見えた断崖絶壁。遠すぎて先が見えない。

 

黒ウサギ「な、なんで止めてくれなかったんですか!」

 

飛鳥「「止めてくれるなよ」と言われたもの」

 

黒ウサギ「ならどうして黒ウサギに教えてくれなかったのですか!?」

 

「「黒ウサギには言うなよ」と言われたから」

 

黒ウサギ「嘘です、絶対嘘です! 実は面倒くさかっただけでしょう皆さん!」

 

「「うん」」

 

黒ウサギ「仕方ありません。皆さんには速攻でコミュニティに行ってもらいます。」

 

そして、しばらく歩くと門が見え、側に子供がいた。

 

黒ウサギ「ジン坊ちゃん、御三人様のご案内をお願いします。私はあと1人問題児様を捕まえに参りますので!」

 

ジンと呼ばれる少年がそう呟くと、ゆらりと黒ウサギが立ち上がり、その艶の有る黒髪を淡い緋色へと染め上げた。

そして一気に走り出し、弾丸の速度を持ってあっという間に四人の視界から消え去って行った。その様子を飛鳥が感心した様に呟く。

 

飛鳥「へぇ、箱庭の兎は随分と速く跳べるのね」

ジン「はい、ウサギ達は箱庭の創始者の眷属ですから」

 

剣心「.........」

 

二人がその様な会話をしている中、剣心は特に興味はなくあたりを見回していた

 

ジン「あ、僕はコミュニティのリーダーをしているジン=ラッセルです。齢十一になったばかりの若輩ですがよろしくお願いします。それで三人のお名前は?」

飛鳥「私は久遠飛鳥よ。そこで猫を抱えている人と真っ白で無表情な人が」

耀「春日部耀。よろしく」

剣心「.........緋村剣心」

 

ジン「では自己紹介も済んだ所で、箱庭の中をご案内致します」

 

軽い自己紹介の後、四人は箱庭の外門を潜って行く。その間、剣心はこの幼い少年がリーダーを務めている事に、黒ウサギのコミュニティの評価を下方修正していた。

 

剣心(.......この様な子供に頭とは、酷ではないか?この組織は本当に大丈夫なのか?)

 

この少年がコミュニティのリーダーとは何とも哀れな事か。彼の主であった桂小五郎の足下にも及ばない上に次元が違う。それ以前に比べる価値も無し、と判断していた。

だが、このジン=ラッセルはあのヘッドホンを頭に付けた金髪の少年、逆廻十六夜がどうにかしてくれるだろう。何故か剣心はその様な予感を抱きながら外門の中を歩き続けて行ったのだった。

 

 

 

〜〜〜〜〜

 

その頃十六夜は

 

『まだ……まだ試練は終わっていないぞ、小僧共ォ!』

 

水の中から怒り狂った巨大な蛇が出てきた。全身が白く首の辺りに縄が巻きついている異様な装飾が施してある。角も生えていて龍に見えなくもない。

 

彼はどうやらこの蛇に気まぐれで喧嘩を売ったらしい。その上蛇を怒らせるほど痛めつけていると見える。

 

『貴様……付け上がるなよ人間風情が! 我がこの程度のことで倒れるものか!!』

 

蛇の唸りに応えて蛇神の周囲の水が数百トンほども巻き上げられ、それが独立した生物のように竜巻の形を取る。怒りのあまり人間風情とやらに本気を出してきたようだ。

 

『心意気は買ってやる。それに免じ、この一撃を凌げば貴様の勝利を認めてやる』

 

十六夜「寝言は寝て言え。決闘は勝者が決まって終わるんじゃない。敗者を決めて終わるんだよ」

 

『フン――その戯言が貴様の最期だ!』

 

竜巻はどんどん肥大化していき周囲を破壊しながら十六夜へと襲いかかる。不用意に身体を近づけようものなら確実に身体がバラバラになってしまうだろう。

 

十六夜「――――ハッ――――しゃらくせえ!」

 

しかし彼にしてみれば大した事はなかったらしい。襲いかかってきた竜巻をそれを上回る拳の一撃で消し去ってしまったのだ。

 

そのまま十六夜が蛇の顔に一撃を見舞い、水面に倒れこむ。十六夜の初めてのギフトゲームは彼の完全勝利となった。

 

黒ウサギ「何て出鱈目な……」

 

十六夜「黒ウサギ?」

 

十六夜が振り返ると髪がピンク色に変わっているがそこに黒ウサギがいた。残り3人はどうしたのだろうか。

 

黒ウサギ「あの3人は速攻でコミュニティに送ってきました。今はジン坊ちゃん……ああ、コミュニティのリーダーの方なんですけど、その人に任せています。で、何で水神が気絶してるんですか?」

 

十六夜「俺が倒した。」

 

黒ウサギ「マジでございますか!? 十六夜さん一人で!?」

 

十六夜「ああ」

 

あの蛇はどうやらかなり強い神で普通なら人間では倒せないレベルだったのだろう。だから黒ウサギはあれほど驚いている。

 

黒ウサギ「……ま、まあそれはともかく!ゲームに勝利した以上そちらの水神様からギフトを頂くとしましょう!」

 

黒ウサギ「なにせ水神様本人を倒しましたからね。きっとすごいギフトを頂けますよー♪」

 

黒ウサギは水神との交渉の末に『水樹の苗』という木の苗を手に入れていた。水源を確保できたととても喜んでいる。ノーネームになってしまい水の確保すらも難しくなってしまったのだろう。

 

ギフトを手に入れて浮かれている黒ウサギに十六夜は『何故自分たちを呼んだのか』という疑問をぶつける。十六夜も剣心がコミュニティの話に食いつかなかった状況で慌てている黒ウサギを見て黒ウサギのコミュニティが切羽詰っているというのをなんとなく予想していたようだ。

 

黒ウサギは十六夜にも剣心と同じことを説明。利用しようとされていたことに怒るかと思いきや意外にも十六夜はコミュニティ復興の話に乗ってきた。

 

 

〜〜〜〜〜

 

ーーー箱庭2105380外門・内壁

 

飛鳥、耀、ジン、三毛猫、そして剣心の四人と一匹は石造りの通路を潜り、箱庭の幕下へと出た。其処には先程の日の光が降り注ぎ、空を覆う天幕が飛び込んで来た。

 

『お、お嬢! これは凄いで! 外から天幕の中に入った筈なのに、御天道様が見えとる!』

耀「……本当だ。空から見た時は箱庭の内側なんて見えなかったのに」

 

ジン「箱庭を覆う天幕は内側から入ると不可視になるんです。そもそもあの巨大な天幕は太陽の光を直接受けられない種族の為に設置されていますから」

 

ジンがそう説明すると、飛鳥は訝しげな表情を作り皮肉げに言った。

 

飛鳥「あら、この箱庭には吸血鬼でも住んでいるのかしら?」

ジン「え? そうですけど……」

飛鳥「……そう」

 

幾分複雑な表情を作る飛鳥。だが無理もない。吸血鬼という種族は元々架空の種族であり、どの様な生態なのか不明なのだ。それに加え、この箱庭で住む事が出来る様な種とは思えなかったのだ。

 

耀「わあ、獣人達がいっぱい……」

ジン「はい、この箱庭には人間や獣人は勿論、修羅神仏や精霊、悪魔等様々な種族が住んでいます。先程の吸血鬼も同じですね」

耀「箱庭って本当に凄いわね」

 

耀がそう呟くその周囲には頭に獣の耳を生やした獣人達が大勢とその街並みを賑わせていた。特に東区画と呼ばれるこの付近は農耕地帯となっており、その気性は穏やかである。

 

ジン「まだ皆さんは箱庭に召喚されてばかりで落ち着かないでしょう。この後の説明は軽く食事をしながらでもどうですか?」

飛鳥「そうね。そうさせて貰うわ」

 

ジンの案内にて噴水広場に有る近くのカフェテラスで軽く食事を取る事になった。そのカフェテラスには“六本傷”の旗が掲げられていた。剣心はその旗印が気になり、視線をジンに向け質問する。

 

剣心「ジンさん」

ジン「はい、なんでしょう?」

 

剣心はジンに向けていた視線を“六本傷”の旗に移す。ジンもそれに合わせる様に視線を移した。

 

剣心「……あの旗印は何ですか? コミュニティとやらの象徴と言う奴ですか」

ジン「は、はい。剣心さんの言う通りでコミュニティを主張する為には欠かせないものです」

 

そう、前回も説明したがギフトゲームを主催するコミュニティには少なからず箱庭の中で名声を持っている。とはいえ、ただ名声を持っているだけではそれは意味を成さないのだ。

 

コミュニティに最も重要不可欠なもの、それは名と旗印である。

 

この箱庭で活動する為には、そのコミュニティの名と旗印を申告しなければならない。そうしなければコミュニティと言う『団体』が認められないからだ。

名と旗印が存在しないコミュニティは『ノーネーム』や『名無し』等と呼ばれ、他のコミュニティからは差別の対象とされる。とはいえ、コミュニティと言われればコミュニティである。しかし、そのコミュニティが幾ら功績を挙げても、それは殆ど無駄な行為で終わってしまう。

 

では何故、『ノーネーム』や『名無し』と呼称されるコミュニティはその様な扱いを受けるのか。

 

簡単に例えるとして、子供達が秘密基地を作ったとしよう。「ここが俺達の国だ!」と宣言した所で、それが国や政府に認められる筈が無い。結局はその程度の価値観にしかならないのだ。

『ノーネーム』や『名無し』呼ばわりされる組織はそう言う存在なのである。差別の対象にされる事は当然とまで言った方が良い。

 

剣心「……そうですか、ならいいです。」

ジン「? は、はい……」

 

剣心はそれだけを聞くと、質問を切り上げた。ジンは訝しげな表情をしたが、剣心の真意は分からず仕舞いであった。

その後はカフェテラスに座り、それぞれの注文を取っていた。

 

飛鳥「えーと、紅茶を2つと緑茶を1つ。後は……」

『ネコマンマを!』

店員「はいはーい。ティーセット四つにネコマンマですね〜」

 

店員である猫耳の少女がそう言うと、剣心を除く三人が不可解そうに首を傾げた。そして最も驚愕していたのは春日部耀であった。彼女は信じられないものを見る様な目で店員の少女に問い質す。

 

耀「三毛猫の言葉が分かるの?」

店員「そりゃ分かりますよー私は猫族なんですから」

『ねぇちゃんも可愛い猫耳に鉤尻尾やなぁ。今度機会が有ったら甘噛みしに行くわぁ』

店員「やだもーお客さんったらお上手なんだから〜♪」

 

三毛猫の褒め言葉に店員の少女は上機嫌で店内に戻って行った。

その様子を見た耀は三毛猫の頭を撫でて言う。

 

耀「……箱庭って凄いね。私以外に三毛猫の言葉が分かる人がいたよ」

『来て良かったなお嬢』

飛鳥「ちょ、ちょっと待って! 貴方まさか猫の言っている事が分かるの!?」

 

耀の自分は動物と話す事が出来るかの物言いに、飛鳥が身を乗り出して質問する。ジンも同じ様に興味深そうに質問した。

 

ジン「もしかして猫以外の動物とも会話は可能ですか?」

耀「うん。生きているなら誰とでも会話出来る」

飛鳥「それは素敵ね。じゃあそこに飛び交う野鳥とも会話が?」

耀「うん、きっと出来……る? ええと、確か鳥で話した事があるのは雀や鷺や不如帰ぐらいだけど……ペンギンがいけたからきっとだいじょ」

「「ペンギン!?」」

耀「う、うん。水族館で知り合った。他にもイルカ達とも友達」

ジン「た、確かにそれは心強いギフトですね。この箱庭では幻獣との言語の壁というのはとても大きいですから」

 

勿論、この箱庭には幻獣も住んでおり、神格を持った幻獣ならば大抵の言語の壁はクリア可能だ。だが、それ以下の幻獣ではそれが不可能に近いので、この様な全ての動物と会話出来るギフトというものはこの箱庭では希少だったりする。

 

飛鳥「そう、春日部さんは素敵な力が有るのね。羨ましいわ」

耀「そうかな? 久遠さんは」

飛鳥「飛鳥で良いわ。よろしくね春日部さん」

耀「う、うん。飛鳥はどんな力を持っているの?」

飛鳥「私? 私の力は……まあ酷いものよ。だって」

?「おやおや? 誰かと思えば東区画の最底辺コミュニティ“名無しの権兵衛”のリーダー、ジン君じゃないですか。今日はオモリ役の黒ウサギは一緒じゃないんですか?」

 

突然、飛鳥の言葉を遮り椅子に腰を下ろしたピチピチのタキシードを身に纏った2m超えの身長を持つ奇妙な男が現れた。ジンはその姿を見て顔を顰め、その男に返事をする。

 

ジン「……ガルド」

飛鳥「あら、貴方は一体誰なのかしら?」

ガルド「おおっとこれは失礼お嬢様方。私はコミュニティ“フォレス・ガロ”のリーダー、ガルド=ガスパー。以後、お見知り置きを」

 

己の名とコミュニティを自己紹介しながらジンを除いた三人に愛想笑いを向ける。当然ながら二人は冷ややかな態度で返したが。紳士の格好をしているが、所詮似非紳士と言う事だ。剣心は黙って状況を観察している。

 

ジン「……貴方の同席を認めた覚えは有りませんよ。ガルド=ガスパー」

ガルド「黙れ。用があるのはお前じゃ無え。ここにいるお嬢様方だ」

飛鳥「私達?」

ジン「ええそうです。単刀直入に言います。よろしければ黒ウサギ共々、私のコミュニティに入りませんか?」

ガルド「な、なにを言い出すんですガルド=ガスパー!?」

 

ガルドから突然の勧誘。余計な建前などは省き、直接本題へ持ち込むその言葉にジンは怒り、テーブルを叩いて抗議する。

 

ガルド「黙れ、ジン=ラッセル。この過去の栄華に縋る亡霊が。自分のコミュニティがどういう状況に置かれてるのか理解出来てんのか?」

ジン「そ、それは……」

飛鳥「はい、ちょっとストッ」

 

 

剣心「ジンさん」

 

 

過去の亡霊。その発言にジンの怒りは萎縮してしまい、言い淀む。そこに間を遮る様に手を上げようとした飛鳥だが、それよりも早く剣心が発言した。

しばらく沈黙が続くなか、暫くしてジンが僅かながら口を開いた。

 

ジン「……な、何でしょうか?」

 

一言。たった一言を言葉にするだけで相当な時間を使ってしまう。剣心の蒼色の眼がジンに突き刺さっている事がよりジンにプレッシャーを与えていた。その様子を蒼色の双眼に映していた剣心は静かに口を開く。

 

剣心「.......話してくれませんか?」

ジン「......え?」

剣心「……俺は既に黒ウサギから聞いています。躊躇せずに、2人にも聞かせてはくれませんか?」

ジン「ッ!!」

 

それはジンにとってあまりにも唐突過ぎる宣告。動揺を隠し切れないその様子に飛鳥が質問する。

 

飛鳥「緋村さん、それは一体どう言う意味なのかしら?」

剣心「そのままの意味です。ジンさんから話してもらいます。」

 

飛鳥はそれだけを聞くと、視線をジンの方向へと向ける。耀も同じ様に視線をジンへと向けた。

 

剣心「……あなたはコミュニティのリーダーと名乗った。ならばあの黒ウサギと同様に、この世界に呼び出した者にあなたのコミュニティの状況を説明する義務が有るのは、至極当然。違いますか?」

ジン「……はい」

 

それを見ていたガルドはこれこそ此方へ引き入れるチャンスと感じ、以前のジンのコミュニティを語ろうと含みの有る笑顔と上品ぶった声音で話し掛けた。

 

ガルド「ジェントルメン。貴方の言う通りだ。コミュニティの長として新たな同士に箱庭の世界のルールを教えるのは当然の義務。しかし彼は頑なにそれを拒むでしょう。よろしければ」

 

剣心「黙れ」

 

ガルドは剣心のその言葉に僅かに青筋が浮かぶものの、自称紳士で通っている今は我慢する他なかった。

 

剣心「人に話したくない、過去の1つや2つ誰でも持っているものだが、この問題は直接俺達に関わる問題だ。ここで話してくれないのであれば、俺はあなたのコミュニティを抜けます。」

ジン「……」

 

ジンはカフェテラスに座る前に“六本傷”の旗印の事で剣心に問われた。

そう、この時点で彼は既に察していたのだ。だが、ジンはそれに気付く事は無かった。

本当はあの時点でジンは察するべきであった。そうすれば、この様な事態には陥らなかった。

 

嘘を吐き、欺いた上で新たな人材を引き入れる真似さえしなければ。

 

だが、どうにもならなかった。弱小コミュニティである以上、嘘を吐く他に新たな人材を引き入れる術が無かったのだ。

 

だからこそ、話さなくてはならない。

 

 

ジン「……分かりました、話します。僕らのコミュニティの現状を」

 

 

ジンは意を決して話し始めた。過去のコミュニティの話を。

 

当時のリーダーは自分と比べ物にならない程に別格だった事。

 

ギフトゲームにおける戦績で人類最高の記録を持ち東区画最強のコミュニティだった事。

 

東区画だけで無く南北の主軸コミュニティとも深い親交が有り、南区画の幻獣王格や北区画の悪鬼羅刹が認め、箱庭上層に食い込む程のコミュニティだった事。

 

そして、“人間”の立ち上げたコミュニティで輝かしい数々の栄華を築いたコミュニティがーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー箱庭最悪の天災、『魔王』と呼ばれる者にたった一夜にして壊滅させられた事を。

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