☆伝説の人斬り(オリ主)が異世界から来るそうですよ?   作:モン太

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ヒッポカンプの騎手

"ヒッポカンプの騎手"開催当日、剣心達はジンから昨夜の出来事を聞かされた。それはこの"ヒッポカンプの騎手"での勝者が次の"階層支配者"を決める事が出来るというものだった。

 

十六夜「サラもなかなか面白い面倒ごとを任せてくれたな」

 

飛鳥「でもせめて一言欲しかったわ。本当に心配したのよ?」

 

耀「これはもう、サラには美味しいものを奢ってもらうしかないね」

 

剣心(まだ、食べるのか)

 

耀の言葉に皆は苦笑する。耀の胃袋に限界というものは存在するのかが怪しくなってきた今日この頃である。

 

十六夜「にしても……女性出場参加者は本当に全員水着なんだな」

 

剣心はそういえば白夜叉が酔っ払った観客達に向けてそんな事を声を大にして言っていたのを思い出す。その時はただの悪ふざけかとも思っていたが、実際に規則に加えてしまったのか。

 

飛鳥「ちょ、恥ずかしいからジロジロ見ないでよ」

 

十六夜に見られて顔を赤らめている飛鳥は、普段着ているドレスと同じ色をしたビキニタイプで腰にパレオを付けている。いつもドレスを着ているだけあって水着のように露出度の高い格好はとても新鮮味がある。

 

耀「ねえ、剣心。ど、どうかな?」

 

対する耀は飛鳥程起伏に乏しくはあってもストライプ柄のセパレートタイプの水着によってスレンダーさが際立って健康的だ。

 

剣心(そんな裸同然をどうと言われてもな)

 

剣心の幕末の時代に水着の様な物は無く、正直なところよくわからなかった。

 

黒ウサギ「お……お待たせしました……」

 

テントの出口にはウサ耳だけが入っている。しかしその本体は一向に中へ入って来ない。痺れを切らした女性二人はウサ耳を掴んで思いっきり引っ張って本体をテントの中へ引き摺り込んだ。

 

黒ウサギ「フギャ!?」

 

黒ウサギは――――黒ビキニだった。

 

全ての男の憧れである黒ビキニ。フリルのような装飾も無いシンプルなタイプのものだったが、黒一色故に黒ウサギの白い肌がより強調されている。そして水着になった事でより顕わになった黒ウサギの豊満な胸、無駄な肉付きの無いくびれた腰つき、引き締まっていながらも柔らかそうな美脚。男を魅了し、女を嫉妬させる美しい肢体が目の前にあった。

 

それから間も無くして、参加者を集めるための鐘が鳴り響いた。

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

黒ウサギ『――大変長らくお待たせしました! それでは今より"ヒッポカンプの騎手"を始めさせていただこうかと思います! 司会進行は毎度お馴染み黒ウサギが――』

 

――雄々オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ 

 

黒ビキニ姿の黒ウサギが壇上に現れた途端、会場一体の男共はこの"アンダーウッド"すら揺るがしそうな大歓声を上げる。凄まじい熱気と興奮に会場が包まれるそんな中で、リリとレティシアの手伝いで売り子をやっていたペストは観客達を汚物を見るような目で止めを刺し、リリの教育上宜しくないと判断したレティシアはリリの目を両手で覆いながらそっとこの場を去るのだった。

 

"ノーネーム"は今回のレースのために二つのチームに分けた。

 騎手・飛鳥にサポート・十六夜、白雪のAチーム。

 騎手・様にサポート・剣心のBチーム。

 

優勝を狙うために人員を満遍なく使うのは利に敵っている。サポートは一チームにつき三名までなので、チームを分ければ全員の参加が可能となるのだ。

 

そして実況席へと上がってきた白夜叉は語り出す。

 

白夜叉『えー、諸君!ゲーム開始前にまず一言―――――黒ウサギは実にエロいな!』

 

黒ウサギ『さっさと開始してくださいこのお馬鹿様ッ!!!』

 

壇上の中央からではいつものハリセンが届かないのでその代わりに今回は投石を採用している黒ウサギ。いつもよりバイオレンスなツッコミである。

 

白夜叉『それでは本当に一言――――黒ウサギは本当にエ……』

 

黒ウサギが自分の顔位の大きさがある岩を持って振りかぶっていたのを見た白夜叉は流石にこれは拙いと口を止めた。

 

白夜叉『うむ、流石に投岩は拙いので話を進めるとしようか』

 

白夜叉は今回の祭りで"サウザンドアイズ"がギフトゲームを開催する準備が出来なかった事を謝罪し、その代わりに"ヒッポカンプの騎手"の勝者には"サウザンドアイズ"から望みの品を進呈すると発言した。

 

白夜叉の言葉に騎手の飛鳥、そして大河の両岸にいるサポート役の剣心、十六夜、耀が目配せし合って、その装いを新たにする。

 

剣心「耀、右手の掌を出してくれ」

 

耀「......?どうしたの?」

 

すると剣心は耀の掌に左手をかざす。

 

剣心「......もういい」

 

耀「これは?」

 

耀の掌に模様が浮かぶ。

 

剣心「最近手に入れた能力だ。耀と逸れてもすぐに駆けつけれる。」

 

耀「.....ありがとう/////」

 

白夜叉「それでは参加者達よ。指定された物を手にいれ、誰よりも速く駆け抜けよ! 此処に、"ヒッポカンプの騎手"の開催を宣言する!」

 

――レース開始直後。その刹那に事態は起こった。

 

「きゃ……きゃああああああああああああああああああ!!?」

 

途端に広がる女性達の絶叫。その身を覆っている水着がバラバラに切り裂かれたのが原因だ。そしてそれを実行したのは――クイーン・ハロウィンの寵愛を受けた騎士フェイス・レス。彼女はこのパニックの中で隙間を縫うように進みながら自分に近づく参加者の水着や衣類を蛇蝎の魔剣で切り裂いて素っ裸にしている。

 

剣心「行け、耀!」

 

剣心はフェイス・レスの剣を弾き、耀を走らせる。

 

開始直後にフェイス・レスの動きを察知した十六夜が小石を投げて剣を弾かなければ今頃は飛鳥も悲鳴を上げる女性陣の仲間入りをしていた事だろう。

 

白夜叉「クッ、流石は我が仇敵が選んだ騎士ッ! 血も涙もないその判断力と、肌には傷を付けず水着だけを斬り捨てる剣技ッ!宿敵の臣下なれど見事だと言わざるを得ないッつうかもっとやれヤッホウウウウウウウ!!!!」

 

「「「ヤッホオオオオオオオオオオオ!!!」」」

 

この状況に会場は大盛り上がり。司会の黒ウサギは今日ほどゲームに参加しなくて良かったと思わなかった事は無い。

 

レースの方はといえば、フェイス・レスの手によって脱落者が続出し、参加者は既に十分の一にまで減ってしまっている。

 

"ノーネーム"側としても白雪が水着を切り裂かれてリタイア。序盤で水のギフトを扱うことが出来る彼女を失ったのは大きな痛手だ。

 

黒ウサギ『現在のトップは"ノーネーム"より春日部耀! 二番手は"ウィル・オ・ウィスプ"よりフェイス・レス! 三番手には同じく"ノーネーム"より久遠飛鳥! 以下、四番手から七番手は"二翼"の騎手たちが猛追している状況……おや? トップと二番手との差が縮まっています!』

 

剣心がフェイス・レスを封殺しても、馬の性能の差で次第に距離の差がなくなっていく。

 

そして、なんとかアラサノ樹海の分岐点まで辿り着く事が出来た。

 

十六夜「春日部! お嬢様! こっち側の細い道を選べ!」

 

飛鳥「分かったわ!」

 

耀も飛鳥と同じ細い道へと進もうとする。

 

フェイス・レス「おっと、そうはさせませんよ」

 

耀「なっ!?」

 

耀の行く手をフェイス・レスとその騎馬が遮った。河の流れが強いこともあってかルート変更をしなければ先に進むことが出来ない。

 

十六夜(しまった! あの仮面の狙いは春日部か!?)

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

飛鳥が選んだルートと同じく剣心とフェイス・レスが進むルートも樹海で死んでいった幻獣の亡霊"水霊馬ケルビー"の縄張りであったが――。

 

剣心「卍解」

 

剣心「千本桜景義」

 

千本桜で全て薙ぎはらう。その一方でフェイス・レスも"水霊馬ケルビー"を火炎を灯した魔剣で焼失させていく。時折流れてくる流木もその剣にかかれば一瞬で燃え尽きていく。

 

フェイス・レスは"水霊馬ケルビー"を斬る合間にも耀へ蛇蝎の魔剣を伸ばす。そしてそれを千本桜が全て防ぐ

 

剣心(フェイス・レスにしてやられたが、こいつを抑えれるのなら、むしろ良かったかもしれないな)

 

フェイス・レス(やりますね。全く攻撃の糸口が掴めないなんて)

 

樹海を抜けると、目の前にあったのは大瀑布。辺り一面は水霧で覆われて目の前がほとんど見えはしない。滝の傾斜もほぼ垂直でとてもヒッポカンプで進むことが出来るようには思えなかった。

 

剣心「この上が折り返し地点か」

 

フェイス・レス「お先に失礼します」

 

通常であれば別のルートから登るであろうところを、何とフェイス・レスはそのまま滝を登り始めたのだ。彼女のヒッポカンプが特別だから出来るのか、それとも水のギフトで滝を登れるようにしたのかは不明だがとうとう抜かれてしまった

 

剣心「先に耀だけ上がれ、耀が上がった後に馬ごとそっちへいく。」

 

耀「うん」

 

耀はグリフォンのギフトで滝を登りきる。耀が上がった瞬間に剣心と馬は耀の元に転移する。

 

山頂に辿りついた剣心が見たのは巨大な海・・・・。

 

剣心(潮の香り……? ここは山頂だぞ)

 

耀は試しに水を軽く舐めたが、淡水ではない。このしょっぱさは海水のものだ。改めて"箱庭"の出鱈目さを思い知らされる。

 

剣心「耀! 急げ!」

 

剣心の声にハッと我に返った耀は海の中央に生えている大樹の実を取ってギフトカードへとしまう。後はゴールするだけだ。

 

その時足場が――――否、大気が揺れ出した。

 

それはあのフェイス・レスさえも脅威を感じている。

 

フェイス・レス「……まさか、こんなお遊びのようなゲームで、動くのですか? "枯れ木の流木"と揶揄された、あの男が………!」

 

――……ええんか? 僕が出たらゲームそのものが滅茶苦茶になるで?

 

剣心(あの者か)

 

蛟劉「いやあ、参った参った! 寝坊したらこんな時間になってしもうた。無理矢理ねじ込ませてもらったのに、白夜王には悪いことしてもうたなぁ」

 

蛟劉「でもよかった。君らがこんなところでトロトロしてたおかげで、簡単においつけたわ。――――――――此れなら優勝も、容易そうやなあ」

 

最強の参加者、蛟魔王を加えてレースは後半戦へ突入する。

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