では予告通りの更新です。
現在エミヤ四兄妹の人相もカスタムキャストで作ろうとしてはおりますが、いきなり息子の剣吾君で詰まっています。まぁ男ですし、あのアプリは女の子の造形しか作れないですから。
今回は短めです。
フレッドとジョージが何かやらかすと言ってから早三日。予告通り、大広間に私たちは自習するふりをし、これから二人が起こすことに無関係であるというアピールをする。何故かシロウは参加していなかったけど、まぁ恐らく二人と最終調整でもしているのだろう。
とはいえ、O.W.L試験も近いため、フリとはいえ、真剣に勉強しなければならない。特に魔法史は本当に苦手であり、ここ四年間、成績の平均は「A:可(まあまあ)」と「E:良(期待以上)」の半々である。確実にするためには、「O:優(大いに宜しい)」を取るぐらいの勉強をしないといけないだろう。
そんなこんなで羽ペンではなくマグル界で購入した鉛筆と消しゴム、そしてノートを使い、一年からの内容を総復習していた。周りから、特に上級生と下級生からの好奇の視線を向けられているけど、やはり十年マグルの学校に通っていたからか、羽ペンよりもこちらのほうが使いやすい。勿論授業レポートなどは羽ペンでやっているけど、自学自習なら好きなものを使ってもいいだろう。
そんなくだらないことを考えていると、僅かに床が揺れたような感覚が生じた。最初は自身かと覆ったけど、気のせいとして勉強に戻った。
――……――
しかしまた床が揺れる感覚が生じ、加えて、なにやら大きな音が鳴ったような気がした。
「……ねぇ」
「……たぶんそうでしょうね」
「……野次馬に混じったほうがいいかな」
段々と大きくなる爆発音と地響きを感じながら、私たちはどう行動するか悩んでいた。このまま無視して勉強を続けても怪しまれる。かといって今更野次馬に我先にと混じるのも気が引ける。
ならどうするか、私たちの出した結論は、遠巻きに見ると言うものだった。気が引けると言ったけど、何をしたのか興味を持っているのも事実。というわけで私たちは集団から少し離れた場所で傍観することにした。いやだって、火薬使うってわかる内容に、わざわざ危険冒してまで見ようとは思わないし。人間自分の身が一番。
「すっげえ!! 見てみろよ!!」
「わぁお、今度は真っ赤なドラゴンの花火だ!!」
眺めていた生徒たちが次々に空と城内を彩る数々の花火に歓声をあげる。その光景は少し離れた位置にいる私たちにも見えていた。誰かが言ったように巨大なドラゴンを模した火の玉が空を飛び回り、その周りを小さな花火が連続して爆発している。更には城内で色とりどりのねずみ花火が、空中をシュルシュルと回りながら爆発をしている。
とりわけ目を引いたのが、空中で形を保ったままゆっくりと漂っている火花の文字である。現在空に漂っているのは、「クソ~」という文字と、「ゲロゲロクァックァッ」という文字だった。特に後者はオババを思い浮かべてしまい、笑いを抑えることができなかった。恐らく、今年に入ってこれほど笑ったのは初めてなんじゃないのだろうか。それほどにまで私とロン、ハーマイオニーは声をあげて笑った。
そして夜、グリフィンドール寮ではお祭り騒ぎだった。みんな今回のことは、フレッドとジョージがやったと気が付いていた。だから二人が寮の談話室に入ると、もう口笛やら拍手やらで鼓膜が破れる勢いだった。
まぁそんな歓声の中でも彼らはいつもの態度を崩さない。適度に歓声に応え、みんなのリクエストを聞きまわり、ついでに発明した悪戯グッズを売り、そして次回の構想を練りに自室に戻った。興奮冷めやらぬなか、他の面々も自室に戻る中、私は一つ疑問を覚えた。
それどころか、
どうやら花火素材を集めたり、調合を事前に手伝うことはしたらしいけど、今回のことには一切加担していないらしい。では彼は一体どこに行ったのか。最近シロウのことばかり気にしていると思いつつ、私もベッドに入った。
◆
「
「
「|أنا أفهم شيء من هذا القبيل ، لماذا توقفت!《何故途絶えたか聞いている》」
「―――――――!?」
「ッ!?」
「……やれやれ。世界を渡ってもテロリストの相手とはな。今回はアラブ系、前回は人種差別団体。さて、次は何かねぇ」
元の世界でもやっていたテロリストの掃討、今回は隠密重視でやっていたが、存外に手応えのない。前回とは違い、テロリストと言ってもただの素人の集団、戦闘慣れもしていない。ならば骨がないのも頷けるか。
「さて、この村の生き残りは……子供三人だけか。同じ宗派、民族なのによくもまぁここまでひどいことをする」
とりあえず、拠点へと保護しよう。この国の公安への連絡はその後だ。今はこの場から去ることを優先すべきだ。三人の中で最も小さい子が私の外套を掴んだ。不安だったのだろう、恐ろしかったのだろう。そして酷く悲しかったのだろう。涙の枯れた目は真っ赤に腫れ、口元は殴られたように傷がある。見た目三歳ほどの子供にまで、ここまでの仕打ちを。
「お兄さん、だれ?」
「勇者様?」
少々怯える目でこちらを見つめる。それはそうだ。家族を敵だったとはいえ、オレは犯人集団を躊躇なしに殺していたのだから。オレはしゃがみ、子供らに目を合わせた。そういえば、これで保護した孤児も二十を超えたな。
「私は勇者ではないよ。そうだな……私はただの弓兵だ。呼びたければシロウと呼ぶといい、それが私の名だ」
はい、ここまでです。
シロウ、まさかの二十人ほどの孤児の親代わり、しかも国籍を問わず。なんだか自分で書いておきながら、非常に変なことになっています。
さて、次回もハリポタを更新しようと思います。更新する際は前日に活動報告でお知らせいたします。