英雄転生~神か悪魔か~   作:逆に天才

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覚醒、僕の名前

「それじゃ~美人教師ピクシー先生が教えてあ・げ・る」

 

彼女はどこから取り出したのか、仕事ができそうな女教師スタイルで黒板の前を飛んでいる。

 

それをルイは面白いようなものを見るような目で見ているし、人修羅さんはなぜかガクランだ。

 

なぜこんなことになってしまったのか。ボクは数分前の出来事を思い出していた。

 

#####

 

「魔法ってなんですか?」

 

きっかけはボクのこの一言だった。

 

ボクが目を覚ましてから1週間ほど経っている。

 

その間様々なことを教わった。

 

悪魔のこと、月齢のこと、更には二身合体、三身合体、造魔や合体事故のこと。

 

サマナーの心構えや、悪魔の口説き方など様々なことを教わった。

 

そして今日は魔法のことについてだ。

 

魔法という単語を初めて聞いた僕はそのことを口にした。

 

そしたら、ピクシーがニヤリと笑ったかと思うと。

 

「魔法についてはすぐ説明できることじゃないの。だから、しっかりとした指導が必要ね」

 

そう言うとあっという間に、件の女教師スタイルに着替えてしまった。

 

その間わずか1秒ほどだろう。

 

更に納得していない表情で人修羅さんもガクランに着替えていた。

 

ルイはなぜか大正時代にいそうなハイカラな格好をしていたけど。

 

そして舞台は冒頭に戻る。

 

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「というわけでこれが初級魔法ね。どう?理解できて」

 

彼女が妙に妖艶な表情でこちらを見てくる。

 

アギ、ブフ、ガル、ジオ、ディア、これが初級魔法と呼ばるものだ。

 

他にもハマ、ムド、アクア、マグナ、フレイ、ザン、メギドとあるがこれは特殊な場合か、かなりの才能がないと使えないらしい。

 

「それじゃあ、早速実践あるのみ~」

 

そう言って彼女は手をくるくると回す。

 

ボクは逃げ出そうとしたがそれよりも早く下に落ちていった。

 

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「いった…。ここはどこなんだ?」

 

体中からの痛みを無視してムクリと起き上がる。

 

そこは森だった。しかも原初の森と呼ばれる人の手が一切入ってない森だ。

 

「それじゃあ、そこに出てくる悪魔相手にがんばってね~。あ、死んでも生き返らせれるから安心してね」

 

どこからかピクシーの声が聞こえる。ボクの返事も聞かずに一方的にまくし立てる。

 

死んでも生き返るから安心しろとは全く持って安心できない。

 

ボクはため息をし一歩踏み出した。その瞬間視界が紫に染まった。

 

#####

 

「ぐ、あがぁぁぁ」

 

ボクは痛みと同時に目が覚めた。

 

早く逃げなくてはと立とうとするがその行為は無駄に終わった。

 

なぜなら左腕がちぎれ飛んでいたからだ。

 

朦朧とする頭で周りを見渡す。さっきまで太古の自然を博していた森は荒野に変わっていた。

 

「まだ生きているとは、なかなか悪運の強い奴だ」

 

頭上から凛とした声が聞こえる。声の方向を向くとそこには神に等しい存在がいた。

 

「われはメタトロン、汝を裁くものだ」

 

無機質な肌に巨大な一対の翼、絶望がボクの前に降り立った。

 

「汝も難儀なものだ、せっかく力を持つものが転生したというのに人になる前に主のもとに帰るとは…」

 

そいつはまるで悲劇を見たかのように、妙に慈悲深い声でつぶやいた。

 

「ボクが人間じゃない?どういうことだ」

 

何をいっているのだろう、こんなことをいうぐらいなら命乞いでもしたほうがいいというのに。

 

いや、ボクは知っているのだこいつらに対して命乞いの類などなんの意味を成さないことを。

 

「冥土の土産に教えてしんぜよう」

 

奴はまるで子供を見るようなあるいは、苦しんでいるものを見るような目で見てくる。

 

「人も悪魔も我々天使も名というものを持って生まれてくる。それはどんな生き物も例外なくだ」

 

何を当たり前のことを…。そこでボクは気付いてしまったのだ。

 

「汝には名がない、名というのはそのものの器を示すものなのだ。」

 

「天使にも人にもそして悪魔どもにも名前がある。だが汝にはそれがない。汝は狭間にいるというわけだ」

 

そいつはそう言うとゆっくりと右手を掲げて来る。

 

「汝に魂の救済があることを、アーメン」

 

すぐにボクは死ぬだろう。普通なら今までの人生への悲観やら、死への恐怖があるだろう。

 

だがボクは違った。

 

「狭間か…、確かにボクは人間じゃないかもしれない。けど人間になれないなんて誰が決めた?」

 

奴は怪訝そうな顔で見てくる。それもそうだ半死半生の人物がいう言葉ではない。

 

「ボクは狭間から抜けだして人間になってやる。そう、ボクの名前は…」

 

「させるか!シナイの神火!」

 

奴は攻撃を放つ、だがボクの方が一瞬早い!

 

「僕の名前は狭間人成!狭間から抜けだし人間になるものの名だ!」

 

瞬間、僕の体の中でカチリと歯車が合う感覚がする。

 

体の奥底から力が漲ってくる。自然とその言葉は口から出てきた。

 

「ペルソナああああああ!」

 

僕の体を中心としてまるで蝶が羽を広げるようにペルソナが顕現する。

 

『我は汝、汝は我。我は汝の心の狭間から出でし者、われの魔術、配下共を好きに使うといい!』

 

僕はそのペルソナに命令を下す。数々の悪魔を配下とし、ベルゼブブもかなわない古の王に!

 

「ソロモン王!やつを消滅させろ!」

 

僕の指示はおよそ指示と呼べないものだった。だがペルソナとは心の鏡、僕の考えを汲んでくれた。

 

『消えさるが良い!メギドラダイン!』

 

さすがにメタトロンでも受けきる事ができずに呻き声一つ挙げれず消滅した。

 

だが僕はそのことを確認するまもなく意識を手放した。

 

#####

 

「これでいいか?」

 

人修羅が一人つぶやく。

 

いや正確には自らの後方にある底の見えない闇に対してだ。

 

「ああ、彼は思った以上の収穫だよ。彼をメシア教に渡すにはあまりにも惜しい」

 

闇の中から年老いた声が答える。

 

「でもいいの?サマナーの自由にさせるって」

 

闇の中から可憐な声が問いかける。

 

「いいんだよ、あの力は下手に制御しようと思えば暴走する。ならば流れに任せるだけだ」

 

いつの間にか人修羅の隣にはルイが佇んでいた。

 

いつものような軽い空気はまとっておらず逆に、淀んだ空気をその身から発していた。

 

「彼は人間だ、われわれ悪魔がどう勘ぐっても思いもよらない行動をとる。心配しても無駄さ」

 

ルイの姿はいつの間にかなく代わりに、彼が立っていた場所には小さな子どもがいた。

 

「まー、あんたたちがそれならそれでいいわ。私はサマナーに合わせるだけだから」

 

彼女の言葉を最後に彼らは完全なる闇に飲まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも皆様方逆に天才と申すものです。
第四話楽しめていただけたでしょうか。

さあ、主人公の名前がようやく出てきましたね。なんとも意味深な名前ですが彼は果たして人間になれるのでしょうか。

そして、ここで皆様方に聞きたいことがございます。それは次回からピクシー以外の仲魔を登場させようと思うのですが、それを皆様方に決めていただきたいのです。感想にその仲間の名前を書いていただければ登場させますので、どうぞご気軽にお書きください。

それでは皆様方オタッシャデ~ノシ

~次回予告~

「なあ、本当に私の家族になってくれるん?」

ここはとある地方都市、孤独な少女と、虚空な少年は家族となる。

「これがジュエルシード?そんな力を感じないけど」

彼の物語は加速する。

「やってやる、やってやるよ!変身!」

次回、A New Hero. A New Legend.
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