英雄転生~神か悪魔か~   作:逆に天才

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アリサとすずかが誘拐されたのがいつかわからないので外伝として投稿。

あとはやての口調が難しすぎる。




~外伝~デビルサマナー狭間人成

「そいつは人間なんかじゃないバケモノなんだよ!」

 

氷村のおじさまが顔を歪めて叫ぶ。

 

どうして、どうして、こんな事になってしまったのだろうか。

 

わたしはただ友達が欲しかった、ただ人間として生きたかった。ただそれだけの事なのに、わたしは人並みの幸せを祈ってはいけないのだろうか。

 

隣にいるアリサちゃんを見る、彼女は俯いていて表情はわからない。

 

体が小刻みに震えていることから、わたしに対して恐怖を感じているのかもしれない。

 

気づけば涙があふれていた。なぜ出ているのかわからない。いつかこんな日が来てもいいように覚悟していたはずなのに。

 

隣にいるアリサちゃんが顔をあげる。その顔は覚悟そしている顔だった。

 

「すずかはバケモノなんかじゃない、私の友達で親友よ!それに、こんな事する奴が当主になれるわけないじゃない!子供を誘拐して脅しつけて、何が当主よ!あんたなんか中間管理職がお似合いよ!このシスコンナルシストの変態!」

 

アリサちゃんは一息でそう言い切るとフンスと鼻から息を出し氷村のおじさまを正面から睨みつける。

 

また涙が出てきた。今度の涙はさっきの涙とは違いどことなく暖かかった。

 

「…せ、そのガキを殺せ!ありとあらゆる苦痛を与えながら殺せ!」

 

氷村のおじさまが激昂した表情で無情な命令を下す。

 

「まって、わたしはどうなってもいいからアリサちゃんは!」

 

お前は黙ってろと言わんばかりにわたしは殴られた。わたしがどうなってもいいだけどアリサちゃんだけは。

 

氷村おじさまの部下がアリサちゃんの服を破る。雪のような肌が欲望を露わにした怪物たちに目を付けられる。

 

わたしは願う、都合のいいヒーローを、そんなものいないとわかっているはずなのに。だけど、声に出さずにはいられないこの願望を。

 

「助けて…、誰か助けてッ!」

 

「その依頼確かに承った」

 

その声とともに一陣の風が奔る。おじさまの部下が弾けるように吹き飛んだ。

 

#####

 

「メシア教とガイア教、両方に取り行って来てくれたまえ」

 

ルイは優雅にコーヒーを飲みながら事も無げに言った。

 

こいつの頭はついにいかれたのだろうと思い、この店の看板メニューであるシュークリームを食べる。うまい。

 

「まじめに聞いてくれないかな?おもしろ情報が手に入ったから君に頼むのだよ」

 

奴はそう言いスマートフォンを操作する。

 

ちなみに今のやつの格好は、短髪の黒髪に素肌に黒いシャツを着ている。更にジーパンを履いている。一体どこの現代人だ。

 

「メシア教の大出資者であるバニングス家の令嬢と、ガイア教穏健派幹部の月村家ご令嬢が誘拐されるらしい」

 

奴は簡単にそう言ってのける。カウンターの向こうにいる栗色の髪の毛の女の子がピクリと反応した。

 

「それで僕にどうしろと?その誘拐を止めろと?」

 

彼は目を閉じゆっくりと首を横にふる。そしてなぜかキメ顔をしてきた。

 

「君には介入してもらいたい。そして、デビルサマナー狭間人成がいることを宣伝して欲しいんだよ」

 

どうやらルイなりの目的があるようだ。だが着地点が見えない以上こいつは信用しない方がいい。

 

「分かった。その依頼受けるよ。ここの支払いはお前に任せるぞ」

 

椅子にかけてあったバックパックを背負い店を出る。

 

手元のスマートフォンを弄くり地図を確認する。

 

「誘拐犯が来る場所は…、郊外の廃墟ビル、ね」

 

強い風が吹いたかと思うと彼の姿はすでに消えていた。

 

#####

 

(夜の一族、それに吸血鬼か…。)

 

今僕はターゲット達がいる階の一つ上の階にいる。

 

(人間とバケモノ、その狭間にいるのか彼女は)

 

ルイがなぜ僕をこの依頼に寄越したのか少しは分かった。

 

おそらく彼なりに僕に友人を作ってもらいたかったのだろう。

 

(けど、それは完璧に裏目だよ、だって彼女は家族が友人がいるのに対して、僕は…)

 

そんなことを考えている内に下で動きがあったようだ。

 

「助けて…、誰か助けてッ!」

 

女の子の叫び声が聞こえる。

 

「その依頼承った」

 

床を持っていた刀で切り裂くと同時にCOMPから悪魔を呼び出す。

 

(すでに指示は下してある、おもいっきりやれモーショボー!)

 

彼女は手加減することなく疾風呪文を唱えた。

 

#####

 

金髪の少女を囲んでいた人間は、かろうじて人だったと分かるぐらいでほとんどミンチと変わりなかった。

 

その原因を作った少女は軽く微笑みを作り床に佇んでいた。

 

氷村はその光景に恐怖していた。

 

(なんだ、なんだあの子供は。僕らなんて足元に及ばないほどの力。あんなバケモノが、いやあいつは悪魔だ。こんなのが化け物でいてたまるか!)

 

彼は失禁していた。だがそれを蔑むものは誰もいなかった。生きてるものは皆同じような状況に陥っていたからだ。

 

「モーショボーさん、確かに僕は思いっきりやれと言いました。けど、マハ・ガルーラはないでしょ」

 

仮面をかぶった少年が軽い口調で話す。その口調とは裏腹に濃密な死の気配を放っている。

 

その少年が紫色の美しい髪の毛を持つ少女に話しかける。

 

「きみがツキムラスズカさん?でこっちがアリサ・バニングスさん?」

 

彼の後ろで気絶している少女を指さしながら質問をする。

 

すずかはただ首を縦にふることしかできなかった。

 

そんなすずかを尻目に、少年はまるでコンビニに行くような手軽さでに銃を取り出し氷村を射殺した。

 

ドタドタと下階から階段をのぼる音が聞こえたかと思うと、思わず耳を塞ぎたくなるような音を出しながらドアが開けられた。

 

「すずか!大丈夫なの!?今の銃声は何!?」

 

美しい女性が大声で質問するがすぐに閉口する。

 

彼女の後ろから正義感の強そうな青年が飛び出してきて、少年に斬りかかる。

 

危なげなく少年は躱し、逆に青年の顎を殴りつける。

 

「あなたがツキムラシノブさん?」

 

この場に似つかない冷静な声で少年が質問をする。

 

その質問をされた女性はゆっくりと頭を立てに振り、肯定のいを示す。

 

「これで、依頼は達成ですね。それではあとは頼みました」

 

そう言うと少年は懐から宝石のようなものを取り出し地面に叩きつけた。

 

宝石が割れた瞬間光が溢れだし視界を塞ぐ。視力が回復した頃には倒れている3人と死体以外何も残されてはいなかった。

 

 

 




どうも皆様方逆に天才と申すものです。

さて外伝デビルサマナーお楽しみいただけたでしょうか。
今回のお話はデビルサマナーとして活動する人成くんのお話でした。
彼は前回のお話から数々の修行を積み一流のサマナーと呼ばれるようになりました。
けれど今回のお話で分かるよう、一般人と業界人の違いがほとんどついていません。

ついにピクシー以外の仲間が出ましたね。ちなみに彼女も魔改造されている予定です。

ちなみにこのお話は、人成くんがすずかちゃんと出会うことにより、人間について考えて欲しいのと、アリサちゃん、すずかちゃんとある程度接点を持って欲しかったので書きました。

それでは本編までオタッシャデ~ノシ
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