響と未来が戦い、切歌と調はトラップ担当です。
響が聖詠を唱えると、黄色の光が周囲を覆った。
「ウグッ‼」
光の中で木場の呻き声が聞こえた。そりゃ悪魔は光に弱いからダメージにもなるわな。
(イッセー君!今のうちに!)
未来の声に従って、俺は窓を突き破り外に出た。
ダンッ!!
「~~~~~~~~~~~~~~~~~ッ!!」
痛ってェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!
かなり痛いんですけどッ!飛び降りずに階段使えばよかった。
ドゴンッ!
痛みを堪えながら校庭まで走った俺の前に何かが落ちて来た。
「よ~し!脱出成功!」
それは聖詠を唱え、武装を身に纏った響だった。
その姿は、制服から白とオレンジのボディスーツに変わり、足には金色の脚甲、腕には白に金のラインが入った籠手、頭には二本のアンテナがついたヘッドギアをつけ、背中には二つのクリーム色のマフラーを靡かせている。
「ここまでくれば…」
しかし、現実はやはり甘くはなかった。
「そんな簡単に逃げられるとでも思いましたか?」
俺達の上に姫島朱乃がいた。
そして、魔力を雷に変換させ、大量の雷を落としてきた。
「「ウワァァァァァァァァァァァ!?」」
俺と響は全力で回避しまくった。
というか回避しか出来ねェェェェェェェェェ?!
どうする?!どうするよ?!オレェ‼
『主‼私を使って下さい‼」
「オウ!」
俺は直ぐ様《
『Remote!』
すると、雷は“霧散”するように消えていった。
「あらあら、厄介な神器ですのね。」
「これなら、テメェの攻撃は効かねぇよ!」
よし、これならイケるか?
「なら、あの子はどうでしょう?」
そう言って、響の上にさっきのより魔力を込めた雷を落とそうとしていた。
「これだけの魔力量、彼女は耐えられるでしょうか?」
俺と響は姫島朱乃を挟んで反対側にいるからオレ一人で助けるのは無理だ。
「チィ!」
響も回避しようとするが反応が遅い?!
「さあ、食らいなさい‼」
このままじゃ‼
その時
「Rei shen shou jing rei zizzl」
新たな聖詠が奏でられた。
未来side
皆さん始めまして、小日向未来です。
イッセー君からのメールを見た私はすぐに調ちゃんと切歌ちゃんに合流して準備を始めた。
「“麻痺トラップ”の設置、完了デス!」
「…“結界アイテム”も何時でも大丈夫」
「転移アイテムと回復錠もOKだし、後は向こうの連絡を待とう。」
「「了解(デス)‼」」
調ちゃんと切歌ちゃんは校庭の端の植え込みに隠れに行った。
私も隠れないと!
そして、校舎の入口で隠れてたら、
(未来!何時でもいいか?)
イッセー君の念話が届いた。
(うん、三人ともOKだよ。)
こっちの返事と同時に旧校舎から光が漏れていた。
少ししてイッセー君が校庭に現れ、響も武装を纏った状態で空から落ちてきた。
響ったらどんな脱出したのかな?
だけど、相手もすぐに対応させてきた。
「アレは姫島先輩?」
先輩がコウモリの羽根を翻しながら、イッセー君達に雷を落としまくっていた。
(ちょッ!無茶苦茶デスよ‼)
(……せっかく仕掛けたトラップが)
(大丈夫だよ。まだたくさん仕掛けてあるから。)
“結界アイテム”も使ってあるから周囲には影響ないけど、校庭が無惨な姿になりつつあった。
ソーナ先輩、仕事増やして御免なさい!
気苦労が絶えない生徒会長に心の中で謝っていたら、響の上に高密度の魔力があった
まさか……
その時、ある光景が頭をよぎった。
「イヤァッ!」
ダメ……
「ヤメテェ!」
ソンナコト……
「死にたくナイヨォォォォォォォォォォッ!」
ゼッタイ……
「コロサナイデェェェェェェェェェェェェェェッ!」
させないッ!
心の赴くままに私は響と魔力雷の間に飛び込み
「Rei shen shou jing rei zizzl」
聖詠を唱えた。
一誠side
響と未来を魔力雷が襲った。
「あらあら、これでは骨も残らないかもしれませんわね。」
姫島が何か言っているが、残念だったな。
「バカが、よく見てみろ。」
「?何を言ってッ!」
そこには、無傷の二人と丸い輝くものが攻撃を受け止めていた。
「あれは…………盾?」
姫島が驚いたせいか魔力雷が止まる。
「残念…」
未来は微笑みながら、
「鏡だよ。」
そう答えていた。
あの二人なら姫島が相手でも大丈夫だな。
「なら、俺も頑張らないとな。」
後ろを向けば、一振りの剣を構えている木場と
「悪いメイル、ひとっ走り付き合って貰うぜ?」
『お供致します、我が主。この魂の全てを賭けて‼』
『Remote!』
力の発動を確認し、剣を構える。
「悪いけど、行かせてもらうよ‼」
「兄さんごときが、僕達に勝てると思うなよ‼」
そっちがその気なら。
「龍見一誠!問答無用で行かせて貰う‼」
俺は二人に突撃しようとしたが、
「フッ‼」
「なッ?!」
木場が予想以上の速さで懐に入り込んできた。
「うぉッ!」
後ろにのけ反る事で紙一重で回避できた。
「なるほど、“騎士の転生悪魔”か。」
「驚いたよ、今の一撃は普通の人じゃ反応すら出来ないはずなんだけど。」
「だてに修羅場を潜ってないさ。」
「僕を忘れないでよね。」
俺と木場の間を赤い魔力が通りすぎた。
「この力でさっさと倒してやる‼」
そう言って、殴りかかってくる。
でも、
「遅すぎる。」
受け止めて、反撃しようとしたら、
『Boost!』
『ッ‼下がって下さい‼』
その声に、俺はすぐさま反撃から受け流しに変えたが、
「グッ!?」
重い衝撃が俺を襲った。
力を倍加するのは知っていたけどこれ程とはッ‼
何とか受け流した拳が地面に当たったら、直径1M程のクレーターが出来た。
危ねぇ‼受け止めてたら一発K、O、だったぜ‼メイル、サンキュー‼
『次が来ます‼』
木場が右から襲ってくるが、神器で左に受け流しつつ下がり距離をあける。
「待てッ‼」
今度は宗二が正面から殴ろうとしてくるが、遅いのでバックステップで余裕でかわす。
しかし、宗二の後ろから木場が現れ剣を振るってきた。
「クッ!?どわァ‼」
咄嗟に神器で受け止めたが、簡単に吹き飛ばされる。
やっぱり力比べは部が悪いか…
「どうやら、受け流しの技術は僕よりも上みたいだね?」
「そりゃ、どうも。」
「でも、逃げてばかりでは僕達に勝てないよ‼」
「勝たなくてもいいんだよ。」
「「は?」」
俺の言葉に二人は首を傾げた。
「どういう意味だ!?」
どうもなにも、簡単だろ?これぐらい理解するのは?
「あんた達は俺達を捕まえたら勝ちだが、こっちは全力で抵抗してるからお前達は俺を倒す必要がある。」
「当たり前だろ‼」
宗二が怒鳴るが無視して、
「だが、俺達は逃げられれば勝ちだ。そのために相手を倒す必要性はないんだよ。」
「でも、この状況と場所で逃げられるとでも?」
確かに、遮蔽物のない校庭で二人がかりで襲われているのがこの状況だ。
「でも、向こうは終わりそうだぜ?」
響達の方を見ると、姫島が未来のレーザーを食らい、響のパンチで落ちていくところだった。
「そんな‼」
「どうして?!」
二人の意識が向こうにいっている今がチャンス‼
(調、切歌、やれ‼)
(OKデス‼)
(…ポチッとな)
その元気な念話と抑揚のない念話と共に、木場達の足下から電撃が流れた。
「「ウワァァァァァァァァァァァァァッ‼」」
おし‼掛かった‼
切歌達の仕掛けた麻痺トラップが発動して二人が動けなくなる。
「身体が……動かない……?」
「まさか…この為に…?」
「ああ、受け流したり攻撃で吹っ飛ばされたのは、この場所に誘い込むためさ。」
実際は偶然この場所に飛ばされたんだけどな。
ハッタリぐらいかましてもいいだろッ‼
「一時間位で動けるようになるから安心しな。それじゃあな、あばよ‼」
さて、響達の向かえに行きますか。
響side
時は未来が雷撃を受け止めたところから。
「未来?!何で出てきたの?!」
「ゴメン、体が勝手に動いちゃった。でも、武装も纏ってるから。」
未来の武装は、私のとは違い籠手がないかわりに脚甲がかなり大型になっていてホバー移動でき、見た目より速く動ける。特徴的なのはヘッドギアでまるで獣の牙を連想させる形だ。ボディスーツは白と紫で、チャイナ服がモチーフみたい。そして武器に巨大な鉄扇を使用する。
「だからって…ッ‼」
喋っている間に姫島先輩が魔力雷を落としてきた!
「話しは後で‼」
私達は左右に分かれて回避した。
「私、待たされるのは嫌いなので。」
「「そんなの知らないよッ‼」」
私が姫島先輩に向かっていこうとしたら、
「…させません!」
小猫ちゃんが飛び込んできて、私を押さえつけた。
私はもがくが外れない。
「お願い‼離してよ‼」
「……条件次第で離します。」
「へっ?」
どういう事?グレモリーの味方なんじゃ…
「…私、あの人あまり好きじゃないので。」
「敵にも心読まれたッ!?」
私ってそんなにわかりやすいのかな…
「はい、手に取るようにわかります。」
「もぉイヤ…」
どうせ私は単純バカなんですよ……
「…ところで、条件の方は?」
アッ‼そうだった‼
「内容は‼」
皆を助けられるなら私がどうなろうと……ッ‼
「……“お好み焼き屋 ふらわー”の場所を教えて下さい。」
「えっ?それで良いの?」
「はい。月読さんがそこのお好み焼きは美味しいと言っていたので。」
「でも、何で私に聞くの?」
「前に撮ったという写真に先輩が映っていたので。」
あぁ~調ちゃんと切歌ちゃんが駒王学園に入学した日のやつか。
「なら、今度皆と行く?」
「…いいんですか?」
私の言葉に小猫ちゃんは不思議がっていた。
「…私はあなた達の敵ですよ?」
なぁんだ、そんな事か。
「私達も悪魔が全員悪い奴とは思ってないから。それに、調ちゃん達のお友達なら歓迎するよ‼」
そんな教会の奴等と同じ考え方をするなんて御免だしね。
「…ありがとうございます。」
そう言って、力を緩めた…ってアレ?
「離してくれるんじゃ…」
「…このまま振りほどいて下さい。そうしないと怪しまれますので。」
そういう事なら‼
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォオッ‼」
「キャアッ‼」
小猫ちゃんを振りほどいて、私は未来の援護に向かった。
未来side
響が飛び込んできた女の子に捕まってしまい、私は一人で姫島先輩の相手することになった。
「そういえば、あなた達のその姿は何なんですか?神器とは別物みたいですが…」
う~ん、それぐらいなら教えてもいいかな?
「これは“シンフォギア”と言います。」
「あら、教えて下さるのですか?」
「名前だけですよ。後は黙秘します。」
「でしたら、喋るまで痛め付けるだけですわ!」
そう言って、雷を落としてくるけど、
「効きませんよ。」
私のシンフォギアの
「いけっ‼」
攻撃を受けきって広げた鉄扇のレーザーで反撃する。
《閃光》
「その程度の攻g…なッ‼」
雷で相殺させようとしたが、レーザーに当たった瞬間に書き消された。
「クッ!?」
姫島先輩は上昇して回避したけど、逆に好都合‼
鉄扇を畳み両手でまるで銃のように持つ
「スキャニングモード起動。」
すると、顔の上下にあったパーツが閉じ目元全体を覆うゴーグルになり、間が赤く輝いた。
この状態になると、私の目の前に大量の情報が表示されていく。それらを取捨選択して姫島先輩の場所を特定していく。
見えたッ! 左上方 、距離300M‼
急かさず私はレーザーを放ち、姫島先輩の羽根に命中した。
「キャアッ‼‼」
そのまま落下するかと思ったけど、途中で体勢を整え、雷を落とそうとしたが、
「させるかァァァァァァァァァァァァァッ‼」
響が姫島先輩に全力の右ストレートを叩き込んだ。
「ガハッ‼」
先輩はそのまま落下し地面に激突する。
「この私が……。」
私は先輩に鉄扇を突き付け、
「貴方の負けです。」
勝利を宣言した。
「未来~‼大丈夫~?!」
良かった、響も無事みたい。
「お~い、無事か?」
あっ、イッセー君も終わったみたい。
「こっちは麻痺トラップで動けなくしただけだ。」
なら、イッセー君が一人で勝てた訳ではないんだ。
「二人も相手に俺が勝つなんて無理なの知ってるだろ?」
「それもそうだね。」
「イッセー君だしね。」
『主ですからね。』
「いい加減泣くぞ、俺…」
そんなに気を落とさないで。
「誰のせいだ誰の……」
アハハ……さてと、
「グレモリーの来ないうちに帰ろ。」
「そうだな、お~い調、切歌ッ!帰るぞ~‼」
「「は~い‼」」
やっとグレモリー達から解放された私達は家に向かって歩いていた。
あっ‼そういえば‼
「イッセー君、お夕飯どうするの?」
その言葉にイッセー君の動きが止まった。
「未来、今何時だ?」
「19時過ぎだね。」
途端にイッセー君が項垂れた。
「タイムセール……終わってる……」
「…残念。」
「無念デス。」
調ちゃんと切歌ちゃんも一緒に落ち込んでいた。
「仕方ないよ。ああなるなんて思わなかったんだから
「「「この恨み、絶対グレモリーに返してやる‼」」」
「「アハハ……」」
まぁ、元気が出たなら良いのかな……?
「よ~し、今日は報酬が手に入るからこのまま、ファミレスで食うか‼」
「「「「おお~ッ!」」」」
そのまま、私達はファミレスで食事をして帰路についた。
因みにグレモリーはというと、響が脱出するために天井をぶち抜いた時の破片が頭に当たり、夜中まで気絶していたそうな。
未来の戦い方は鉄扇での長距離狙撃とミラーデバイスのオールレンジ攻撃です。
戦闘シーンは難しいですね……
精進しますので今回はこれぐらいで許して下さい。