最弱の一誠と歌姫達   作:疾風の警備員

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どうも、疾風の警備員です。

今回は番外編第2段、メイルが主役の回です。

それと、他作品から今回限定で数人出てきます。

もし良ければ、見ていってください。


EX02 虹野ゆめ(メイル)のある1日

ゆめside

 

皆さん、おはようございます。

 

今回、始めて視点を……それもメインの話を書いて貰えることになりました、虹野ゆめことメイルです‼

 

ああ……この瞬間をどれだけ待ち望んでいた事か……こんなに嬉しい事はない……‼

 

「と、メタとネタはここまでにして…」

 

主の中から人間態で出てきて、ここ最近の日課になりつつある行動をする。

 

「主、起きて。もう朝だよ。」

 

「う~ん……今日は日曜だからもう少しだけ…」

 

こうして毎朝、主を起こすんだけど中々手強いのです。

 

でも、私は何としてでも起こします‼なぜなら…

 

「そう言わないで起きてよ‼私、お腹が空いてるんだからぁ‼」

 

空腹には勝てないし、私……料理出来ませんから…

 

神器から出られるようになってから、お腹が空くようになったので以前、主の見よう見まねでやってみたら、火災一歩手前の惨事になって、主から禁止令が出されてしまったんです……

 

「頼む……後8…」

 

「8光年ですか?」

 

「それは距離だぁッ‼」

 

私の返答に、主がツッコミながら起き上がった。

 

「やっと起きてくれた…」

 

やはり主を起こすのは、これが一番だね。

 

「くそ、毎回どうしてもツッコミを入れてしまう…」

 

「さ、早くご飯にしましょう‼」

 

「はいはい、ちょっと待ってろ。」

 

主が台所で調理しているのを、私は座ってそれが出てくるのを待つ。

 

今日の朝食は何でしょうか……香ばしい匂いからベーコンエッグかな?それにパンが焼ける音もするし洋風ですね。

 

「ほら、出来たぞ。」

 

テーブルにはベーコンエッグとトーストが並び、その匂いが私の鼻腔をくすぐってくる。

 

「「いただきます。」」

 

私はトーストにマーガリンを塗り、その上にベーコンエッグを乗せてかじりついた。

 

う~ん‼程よく焼けたカリカリのベーコンとプルプルの白身に半熟の黄身の目玉焼きが最高です‼トーストにマーガリンを塗るのはやはり後が良いですね‼焼きたての食感が損なわれませんから‼

 

「メイルは今日、どうするんだ?」

 

「実は此処に行ってみようと思って…」

 

そう言って、私はある雑誌を主に渡した。

 

「何々…【ここのシュークリームはまさに絶品‼食べないと人生の損ですよ‼】……この店にか?」

 

「うん‼そこまで書かれているシュークリームがどんなのか気になっちゃって‼‼」

 

ここまで評論家に絶賛されるお店なんだから、確実に美味しいはず‼

 

「どんな味なのかなぁ………………ジュル…」

 

「おいおい…涎垂れてるぞ?」

 

「ハッ!?」

 

主の言葉に我に返り、慌てて涎を拭いた。

 

「場所は少し遠いな……気をつけて行ってこいよ?」

 

「あれ、主は行かないの?」

 

「オッチャンに呼ばれててな?悪いが、一人で行ってきてくれ。」

 

「はぁ~い‼」

 

それから、朝食が終わった私達は食器を片付けた後、一緒に玄関から外に出た。

 

「それじゃゆめ、気をつけてな?」

 

「分かってるよ、お兄ちゃん‼」

 

外に出た瞬間、私達は呼び方を変える。夜中の任務とかなら問題ないけど、日中の人目がつきやすい場所での主呼びは周りの人に誤解を与えてしまうし、私も日中一人で出ている時は【虹野ゆめ】を名乗っているからだ。

 

「なるべく夜までには戻るからな。」

 

「うん‼」

 

主と別れ、私は意気揚々と駅へと歩き出す。

 

因みに今の格好は、胸元に小さめのピンクのリボンに所々フリルのついた紫のワンピースに、赤いフレームの伊達眼鏡を掛けています。

 

眼鏡は調さんから貰った物です。ただ、これで貴方も潜入美人捜査官って言われたんですけど…どういう意味なんだろう?

 

「ま、それはさておいて……早く向かいましょう‼」

 

そして、もうすぐ駅というところで……

 

「ねぇキミ、こんな所を一人でどうしたの?」

 

「相手がいないなら、俺達と遊ばない?」

 

「いえ、あの…」

 

人間の男性に絡まれました……これがテレビでよく見るナンパというのかな…?

 

どうしよう、お兄ちゃんとの約束で人間相手に攻撃しないようにと言われてるし……

 

というか、見た目中学1年の女の子をナンパって……ロリコンなのかな?

 

「ちょっと、急いでるんで…」

 

「少しくらいいいじゃねぇか。」

 

「そうそう、俺達がなんでも奢ってあげるからさ?」

 

本当にしつこいなぁ……どうやって脱出しよう?

 

そんな事を考えていたら、

 

「貴方達、そこまでにしなさいよ。」

 

「へ?」

 

「「ああ?」」

 

別の声が男達の後ろから聞こえたので、覗いてみると3人の女の子がいた。

 

「その子、嫌がってるじゃないの‼」

 

「そ、そういうの……良くないと…思います…‼」

 

オレンジのメッシュが入ったミルキーブラウンの一部をサイドで纏めた女の子に次いでピンクのポニテを三房に分け、縦に巻いてる子と薄紫のショートヘアーに眼鏡の子も男達の行動に抗議した。

 

「うっひょ‼この子達も可愛くね!?」

 

「どう、君達も一緒に?」

 

「お断りします。」

 

ブラウンの髪の子が男の誘いをバッサリと断った。

 

「その強気な態度もそそるなぁ~‼」

 

「そんな遠慮なんかしないでさ、そこの喫茶店にでも…」

 

(……………………………………………………ブチ‼)

 

そこで私は何かが切れるような音が聞こえた。

 

今の音は聞き覚えが……

 

その時、ブラウンの髪の子が何かを取り出した。それは家によく使われている……

 

「瓦?」

 

それをいつの間にか置かれていたコンクリートのブロックの上に5枚重ねて置き……

 

「ハアッ‼」

 

ガシャーン‼‼

 

右手を一閃、全てを砕いた。

 

「お・こ・と・わ・り・し・ま・す。」

 

「おお~‼」

 

今のは空手でよく見る、瓦割り‼

 

「「ヒィッ!?す、すいませんでした~‼」」

 

その姿を見て、男達はビビりながら逃げていった。

 

「あなた、大丈夫?」

 

「あ、うん。大丈夫だよ。」

 

ピンクの髪の子に聞かれそう返答するが、私は別のことが気になっていた。

 

「それにしても、さっきの凄いよね‼瓦割りでしょ?始めて生で見た…‼」

 

「ああ、真昼は空手が得意でね?怒るとああして瓦割っちゃうのよ。」

 

怒ると瓦を割るって……癖なの?

 

「驚かせてご免なさい。私は【香澄真昼】よ。よろしく。」

 

そう言って、ミルキーブラウンの髪の子が挨拶してきた。

 

「あ、虹野ゆめです‼此方こそありがとうございます‼」

 

「気にしないで、ああいう輩が嫌いなだけだから。」

 

「ふ~ん、ゆめっていうんだ。アタシは【桜庭ローラ】よ。ヨロシク。」

 

「えっと…【七倉小春】です…」

 

それに合わせてピンクの髪の子と薄紫の髪の子も挨拶してきた。

 

「あ、うん‼二人もヨロシクね‼」

 

「ところでゆめは、こんな所でなにやってたのよ?」

 

「私はこのお店に行こうとしてて…」

 

そう言ってローラちゃん達にお兄ちゃんに見せたのと同じ雑誌を見せた。

 

「あれ?私達と同じ場所に行こうとしてたんだ?」

 

「え?そうなの?」

 

「うん、私達もこの雑誌を見て…」

 

これはなんていう偶然なんだろう。それなら‼

 

「だったらこのまま皆で一緒に行かない?私も1人で行くの寂しかったから。」

 

「アタシは良いわよ。真昼と小春は?」

 

「私も良いわ。」

 

「私も…」

 

「じゃ、決定ね。」

 

「それじゃ、皆でしゅっぱ~つ‼」

 

「「「オオー‼」」」

 

 

 

 

 

一誠side

 

「「はぁ~…」」

 

オッチャンに呼ばれ、来てみたらタケルもいて、話を聞くとある町にはぐれ悪魔がいるから討伐してこいとの事だった。

 

「こんなのとっとと終わらせて、のんびりするか。」

 

「ああ…さて、そいつが隠れている場所は…………ん?」

 

「どうしたんだ?」

 

俺は渡された今、はぐれ悪魔が潜伏している場所が印されている地図を見て驚いた。

 

「ここ、今ゆめが向かってる町なんだよ。」

 

「え?マジで?」

 

「マジマジ。」

 

もしかしたら何処かで会うかもな。

 

「そうだイッセー、ジャンケンしねぇ?」

 

「何だよ、藪からスティックに…」

 

「そのネタ古すぎだからな?因みに負けた方は勝った方の言うことに従うって事で。」

 

「まあ別にいいけど…」

 

「それじゃいくぞ、ジャーンケーン…」

 

「「ポン‼」」

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆめside

 

「とうちゃ~く‼」

 

私達はあれから皆で電車に乗り、目的地の駅から降りて少し歩いた所にその喫茶店はあった。

 

「【喫茶 翠屋】……間違いないわ。このお店よ。」

 

「それじゃ早速…‼」

 

そのお店のドアを開けて中に入ると、コーヒーの匂いがするのと、流れてくる音楽が心地よい雰囲気を作っていた。そして、入店に気づいた紫の髪をポニーテールに纏めた女性が来た。

 

「あ、いらっしゃいませ。4名様ですか?」

 

「あ、そうです。」

 

「では、こちらにどうぞ。なのはちゃん‼4名様入りま~す‼」

 

「りょ~かい‼」

 

席に案内され四人用のテーブルに座ると、金髪のショートヘアーの女性がメニューとお冷やを持ってきた。

 

「はい、どうぞ。ゆっくりしていってね。」

 

「アリサちゃん‼これ四番テーブルに持ってって‼すずかちゃんは空いてる席の片付けをお願い‼」

 

「「わかったわ(よ)、なのは(ちゃん)‼」」

 

カウンターにいる人からの指示で、店員さんはてきぱきと仕事をこなし始めた。

 

「あの人達って仲良いのかしら?」

 

「そうかも。お互いを名前で呼んでるし。」

 

「それよりも‼3人はなに頼むの?私はこの特製シュークリームを3つにオレンジジュース‼」

 

「アタシはシュークリーム1つにカフェオレ。」

 

「私はローラと同じ。」

 

「えっと…私はシュークリーム1つにオレンジジュースにしようかな。」

 

「皆決まりみたいだね。じゃ、店員さ~ん‼」

 

「は~い‼」

 

私が店員を呼ぶと、今度は金髪を腰まで伸ばし先端付近をリボンで纏めた人が来た。

 

「ご注文はお決まりですか?」

 

「え~と…シュークリーム6個にオレンジジュースとカフェオレを2つずつで‼」

 

「畏まりました。なのは~‼シュークリーム6個にオレンジジュースとカフェオレを2つずつで‼」

 

「わかったよ、フェイトちゃん‼」

 

注文が終わったので、私は気になっている事を聞くことにした。

 

「そういえば、3人はどんな関係なの?」

 

「アタシ達は仕事仲間でありライバルなの。」

 

「仲間でライバル?」

 

どういう事?

 

「私達はアイドルの卵なの。だから一緒にお仕事をすることがあれば、オーディションで戦ったりもするから…。」

 

「ああ、なるほど。」

 

そのお仕事なら、確かにその表現がぴったりかも。

 

「ゆめはどうしてあそこに?」

 

「私はあの町に住んでる従兄のお兄ちゃんの所に遊びに来てたの。」

 

因みに、これも周りの不信感を与えない為の設定だ。

 

「へぇ、お兄さんがいるんだ…どんな人なのよ?」

 

「う~んと、朝が弱くてツッコミ担当で無茶ばっかりして料理が上手‼それと…」

 

「「「それと?」」」

 

「…本当の私を見つけてくれた人だよ。」

 

「「「???」」」

 

私の言葉に3人が不思議そうな顔になった。そりゃそうだよね、普通なら意味が解らないと思うし。

 

「私は家庭の事情で周りからあまり構って貰えなかったの。そのせいでふさぎこみがちになっちゃって……いつの間にか、心配させない為に偽の笑顔をするようになって、そんな事してたら自分が何なのか解らなくなっちゃったの。でも、お兄ちゃんは埋もれていた本当の私を見つけてくれた。そして私を理解してくれようとした。そのお陰で私はこうやって笑えるようになれた。だから私はお兄ちゃんの力になるって決めたの。例え何があろうとも私だけは絶対にお兄ちゃんの味方でいようって。」

 

これは私が神器の中にいたときの話だ。こうやって出られるようになった後も、それだけは変わらないし変えるつもりもない。

 

「……いいお兄さんなんだね。」

 

「うん‼私にとってはかけがえのない人だよ。」

 

「ゆめってさ……そのお兄さんの事、好きなの?」

 

そこでローラちゃんが変な質問をしてきた。

 

「へ?うん、好きだけど?」

 

そりゃそうでしょ?そうじゃなかったらそんな事思わないし。

 

「「「おおッ!?」」」

 

そう言ったら、3人がテーブルに乗りそうな勢いで顔を突き出してきた。

 

あれ?何でそんなに驚いてるの?

 

「ねえねえ‼写真とか持ってないの?」

 

「いまは持ってないけど…」

 

「どんな人なのか見てみたいわね‼」

 

「私も少し気になるわ。」

 

何か知らない間にお兄ちゃんの好感度が上がっていってる……

 

「は~い‼お持ちどう様‼」

 

と、そこで頼んでいたシュークリームと飲み物がやって来た。

 

「あれ?さっきと同じ人……だよね?」

 

そして持ってきた店員さんがさっきの人と同じだけど、どこか違和感があった。例えば……

 

「髪型が違うし、背が縮んだ?」

 

髪型がツインテールになっているし、さっきよりも背が低かった。

 

「ちょッ‼気にしてること言わないでよ~‼」

 

その店員さんは料理をテーブルに置いてから、崩れ落ちた。

 

お仕事はキチンとやるんですね?

 

「どうしたの、アリシア?」

 

そこでさっきの店員さんがやって来た。

 

「聞いてよフェイト~‼また小さいって言われた~‼」

 

「「「「いや、言ってないし。」」」」

 

小さい方の店員さんの言葉に私達はハモりながらツッコンだ。

 

「すみません、私の姉がご迷惑を…」

 

「「「「え?姉えェェェェェェェェッ!?」」」」

 

うそ!?この小さい人の方が姉だなんて……‼

 

「ほら、お邪魔になるから戻るよ。」

 

「グエッ‼え、襟を引っ張らないで‼首がぁ~‼」

 

そのままアリシアと呼ばれた店員は奥に引き摺られていった。

 

「な、何だったのかしら?」

 

「「「さあ?」」」

 

「まあ、今のは気にしないで…」

 

私はお皿の上のシュークリームを手に取り、

 

「いっただっきま~す‼」

 

一気にかぶりついた。

 

「……(モグモグ)‼美味しいッ‼」

 

え、ナニコレ!?サクッとしつつもふんわりとした弾力がある生地に、甘過ぎずされど弱すぎない絶妙な甘さのカスタードクリームが私の舌の上で重なりあってこの言葉でしか表現できない‼

 

「ホント!?ハグ…………本当に美味しいわ‼」

 

「どうやったらこれ程のものを…‼」

 

「ほっぺが落ちちゃいそう~‼」

 

そんな幸せを堪能しながら食べていき、シュークリームはあっという間になくなった。

 

「ゆめは私達より多く食べてるのに、食べ終わるタイミングが同じだなんて…」

 

「私の趣味は食べ歩きと推理ドラマだからね‼」

 

「いや、意味分かんないから。」

 

「それじゃ、お店も混んできたみたいだしそろそろ出ようか。」

 

周りを見ると、席はほぼ埋まっていてレジ前に待っている人までいた。

 

「そうだね、行こうか。」

 

レジでお会計(それぞれ食べた分を支払った)して、次いでにお土産に8個買ってお店を出た。

 

「それはお兄さん用?」

 

「うん、一緒に食べようと思って。」

 

そんな感じの話をしながら歩いていたら、目の前を黒いロングコートに黒い帽子、サングラスと眼鏡を掛けた人が通り、細い路地に入っていった。

 

「何、今の人?」

 

「変人感丸出しだったわね。」

 

「そうだね、それに…」

 

一瞬感じたあの気配…あれは人間のものじゃない。

 

「ほら、早くかえ「気になるわね…追ってみましょう‼」うえッ!?」

 

ローラちゃんの言葉に私は狼狽えた。

 

「危ないよ‼何かあったら…‼」

 

「そこまで近づかないわよ。ちょっと正体が気になってね。」

 

そう言ってローラちゃんは、その路地に入っていった。

 

「ちょ!?ローラちゃん‼」

 

「全く…」

 

小春ちゃんと真昼ちゃんも、その後を追っていった。

 

「マズイ、このままだと皆が…仕方ないか‼」

 

そして私も後を追っていった。

 

皆の気配を頼りに走ると、工事途中のビルの前にいた。

 

「皆‼ここにいたんだ…‼」

 

「あら、ゆめも気になったの?」

 

「3人だけじゃ心配だったからだよ‼」

 

「さっきの人はこの中に入ったみたい。」

 

「私達も入りましょ。」

 

ローラちゃんが中に入るのに続いて入った瞬間、空間が歪み空の色が変わった。

 

これは結界!?

 

「え!?何よこれ!?」

 

「まさか、こんな簡単に獲物が引っ掛かるなんてな‼」

 

「キャアッ!?」

 

「「「ローラッ‼」」」

 

声の方を見ると、さっきの男がローラちゃんを捕まえていた………背中に蝙蝠を思わせる羽根を生やして。

 

どうしよう……!?ローラちゃんを助けて安全に逃がす方法は……‼

 

頭を動かして、脱出方法を考えていたら……

 

「おっと、逃がしはしないぜ?」

 

「へ?イヤァッ!?」

 

「「小春ちゃんッ!?」」

 

男の隣にもう一人の悪魔が出てきて、小春ちゃんを捕まえてしまった。

 

ダメ、このままだと皆が………こうなったら‼

 

「真昼ちゃんは下がってて。」

 

「ゆめ?」

 

私は真昼ちゃんの前に出て、剣を出そうとしたら……

 

「「どりゃあッ‼」」

 

「「へ?ぼげッ‼」」

 

聞きなれた声と共に悪魔達が倒れ、捕まってた二人は見知った二人の男性が抱えていた。

 

「お兄ちゃん!?タケルさんも何で!?」

 

そこにいたのは主とタケルさんだった。

 

「朝言っただろ?それでだよ。」

 

あれってはぐれ悪魔の討伐だったんだ。

 

「さぁ、早く向こうに…‼」

 

「あ、ありが「このクソ野郎がぁッ‼」」きゃッ‼」

 

「フッ‼セイッ‼」

 

「ガペッ!?」

 

ローラちゃんを降ろしたお兄ちゃんの所に蹴飛ばした悪魔が殴り掛かってきたが、それを右手で弾いてその勢いを使った裏拳を顔に決め、腹に蹴りを入れた。

 

タケルさんは降ろす前だったので、左足の回し蹴りで弾き、がら空きの脇腹に蹴りを入れて吹き飛ばした。

 

「ほら、君も向こうに‼」

 

「あ、はい‼」

 

「ゆめは3人を連れて隠れてろ、こいつらは俺達が倒す。」

 

「うん‼分かった‼」

 

私は3人の手を引いて、近くの物陰に隠れた。

 

「大丈夫なの!?あんなヤバそうなの相手に…‼」

 

「お兄ちゃん達なら大丈夫だよ。」

 

お兄ちゃん達とはぐれ悪魔が向き合ったら、タケルさんが黒い機械的な端末を取り出し、翳した。

 

「はぐれ悪魔【ゴーレ兄弟】。」

 

「今までの殺人、拉致監禁、その他もろもろの罪で…」

 

「ジャッジメント‼」

 

それを開くと、画面に丸とバツが交互に映り、最後にバツが大きく表示された。

 

「良かったな、デリート許可だ。ま、元から決まってた事だけど。」

 

「何だお前達は‼」

 

「俺達の邪魔しやがって‼」

 

「うるせぇ、とっとと倒すぞ。」

 

「あいよ‼」

 

お兄ちゃんはカードデッキを突きだし、タケルさんは闘魂ブースト眼魂をベルトにセットした。

 

《一発闘魂‼‼アーイ‼バッチリミナー‼バッチリミナー‼》

 

そして、各々ポーズを取り、

 

「「変身‼」」

 

《闘魂‼‼カイガン‼ブースト‼‼俺がブースト‼‼奮い立つゴースト‼‼ゴー‼ファイ‼ゴー‼ファイ‼ゴー‼‼ファイ‼‼》

 

光龍とゴーストに変身した。

 

「姿が変わった…」

 

「あれって噂の【仮面ライダー】?」

 

「え?噂ってどんな?」

 

「何でも、少し前に化け物と仮面ライダーが大きな戦いを繰り広げたってネットに流れてたの。」

 

「ほら、これよ。」

 

真昼ちゃんのケータイには、眼魔の王との闘いの写真があった。ただし、遠くから撮っているからか絵はぼやけていたが間違いなくお兄ちゃんとタケルさんだった。

 

「ええッ!?いつの間にこんなのが!?」

 

「まさか、ゆめのお兄さんがそうだったなんて…」

 

私もあの時の画像があったなんてびっくりだよ‼でも……

 

「なら、あのぐらいのを相手にお兄ちゃん達は負けないよ。」

 

 

 

 

 

タケルside

 

俺は弟の相手をし、奴の振るってくる剣の腹に手刀を当てて弾きながら、反対の手で殴り飛ばす。

 

「剣には剣といきますか‼」

 

《アーイ‼バッチリミナー‼カイガン‼アーサー‼円卓‼騎士王‼勝利の剣‼》

 

アーサー魂になり、カリバーモードのガンガンセイバーを振るい、奴の剣とつばぜり合う。

 

「このッ‼」

 

向こうが力を込めてきたので、剣の角度を変えて剣を後ろに滑らせた。

 

「うおッ!?」

 

「おりゃッ‼」

 

「バゲッ‼」

 

それによって前のめりになった弟の背中に蹴りを入れて倒れさせる。

 

「何だ、その程度か?」

 

「ふざけやがってッ‼」

 

「あらよッ‼」

 

起き上がり様に振られた剣をこっちが振るった剣に当てて、刀身を叩き折り体も切り裂く。

 

「ぐあッ!?」

 

「そろそろ止めだ。」

 

《ダイカイガン‼ガンガンミナー‼ガンガンミナー‼》

 

俺は剣をベルトにアイコンタクトさせて必殺技を発動させる。

 

そして頭上に掲げると、刀身が金の光に包まれていく。

 

んじゃ、久しぶりにあのセリフを言いますか‼

 

「命、燃やすぜ‼」

 

《オメガスマッシャー‼》

 

そして一気に振り下ろすと金の光の奔流が放たれ、ゴーレ弟を飲み込み、悲鳴すら上げさせずに消滅させた。

 

「削除完了……ってな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

一誠side

 

俺はゴーレ兄の攻撃を捌きつつ、カウンターを決めていた。

 

「ンニャロウッ‼」

 

「よっと‼」

 

放たれようとした上段蹴りを、しゃがみながら足払いを掛けることで防ぎ、仰向けに倒れた奴の首に手を地面につけて体を回した勢いを乗せた踵落としを決める。

 

「グケェッ!?」

 

「あらよっと‼」

 

「フビャッ‼」

 

そして、そこから倒立のように起き上がりながら顔を蹴り飛ばした。

 

「お、良い顔になったな?」

 

「嘗めやがってッ‼」

 

殴り掛かってきたのを、体を反らして避け、背中に掌底を打ち込んでから、カードを1枚引いてバイザーに入れた。

 

《GANGNIR》

 

「Croitzal ronzell gangnir zizzl」

 

聖詠を唱え、ガングニールフォームになり槍を奴に叩きつけた。

 

「バブュッ!?」

 

「終わりにしよう。」

 

俺は飛び上がり、槍を投げる体勢になってからある事を思い出した。

 

約束だし、仕方ねぇか……え~と、これでいいか。

 

「星屑となって散れ‼」

 

そして槍を投げると多数に分裂して、ゴーレ兄に襲い掛かり、そのまま串刺しになった。

 

《STARDUST∞PHOTON》

 

着地した俺はマントを翻し……

 

「削除……完了…」

 

そう言った瞬間、ゴーレ兄は消滅した。

 

「ふう…」

 

「お疲れさん。これにて一件コンプリートか。」

 

「ああ、後はあの子達をキチンと送り返さないとな。」

 

俺達は変身を解除して、ゆめの所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆめside

 

「「「さっきはありがとうございました。」」」

 

駒王町まで戻ってきた私達は、駅前で別れる事になった。

 

「全く……今後は怪しいからって変な奴等には近づかないこと‼今回は俺達が間に合ったから良かったものの、一歩間違えば死んでたかも知れないんだからな?」

 

「「「スミマセンでした…」」」

 

「まあまあ、お兄ちゃんもそのくらいで…」

 

「お前も同罪だぞ?」

 

「ア、ハイ…」

 

「分かればよろしい。」

 

「ねぇ、ゆめ。」

 

お説教が終わったら、ローラちゃんが私に話しかけてきた。

 

「なに?」

 

「ゆめのお兄さん……けっこう格好良いわね…‼」

 

「フフン……‼でしょ?」

 

でも、何でそんなに顔を赤くして言うのかな?

 

「んじゃ、この3人は俺が送っていくわ。」

 

そこで、タケルさんの提案に小春ちゃんが笑顔になった。

 

「えっ!?いいんですか?」

 

「さっきの事もあるし、一人になったら心細いだろ?」

 

「じゃあ、お願いします‼」

 

「おう。」

 

「なるほど、小春はあの人なのね?」

 

ローラちゃんは小春ちゃんの考えている事が分かったようだ。

 

「じゃ、またな。」

 

「「「またね~‼」」」

 

4人を見送ってから、私はお兄ちゃんと歩き始めた。

 

「どうだった?お店の方は?」

 

「もうサイコーッ‼シュークリームは彼処の以外食べられなくなりそうなくらいだよ‼」

 

「へぇ、俺も行けば良かったな…」

 

「そう言うと思って、お土産で買ってあるよ。」

 

「ああ、その箱はそういう事か。」

 

「ところで、相手を倒すときに言ってたあのセリフは何?」

 

「タケルとジャンケンして負けてな?1つ言うことを聞く事になって、出された命令が【決めゼリフ】を作る事だったんだよ。」

 

「それがあれ?」

 

「おかしいか?」

 

「ううん、良いと思うよ。」

 

そんなとりとめのない会話をしていたら、話題はローラちゃん達の話になった。

 

「怒ると瓦を割るって……おもしろい子だな?」

 

「でしょ?」

 

「で、そうやって仲良くなった子達と話すのは楽しかったか?」

 

「うん‼自分の気持ちも再確認出来たし。」

 

「お?それは気になるな……教えてくれよ?」

 

「ダ~メ‼これだけはお兄ちゃんにも教えられないかな?」

 

「なら、仕方ないか。」

 

そう、これだけは教えられない。

 

貴方の力になる…貴方の自由を守る剣にも盾にもなる。

 

それが私の決意だから。

 

「とりあえず、これからもヨロシクね?お兄ちゃん‼」

 

「ああ、此方こそヨロシクな。」

 

でも、たまにはこんな風に楽しんでも良いよね?

 

 




いかがでしたか?

とりあえず、自分は食レポには向いてない人格みたいです(笑)

次回から4章に入っていきますが、サブタイが決まってないので予告はお休みします。

それと、活動報告でもう一作のリメイク版に出てくるオリ人工神器の名前を募集します。

能力等は書いておきますので、皆様のいろんなアイディアをお願いします。

食レポだけじゃなく、名付けのセンスもなかった(泣)

そして星ノ瀬竜牙様、必殺技の名前を勝手に変えて申し訳ありません。ただ、この音声は通常のブレードモードとかぶってしまうのでこちらで変えさせて貰いました。

勝手な判断、スミマセンでした。
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