そして初めての9000字越えました。
時間を掛けた分、頑張ったつもりなので見ていってください。
タケルside
エルナの戦い方は俺達の想像の斜め上をいくものだった。
本人によると“GEARコマンダー”には幾つかの術式が予めプログラミングされていて、それをダウルダブラにインストールすることで術の発動を高速化する仕組みらしい。
エルナはサポート系の魔法や錬金術を得意としているが、攻撃系は苦手で発動するのに5秒掛かってしまう。これは実戦になると致命的だ。
それを解決するためにこの2つが作られたらしいが、そのためにはダウルダブラの性能の低下は免れなかった。
その欠点を補う為に生まれたのが7体のプログラム生命体、通称《データウエポン》といわれる存在だ。
それぞれが意思と特殊能力を持ち、エルナの戦闘のサポートとともに武器になるらしい。
その内の1体はエルナが危機的状況に陥らない限り、力を貸さないと言っているんだと。
「聞けば聞くほど、面白い存在だよな。」
「僕も初めは驚きましたけど、今ではこの子達は大切なパートナーです。」
そう言って、立体映像のバイパーウィップを撫でた。
ちなみに、立体映像には触れる事が可能だ。
「俺のガジェットとも遊んでるしな。」
俺の周りではレオサークルにタコセンプーキが風を送りその前で丸くなっていたり、カモメキャメラとユニコーンドリルが追い掛けっこをしていたり、ドラゴンフレアとドラゴンスピーカーが互いに睨み合ったりしていた。
あれか?東洋と西洋での雌雄を決めようとしてんのか?
と思っていたら、すぐに近づいて一緒に空を飛びだした。
「どうやら、互いに気に入ったみたいだな。」
「そうみたいですね。」
ま、仲が良いのは嬉しいけどな。
「2人共、まるで子どもの成長を見守ってる夫婦みたいだよ?」
そんな事を思っていたら、後ろから声を掛けられた。
「いきなり何だ?未来さん。」
「ふ、ふふふふ夫婦って!?」
「フフッ、違ったの?」
まるでイタズラが成功したような顔で、未来さん(試合後に全員から名前でいいと言われた)が俺達を見ていた。
「何か用か?」
「エルナさんに“神獣鏡”の調整を頼みたいの、今のままだと相手を殺しかねないから…」
「そういう事ですか、分かりましたけどいつ呼ばれるかわかりませんよ?」
「実は…今思い出したの…」
「未来さんも時々うっかりさんですよね…」
「面目ありません…」
「え?未来さんの力ってそんなに強いの?」
相手を殺すかもって穏やかじゃない!?
「性能でいえば私が一番弱いかな?」
「ならどういう…?」
「“神獣鏡”の特殊能力でいいのかな?それが人外の方達には最悪過ぎる能力なの。」
最悪過ぎる能力?
「“魔祓い”っていえば分かる?」
「なるほど、そういう事か。」
人間からみれば一部を除いた人外の奴等は魔物みたいに見えるからな……
「特に私はアザゼルさん達一部を除いた人外が大嫌いなの、それが私のシンフォギアに強く働いたお陰で“最強の人外殺し”になっているの。」
「つまり人外に攻撃が当たれば一撃で消滅するかもって事か…」
「だから出力を抑える処置をしてもらうの、そうすれば“人外殺し”から“能力殺し”くらいになるから。」
「未来さんも大変なんだな。」
「今までは歌わなければ気にしなくてもよかったんたけど、今回は殺してしまう可能性をなくさないといけないから。」
「それじゃ、俺はイッセーの所にでも行くか。」
「ではタケルさん、また後で。」
「おう、エルナも後でな。」
「へ~、私はさん付けでエルナさんは呼び捨てなんだ?」
そう言って、面白い事を発見したような顔でエルナを見ていた。
「べべべべべ別に深い意味はないですよッ!?」
「わかってるって。」
何かわかんないけど随分と盛り上がってるな…
『次の戦う駒を決めますので、代表者の方はステージに上がってください。』
「お‼もう次の試合が始まるのか。」
今度は誰が戦うのかね?
一誠side
ステージに上がった俺はルーレットを回し、選ばれた駒は……
「次の駒は《戦車》だね、それじゃ選手を呼んでもらおうか。」
「イザベラ‼来い‼」
「はっ‼」
向こうが呼んだのは先程レイヴェルちゃんを迎えに来た女だった。
「そういえばこの戦いで妹が喜ぶような事があるらしいな?」
「そうさ、来てくれるか?」
「ええ。」
俺の呼び掛けにマリアがローブを着たままで隣に立った。
「お前が私の相手か?」
「そうよ。」
「なら、そろそろ顔を見せてもらおうか?」
「焦らなくてもちゃんと見せるわよ。」
そう言って、ローブを一気に脱ぎ素顔を見せる。
「?その顔はどこかで…」
「さっきから思っていたが、お前も女の趣味が良いな?」
「バーカ、俺はお前と違って節操なしじゃねぇよ。」
「そこは否定はしないが、言われr「邪魔です‼お兄様‼‼」ホバァッ!?」
「ライザー様ァ!?」
ライザーが話していたら、いきなりレイヴェルちゃんが現れてライザーに飛び蹴りを喰らわせ、吹き飛ばした。
「え!?何事!?」
「つかぬことをお聞きしますが、[クロス・ウィング]のマリア・カデンツァヴナ・イヴ様でよろしいですか!?」
「え、ええ…そうだけど…?」
「まさかここで[クロス・ウィング]のお二人にお会いできるなんて‼わたくし、嬉しすぎてたまりま…おっと鼻血が…」
「大丈夫?」
「ええ‼問題ありませんわ‼‼今ならわたくし、希望の魔法使いに勝つことも……いえ、赤のメダルでコンボになることも出来る気がしますわ‼‼」
「確かにどっちも不死鳥関係してるけど…」
「サイン頂けませんか、握手してもらえませんか、ハグしてもらえませんか、頭撫でてくれませんか、それからそれから……」
「ちょっと落ち着きなさい、これから試合が始まるから、それは今日の試合が全部終わったらやってあげるから少し待っててね?」
「は、はい‼‼‼いくらでもお待ちしてますわ‼‼‼‼‼‼」
そう言って、スキップしながら席に戻っていった。
「元気な子だったわね。」
「俺、圧倒されっぱなしだったわ…」
予想以上の反応だったな……二人の人気はかなり凄いところまで来てるのかね?
「まさかこんなところで、フェニックスの能力を使うことになるとは…」
その声の方を向くと、ライザーが顔の一部を燃やしながら立っていた。
あれがフェニックス家の能力か……こっちも策を練らないとな。
「え~、何かごたごたしたけど二人にはフィールドに転移してもらうよ。」
「「はい。」」
二人が転移していくのを見送った後、戻ろうとしたら、
「ちょっと待て、龍見一誠。」
ライザーに呼び止められた。
「なんだ?」
「レイヴェルの言っている[クロス・ウィング]というのはいったい何をやっているんだ?」
「音楽活動だけど?」
そう言うと、少し考えるようなそぶりを見せて、
「なら、全試合が終わった後にライブをやってもらう事は出来るか?機材はこちらが準備しよう。」
「それだったら心配要らないよ、結婚式に呼ばれてそちらの余興に付き合うだけじゃ面白くないから、こちらで既に準備してある。後でそっちの許可を貰おうと思ってたんだけど…」
「わかった、後でこのステージを使ってくれ。」
「了解…………あ、それとお前は覚悟しておいた方がいいぜ?」
「どういう事だ?」
この様子だとあの時の事を忘れてるな?
「勝者権限なんだけど、俺達の“全力の攻撃”を喰らってもらうになったから。」
エルナが戦っている時に皆に相談した結果こうなった。理由については全員が納得している。
「は?何でそんな事に………………………あ、もしかしてあの時の言葉か?」
「そ、俺を含めたメンバー全員があれにかなりムカついたからお仕置きって事で。」
「…………了解した…一応謝罪した後でいいか?」
心なしか一気にやつれたな。
「構わないよ。」
「実はあの後、眷属全員に『あの発言は酷すぎる‼』と説教という名のリンチを受けてな……何故かフェニックスの回復が出来ずにボコボコにされて、回復については『乙女の怒りにそんな能力は通じない』だそうだ…」
「……とりあえず、ご愁傷さま?」
「先の件は了解した…」
トボトボと帰って行くライザーを見て同情しそうになったが、自業自得だと思い直して席に戻った。
マリアside
なんだか久し振りに私視点になった気がするわ。
「それにしても私の相手が貴方だとは…」
「私では不服かしら?」
「いや、楽しくなりそうだ。レイヴェル様とライブの映像を見たときに貴方と風鳴翼の動きに戦いをする者の動きが多々あったからな。」
へぇ、いい目をしてるわね…
「そろそろ、その武装を纏ってはどうだ?」
「そうさせて貰うわ。」
首に掛けてある水晶体を取り出し、
「Seilien coffin airget-lamh tron」
聖詠を唱えてシンフォギアを纏った。
「お前達は聖遺物を使うそうだが、それは何の聖遺物だ?」
「ダーナ神族の王、ヌアザの持つ銀の義手が元になっているわ。」
「ケルト神話か…」
『それでは、試合を始めてくれ。』
その合図と共にお互いに駆け出し、私は左腕を彼女は右腕を振り上げて突きだし、拳が激突する。
「いい拳じゃない…‼」
「そちらもな…‼」
拳を離し、向こうの右足の上段蹴りを同じように上段蹴りで相殺しその反動を使って回転しながら高速の後ろ回し蹴りをするが、右腕で防がれ左腕を突き出して来るのを倒立をするように前に倒れ、左足で拳を打ち上げて回避し、一度距離を取る。
「何処でそんな戦闘方法を!?」
「あいにくと独学よ‼」
私達ははぐれ悪魔の討伐をやりながら実践訓練をしていたからね‼
「しかし、この勝負は勝たせてもらう‼」
向こうが再度接近してくるのを構えて待ち、突き出された拳を首を傾けてかわし、腹に拳を打ち込む。
「ガハッ‼だが‼」
「なッ!?グゥ‼」
しかし、伸ばした右手で私の後頭部を掴み動けなくした後、駆け出してきた勢いを乗せた頭突きを喰らわせてきた。
「~ッ!?無茶するわね?」
「『無理、無茶、無謀』は男だけの特権ではないさ。」
「それには同意するわ‼」
「グッ‼」
頭を掴んでいる右腕の肘間接にアッパーを当てて力が緩んだ瞬間にお腹に蹴りを叩き込み、吹き飛ばす。
直ぐ様こちらから接近して、1m手前で跳躍し体を捻りながら延髄蹴りをするが、
「フンッ‼」
「うそ!?」
その一撃を頭突きで相殺された。
「~~~~~~ッ!?これは軽々しくやるものではないな…‼」
「当たり前でしょ!?下手したら逆に大ダメージを負うわよ!?」
「だが《戦車》の防御力なら可能だ‼」
後ろに着地した私の方へ振り返りながら蹴りを繰り出して来て、右の脇腹にめり込んだ。
「チッ‼」
その痛みに耐えながら、軸足を払う。
「しまッ!?」
「いただく‼」
倒れかけてる彼女の体に左の裏拳を決め、地面に叩きつける。
「カハッ‼」
「そろそろ終わらせましょう。」
「クッ‼いいだろう‼」
ー推奨BGM《銀腕 アガートラーム》ー
シンフォギアのメロディーを歌いながら、左の籠手より短剣を取り出す。
「まだ本気ではなかったのか!?」
「いいえ本気よ?ただ貴方とは拳で戦いたかったの、でも私には貴方を拳で倒せる自信がない…この剣は貴方への敬意を込めて使わせて貰うわ。」
「なるほど、お眼鏡には叶ったといったところか。」
「行くわよ‼」
短剣を蛇腹剣に変えて彼女へ縦横無尽に振るう。
《EMPRESS†REBELLION》
「この程度で‼」
それを掻い潜りながら向かって来るので、剣を直ぐ様戻しながら投げつける。
元が聖遺物なので彼女は接近を止め回避する。
その間に大量の剣を出し、両手に1つずつ持ち残りを一斉に射出する。
《INFINITE†CRIME》
「クゥ‼」
回避先を潰すように飛ばしたので、逃げられないと判断したのかダメージ覚悟で拳と蹴りで打ち落としていた。
この間に私も駆け出し、逆手に握った短剣を振り降ろす。
「ヤアァァァァァァァッ‼」
「まだだ‼」
しかし、両手を掴まれて止められた。
「ハアッ‼」
「ガッ‼」
そこでがら空きの腹部に蹴りを入れ、自由になった瞬間に左手の短剣を右肩に突き刺した。
「アァァァァァァァァッ‼」
「とどめよ‼」
右手の短剣で左肩から袈裟斬りにし、腹部に突き刺すと彼女は光に包まれて消えた。
『ライザー君の《戦車》1名リタイア。この勝負はカデンツァヴナ君の勝利だ。』
「よし‼」
フィールドからステージに戻り、席についてから小さくガッツポーズをした。
やっぱり遅めの夕食を豪華にしたかいはあったわね‼
一誠side
「未来さん、調整終わりましたよ。」
「ありがとう、エルナさん。」
観客席のトイレ(他の悪魔に襲撃されないように俺達専用にされている)の帰り道で未来とエルナのやり取りを見つけた。
「二人とも、なにしてんだ?」
「あ、イッセー君。ちょっとシンフォギアの調整を頼んでたの。」
「ああ、未来のは人外相手だとチートだからな…」
「ですから僕が調整して“能力殺し”にまで抑えました。」
「そっか、サンキュー。」
シンフォギアの整備や調整はエルナとキャロルさん、オッチャンぐらいしか出来ないからな。
『次の戦う駒を決めますので、代表者の方はステージに上がってください。』
「じゃ、行ってくるわ。」
「「いってらっしゃ~~い。」」
ステージではサーゼクス様とライザーがいたけど、ライザーがさっき以上に白くなっていた。
「……あえて聞くけど、何があった?」
「……眷属にも見放されただけだ…」
もしかして勝者権限の事か?
「それじゃ龍見君、ルーレットを回してくれ。」
魔王様に言われ、回した結果…
「今回は《僧侶》だね。それじゃ、選手を呼んでもらえるかい?」
「レイヴェル、行けるか?」
「今の私に怖いものなどありませんわ‼」
「未来、頼んだ。」
「うん、任せて。」
「それじゃ、フィールドに転移してくれ。」
「「わかりました(わ)。」」
そして、二人はフィールドに移動していった。
「気を付けろよ、未来。」
未来side
「先ずはアナタ達に感謝しますわ。」
「何を?」
「アナタ達のお陰で[クロス・ウィング]の歌……それも未だに発表されていないソロの曲を聞くことが出来たのですから‼」
そういう事か。翼さんとマリアさん本当に人気者だよね。
「この後ライブできないか聞いてるそうだよ?」
「ホントですの!?お兄様に許可するように言っておかないと…‼」
「それじゃ、開始時間も近いし…」
私は調整してもらった“神獣鏡”を取り出し、
「Rei shen shou jing rei zizzl」
シンフォギアとして身に纏い、鉄扇を手に持つ。
「例え、どんな装備をしようと今の私は阿修羅すら凌駕してみせますわ‼」
『それでは試合開始‼』
その合図の瞬間に後ろにホバー移動で一気に下がる。
「え?」
それが予想外だったのか、ぽかんとした顔でその場に立っていた。
「ボーっとしてたらただの的だよ‼」
鉄扇の先を彼女へと向け、レーザーを放つ。
「ハッ!?ひゃあ‼」
寸でのところで正気に戻り、空を飛んでレーザーを回避した。
「あ、危なかったですわ…」
「何処まで避けられるかな?」
鉄扇の付け根を斜めに倒し、ライフルのように構える。
「スキャニングモード起動。」
さらにヘッドギアを閉じ、情報の整理をする。
「ミラーデバイス展開。」
次に丸い鏡型のビットを5つレイヴェルさんの周囲にセットする。
「これはいったい…?」
「貴方を捕らえる“鳥籠”かな?」
整理した情報から回避先を予測してレーザーを放つ。
「いっけぇ‼」
「そのような攻撃‼」
レイヴェルさんはあっさりと回避したけど、ここからだよ‼
「一番デバイス左15度、三番デバイス右下7度。」
飛ばしたデバイスの角度を変える事で外れたレーザーがミラーによって反射され、彼女の背後に直撃した。
「キャアッ!?」
《鏡宴》
「その中にいる限り、私の攻撃からは逃げられないよ。」
「ですが、このような傷すぐに…!?」
フェニックスの力で傷を直そうとしていたが何時まで待っても回復しなかった。
「な、何故回復しませんの!?」
「それが私の能力だからだよ。」
不敵に笑いながらそう告げた。
「どういう事ですの?」
「私のシンフォギアは相手の“能力”を無力化する事が可能なの。それが滅びの魔力だろうとフェニックスの回復力だろうとね。」
本当はもっと強い能力だけどそこまで教える必要性はないかな。
「でしたら‼」
そう言って、炎の魔力弾を撃ってくるが、
「甘いよ。」
レーザーを魔力弾に当てると炎は簡単に消滅した。
「そんな!?」
「私を倒したかったら、物理で来るしかないよ?」
一応鍛えてはいるんだけど、なかなか上達した感じがしない……才能ないのかな?
「例え、攻撃が効かなくても私はフェニックス‼この身の炎にかけて不様に負けるわけにはいきませんわ‼」
彼女は背中の炎の翼を勢いよく広げ、大量の炎弾を飛ばして来た。
この技、ピンクの鳥が進化した時の技に似てる気がする……
「ミラーデバイス追加、軌道計算…完了。」
予測された直撃コースの炎弾を新たに3枚増やした鏡で防ぎ、残りは動かなくても当たらず土煙が私の周囲を覆った。
これは使えるかも…‼
私は正面に向かってゆっくりと移動して煙の中を抜けた。
「例え能力の無効化しようがこれだけの攻撃を防げるわけありませんわね‼オ~ホッホッホッホブッ!?」
彼女が“真上”で何か叫んでいるが無視して進み、背後をとれたら反転して背中にレーザーを直撃させた。
「ど、どこから攻撃されましたの!?周りには“誰もいないのに”‼」
そんな事言っても私は貴方の後ろで何度も目が合ってるよ?
実際は彼女のいう通り、私の姿は誰にも見えなくなっている。
《逆光》
この技は使っている時は誰にも姿を見られることはない便利な能力だから、こういう奇襲の時は結構重宝してる。
音まで隠せるのが最大の強みなんだけど、ホバーで高速移動するとその風圧で場所がばれやすくなっちゃうのが難点なんだ。
「ここだよ、どこ見てるの?」
「ッ!?いつの間に後ろに‼」
姿を見せ、動き回りながらレーザーを撃つ。
「もう喰らいませんわ‼」
レイヴェルさんも不規則に動く事で私の計算が追い付かなくなってきて外れる回数が増えたが、デバイスで常に曲げ続けて滞空させながら動きを制限するようにする。
「じゃあ、終わりを始めようか。」
ー推奨BGM《歪鏡 シェンショウジン》ー
左手にもう1つの鉄扇を取り出し、2つを同時に円形に広げ大量のレーザーを発射する。
《閃光》
「なッ!?クァッ‼」
その数に逃げ場がなかったのか、数発が命中し、外れたものはデバイスで曲げて何度でも襲わせており、今では40近い数のレーザーが彼女の周囲を飛び回っている。
「厄介ですわね‼不死の力を無力化されると、こうも圧倒されるなんて!?」
レーザーの数も充分だし、これで決める‼
右手で自分の前に大きな円を描き、そこに描いたサイズの鏡が現れる。
「さて、問題です。」
「は?」
「私はこの鏡で何をやる気でしょうか?」
「いきなり何を言ってますの!?貴方の戦い方をみればそんなのは…………………………ッ‼」
気づいたみたいだね、だからって加減はしないけどね。
飛び交っていた全てのレーザーを前の鏡に向けて曲げる。因みにこの鏡は凹型になっているのでその全てが集まった瞬間に巨大なレーザー砲となりレイヴェルさんへ向けてうち放たれる。
《終焉》
「ちょ待って……キャアァァァァァァァァッ‼」
その光の奔流に呑み込まれた彼女は回復はせずにそのまま光に包まれて消えていった。
『ライザー君の《僧侶》1名リタイア、この勝負は小日向君の勝利だ。』
そのアナウンスと共にフィールドに戻った私はシンフォギアを解除した。
やっぱり情報の選択をしながら戦うのは疲れちゃうな……今度そういうサポートアイテムでも作ってもらおうっと。
そんな事を考えていたら……
「貴様は危険すぎる‼‼だから、この場で死ねぇッ‼」
そう叫びながら、一人の悪魔が私に魔力を放った。
しまった!?今の状態じゃ無効化出来ないし装着も間に合わない‼
直撃を確信し、目をつぶった。
でも、その後の感覚は痛みじゃなくて誰かに抱き抱えられる感触と、
『Remote!』
私の耳に聞き慣れた音声だった。
ゆっくりと目を開けたら……
「イッセー……君…?」
「無事か?未来。」
イッセー君が神器を出して、左腕で私を抱き締めていた。
「テメェ……人の仲間に何やってくれてんだッ‼」
攻撃してきた悪魔を睨みながらそう言うが、
「その女は我らにとって危険そのものだ‼だから殺して何がわ『ダイカイガン‼オレ‼オメガドライブ‼』「オゥリャァァァァァァァッ‼」ガバッ‼」
その悪魔が喋っている時にタケル君が変身した状態で飛び蹴りを決めた。
「ったく……さっき大樹さんにやられてま~だ懲りないかコイツらは。」
そして、手に持った剣でとどめをさそうとしたが、
「少し待ってくれ、彼に言わなくてはいけない事があるんだ。」
サーゼクス様がストップさせた。
「………………わかりました。」
渋々といった感じでタケル君が離れると、その悪魔の前にしゃがみこんだ。
「魔王様‼彼らは危険です‼今すぐ我々と共に奴等の抹殺を「只今をもって君の持つ爵位や財産等の全てを没収し、極刑に処する。」へっ?」
そのすぐ後に、サーゼクス様の魔力によってその悪魔は断末魔をあげることすら出来ずに消滅した。
「今後、彼らに攻撃したものは爵位や財産等を没収した上で、この私自らが刑を与える。よく理解しておいてくれ。」
その発言にここに来ていた悪魔の全てが恐怖していた。
「本当に申し訳ない、先程の彼のやり方で理解してくれたと思ったんだが考えが甘かったようだ。」
サーゼクス様はそう言うと、私達に頭を下げた。
「いえ、気にしないでください。貴方の立場の大変さはある程度分かりますので。」
「感謝するよ、彼に今度飲みに行かないか聞いておいてくれるかな?」
「分かりました。」
そのまま、サーゼクス様は自分の席に戻っていった。
『オヤスミー』「全く、バカな悪魔が多いな…。」
「ホントだな。」「全くだよ。」
変身を解いたタケル君の言葉に私とイッセー君は同意した。
「ところでさ…?」
「「なに?」」
「お前ら何時まで抱き合ってるわけ?」
「「え?………………………………あ。」」
今の格好に気づいた私達は直ぐ様離れた。
「わ、ワリィつい助けるのに夢中で……‼」
「う、ううん‼気にしなくていいから‼」
何か心臓がバクバクしてる……‼
「それじゃ、戻るか。」
そう言ってタケル君は先に戻っていった。
「俺達も戻るか?」
「そうだね。」
イッセー君が差し出してくれた手を繋ぎ、席まで戻った。
勝ったんだから、これぐらいしてもいいよね?
それにしても最後の攻撃の時に聞こえたあの声……
《コロセ》
ただの空耳だよね……?
来月の仕事が忙しすぎて死にそうな作者です。
これからはなるべく早く書くつもりですが、仕事の内容によっては遅れるかも知れないので更新が無いときはブラックな職場で忙しいと思っていてください。
次回
「撃ち払う槍」
久々にあの男(ゲス)も出ます。