ようやくこの章の終わりが見えた…………
一誠「それじゃ、見ていってくれ‼」
響side
「あれって……‼」
イッセーが身に纏った物を見て、私は驚いた。
「私と同じ「ガングニールだとぉッ‼‼‼」うひゃあッ‼」
いきなりタケル君が叫んだので危うく椅子から落ちそうになった。
「びっくりしたぁ~‼」
「いきなりどうしたんですか?」
「いや、これを言わないといけない気がして…………(ビシィ)痛ァ‼」
タケル君の答えにクリスちゃんが脳天にチョップを決めた。
「驚かすんじゃねぇ!?」
「スンマセン…」
「しかし、一誠の新しい力がガングニールとは…」
「ワタシ達を驚かす為にわざわざ結界の中で訓練していたのかしら?アザゼル総督らしいわね。」
皆の声を聞きつつ、私は首から下がっている結晶を握り締めた。
「お願いガングニール……イッセーを守って……‼」
一誠side
「さあ、ライブを始めようぜ‼」
ー推奨BGM《勇槍 ガングニール》ー
アームドギアの槍を構えた俺は宗二へと向かって駆け出した。
「お前ごときが僕に勝てるわけがないだろッ‼」
そう言って、魔力弾をがむしゃらに飛ばしてくる。
今までは難しかったけどこの力となら‼
『Remote!』
槍を振るい、直撃する魔力弾を素早く判断し霧散させながら一気に進んでいく。
エルナが人工神器と聖遺物のコラボなら、俺は神器と聖遺物のユニゾンだ‼
「ッ!?何でだ‼僕の予測ならこの攻撃で倒れるか近づけないのどちらかの筈なのに!?」
「よく言うだろ、男子三日会わざれば刮目せよってな‼」
宗二の目の前まで接近し、槍を思いっきり突き出した。
『Boost!』
ガギンッ‼
しかし、それは倍加した右腕の鎧で上に弾かれた。
「チッ‼」
「アハハ‼一回倍加しただけでもう力負けかよ‼やっぱ「誰がこれで終わりって言った?」んな!?」
『Remote!』
倍加した力を解除して、その場で回転しながら硬質化したマントを翻して鎧を切り裂き、槍を右脇腹に叩きつけて吹き飛ばした。
「クソが‼僕の鎧にキズをつ「どこを見ている?」ガアァァァァァッ‼」
飛ばした先ではフェニックスが作っていた巨大火炎弾を宗二に命中させた。
「この隙に‼」
槍を宗二に向け、穂先を展開して砲門を覗かせる。その中でエネルギーをチャージしていき臨界になった瞬間、巨大なビームを発射した。
《HORIZON∞SPEAR》
「ウワアァァァァァァァァッ‼」
ビームに飲み込まれた宗二は壁まで吹き飛ばされた。
「まだ続くぞ‼」
追い討ちを掛けるようにフェニックスは炎の翼から火炎弾を大量に飛ばしていく。
やっぱ沢山魔力持ってる奴はいいな……俺のガングニールはエネルギーが自動で精製されているから切れる心配はないし身体強化もされるけど、精々中級レベルまでだし俺の魔力は変わらず超少ないし……
「ウガアァァァァァッ‼この雑魚どもが‼」
「「いや、そっちが雑魚だろ?」」
あれだけ自信満々で来ながら簡単に押されてるじゃねぇか。
「龍見一誠、アイツ本当に強いのか?言葉だけのホラ吹きにしか思えないんだが…」
「その認識で間違いない。」
俺一人だとかなり厳しいけど、味方がいるなら話しは別だ。暴走していなければアイツは戦闘経験が無さすぎるし力を過信しているから、こっちの数が多いと一人に対しての対応がかなり遅くなる。
「俺がこのまま接近戦をやるから…」
「なら、こちらは遠距離から援護しよう。」
俺は宗二に向けて走り出し、フェニックスが火炎弾を飛ばしていく。
「その程度の攻撃でッ‼」
宗二も魔力弾を飛ばして火炎弾を相殺していくが、俺への反応がやはり遅い。簡単に接近できた俺は槍で魔力弾を出している左腕を弾く。すると相殺出来なくなった炎弾が宗二に次々と命中していく。
「ウアッ‼」
『Boost!』
「セイヤッ‼」
『Remote!』
その怯んだところに俺は槍を振るったり突いたりして、ダメージを与えつつ倍加した力を解除していった。
「クゥ!?卑怯だぞ‼二人がかりなんて‼」
「何言ってんだ、お前?」
「貴様が乱入したお陰で、この勝負はバトルロイヤルになった。なら、一番面倒な相手を他と協力して倒すのも立派な作戦だ。」
恨み言なら、こうしてしまった自分の行動に言え‼
「そろそろ片付けるぞ、アイツ相手にこれ以上体力と魔力、時間を使うのは勿体なさ過ぎる。」
「同感だよ。なら、決めるぜ‼」
俺は槍をドリルのように回転させて、穂先に竜巻を作り出す。フェニックスも右手に高熱の炎を圧縮していた。
「ふざけんな‼終わるのはお前達だ‼」
そう言って、宗二の鎧に赤いラインが走り始めた。
暴走しようとしてるみたいだけどもう遅い‼
俺は槍を突き出し、竜巻を宗二へと飛ばした。
《LAST∞METEOR》
「喰らえッ‼」
フェニックスも高熱の炎を発射した。
すると、俺達の技が途中でぶつかって炎の竜巻になり宗二に襲い掛かった。
「な!?ウアァァァァァァァァァァァァッ‼」
それに飲み込まれた宗二は竜巻が消えると黒焦げになっており、光に包まれて転移していった。
『リアスの兵士1名リタイア。それと、この件について話があるからリアスは私の元に来なさい。』
魔王様のアナウンスを聞いた俺達は一息ついた。
「まったく、面倒な事しかしねえんだから…」
「しかし、この状態で試合を続けるのは面白くないな……魔王様、俺と龍見一誠に《フェニックスの涙》の使用を許可してもらえませんか?」
『使用を許可しよう、二人とも最高の試合を頼むよ?』
「わかりました。ほら、受け取れ。」
フェニックスから投げ渡された小瓶を受け取って体にかけたり飲んだりして体を完全に回復させた。
「助かった……これでまだまだ戦える。」
「回復が終わったのなら始めるぞ。」
「わかった。」
フィールドの中央からお互いに距離をとり、構えた。
『それじゃ改めて、試合開始‼』
その合図と同時に俺は駆け出し、フェニックスは火炎弾を飛ばしてきた。
「これぐらいなら……突き進むッ‼」
『Remote!』
槍を振るって霧散させたり、硬質化したマントで防ぎながら一気に近づき射程に入った瞬間に槍を思いっきり突き出した。
「それは予想できている‼」
しかし、素早く後ろに下がられて避けられてしまう。
「まだだッ‼」
直ぐ様穂先から砲門を展開させて、ビームを放つ。
《HORIZON∞SPEAR》
「うおッ!?」
この攻撃の速さに回避が追い付かなかったのか、フェニックスの右腕がビームに飲み込まれ消えていた。
「よしッ‼」
「良い攻撃だったが…」
そう言うと、炎が傷口から噴出して完全に回復した。
やっぱりそう簡単にはいかないか……
「メイル、アイツの回復能力を解除出来ないのか?」
『どうやら、遠距離攻撃では神器の能力が発動できないみたいです。』
「マジかよ…」
なら、物理攻撃で行くしかないか……
『ですが、うまく接近できて回復を解除出来たとしてもそれで止めをさせなかった場合、2度目はありませんよ?』
「だよなぁ~…」
俺の能力はさっきの戦闘で知られているかもしれないし、マントで攻撃を受け止めた時の衝撃はかなりのものだった。いまの俺でもそう何回も防ぐのは正直無理だ。
解除できても止めをさせなかったら、今以上の攻撃が俺を襲ってくる。そうなれば万事休すだ。つまり、一撃でフェニックスを攻略しなければならない…これなんてムリゲー?
「どうにかして2つとも解除する方法はないものかね?」
「考え事をする暇は与えんぞ‼」
「しまッ!?グアァァァァァッ‼」
『主‼』
考えに浸っていたせいで、フェニックスの攻撃に気づくのが遅れてしまい、巨大な火炎弾をモロに喰らってしまった。
「クソッ…‼」
体はまだ動くがうまく力が入らねぇ…‼
「油断大敵だな?」
「反論できない自分にムカつくぜ…‼」
この間にもフェニックスは両手に炎を圧縮していた。
あれを喰らったら確実に負ける‼
負けたら俺はまた失うのか?宗二の罠に掛かって両親を失ったみたいに……
そんなのは嫌だ‼これ以上大切なものを無くしたくない‼
アイツらまでいなくなったら俺は…‼
「俺もフェニックスの名を背負ってるのでな……終わりだ‼」
両手の炎を1つにして俺に飛ばしてきた。
「ウオォォォォォォォォォォォッ‼どわぁッ‼」
痛む体に鞭打って、地面を蹴って攻撃を回避するが近くに着弾し爆発に巻き込まれて、俺は吹き飛ばされた。
「イッつゥ‼ハア……ハア……何とか避けれたか…」
「あの状態でよく回避できたな?」
「俺は……負けられねぇんだ…‼」
「なに?」
「これ以上大切なものを無くさない為にも……負ける訳にはいかないんだ…‼」
「良い覚悟だ……だが、どうやって俺を倒す?」
確かに対抗策は未だに分からない。強力な火炎弾に炎を纏った回復がある以上勝ち目は………………炎?
「これだぁッ‼」
『主?もしや攻略法が?』
「ああ、でも今の状態だと厳しいかな…」
万全だったらできたかも知れないが、ボロボロの状態だと失敗する方が可能性が高い……
「だからメイル、“アレ”やるぞ。」
『ッ‼いけません‼あの技は無茶を通り越して無謀が過ぎます‼』
「それしかないんだ……頼む。」
『~~~~~~~~~~ッ‼後で彼女達に怒られるのは覚悟しておいてくださいね‼』
「分かってるさ。」
こりゃ、思いっきり泣かれた後で一撃づつもらうだろうなぁ……
でもやるしかねぇ‼
立ち上がった俺は槍を天に掲げる。
「?何をする気だ?」
「切り札を使うだけさ。」
「だったら、正面から打ち倒してやろう‼」
そう言って、フェニックスは構えたまま動きを止めた。
使わせてくれるってか?上等ッ‼
俺は胸に浮かぶ歌詞を口ずさむ。
命を賭ける歌、《絶唱》を‼
「Gatrandis babel ziggurat edenal」
「Emustolronzen fine el baral zizzl」
「Gatrandis babel ziggurat edenal」
「Emustolronzen fine el zizzl」
歌い終わった瞬間にとてつもない力が溢れてくるのと体が軋みをあげているのが分かる。
「メイルッ‼」
『はいッ‼』
「『一刀修羅』‼‼」
更に身体中のリミッターを解除して、魔力を全力使用する。
それによって今まで以上の力がみなぎっていた。
「な、なんだ‼それは!?」
これか?……そうだなぁ…………よし‼
「今命名、この技の名は……………《絶唱修羅》‼‼‼」
響side
ちょッ!?イッセーなにやってんの!?
「絶唱と一刀修羅を同時に使うなんて!?」
「「絶唱?一刀修羅?」」
「ゴメン‼説明は後でするから‼」
タケル君とアーシアさんはなんの事か分かってないみたい。
「あのトンチキがッ‼何考えてやがる‼」
「無茶や無謀で片付けていい技ではないな。」
「幾らなんでもやりすぎデス‼」
「…これじゃイッセー先輩の体がもたないよ!?」
「戻ってきたらO☆HA☆NA☆SIが必要みたいね…‼」
私も戻ってきたら絶対に殴ってやる‼
だから、必ず帰ってきて…‼
一誠side
『主の負担を考えると制限時間は15秒です。それ以上は体がもちません‼』
「充分だ‼」
ー推奨BGM《君ト云ウ音奏デ尽キルマデ》ー
俺は穂先を展開し、ビームを発射する。
《HORIZON∞SPEAR》
「何ッ‼」
それはフェニックスの足元に着弾して砂埃を巻き上げ、この間に俺は空に跳び上がった。
「チッ‼視界を奪うのが目的か‼」
そう言ってフェニックスが炎で砂埃を吹き飛ばすのが見えた。
わざわざ位置を教えてくれてありがとよッ‼
俺は手に持っていた槍を全力でフェニックスに向けて投擲する。
「クゥ!?」
しかし、それはフェニックスが作った巨大な火炎弾に止められた。
『残り7秒です‼』
「行くぜッ‼」
腰のブースターで加速していき槍の柄尻に跳び蹴りを決める。
メイルの解除能力は所有者が触れていないと発動できない。つまり、蹴りでもなんでも俺が触れてさえいれば……‼
『Remote!』
火炎弾の魔力結合を解除して壁がなくなったフェニックスへと突っ込み、脇腹を切り裂いた。
《COMET∞SPIKE》
「ウアッ‼」
『Remote!』
そのまま着地した俺は槍を支えにして立った。
『時間です。双方を解除します。』
「ッ‼ウアァァァァァァァァァァァァァァァッ!?」
解除された途端、身体中に激痛が走り血が沸騰するような感覚と頭に何かが這いずり廻るような不快感が俺を襲い、目からは血涙が流れている。
ダメだ……まだ倒れる訳には…………。
「見事な一撃だったぞ、龍見一誠。」
振り返らなくても分かる。フェニックスが平然と立っているのは……
でも、残念だったな。
「この程度の傷で俺は……!?グアァァァァァァッ‼」
彼の叫びを聞いて俺の考えていた事は合っていたんだと確信できた。
何とか首を動かして後ろを見ると、フェニックスが炎に包まれて苦しんでいた。
「き、貴様……いったい…何を…………した…?」
「……不思議だっ…た…………回復する………時……炎に…焼かれて……いるのに…………お前が…平気な………顔を………してい…たのが…」
それが攻略のヒントになった。
「だから……解除した…のさ………炎が…お前……を…傷つけ………ない…って………条件を…」
つまり、傷を治しながら自分の炎に焼かれて傷を負い、また炎で治して焼かれるっていう無限ループになったのさ。
「まさか………自分の炎に………焼かれる……日が………来るとは…」
そういえば調と特撮を観ていた時にこんなシーンで使えそうなセリフがあったな。確か……
「お前に………フィナーレは……ない……」
そして、フェニックスは光に包まれ消えていった。
『ライザー君のリタイアを確認した。この勝負、龍見一誠君の勝利だ。』
「へへっ…………やったぜ……………………ゴボォッ‼」
アナウンスを聞いた俺は、血を吐いて倒れた。
いかがでしたか?
やれるだけの事はやってみました。
楽しんでもらえたのなら嬉しいです。
ちなみに《HORIZON∞SPEAR》の真ん中が∞なのはガングニールの色が白だから奏ベースにしたからです。
次回『試合終わって』
では、次を楽しみにしていてください。