最弱の一誠と歌姫達   作:疾風の警備員

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コラボ編最終話になります。

今回はコラボの話がなければ考えなかった事をやっています。

それではどうぞ‼


またいつか

タケルside

 

慶吾の最後を見届けた俺は変身を解除して、イッセーとアリアの所に戻った。

 

「慶吾は?」

 

「逝っちまったよ。最後に意味深な言葉を遺してな。」

 

「そうですか…」

 

俺の言葉にイッセーとアリアは少し複雑そうな顔になった。

 

「取り合えず、2人とも変身解いたら?」

 

「だな……。」(グラ…)

 

変身を解いた瞬間、イッセーがいきなり倒れた。

 

「おい、イッセー‼どうしたんだよ‼しっかり「スゥ……スゥ……」ね、寝てる?」

 

「どうやら、サバイブを使ったせいで体力を著しく消耗したみたいですね?」

 

「驚かせるなよ…」

 

1度死にかけてる奴が復活してから倒れるって、寿命が縮むわ。

 

「イッセーはこのまま俺が運んで行くから、アリアは皆に戦いが終わったことを知らせに行ってくれないか?」

 

「わかりました。」

 

アリアが響さん達の方に走って行くのを見ながら、イッセーに肩を貸す様にして歩いていく。

 

「ったく……いつも無茶ばかりしやがって…」

 

俺達を守るためだろうが、敵の攻撃を喰らいながら突っ込むなんて……

 

「俺も……もっと強くなってやる…お前に無茶させない為にもな。」

 

そう決意を固めて、俺も皆の所に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

響side

 

少し前に意識が戻った私達はアリアちゃんからの知らせを受けて心底ホッとしていた。

 

これでやっと戦いが終わったんだ……

 

それから少ししてタケル君がイッセーを連れて戻ってきた。

 

「イッセー‼タケル君‼」

 

「ワリィ、静かにしてくれ。コイツ寝てるからさ。」

 

「あ、ゴメン‼」

 

イッセーの顔を見ると、気持ち良さそうに眠っていた。

 

その顔を見てたら、自然と涙が溢れてきた。

 

「ホントに……良かった……戻って来てくれて…」

 

「だよな……そんで戻ってきてすぐに無茶するし…」

 

「まったくだな。」

 

「アタシ達の心配なんてどこ吹く風みてぇに無視しやがるし…」

 

「…でも、それがイッセー先輩。」

 

「そうじゃなかったら、偽者確定デス。」

 

「さて、皆で帰りましょうか。」

 

「うん、帰ろう。」

 

私達がタケル君の家に行くと、アザゼルさんとキャロルさん、アーシアちゃんが出迎えてくれた。

 

「おーおー、全員ボロボロだな?」

 

「まったく、心配ばかり掛けてくれる子達だ。」

 

「皆さん‼ご無事で良がっだでずよ~‼」

 

色々と感極まったのか、アーシアちゃんが泣きながら私に抱きついた。

 

「ちょっ‼アーシアちゃん‼痛い痛い‼抱きつかないで~‼」

 

王の炎で全身の至るところに火傷があるから、スッゴい痛い~‼

 

「取り合えずアーシア、先ずは全員を癒してやれ。」

 

「グズ……は、ハイ‼」

 

その後は、アーシアちゃんがイッセーを除く全員を癒してくれた。

 

そして、イッセーを寝かせた部屋から彼を診断していたキャロルさんが出てくる。

 

「キャロル、イッセーの様子はどうだ?」

 

「今の所は体力の消耗ぐらいと、身体中の骨のヒビくらいだ、車イスなら日常生活は出来るだろうな。だがその体力の消耗が激しすぎるから今日は目を覚まさないだろう。」

 

「そうか……ま、無事だったからそれくらいなら良しとするか‼ところでアリア、アイツは仮面ライダーになったそうだがどういうの何だ?」

 

イッセーの容態を聞いて安心したのか、アザゼルさんが興味津々でアリアちゃんに聞いてきた。

 

「ああ、それは『それなら私も同席させて貰います。』へ?」

 

アリアちゃんが説明しようとしたら、メイルさんの声が聞こえてきて隣の扉を開けると、イッセーの身体から光の球体が出てきて人間の形を作り上げ、光が収まるとそこには水色の瞳に金髪をツインテールにまとめ頭の左側に水色のリボンを付け、水色のワンピースに所々金色の鎧を身に付け、金色の剣【解放龍の剣】を腰に下げた女の子がいた。

 

「ふう…人間態になるのは始めてですが、上手くいきましたね。」

 

「…………………………誰?」

 

私がポツリと呟いた言葉に全員が頷いた。

 

「あ、皆様に姿を見せるのは始めてでしたね。私はこの剣【解放龍の剣(リモート・エッジ)】に封印されている存在、【解放龍(フリーダム・ドラゴン)】のメイルと申します。」

 

『『『『『『え?えぇ~~‼‼』』』』』』

 

その子の発言に私達は驚愕した。

 

嘘ッ!?メイルさん、神器から出られたの!?

 

「皆様が驚くのも分かりますが、これは主がライダーになったからだと…」

 

「イッセーがライダーになったから?」

 

それがどうして外に出られるのと関係があるんだろう?

 

「イッセーさんが使うライダーシステムは、モンスターと契約することでその力を発揮します。そして契約したモンスターの力を使ったり召喚する事ができるので、そのせいではないかと。」

 

「なるほど、召喚する機能の影響が普段でも働くようになったのか。」

 

「ただ、カードによる召喚でないかぎり、人間態が限界みたいですけど…………あの忌々しいクソ神め…‼」

 

今、さりげなく神を罵倒した? ……って普通に飛んでただけなのに封印されたらそりゃ怒るか。

 

私も…教会とか天界の人達は好きじゃないし。

 

「んで、今の強さはどれくらいなんだ?」

 

「私も中級とはいえドラゴンです。このような身でも上級の悪魔にはひけをとらないつもりです。」

 

「そんくらいありゃ充分だ。」

 

「それに、イッセーさんにはそれ以外にもBlackとBlack RX、ウルトラマンゼロの力も授けてあります。後、特殊なカードが数枚といった位です。」

 

「アイツもスゲェもん貰っちまったみたいだな…」

 

タケル君の呟きに私は同意した。

 

なんか……イッセー強化され過ぎじゃないかな?

 

「だが、このカードはしばらく俺が預かっておく。」

 

そう言ってアザゼルさんは、【Survive】のカードをデッキから引き抜いた。

 

「異常な体力の消耗に骨のヒビ……アイツがコレを使うにはまだ早すぎる。もう少し鍛えてからだな。」

 

「私もそう思います。使うのを薦めた私が言うのはおかしいですが、今の主が使い続けるといずれ身体に悪影響が出てきます。」

 

そうか、今のイッセーの状態はそのカードが原因だったんだ……

 

「さて、戦いの話しはこれまでにして……アリアはどうするんだ?ここでの目的は果たしたんだろ?」

 

「えっと…その事なんですが…」

 

タケル君がアリアちゃんにそう聞くと、少し残念そうな顔になった。

 

「あまり長くはいられません。私は異世界の存在ですから……目的を達成した今、遅くても3日後までに戻らないと世界の異物として排除される可能性があります。」

 

「…そうなんだ…」

 

「少し寂しいデスね…」

 

「仕方ないわ、彼女は住む世界が違うのだから。」

 

アリアちゃんの言葉に調ちゃんと切歌ちゃんが残念そうな顔をして、そんな2人の頭をマリアさんが優しく撫でる。

 

「でも、逆に2日半くらいまでは大丈夫って事なんだよね?」

 

「え?はい、そうですが…」

 

「だったら明日は皆でお出かけしない?せっかく来たのに戦いの思い出だけなんてつまらないしね?」

 

「うん‼そうだね‼明日ならイッセーも目を覚ますしね‼」

 

そこで未来が出した提案に私は賛成した。

 

最後くらい楽しい思いをしても、誰も文句なんか言わないだろうし。

 

「では、私達は1度失礼します。魔王様に報告や彼女達の引き渡しをしなければなりませんので。ですが見送りをするときは教えてください。私達も駆けつけますので。」

 

そう言って、多少面倒そうな顔をしてソーナ会長達は帰っていった。

 

「私とみくるも1度彼の所に行くわ。」

 

「アイツ、ほおっておくと猿と一緒にラーメンしか食べないからね。そうならないようにごはん作らないと…」

 

みくるさん達も、仲間の(食生活が)心配の為に戻った。

 

「お前達も1度帰って休め。明日か明後日に遊ぶなら今のうちから体力を回復させとけ。」

 

『『『『は~い。』』』』

 

「タケル、悪いがうちのバカ息子をここで休ませてやってくれないか?」

 

「お世話は私が致しますので。」

 

「ならメイル、イッセーが起きたらこう伝えてくれ。」

 

「………………………………承りました。」

 

「俺達は別に良いですよ。なあ、玲奈?」

 

「はい。」

 

イッセーとメイルさんはこのままタケル君の家で休ませる事になり、家に帰った私は布団に倒れるとそのまま眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

一誠side

 

「…………んぅ……あれ?……俺…何で…………痛ッ‼」

 

いつの間にか布団にいた俺は、身体を起こそうとして激痛が走り呻いた。

 

俺は確か王との戦いが終わった後、そのまま倒れたんだっけ?

 

「お目覚めですか?主。」

 

そこに聞き慣れた声で、しかし見掛けない女の子がいた。

 

「……………………………………誰?」

 

「昨日の響さんと同じ反応ですね…私です、メイルです。」

 

「……………………………………………………なんだ幻覚か。」

 

この状況をそう判断して、俺はもう一度寝ることにした。

 

「ちょっ!?幻覚じゃないです‼現実ですからッ‼」

 

「まだ疲れてんのかなぁ、幻覚を見るなんて…」

 

「だから幻覚じゃありませんってばぁッ‼」

 

うるせぇ‼今まで神器に封印されていた(ドラゴン)が、突然出てきて女の子の姿になっていたら、誰だってそう思うわッ‼

 

「取り合えず、お前はメイルでいいんだよな?」

 

「さっきからそう言ってるじゃないですかぁ~‼」

 

「ああ、悪かったって。」

 

泣きそうなメイルを慰める為に、痛む身体に鞭打って取り合えず頭を撫でた。

 

「ふにゅう~♪」

 

そしたら、今度は笑顔でその感触を味わっていた。

 

この瞬間、ちょっと萌えたのは内緒だ。

 

「フムフム、主はこのようなシーンに萌えると…」

 

「地の文を読んでんじゃねぇ。」

 

そんな漫才をメイルとやっていたら部屋の扉が開いてタケルが入ってきた。

 

「起きた瞬間から何やってんだお前達は…」

 

「タケルか……取り合えずアーシア呼んでくれないか?身体中が痛くて…」

 

「それなら、メイルさんに聞いてみな?」

 

何故そこでメイル?

 

「主、その事でアザゼルから言伝てを預かっています。」

 

「オッチャンから?」

 

なんだろう……嫌な予感しかしない。

 

「こほん……『このバカ息子が‼無茶ばっかりやってんじゃない‼罰として今日1日はその痛みを味わっておけ。アーシアにも治療するなと言ってあるし、お前の隠し持ってる【フェニックスの涙】も全部預かってある。それで少しは反省しとけ。』……だそうです。」

 

「Oh my god‼」

 

なんてこったい‼今日1日この状態かよ!?

 

「あ、車イスを使うのはOKなので今持ってきます。」

 

そう言って、メイルは一旦部屋を出た。

 

「つーか、何でこんなに身体が痛いんだ?」

 

「サバイブを使った影響だってさ、それを使うのに身体が追い付いてないらしい。このまま使い続けると身体壊すからアザゼルさんがカードを預かっていったよ。」

 

「そういう事か…」

 

「因みに身体が痛いのは、全身の骨に小さいけど無数にヒビが入っているからだと。」

 

「想像以上に酷かった!?」

 

え?俺またそんなにボロボロなの?

 

「お待たせしました。」

 

そこにメイルが車イスを持ってやって来た。

 

その時、ある考えが浮かんだ。

 

「そうだ‼メイ「致しません。」まだ途中ッ!?」

 

「どうせ、神器の能力で痛みを解除しようと考えたのでしょう?」

 

「わあ、ばれて~ら…」

 

「それでは反省になりませんので、ここは心を鬼にさせていただきます。」

 

チクショウッ‼俺の味方がいねぇ‼

 

「ほら、飯出来たって呼びに来たんだ。行くぞ。」

 

タケルとメイルに車イスに乗せられ、リビングに行くとご飯に味噌汁、鮭の切り身に漬物といった和の朝食が出来ていた。

 

「あ‼龍見さん‼目が覚めたんですね!?」

 

そこで、玲奈ちゃんが車イスに乗った俺に気づいた。

 

「ゴメンね、心配させちゃったみたいで。」

 

「そんな事ないです‼龍見さんが私とお兄ちゃんを庇ってくれなかったら今頃……だからゴメンなさい‼」

 

そう言って、玲奈ちゃんが頭を下げた。

 

「気にしなくていいよ、あれは俺がしたくてした行動なんだから……それよりあの時、思いっきり突き飛ばしちゃったけど怪我とかなかった?」

 

「え?はい…」

 

「なら良かったよ。」

 

「……えっと、それだけですか?」

 

「何が?」

 

俺、何かおかしな事言ったか?

 

「いえ、おかしい所はなかったと思いますが…」

 

「何気に心を読んでんじゃない‼」

 

メイルのメタな言葉にすぐに突っ込む。

 

「いえ、もっと怒られるんじゃないかと…」

 

「ああ、家族が危険な目に合っていたら誰だってああいう行動を取るものさ。俺もよくやって怒られてるし…メイル、彼女の所まで。」

 

「わかりました。」

 

メイルに頼んで彼女の前まで移動させてもらう。

 

「俺は君の行動を叱るつもりはないよ。だから、もう自分を責めなくていいんだ。」

 

「え?」

 

「そんな顔をするまで、自分を責めていたんだな……もう泣かなくていい。」

 

玲奈ちゃんは自分の顔に手を持っていって、始めて泣いてるのに気づいたのか一気に涙が溢れだした。

 

「だッて…私があそこで出てこなかったら……龍見さんが…………死にかける事なんて………なかったのかもしれないって…考えたら…‼」

 

「玲奈…」

 

玲奈ちゃんの言葉を聞いていたタケルも心苦しそうな顔になる。

 

「いや、あの時は君が出てこなくてもタケルが動けなかったから結果は変わらなかった。でも、俺は今ここにいる。こうやってボロボロだけど生きている。だからもう気にしなくていい。」

 

「だけど…‼」

 

「だったら………今度、青椒肉絲の作り方教えてくれ。」

 

「へ?」

 

「あれは美味しかったから是非とも再現してみたくなった‼だからそれでどう?」

 

「…………………………プッ‼アハハハハハハハッ‼」

 

しばらく呆然としたあと、玲奈ちゃんは笑いだした。

 

「わかりました‼それで良ければ‼」

 

「オシ‼商談成立ってね?」

 

「はい、約束の炒飯の作り方も忘れないでくださいね?」

 

「了解‼」

 

これでもう大丈夫かな?

 

「それじゃ、飯にしようぜ‼腹減ったよ。」

 

「はい‼そうしましょう‼」

 

こうして俺達は食事をして、オッチャンから冥界に来いと連絡があるまで、のんびりと過ごした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タケルside

 

アザゼルさんに呼ばれ、玲奈も連れた4人で行くとそこにはアリアと響さん達にアレックスさんまでもが揃っていた。そこで起きているイッセーに響さんに未来さん、調ちゃんに切歌ちゃんと小猫ちゃんにアーシアさんが抱きついて激痛に呻いていたのは見ていて面白かった。

 

「お、これで全員だな。」

 

「それで、ここで何をやるんですか?」

 

「なに、アリアはいろんな戦士になれるって聞いてな?せっかくだからいくつか武装や姿を見せてもらおうと思ってよ。」

 

「場合によっては、オレと旦那様で再現してみるつもりだ。」

 

「僕は一応止めたんですけど…」

 

「力及ばず……か…」

 

「はいぃぃ…」

 

落胆する彼女の周りをデータウエポン達が漂って慰めている。

 

まあ…堕天使の最強夫婦らしいし……エルナ一人じゃ止められねぇか。

 

「では、先ずはコレなんてどうですか?」

 

そう言ってアリアは、ガトリングガンのような物を出してアレックスさんに持たせた。

 

「これは『ギガストリーマー』と言って、ウィンスペクターと言う作品の最強ツールなんです」

 

「へぇ【ダダダダダダダダダダダッ‼】うおッ‼‼」

 

そしてアレックスさんがアリアが注意している最中に引き金を引いてしまい、撃たれた地面は大きな穴だらけになった。

 

ギガストリーマーの威力に驚いた俺達であったが、それ以上にアリアが口をあけて唖然としていた。

 

アレックスさんは平気でギガストリーマーを運用していたのだが、流石におかしいと思ったのか撃つのを止めた。

 

「うむ。すばらし「何で平気なんですか‼」むう?」

 

「ギガストリーマーは反動圧力が普通に『20G』もでる一般人には危険物なんですよ‼しかも、長時間使用状態なら『25G』は軽く出るほどの存在なんですよ‼何で平気なんですか‼」

 

アリアが驚いていたが、それ以上に俺達も驚いてた。

 

反動圧力の大きさの凄まじさがあるにも拘らず、撃った本人は一歩もその場から動いていなかったからだ。

 

「お、おいちょっと待って!?反動圧力が20Gだと‼普通の人間が撃てるはずないだろ!?」

 

流石のアザゼルさんも驚いていたが、アリアの説明も続いた。

 

「本来はクラステクターか、ソリッドスーツのヘビータイプって言う特殊強化スーツを着込んで放つものなんです。それでも、その装着した存在達も、1・2日は完全にマスターするのに時間がかかったんですよ?それなのに……」

 

「うむ。確かに凄まじかったが、日頃から鍛えあげられたこの芸術的肉体を持つ我輩には、意味が無かったようだな。」

 

「「「「「(完全にバグキャラだ(だよ)……)」」」」」

 

全員の心が一致した瞬間でもあった。

 

因みにであるが、アリアがこんな危険な品物を一番最初にしたのは意味があり、見た目はこんな変な形をしていても、反動圧力や、威力に関してはあり得ないという事を説明する為で、他にも色々とアリアから銃火器や剣などを見せてもらったアザゼルさんとキャロルさんは、思い切り発明に従事してしまう嵌めになってしまったが……

 

 

 

次の日は、昨日アザゼルさん達の発明欲の暴走で潰れてしまったので、行けなかったお出かけとなった。因みにイッセーはお仕置きが終わったのでアーシアさんに回復してもらい、擬人化したメイルさんと手を繋いで歩いている。何故なら……

 

「【お兄ちゃん】‼あれは何ですか!?向こうは何ですか!?」

 

「いい加減落ち着け‼【ゆめ】‼」

 

こんな感じであらゆる物事に興味津々で突撃しようとするメイルさんを抑える為である。どうやら生身の身体で動けるようになったのが嬉しいらしい。

 

後、呼び方についてだがメイルさんの【主】呼びはどう考えても世間に誤解を招くものなので、どうするか話したらメイルさん本人(本龍?)が【お兄ちゃん】が良いと言って、イッセーが却下していたが最終的にそれで決定した。

 

メイルさんの方も人間態の時の名前が欲しいと言い、過去に【虹の下を飛び回るのが夢】と言っていたらしく、そこから取り【虹野 ゆめ】になった。

 

「さて、どこに行こうか?」

 

「そうだねぇ…」

 

そう思って皆で歩いていたら、ある洋服店で女性陣が止まった。

 

その店に気づいたアリアが逃げようとしたが…

 

「どこいくの?アリアちゃん。」

 

「へッ!?いや、あの…‼」

 

いつの間にか後ろに回った響さんに捕まっていた。

 

「みんな~、この店に入ろうか。あ、イッセー達男の子は外で待っててね?」

 

「「了~解。」」

 

そのままアリアは響さんによって洋服店……いや、【コスプレショップ】に引き摺られていく。

 

「さて、どんな服が似合うかな?」

 

「「やっぱり犬耳の姫様の服(デス)‼」」

 

「女の子だらけの島の何でも屋の子もいいんじゃないかしら?」

 

「…私は民間警備会社の社長がいいと思うが…」

 

「アタシは桜の島の予知夢の子だな。」

 

「え~?やっぱり魔法つかいだよ。」

 

「骨董品屋の若女将なんてどうでしょう?」

 

「じゃあ、全部やっちゃおうか‼」

 

「「「「「「オオーッ‼」」」」」」

 

「え!?ちょっ‼待ってください‼それだけは……アーレー!?」

 

ものの見事に中の人ネタだな……

 

アリアは必死の抵抗をしたが逃げられずお店にドナドナされた。

 

「「「南無…」」」

 

中に入れない俺とイッセー、この場に残ったメイルさんはアリアに合掌した。

 

それから3時間後に未来が出てきて、俺達も中に入ってほしいと言われたのだ。流石に残っていた俺達も当初は断ろうと思ったのだが、アリアが頼んでいると言われたのだ。

流石の俺達もその言葉に驚いたが、頼んでいるのがアリアなのもあり、俺達は響達がいる場所に移動した。

ちなみにであるが、ここに入る途中で玲奈と出会い、玲奈も一緒に入って行く事になった。

 

 

アリア達がいた場所は、背後に何処かの神社と桜並木をモチーフにした絵が描かれている場所で、アリアはその絵を懐かしそうに見ていた。

 

「これって、確か幻想郷っていう場所にある博麗神社の絵ですね。」

 

「玲奈、この絵の場所が分かるのか?」

 

「うん。友達がやっているシューティング系のゲームの世界にある架空の神社なの。でも、何で?」

 

玲奈が不思議そうにしていたら、アリアが俺達のほうに顔を向けてきた。

 

「私が『本当に帰りたい場所』だからですよ。私は、別世界に存在するある世界で、この幻想郷に入ってしまった人間であり、幻想郷で生きていくと決めた人間なんです。まぁ今はとある理由で産まれた世界にいるんですけど……」

 

流石の発言に俺達も驚いたのだが、アリアは同時にこの絵が自分が知っている場所の風景と似ていた為、ここで皆と一緒に記念撮影をしたいと言ったのだ。

 

俺達もそれを了承したのだが、ただで記念撮影をするのはあれなので、全員でコスプレをする事になった。

ちなみにであるが、この幻想郷という世界とはまったく関係ないような衣装で全員写っていたが、アリアから幻想郷は『全てを受け入れるこの世で最も美しく、残酷な世界』と言われたのもあり、個人個人の衣装で記念撮影となった。

 

ちなみにであるが、アリア自身も幻想郷に入った時に、今回と似た事案がおきたらしく、そのことが原因でこういう風なコスプレはある意味慣れているらしい。

撮影した写真は、アリアは携帯等の記録端末を持っていなかったので、現像してもらった写真を、ここで売っていた小さな写真入れに入れ、嬉しそうにしていた。

 

ただし、帰ってここで写した写真をアザゼルさん達や他人に見せるのはアリアから禁止されたのだが、どうしても無理に見ようとしたアザゼルさんにアリアがブチキレた。

 

「………………その写真を見ようだなんて考えているなら、こちらも考えがありますよ?」

 

『なんだ?オレの出番か?』

 

そんな彼女の雰囲気に引き寄せられたかのように、赤と黒で彩られ黄色い目を持つ、デフォルメされたコウモリが現れ………………ってソイツは!?

 

「へ?……お、おい、アリア……ちゃん?」

 

「アザゼルさん………………絶滅せよ…‼」

 

『喜べ‼絶滅タイムだ‼ガブリッ‼』

 

「総員退避ぃーーーーーー‼‼」

 

その後のアリアの暴走は、アザゼルさんだけでなく、俺達まで被害を受けそうだったので、闘魂ブーストと光龍ガングニールフォームになった俺とイッセーの連続ライダーキックと、玲奈のオメガブラストの30連射でなんとか止まった。……………………10回ぐらい死にかけたけど……

 

その後アザゼルさんは奥さんからお叱りを受けて、俺達が不憫だと思うほど暗くなっていた。

 

 

 

 

それから色々とあって、アリアの帰る時になり、彼女の頼みで駒王町にある小高い丘の上にいた。

 

「そろそろお別れ……か…」

 

「色々とご迷惑を御掛けしました。」

 

「誰もそんな事気にしてないさ。向こうでも元気でやれよ。」

 

「…せっかくヒーロー仲間が増えたのに…」

 

「帰っちゃうのはやっぱり寂しいデスよ。」

 

「ほら、我が儘言わないの。アリアにも向こうでやることがあるんだから。」

 

調ちゃんと切歌ちゃんは寂しそうだが、排除されるのを避けるにはこれしかないんだから仕方ない。

 

「アリアちゃん、向こうでも頑張ってね‼」

 

「貴殿の健闘を祈っているぞ。」

 

「ま、お前なら大丈夫そうだけどな。」

 

「もし、また来れたら何時でも寄ってね。」

 

「はい、その時は是非‼」

 

未来さんの言葉にアリアは笑顔でそう返す。

 

俺達の後ろではアザゼルさんとキャロルさん、木場に塔城さん、シトリー眷属やみくるさん、美月さんに玲奈もいて笑顔でそれを見ている。

 

そちらにも挨拶に向かっていき、アザゼルさんの所でなにやら真剣な顔つきで話をし、途中から映像通信でサーゼクスさんに繋いで話しているのが見えた。

 

それが終わると、今度はイッセーの所に来た。

 

「アリア、君には本当に助けられたな。こんな力まで貰っちまったし。」

 

「私も感謝しています。こうして自由に動ける様になれましたから。」

 

「気にしないでください。それが私のできる事だったんですから。それからタケルさん、あなたにこれを。」

 

イッセーとメイルさんの感謝の言葉にアリアはそう言った後、俺に真っ白な状態の形が微妙に違うでっかい眼魂と此方を睨んでいる目をした青紫の禍々しい眼魂を渡してきた。

 

「これは?」

 

「おっきい眼魂ですね。もう1つは凄まじい力を感じます…………あれ?上の絵柄が描かれてない?」

 

その2つを見たエルナは不思議がっていたが、俺には何故かそれらが頼もしく見えた。

 

「白い方は英雄の方達が関係しています。もう1つの眼魂【ディープ眼魂】共々、時が来たら貴方の力になってくれる筈です。」

 

「いいのか?君の使うべきアイテムなんじゃ…」

 

「ディープ眼魂は私も持っていますし、白い方は私が使おうとしたら何故か動けないですし、無理に使おうとすると寿命が縮むらしくて……でも、タケルさんなら使いこなせる筈です。」

 

「…………わかった、ありがたく貰うよ。」

 

「はい…………あれ?」

 

その時、アリアの中から32個のライダー眼魂が出てきて、俺の周りを漂ったあと地面に着地した。

 

「何でライダー眼魂が…」

 

「どうやらタケルさん達の力になりたいみたいですね。」

 

「そしたら、お前の力が…」

 

「いえ、私の中に彼らの力を感じていますので、おそらくそちらが分身みたいなものだと思います。力は変わらないですけど。」

 

「本当に俺に力を貸してくれるんですか?」

 

そう聞いたら、まるで頷くかの様に眼魂が動いた。

 

「先輩達……ありがとうございます。」

 

この人達の魂に恥じない様にならないとな……

 

「では、お別れの前に私から皆さんにプレゼントがあるので、私の前に集まって目を瞑ってください。」

 

『『『『『?』』』』』

 

何をするのか分からないけど、俺達は彼女の前に行き目を閉じた。

 

それから数秒間待って……

 

『もう開けて大丈夫です。』

 

そう言われて目を開けたら…………目の前に【地球】が見えた。

 

『どうですか?月から見た地球は?』

 

どうやら俺達はウルトラマンゼロに変身したアリアの手の上にいて、バリアで守られているようだ。

 

「ほう、こんな光景をキャロルと見られるなら長生きも悪くねぇな。」

 

「ああ、オレもそう思うよ……旦那様。」

 

アザゼルさんはキャロルさんを抱き寄せながら、2人で景色を見ている。

 

「これは……見事なものですね…」

 

「いえ‼自分は会長の方が…………その、あの……ですね…‼」

 

「はぁ……匙、しっかりしなさい。」

 

匙は会長と良い雰囲気になりたいみたいだけど、肝心なところでヘタレになり、副会長に呆れられてる。

 

「うぅ~‼こんなのがあるなら、彼と来ればよかった~‼こういう時まで探し物をしなくても~‼」

 

「仕方ないでしょ?“アレ”はとても重要なものなんだから…」

 

「でもでも~ッ‼」

 

「はいはい、今回は諦めなさい。」

 

美月さんは荒れてるみくるさんを宥めていた。この前から言ってる“彼”って誰なんだろう?

 

「綺麗ですね~。」

 

「ん?エルナか、そうだな。」

 

隣に来ていたエルナの言葉にそう返す。そういえば、エルナにも色々と心配掛けたっけ?

 

「今回は色々と悪かったな。心配ばかり掛けて。」

 

「本当ですよ。あの時はタケルさんが消えちゃうんじゃないかとハラハラしてたんですから。」

 

「俺そんなに落ち込んでた?」

 

「ええ。」

 

そんな風に見えてたのか……あの時の俺は。

 

だったら何かお詫びを考えないとな……つってもこれしか浮かばねぇや。

 

「ならその時のお詫びに、今度の休みどっか遊びに行くか?」

 

「え!?そ、それは…………ふ、ふふふ2人きりで……ですか…‼」

 

「一応そのつもりだけど?やっぱ男と2人きりってのはいや「いえ‼是非行きましょう‼」お、おう…」

 

こんな感じで俺は彼女と出掛ける約束をした。

 

後ろから「お兄ちゃん、大胆‼」とか「エルナさん、頑張れ‼」なんて聞こえてくるのはなんでだ?ただ、出掛けるだけなのに。

 

『そろそろ戻りますね。』

 

地球に戻り、ゼロの手の上から降りた俺達はゼロの方を向いた。

 

「最後に良いもの見させてもらったよ。」

 

『私も皆さんの絆の力を見させてもらいました。もし、これから先どんな困難が待っていてもその優しさを忘れないでくださいね。弱い人達を労り、互いに助け合って、どんな存在とも仲良くなれるという思いを失わないでください。例えその思いがどれだけ裏切られても。それが、私が皆さんに託す願いです。』

 

「ああ、分かったよ‼」

 

『では、皆さん……さようなら‼』

 

そう言って、ウルティメイトイージスを装備した彼女は、時空を跳躍して消えていった。

 

「誰とでも仲良くなれる……か…」

 

その言葉にあることが浮かんだ俺は、ムサシ眼魂を手に持った。

 

「それなら、この英雄達とも仲良く出来るかもな。」

 

そうしたら、ムサシ眼魂が赤い光を発した。

 

「へ?…………うおッ‼」

 

そのまま俺は中に吸い込まれた。

 

気がつくと、俺は道場のような部屋にいて目の前には赤の羽織に2本の剣を肩から下げ、刀の持ち手が髷になり銀のはちまきを巻いたようなフードの中から赤い眼を覗かせている黒い身体の存在がいた。

 

『此度の戦い、友のために良く戦った‼』

 

「もしかして……宮本武蔵?」

 

『いかにも‼拙者が剣豪、宮本武蔵である。』

 

どうやら俺は眼魂の中にいるみたいだ。

 

こんな機会は滅多にない……なら‼

 

「頼む、ムサシ‼俺はアイツを……仲間を守れるようになりたい‼だから……これからも俺に力を貸してくれ‼」

 

俺はその場で土下座をしながらそう頼んだ。

 

『面を上げろタケル。解っておる、及ばずながらこの武蔵、これからもお主の力になることを約束しよう。』

 

「あ、ありがとうございます‼」

 

『だがお主に協力的でない英雄もいる……だからタケルよ‼なにがあろうと決して折れる事のない心を持つのだぞ‼』

 

「はい‼」

 

当たり前だ‼この思いは何があろうと折られてたまるか‼

 

『さて、外でおなごが心配しているようだ。もう戻るといい。』

 

そして、武蔵が再び光を放ち、それが終わると俺はさっきの場所に立っていた。

 

「タケルさん‼大丈夫ですか!?」

 

隣にはエルナがいて、心配そうに俺を見ていた。

 

「あれ?俺はどうして…」

 

「いきなり立ったまま気を失ってたんです。何があったんですか?」

 

「ああ、ムサシと会話していたんだ。」

 

「ムサシと…?」

 

「うん、決して折れぬ心を持てだってさ。」

 

「折れない心ですか……格好いいですね。」

 

「さすが英雄ってところだな。」

 

「お~い‼2人とも‼置いてくぞ~‼」

 

少し離れた所でイッセーが俺達を呼んでいた。

 

「行くか。」

 

「はい。」

 

俺とエルナは並んで歩き出した。仲間の元へ。

 

 

 

 

 

アリアside

 

元の世界に戻った私が時間を確認すると、飛ばされた日から数分くらいしか経っていなかった。

 

「次元跳躍の影響でしょうか?何日も向こうにいたから怒られないだけマシかもですね。」

 

そして私は空を見上げた。そこには無限に広がる青空があった。

 

「タケルさん、イッセーさん、皆さんの未来に無限の可能性があらんことを。」

 

そして同時に、今回の首謀者であり、犠牲者でもあった京極慶吾のことだった。

何故彼があんな事をしたのかは調べておいた。同時に、とんでもない事実も分かったが、それはアザゼルさん経由で報告しておいたので、大丈夫だろう。

 

「京極慶吾、汝(なんじ)の魂に幸(さわ)いあれ。」

 

そう思いつつ、私はこの世界にいる仲間の元に帰って行った。いつか私の帰りを待っている『大切な家族の下』に帰る為に、私はこの世界でなすべき事をなす為に。

 

そして、あの記念写真は私の大切な宝物なのだから……

 




いかがでしたか?

宗二達の判決は次回に書きます。

メイルの擬人化は思い付いてもいなかったのですが、この度外に出られる事になりました‼

外見は名前を検索してくだされば出てくるキャラで、普段は鎧と剣を仕舞って、水色のワンピース姿です。

場合によっては彼女単独の話を書くかもです。

まぁ、しばらくは本編中心で番外的な話は三勢力会談後にします。

では、次回からエクスカリバー編になりますので、お楽しみに。
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