最弱の一誠と歌姫達   作:疾風の警備員

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どうも、疾風の警備員です。

遅くなってスミマセン‼中々の難産でしたが、ようやく完成いたしました‼

そしてこの小説も祝一周年となりました‼

上手くなってるか、分かりませんができればこれからもこの【最弱の一誠と歌姫達】をヨロシクお願いします‼


異界の訪問者

タケルside

 

イッセーを担いでアザゼルさん達の元に向かっていたら、さっき倒された兵藤達が黒い鎧を纏って立ち上がっていた。

 

「おいおい……何が起きてんだよ…‼」

 

しかもあの二人にまで鎧を纏わせるなよ!?メンドくささ倍増してんじゃねぇか‼

 

しかも、俺はさっきの戦いで力を使い果たしてこれ以上の戦闘は無理だし、イッセーにいたっては前回のサバイブ変身時と似たダメージに加えて左腕が複雑骨折の重症だ。今、奴等に襲われたら…‼

 

そう思っていたら、兵藤達の顔が俺達の方を向き、目の部分を赤く輝かせた。

 

ヤバッ!?急がねぇと‼

 

イッセーを担ぎ直して急いで運ぶ。アザゼルさんがいる場所まではもうすぐだが奴等の方が近い。間に合うかと言われれば正直微妙だ。

 

そして予想してた通り、奴等は翼や背中のジェットを使ってこっちに一気に近づいてきた。

 

「本当に予想を裏切らねぇなッ!?クソ‼」

 

変身する時間もないので、イッセーの盾になろうと構えていたら……

 

「ハッ!!」「ていッ!!」「ぶっ飛べ!!」

 

空から男女3人が落ちてきて、兵藤を吹き飛ばした。

 

「「ッ!!」」

 

「そっちの二人も序でに飛んでけ。」

 

更に、グレモリー達にも蹴りを当てて兵藤と同じように吹き飛ばした。

 

「な、何だッ!?」

 

俺がその事態に驚いていたら……

 

「う~ん…やっぱりマーシャルキック+武術<CQC>で振った方がもっと吹き飛ばせたかな~?」

 

「いや、ここは伝家の宝刀"無言の腹パン"で沈めるか1クリの奥義でもよくないか?」

 

「なんで戦場まで来てTRPGについて話してるの…あとそんなので力強化されても困る…」

 

と、3人はそんな緊張感の欠片もない話を始めた。

 

「え~と……アンタ達は?」

 

「ん?やあやあ、君がこの世界の転生者だね?君を転生させた神様の事、覚えてる?」

 

ああ~、あのムカつく神(笑)の事か……

 

「そうそう、その神からあの転生者の始末を懇願されちゃったから、次元を越えて処理しに来ました~。」

 

えっと…………何がどゆ事?

 

俺がポカン…としていたら、今度は別の女の子が喋り始めた。

 

「つまり、私達の作者があの転生者の始末の許可を貴方の作者に頼んで、了解を貰えたから狩りに来た……って感じかな?」

 

「メタ発言し過ぎッ!!!?」

 

作者って何ッ!?俺がまるで小説のキャラみたいじゃないか!?

 

「そこは気にしなくていいよ。それにしてもそっちの子は酷い怪我をしてるね?」

 

「ッ‼そうだ!!急いでアザゼルさんの所に「待って。」あッ!?」

 

イッセーの容体を思い出して連れていこうとしたら女の子に呼び止められ、焦りのあまり苛立ちが混じった返事をしてしまった。

 

「それならこんなのはどう?」

 

そう言って見せられたのは、単なるスプレー型の傷薬だった。

 

「んなおふざけに付き合「プシュー。」ってオイこら………………………………は?」

 

文句を言う前にスプレーがイッセーや俺にかけられると、傷やら疲労やらが全て回復してしまった。おまけにイッセーの左腕も完全に治っていた。

 

「嘘だろ………………何だよ、そのスプレーは?」

 

「何って……“かいふくのくすり”だけど?」

 

「俺達ゃポ○モンかッ‼」

 

つか人間にも効くんかいッ‼

 

「【ヴラド】は向こうの人達を。」

 

「OK!!このお豆さんを食べれば、怪我なんて1発KOだよ‼」

 

「そっちは“仙豆”かよッ‼」

 

「これを向こうで治療中の人達のお口にシュウウウウゥゥゥゥゥゥゥッ‼‼」

 

そうやって投げられた仙豆はアザゼルさん達が張った防御用の結界を突き抜け、立花さん達の口にゴオォォォォォル!!

 

「「「超エキサイティンッ‼」」」

 

「やっかましいッ‼‼」

 

ここから彼処まで20メートル位あるし、口なんて少ししか開いてないのによく入ったな……それに結界で砕けねぇのになんで歯で噛み砕けるんだ?

 

そして結界の中では立花さんと月読さん、暁さんがいきなり立ち上がって「「「元気100倍‼」」」とか叫んでるし……

 

「おかしいな…………前の話まではウチの作者的にはシリアス系だったのに…」

 

「お前もメタ発言してんじゃねぇか。アイツらのやることにツッコンでたら、きりがないぞ?」

 

「今実感し…………………………イッセーにそっくり!?」

 

「え、今さら?」

 

さっきから兵藤達の様子を伺っていた男の顔を見ると、目が少しつり上がっているがイッセーそっくりだった。

 

「ん…………タケル…?今何が起きてんだ…?」

 

「お、気がついたか。」

 

そして起きたイッセーが自力で立つと、目の前にいる自分のそっくりさんと目があった。

 

すると、いきなり互いに胸の前で両腕をクロスさせ、イッセーが左手をそっくりさんが右手を突き出した。

 

そして突き出した手を戻し、反対の手で何かのカードみたいなのを持ってるみたいにして、それを突き出した手の上に翳す様な仕草を2回した後……

 

「「光の力、お借りします‼」」

 

同時にそう叫んで、最初に突き出した手を上に上げた。

 

「ほら、メイル。」

 

『へ!?あ、え~と…………ふ、ふゅ~じょんあっぷ?』

 

イッセーに促され、戸惑いながらもメイルさんが声を出した。

 

まるで鏡合わせな二人はしばらく動かなかったが、そのポーズをやめ……

 

「「な~んだ、鏡か。」」

 

「な~んだ、鏡か…………じゃねぇわッ‼‼」

 

そんなボケをかます二人に俺はすかさずツッコンだ。

 

「だって目の前に自分のそっくりさんがいるんだぞ?」

 

「一度はやってみたいだろ?鏡合わせごっこ。」

 

「もういや……誰でもいいから、この立ち位置代わってくれ…」

 

なんで俺がツッコミばかりしなきゃなんねぇんだよ……あ~、エルナの笑顔に癒されてぇ…………あれ、なんでエルナの顔が浮かんだろ?

 

そんな事を考えていたら、吹き飛ばされた兵藤達がゆっくりとまた立ち上がった。

 

「お、やっと起きたか。」

 

「ッ‼宗二…‼アイツまだ‼」

 

イッセーがデッキを出そうとしたら、そのそっくりさんに止められた。

 

「もう少し休んどけ。お前の分は残しといてやる。」

 

そう言って左腕にグレーの機械の箱みたいなのを取り付けた。

 

「【世戒】、準備はいい?」

 

「【ティーオ】か…問題ない、まさかコラボ先で初戦闘になるとは思ってなかったけどな。」

 

「さぁ‼さぁ‼今宵の舞台は異界で始まる咎人の物語、それでは皆様ご一緒に?」

 

3人が揃い、ヴラドと呼ばれた人がそう言うとその腰にゴーストドライバーが現れた。

 

「あれはッ!?」

 

「俺と同じ…ゴーストドライバー…」

 

それに眼魂を入れると白いパーカーゴーストが出てくる。

 

《アーイ!!バッチリミナー!!ハァーイ!!バッチリミナー!!ハァーイ!!》

 

「……変身。」

 

《カイガン!!ガイスト!!レッツゴー!!覚悟‼操り‼ゴースト!!》

 

それを纏うと、俺とは色違いの白いゴーストになった。

 

「白いゴースト…‼」

 

「なら、私はこの世界の力を使わせて貰うよ。」

 

次にティーオと呼ばれる少女が手に持ったのは、赤い結晶体だった。

 

「それはまさか…‼」

 

「覚悟はいい…?」

 

兵藤達を一瞥した後…

 

「Croitzal ronzell gangnir zizzl」

 

イッセーと同じ聖詠を唱え、ライダーになる前のイッセーが使っていたのと同じガングニールと似た紅い姿になった。

 

「紅の…」

 

「ガングニール…だと!?」

 

「最後は俺か…」

 

最後に世戒と呼ばれたイッセーのそっくりさんは、以前見た眼魔眼魂を取り出し、それを体に取り込むと青と銀の体にモノアイの体をした怪人みたくなり、その上にグレーの裾が長めのパーカーを羽織った。

 

「あれは…眼魔なのか?」

 

「見たことない姿だ…」

 

「狂った白き道化師、ヴラド・スカーレットこと仮面ライダーガイスト、サァ喜劇の開幕デェース‼」

 

「葬槍ガングニールと影を統べし二創龍ティーオ…参る。」

 

「俺の名乗りは後にする。」

 

「それじゃ、ミッション…スッタァートォ‼」

 

そう言ってヴラドさんがグレモリー、ティーオさんが姫島、世戒さんが宗二へと向かっていった。

 

「一体アイツらは…」

 

「異世界から来たらしいけど、味方みたいだな。」

 

「「イッセー(君)‼」」

 

そこに立花さんと小日向さんが俺達の元にやって来た。

 

「もう!!あんなムチャするなんて!!私、心配したんだからね‼」

 

「わ、悪かったって…‼」

 

小日向さんに説教されてるイッセーを尻目に、俺は戦いを始めた3人を見ていた。

 

「で、イッセー?俺達はどうする?」

 

俺がたずねると、イッセーはフッと笑みをこぼし……

 

「当然、参加するに決まってるだろ?まだよくわかってないが、この世界の問題は俺達が終わらせないとな‼」

 

「私達も出るよ‼」

 

「うん‼」

 

「そうこなくっちゃ‼」

 

なら、まずは体を慣らしておかないとな!!

 

 

 

 

 

 

ヴラドside

 

ヤッハロー‼どうも‼転生者狩りで有名なヴラドデェース‼今、異世界の転生者に魂を奪われたおバカさんを相手にしてるんだけど……

 

「ねぇ、どんな気持ち?愛しい人から力を貰って勝てると思ってたのに手も足もでないで地に伏してる気分は?ねぇねぇ、どんな気持ち?」

 

いやぁー、あっけなさ過ぎて拍子抜け中なので、NDKで精神を痛ぶってまーす!!

 

「…‼」

 

「あらよっと。」

 

「…‼ウゥッ!?」

 

いきなり起き上がり、滅びの魔力を撃ってくるがあまりの速度(遅さ)にガンガンセイバーで打ち返し、撃った本人へとジャストミィィィィィィトッ‼‼

 

「アハハハハハハッ‼どうしたの?どんどん撃ってきなよ。バッチコーイ‼」

 

「……ゥゥゥゥウウウウアアアアアアアアッ‼‼」

 

『Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!BoostBoost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!』

 

「およ?」

 

倍加の音声が鳴り響き、力が上がったのかさっきのより大きな魔力が放たれる。

 

私は剣をゆっくりと上に上げて……

 

「ほい。」

 

自由落下に任せた振り下ろしで、魔力を真っ二つにする。

 

「彼への愛の力ってヤツですか?素晴らしい‼感動的ですね‼で~も…そんなの私には無意味だけどネェ‼」

 

手の剣を相手に投げると、顔に命中しそこの鎧を砕いて戻ってくる。

 

「グルルルルルルル……ッ‼」

 

「あーりゃりゃ、理性はもうないのね?ま、最初から無かったも同然だけどサ。」

 

ま、早めに楽にしましょうか。

 

私は紅の眼魂を取り出し、バックルに入れレバーを操作した。

 

《カイガン!!ユキムラ!!激塵纏う!!大阪の陣!!》

 

幸村魂になった私はガンガンセイバースピアモードを構える。

 

後ろから「俺の眼魂とガジェットがねえ!?」とか声がするけど、何も聞こえないキコエナイ。

 

元々ワタシが作ったヤツだから無問題!!

 

「オオオオオオオオオオオオオッ‼‼」

 

魔力を連射してくるグレモリーに槍を回転させて弾きながらゆっくりと近づいていく。

 

「いい加減、鬱陶しいんだよね。」

 

充分に近づいてから槍を振り下ろし、左腕を肩から切り落とす。

 

そのまま体も回しながら再び上段に構えた槍を振り下ろし、右腕も同じように切り落とした。

 

「アアアアアァァァァァァァッ!?」

 

「うるさいっての。」

 

今度は横凪ぎに振るって両足を切断して達磨状態にして、地面に転がす。

 

「アンタの役割はもう終わったの。ダメじゃない、舞台を降りた役者が再び上ってきちゃったらさ‼」

 

私は彼女の首を掴み、上空へと投げてベルトのレバーを引いて押し込んだ。

 

「それではコレにて閉幕としましょうか♪」

 

《ダイカイガン!!ユキムラ!!オメガドライブ‼》

 

すると、肩から下がっていた槍の穂先がグレモリーへと伸びていき、鎧を貫通して体に刺さり空中に固定した。

 

「ハッ‼」

 

そして伸びた穂先に引かれる様に飛び上がると、真っ直ぐにグレモリーへと突き進み飛び蹴りを直撃させた。

 

「アアアアアァァァァァァァッ!?」

 

着地と同時に空中で爆発音が轟く。

 

「おバカな王のつまらぬ喜劇、コレにて閉ッ幕‼」

 

後は魂回収して……う~ん、浄化(ごうもん)でもしようかな♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ティーオside

 

「やっぱりこの程度か…」

 

姫島が持つ転生者から渡された黒い白龍皇の鎧の強さがどれ程のものかと思っていたけど……

 

「ねえ、いつまでも倒れてないで来なよ?」

 

想像以上に弱かった。これじゃアルビオンの名に泥を塗っている様なものだ。

 

「ゥゥゥゥゥゥガアアアアアアッ‼」

 

「遅い。」

 

不意打ちのつもりなのか、いきなり起き上がり私へと手を伸ばしてくるけど、半歩横にずれて余裕でかわし、マントを沢山の手に変えて体を掴みあげる。

 

《エンバーミング》

 

「貴方にその鎧を着る資格はない。」

 

そして、その体を炎を纏った槍で切り裂く。

 

《火葬》

 

「ガアアァァァァァァッ!?」

 

その切った体から黒い煙が出てくる。

 

「そういえば、コレは聖遺物だったから悪魔には“こうかはばつぐんだ‼”なんだっけ?」

 

簡単に終わったら勿体ないから、もう少し色々と試してみよう。

 

今度は槍に水を纏わせて突き出したら、水が龍の形になって姫島を押し流した。

 

《水葬》

 

「ガボォッ!?アアアアアアアッ‼」

 

水から出てきた彼女は、上空から私へと雷を放ってくる。

 

「無駄。」

 

そう言って私が槍を振るって起こした風に雷がぶつかると、まるで何もなかったかの様に雷が消えた。

 

《風葬》

 

「落ちろ。」

 

そして、地面に槍を突き刺すといきなり姫島が地面へと落下しめり込んだ。

 

《土葬》

 

「なるほど、さっきの風は消滅で今のこれは重力操作なんだ。」

 

結構色んな能力が使えるんだ。チョッと面白いかも。

 

「あの~…」

 

「ん?」

 

後ろから呼ばれ振り返ると、さっきまで結界の中にいた二人の少女がいた。

 

「どうしたの?」

 

「小日向未来です。私達にも手伝わせて貰えないでしょうか?あれは私達の世界の問題なので…」

 

「立花響です。あまりそちらに迷惑を掛けられないですし…」

 

「いいよ。」

 

彼女達にも色々と因縁とかあるかもしれないしね。

 

「「やった‼」」

 

「それじゃ、やろうか。」

 

「「はい‼」」

 

私がそう言うと同時に、立花さんが突撃して姫島を殴ると鎧に大量の罅が入った。更に顎にアッパーを決めて上空へと打ち上げる。

 

そして私の隣にいた小日向さんがドーナツ状に鏡を展開して、そこから極太のビームを発射した。

 

《流星》

 

ビームが姫島に直撃し、照射が終わると鎧が消え身体中から煙を出した姫島が浮いていた。

 

もうすでに虫の息だけど、止めを決めるために槍を構える。

 

その槍の周りに炎、水、風、雷、鋼の属性で出来た鷹型の魔力弾を作り出す。

 

「他者の意思を知ろうとせずにのうのうと生きてきたことを後悔しながら逝きなさい…」

 

そう言って鷹達を発射した。それらは姫島に命中して跡形もなく消し飛ばした。

 

《鳥葬》

 

「アディオス。」

 

そして姫島の魂を回収した私は、別の戦闘へと視線を向けた。

 

「世戒、貴方の力を見せてあげなさい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世戒side

 

「さて…いくか。」

 

眼魔スペリオル・パーフェクトになった俺は兵藤の相手をすることになり、まず小手調べとして軽く殴りかかったが、回避され蹴りがとんできたので下がって避けた。

 

どうやら、今のままだと向こうが少し上か……なら、コレを使ってみるか。

 

右手に眼魔眼魂を持ち、横のボタンを押した。

 

《ナイフ‼》

 

それを左腕に装着している“プロトメガウルオウダー”に装填する。

 

《Loading》

 

そうすると、そこからシルクハットに赤い仮面、両肩には噴出口があり両腕が大きな刃になっているパーカーが現れ、俺はそれを羽織り眼魔スペリオル・ナイフへとなる。

 

「お前の魂、狩らせてもらう。」

 

俺は肩からピンク色の霧を出して奴の周りを覆っていく。

 

俺を見失ったのか周囲をキョロキョロしている間に背後から近づき、背中を切り裂いた。

 

「ウゴッ!?」

 

奴はすぐに反応して横凪ぎに拳を振るうが、俺はその前に離れていたので空振りに終わった。

 

「さて、俺はどこだろうな?」

 

もう一度背後から切ろうと歩み寄っていたら……

 

「ガアアアアアアアアアッ‼‼」

 

『Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Explosion!!』

 

「ダアッ‼」

 

ドゴォンッ‼‼

 

「んなッ!?」

 

兵藤が力を倍加させ魔力を込めて地面を思いきり殴り、それで発生した風で霧が吹き飛ばされてしまった。

 

そして俺を見つけると一気に突っ込んできた。

 

チィッ‼この姿で正面切ってやり合うのは無茶か‼

 

ナイフの武器は姿を眩ます霧と大型の刃だ。だが、コレは不意打ちに向いてはいるが、直接戦闘では取り回しが悪すぎる。特に今の奴のスピードはかなり速い。

 

だから俺は下がりながらナイフ眼魔眼魂を外し、別の眼魔眼魂を素早く起動して、プロトメガウルオウダーに入れた。

 

《カッチュウ!!》《Loading》

 

「フッ‼」

 

俺は着ていたナイフ眼魔パーカーを兵藤目掛けて脱ぎ捨てて目眩ましに使い、その隙に青のコートの上に銀の鎧が付いた“甲冑眼魔パーカー”を羽織り、眼魔スペリオル・甲冑になる。

 

「いざ……参る‼」

 

ナイフ眼魔パーカーを払い除けてきた兵藤の拳を剣の突きで受け止める。

 

「白龍皇の力は触れた相手の力を半減させる……なら、俺とは独立しているパーカーの剣だったら触れられても問題は無いだろ?」

 

拳を弾き脇を狙うが、足で弾き飛ばされたのでその勢いを使って回転しながら反対側を狙う。

 

「グガッ!?」

 

その動きに追い付けなかった兵藤の腹を横一文字に斬るが、直前で下がられたので鎧に傷を付けるだけだった。

 

「逃がすか‼」

 

俺は剣を兵藤へと投げ、すぐに飛び上がった。

 

兵藤はそれを上に弾いたら俺がいないことに気付き、警戒を強めたが俺は空中で弾かれた剣を掴み取り落下の勢いをプラスして縦に兵藤を切り裂いた。

 

「グウッ!?」

 

「今度は手応えがあったな。」

 

鎧の隙間からは血が流れていたので、ダメージを与える事には成功したみたいだ。

 

「オオオオオオッ‼」

 

それに怒ったらしい兵藤は、翼を広げて俺から距離をとり魔力弾を連射してきた。

 

「今度は遠距離かよ…」

 

左手で剣を持ち、攻撃を切り落としながら右手で新たな眼魔眼魂を起動させ、プロトメガウルオウダーにセットした。

 

《オノ‼》《Loading》

 

甲冑眼魔パーカーを盾にしながら、出てきた赤い髪に茶色のコートの肩には動物と思われるものの頭蓋骨、腹部に巨大な斧が付いたパーカーを着て眼魔スペリオル・オノへとなり、正面にバリアを張って攻撃を受け止める。

 

「しつこい男は嫌われる……ぜッ‼」

 

攻撃の間を狙って斧を作り出し全力で兵藤へと投げつけるが、攻撃に撃ち落とされる数が多く当たっても魔力弾にぶつかっているので威力が落ちて決定打にならない。

 

『Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!』

 

そこに倍加の音声が連続で鳴り響き、魔力弾の威力が一気に強くなり盾に罅が入り始めた。

 

「クッ‼少しヤバイな…」

 

このままでは盾が砕けてしまう‼だが、眼魂を代えようとしてもパーカーを脱いだ瞬間にバリアが消えてしまう。

 

どうする…‼どうやって切り抜ける!?

 

状況の打破に頭を悩ませていた時…

 

「「オラァッ‼」」

 

「グフッ!?」

 

さっきの転生者とこっちの世界の俺が、剣を振るって兵藤を切り飛ばした。

 

「大丈夫か?」

 

「あ…ああ、悪いな。」

 

「気にしなくていいさ、アイツは俺がケリをつけたいし…」

 

「俺は目の前でピンチの奴を放っておけないだけさ。」

 

「なら、そういうことにしておくよ。」

 

立ち上がった俺は二人と並んで兵藤を見据える。

 

「今度は俺達も混ぜてもらうぜ?」

 

「構わないだろ?」

 

「ああ、一緒に殺るか。」

 

転生者がゴーストドライバーを、こっちの俺はカードデッキを、そして俺はスペリオルの変身を解き、新たに四角いキューブがくっついた懐中電灯を取り出す。

 

「それは?」

 

「俺の本気モードに使うやつだ。アイツは良いテスト相手になる。」

 

「んじゃ、いくぜッ‼‼」

 

転生者はディープゴースト眼魂をドライバーに装填し、もう一人の俺……言いづらいから龍見にするか……はカードデッキを前に突き出す。

 

そして俺は右手の懐中電灯を顔の左側に持ってきて、その後部を左手で叩く。

 

《Dive to Deep!!》

 

《ザ・ワールド‼》

 

《アーイ!!ジロットミナー!!ジロットミナー!!》

 

転生者から流れるベルトのリズムに合わせて、左右の二人はポーズをとり、俺は右手を下ろしキューブを回転させて闘牛が描かれた面を矢印にセットする。

 

「「変身‼」」

 

「本能覚醒‼」

 

そう叫んだ後、転生者はベルトのレバーを引いて押し込み、龍見はベルトにデッキを嵌め、俺は左足の内腿で懐中電灯【ジュウオウ・ザ・ライト】の後部を叩いて上に掲げた。

 

《ゲン‼カイガン!!ディープゴースト!!キルゴー!!覚悟!!ゲ・キ・メ・ツ‼ゴースト‼》

 

《ウォ~ウォ~ッ‼タウラ~スッ‼》

 

転生者はディープゴースト、龍見は光龍、俺は縦に真ん中が黒で左が銀に右が金に分かれたボディスーツに目の部分はバイザーで口は金のマスクで頭は黒い闘牛がモチーフとなっているヘルメットの姿となった。

 

「「なんじゃそりゃッ!?」」

 

「改めて名乗ろう、俺は兵藤世戒……バカな転生者を噛み殺す者、ザ・ワールドだ。」

 

「ウオオオオオオォォォォォォォォッ‼‼」

 

二人が色々と聞きたそうにしていたが、兵藤が起き上がったのでそれを中断して構える。

 

「これが本当の最後だ……宗二イィィィィッ‼」

 

龍見の言葉を合図に、俺達は一斉に兵藤へと突っ込んだ。

 

 

 

 

 

一誠side

 

 

ー推奨BGM【Alive A live(一誠ver)】ー

 

 

《SWORD VENT》

 

俺は出てきた【解放龍の剣(リモート・エッジ)】を握り締め、俺は宗二へと斬り込んだ。

 

すると宗二は両手に大きな魔力弾を作り出し、それを強引に融合させて俺へと放ってきた。

 

あれは……テレビだけでやっていたドラグ・ソボールGTに出てくる“10倍ドラゴン波”!?

 

『主‼何倍だろうと、私達には関係ありません‼』

 

「ああッ‼いくぜメイル‼」

 

剣を前に突き出しながらを走り、ドラゴン波が剣に触れた瞬間……

 

『Remote!!』

 

神器の能力を発動して魔力を霧散させながら駆け抜けていく。

 

そこに俺の真後ろに隠れていたタケルと世戒が左右から飛び出した。

 

「いい加減に…‼」

 

「倒れろ‼」

 

タケルが双剣で宗二の腕を上に弾き、がら空きになった胴体に世戒が拳が叩き込まれる。

 

「ゴガッ!?」

 

「そぉらッ‼」

 

よろけて下がったところを、俺が顔面に飛び蹴りを決める。

 

「グボッ‼」

 

「まだまだ‼」

 

そこに剣を銃にしたタケルの連射が宗二の動きを止める。

 

「そのまま止めておけよ‼」

 

世戒が変身に使ったライトを取り出すと、キューブを回して狼の絵柄に合わせて腿で後部を叩く。

 

「本能覚醒‼」

 

《ウォ~ウォ~ッ‼ウルフ~ッ‼》

 

すると、世戒のヘルメットが後ろにスライドしてその下から銀色の狼を模したヘルメットが出てきた。

 

「ウェポンカーニバルッ‼」

 

そしてどこからか左右に刃の付いた長柄の斧を取り出し、斧を片側に畳み柄を短くして銃のように刃の根本を持った。

 

「変わった!?」

 

「駆けるぞッ‼」

 

そう言った瞬間、世戒の姿が消え、いつの間にか宗二の上から射撃を行っていた。

 

「速い…‼」

 

タケルも射撃を止め、その動きを追おうとしていた。

 

宗二の後ろに着地した世戒は背中に回し蹴りをする。

 

転がった宗二が起きようとするが、その前に武器から射撃をして吹き飛ばしていく。

 

「ゴアッ!?」

 

「追加だ。」

 

そしてその異常な速度で宗二に近づき、腹に蹴りを入れてこちらへと飛ばしてきたので、俺とタケルはすれ違う瞬間に剣を振るって宗二を斬る。

 

「ガア‼」

 

「今度は俺の番だ‼」

 

俺は上段から剣を振るうが宗二に受け止められたので、腹に蹴りを捩じ込み力が緩んだ瞬間に一気に斬った。

 

「まだまだだッ‼」

 

そこから剣と蹴りを使った連撃を宗二へと行う。

 

「本能覚醒‼」

 

《ウォ~ッ‼ウォ~ッ‼クロコダ~イルッ‼》

 

後ろからそんなら声が聞こえ、蹴り飛ばした宗二へと俺の上を飛び越えて世戒が両手に持ったハンドアックスを振るった。

 

その顔は口にあった部分が頭までスライドしていて、ワニの顔を思わせるものになっていた。

 

武器のハンドアックスもさっきのを2つに分けた物みたいだ。

 

「攻めまくるぞ‼」

 

「おうッ‼」

 

俺の剣で攻撃してきた宗二を受け流し、その隙を世戒がハンドアックスでどんどん切り裂いていく。

 

「「ハアッ‼」」

 

最後に二人で蹴りを入れて吹き飛ばした。

 

「そろそろ終わらせてやろう……本能覚醒‼」

 

《ウォ~ッ‼ウォ~ッ‼タウラ~スッ‼》

 

最初の姿に戻った世戒は両腕を胸の前でクロスにして……

 

「野生大解放ッ‼‼」

 

そう叫ぶと、肩にあるプロテクターから闘牛を思わせるような角が伸び、左手から鋭い爪を持った狼の手になり、右手はワニの尻尾をしならせていた。

 

タケルはサングラスラッシャーにオレ眼魂と闘魂ブースト眼魂、ディープスラッシャーにはビリー・ザ・キッド眼魂と信長眼魂を装填し、俺はデッキからFINAL VENTのカードを引いた。

 

《メガマブシー‼闘魂ダイカイガン‼》《ハゲシー‼ダイカイガン‼》

 

《FINAL VENT》

 

「ハッ‼オラァッ‼」

 

世戒が爪から斬撃を飛ばし、尾を思いきり宗二に叩きつける。

 

「テメェの世界(ものがたり)は……ここで終わりだッ‼‼」

 

世戒の叫びに合わせて、タケルが宗二の真上を飛びながら……

 

「魂の底力を見せてやる‼」

 

両手のトリガーを引いた。

 

《メガ‼オメガフラッシュ‼》《オメガダマ‼》

 

銃口から放たれた特大の弾丸が宗二を襲い、

 

「【ワールド・ザ・クラッシュ】‼」

 

まるで闘牛のような勢いで世戒が宗二に体当たりしてその体を宙に投げた。

 

俺は出てきたドラゴン態のメイルと共に飛び上がり、右足に光弾のエネルギーを集束させていき……

 

「…………星屑となって散れぇぇぇぇッ‼」

 

背後からメイルの火球を受けて加速した飛び蹴りを食らわせた。

 

「……ガガ…………オ、オレハ………サイキョウ…」

 

宗二はそんな言葉を残し、爆散した。

 

「よっと。」

 

そこに世戒が右の尾を伸ばし、爆発の中から光の玉を引っ張り出した。

 

「残念だったな。俺達とお前とじゃ…(レベル)が違ったんだよ。」

 

「それは?」

 

「兵藤宗二の魂だ。」

 

「……そうか。」

 

周囲を見ると既に他の戦闘も終わっていた。

 

「この会談もやっと終わったか…」

 

「なんか、メッチャ疲れたわ…」

 

くたくたな体になんとか力を入れて、俺達はオッチャンの所へと歩いていった。

 

 

 

 

 

結界の前に着くと俺は響と未来、調と切歌と小猫とアーシアに抱きつかれ、タケルもエルナと玲奈ちゃんに抱きつかれていた。

 

「お~お~、あの二人はモテモテだねぇ~♪」

 

「茶化さないの。ちょっといい?」

 

「あ、はい。」

 

「この魂なんだけど、私達が預かってしかるべき処理をさせてもらうけど構わない?」

 

「…………お願いします。」

 

「わかった。」

 

「あ、それとコレ…お土産ね♪」

 

ティーオさんの質問に答えたら、ヴラドさんが大きな段ボール箱を出した。

 

いや、そんなの仕舞っておく場所なんて無かったのにどこから出した?

 

「それと、あの紫の子なんだけど…」

 

紫の子…?え~と……

 

「もしかして未来の事ですか?」

 

「うん、あの子の事……ちゃんと見ていてあげて。」

 

「?……それはどういう…」

 

「あの子の力は人外から見れば危険そのものであると同時に味方につければ最大の切り札になる魅力がある。それを狙う嫌な存在は必ず出てくるからちゃんと守ってあげて。」

 

そういうティーオさんの顔は真剣なものだったから、俺はそれに力強く頷いた。

 

「解りました。」

 

「それじゃ、私達は帰るね。」

 

そう言って、彼女たちは俺達の前から消えた。

 

これにより、天使、堕天使、悪魔の会談は終わり、ここ駒王学園で結ばれた協定は【駒王協定】と呼ばれる事となった。

 

しかし、問題は山積みである。

 

謎のテロ組織【禍の団】や謎の男【N】とそれに付き従う紫藤イリナ、天使側から寝返ったウェルといったものだ。

 

それに異世界から来た人が言っていた、未来を狙う存在にも注意してかなくてはいけない。

 

もうすぐ夏休みだし、ここいらで特訓といこうかね‼

 

来るべき戦闘に備え、俺はそう決心した。

 

 

 

 

 

 

 

 

アザゼルside

 

「このままだとやはり無理か…」

 

俺は自分の端末に表示されているデータを見て、そう呟いた。

 

それは先のNと呼ばれる男とイッセー達の戦闘シュミレーションの結果だった。

 

「色んな方法を試したが、どれも10%にすら満たないとは…」

 

そこには、俺が考えうる現状での最高の戦略を駆使しても一桁にしかならないイッセー達の勝率が映っていた。

 

「やはり、あの計画を急ぐか。」

 

俺は端末の画面を切り替えると、そこにはシルエットになっている響と未来の絵があり、その前のウインドウには【PROJECT IGNITE】と表示されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

「これで計画の第一段階は終わりましたね。」

 

後はあの者がどのように行動するか……

 

「だが、何があろうと私の計画は完璧だ。ハハハハハハハハハハハハハハハハハッ‼‼」

 

静かなこの場所に、私の笑いが響き渡った。




いかがでしたか?

今回で完全に宗二達は消えました。もし、断罪したい人がいましたらメッセージを送ってくだされば私は許可しますので。

次回はまた番外編で以前出したキャラに再登場してもらうつもりです。

その後は、オリジナルの章【異世界渡航のトレーニング】をお送りします。

では、また次回でお会いいたしましょう。
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