ゼロの使い魔 ~万事屋がハルケギニアで大暴れ!!!!~   作:零光翼新

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書くことが何にもない。

こんな時は、この作品は二次フィクションです。実際の団体・地名・その他名所とは一切関係ありません。それと集英社・メディア・ファクトリーならびにその作者方々とも一切関係ないので、その点をご注意ください


痛みを知っている者にしかわからない痛みがある

 

  1

 

 

「おーし! 集まったな!」

 

 銀時は新八と才人を招集していた。

 

「なんですかいきなり、こんなところに呼び出したりして……」

「この後洗濯があるんだけど……」

 

 新八、才人は一体何がなんだか分からないまま、ここに連れてこられたので、銀時が何をしようとしているのかわからなかった。

 

「君たちをここに呼んだのは、ある依頼を君たちにしてもらいたいと思っている」

「依頼?」

 

 二人は声をハモらせて言う。

 

「その依頼とは……」

 

 銀時は勿体つけながらゆっくりと口を開く。

 

「今度の虚無の曜日って日に、俺は町に行くので君たちには俺がどこへ行ったのかをルイズに漏れないようにしてもらいたい!」

 

「才人さん。そういえば虚無の曜日って僕たちのところで言うところの日曜日ですよね……その際、一緒に体を鍛えたいと思うのでどうでしょう?」

「単に雑用だけじゃ、あいつの奴隷のような気もするし、いいぜ」

 

「実はな……トリステインの城下町にカジノがあることを使い魔から聞いてよォ、そこでちょっくらコレを増やそうと思うんだ」

 

 コレと言っているときに親指と人差し指をまるの形にして、ふたりに伝えた。

 

「じゃあ、先に戻ってるから」

「はい」

 

 銀時の話を聞くそぶりも見せないでふたりだけで約束をいつの間に取り付けていた。

 

「つーわけで!」

 

 ビシッと新八と才人に人差し指を指した。

 

「頼んだぞ! ってアレ? 才人は?」

「もう先に部屋に戻りましたよ」

「はあ? なにしてんだあのヤロウ。せっかく金が増えたらアイツにも分けてやろうと思てたのによォ」

「あんたは何こっちに来てまでギャンブルに金を使おうとしているんですか」

「使うんじゃない! 楽して増やすんだ!」

「そう言って、銀の球に生気抜かれているのはどこの誰ですか!」

「何言ってんの? あれは、この先当たるために投資をしているだけで、負けてなんかいません~」

 

 そんな態度をとっている銀時に新八はあきれ果てていた。

 

「そうはいっても、僕たちだって明日は忙しんですよ。それにそこまで行くのにどうやっていくんですか?」

「そりゃ、オメー……俺の愛車でひとっ跳び……」

「ここには、銀さんのスクーターはありませんし、馬で行くにしても何時間もかかりますよ」

「…………」

「なので、今回ばかりは諦めてください」

「へいへ~い」

「……ホントにわかっているんですか?」

 

 話がついた銀時と新八はルイズの部屋に戻ろうとしたら、窓から急に炎が出てきた。

 

 ルイズの部屋ではないものの、その近くの部屋からだった。

 

「何ですか、あれ!」

「あれじゃね? 部屋で花火をやろうとしたら爆発したって」

「それはそれで問題ですよ!」

 

 先ほどの謎の炎が再び現れた。

 

「やっぱり何かあったんですよ! 早く行きましょう!」

「別にいいじゃねェか。こっちの世界には水を使えるメイジがいるんだから。放火されてもすぐに消火されるだろう」

「そんな悠長なこと言ってる場合ですか!」

 

 再び、先ほどの窓から出火した。

 

「ほら、また!」

「なあ、いま……さっきの爆発と一緒に何人か落っこちてこなかったか?」

「え!?」

 

 よくよく見ると先ほどの窓から落下したと思われる何人かの男のメイジがそこに横たわっていた。

 

「おーい、大丈夫かー」

 

 つんつんと、倒れている男の人を銀時は突いた。

 

「全員、きちんと意識ははっきりしているみたいですね」

「なら、いくね? このまま放置していても」

「ダメですよ。軽いやけどを負っているんですから」

 

 新八はここにいる人たちのことが心配だった。

 

「そんなに心配なら、本塔から教師を連れてきて治療してもらえばいいじゃねェか。その方が速いし、レビなんとかってヤツでまとめては運べんだろ」

「そうですね。じゃあ、僕呼んできますね」

「おう、俺ァ先に戻ってるけどな」

 

 新八はすぐに本当に走り去っていく。

 

 それを見届けると、銀時は昼間の長話に付き合わされていたせいか、すごく疲れていてあくびをする。

 

「さて、戻るとするか」

 

 

  2

 

 

「なに……やってんの?」

 

 銀時は入るなり、よくわからない状況に遭遇してしまった。

 

 ルイズは鞭のようなものを手に持っていて、それを才人に向けて叩かれていた。

 

「何か……ワリーな…………俺、そんなことこの部屋でやってるなんて知らなかったもんで、邪魔したな」

 

 SMプレイをしていたルイズと才人の邪魔をしてしまったと思った銀時は、すぐにこの部屋から退室しようとした。

 

「……ちょっと! 待ちなさいよ!」

「なんだよ。俺はそっちの趣味はないんだ」

「まずそれが勘違いだって言っているのよ! わたしはこいつを躾けているだけなんだから!」

「だから! 俺は犬じゃないって言ってるだろ!」

「つまり、『この豚野郎』と呼ばれたいわけか……マニアックだな才人……」

「だーかーらー! そんなんじゃないって!」

 

 才人は弁解を銀時に求めていた。

 

 それでも銀時はただの口実だといいきっていたので、ここまでの経緯を銀時に説明した。

 

「……………なるほどね……つまり、キュルケに才人を取られるのが嫌だったから、鞭で躾けようと……」

「そうよ! ようやくわかってくれたみたいね」

「単に『わたしのサイトをほかの女にとられたくないの!』とか言えば、いいじゃねーか」

「やっぱり、銀さんもそう思う?」

「ただの女の嫉妬だから、気にしなくても――」

 

 銀時はこれ以上は言えなかった。

 

 ルイズお体がワナワナと震えだしていて、その表情は般若が宿っているかのように恐ろしくなっていたからだ。

 

 才人はそんなことには気がついておらず、ルイズは自分に惚れているのだと信じ込んでいた。

 

 そして、ルイズは才人の股間めがけて強烈な蹴りを入れた。

 

「うんぬおおおお、おおぉぉぉ…………」

「おま! 才人の男の分身になにやべーもん食らわせてんだ……」

 

 近くにいた銀時は自分にもその痛みが伝わってきそうなほど、才人の痛みを理解していた。

 

「次はあんたよ! 覚悟しなさい!」

「するわけねーだろ! ただでさえ、最近使ってないせいで拗ねてんのに、そんなもの食らったら完全にふさぎこんじまうじゃねーか!」

「そんなこと知らないわよ!」

 

 銀時は意地で食らいたくはなかった。

 

 いや、まあ……男なら当たり前の反応ではあるか……

 

 しかし、怒りは才人で発散できたのか、そのまま椅子に座った。

 

「な、何で俺だけが……」

 

 銀時に股間のダメージが無いことが少し不公平に才人は感じた。

 

 それでも才人は少しずつではあるものの、股間の痛みが引いてきて床に座れることができるようになった。

 

「別に私はあんたが誰とつきあおうと、あんたの自由よ。でもキュルケだけはダメ!」

「どうして?」

「まあ、俺もルイズと同意見だ」

「あら? 珍しく同じ考えね

「俺はああいう女に関わらねェ方が今後のためになるぜ、才人。俺も昔あんな雰囲気の女につき合ったんだけど、その後こってり有り金全部搾り取られてコンクリートで体をコーティングされて海に捨てられかけたんだからな」

「「…………」」

 

 さすがに、この言葉にはふたりは何も言うことができなかった。

 

 ルイズはコンクリートと言う言葉が理解できなかったものの、銀時が言わんとしていることが理解できたからだ。

 

「ギントキの今の実体験はともかくとして……キュルケはこのトリステインの人間じゃないの! 隣国のゲルマニアの貴族よ! それだけでも許せないわ! わたしはゲルマニアが嫌いなの」

 

 なんだその理由は……、と銀時と才人は心の中で呟いた。

 

「それだけじゃないわ!」

 

 その後、数々のフォン・ツェルプストー家とヴァリエール家の因縁を聞かされ続けた。

 

「単にお家問題ってワケか……そんなもん俺たちに押し付けんな! って才人がいっております」

「勝手なこと言わないでよ、銀さん! 俺、そんなこと一言も言っていないから!」

 

 それでも、才人は心の中では似たようなことを考えていた。

 

 あながちはずれでもなかった。

 

「押し付けんなって、あんたたちはわたしの使い魔なのよ。既にヴァリエール側の人間なのよ、あんたたちは。だから、キュルケとは、絶対にダメ!」

「なんだそりゃ」

「めんどくせー……」

「文句あんの?」

 

 ギロッとルイズはふたりを睨んだ。

 

「だってそれって普通の世間話ができないってことじゃん。万事屋の情報収集に支障が出るんだよ」

「あんた、それ早くやめなさいっていいているでしょ。いい加減にしないと怒るわよ」

 

 それでも銀時は万事屋をやめる気はさらさらなかった。

 

「それにね、平民がキュルケの恋人になった、なんて噂が立ったらあんた無事じゃ済まないわよ」

 

 才人はキュルケの部屋であったあの惨事を思い出して、身震いがした。

 

「そういや、キュルケって『火』系統のメイジだよな?」

「そうよ。それが何か?」

「ってことは、ありゃキュルケがやったことだったのか……」

「銀さん、それって男の人のメイジが5人ほどいなかった?」

「よく知ってんな……、ってことは、なるほどねェ……」

 

 さっき目の当たりにした光景と才人が身震いした理由が銀時の中で合致した。

 

「キュルケの恋人になったら、あいつらと同じ状況になるみたいだな、才人。がんばれ」

「――――ッ!」

 

 さすがにそれはまずいと感じた才人は、ルイズに頼みごとをした。

 

「ルイズ。剣をくれ」

「持ってないの?」

「持ってないよ。ギーシュと戦ったときは銀さんから借りた木刀とギーシュが渡した剣だったし」

「あんた、剣士でしょ?」

 

 ルイズは剣を持っていないことに驚いた。

 

「違うよ! 剣なんて握ったこともない」

「それにしては、自在に操ってたみたいだけど?」

「俺もありゃ、驚いたぞ。急に早くなんだもんな」

「いや、それはそうだけど……」

 

 ルイズは少し考え込んだ。

 

「まあ、こんなファンタジーな世界で何が起こっても驚きはしねーけどな」

「確かにそうだけど……」

「たとえ、剣術をやったことが無い才人が急に剣を使えるようになってもな」

 

 才人はその言葉に妙な納得感が沸き起こった。

 

「まあいいわ」

「いいってなにがだよ」

「あんたに剣を買ってあげる」

「ほんとか!」

「それとあんたたちにだってね」

「俺らもか?」

「ええ。よくよく見たらあんたたちの武器だって木刀だけじゃない」

「確かにな」

「あんたたちにあった武器も一緒に調達してあげる」

「いや、俺と新八だけでいいわ」

「なんで? カグラは武器を持っていないじゃない。素手で戦える相手だって限られていると思うし」

「あいつには傘があるから買わなくていいて意味だ」

「カサ? あんなもので戦うっていうの? いくらメイジの私でもあんなもので戦うなんて普通しないわよ」

「神楽の傘の強度をなめんじゃねーぞ。その気になれば、大木だって粉々にできんだぞ!」

「はあ、分かったわ。カグラの分は買わなくていいのね」

 

 そんなルイズの様子を見ていた才人は「珍しい……」と呟いた。

 

「どうしてよ」

「お前って、ケチだと思ってた。飯とかひどいし」

「使い魔に贅沢をさせていたら、癖になるでしょ。必要なものはきちんと買うわよ。わたしは別にケチじゃないのよ」

 

 ルイズは自分の発言には自信があった。

 

「は~い、先生。質問がありま~す」

「なによ? って、だれが先生よ!」

「ケチじゃないのなら、ごくたまにでいいので席に座って食べてもいいじゃないんですか~?」

「そんなことを何度も聞いていたらさっき言ったみたいに癖になっていったでしょうが!」

 

 ふたりを相手して少し疲れたのかルイズはベットに向かっていた。

 

「買いに行く日は今度の虚無の曜日だからね! その日は予定を開けておきなさいって全員に言っておきなさいよ!」

 

 こうして、虚無の曜日に街に買い物に行くこととなった。

 

 

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