ゼロの使い魔 ~万事屋がハルケギニアで大暴れ!!!!~ 作:零光翼新
何、6000字越えって。書いた本人がビックリだわ。予定では4000字ほどだったのに。
このままじゃ、一万越えもあり得そうだな。
1
今日は虚無の曜日。そして天気は快晴。こんな天気の日は洗濯ものもよく乾くだろう。
この日差しを嫌がる人はまずいないだろう。
「なんでこんなに晴れてるアルか」
神楽は例外だった。
才人やルイズはまだ知らないけど、彼女は夜兎族といい太陽の光を苦手とする種族なのだ。
「はあ~……」
ルイズは少し、気分が沈んでいた。
これほどの人数。馬を三頭連れて行くのが限度。
「心配するな。ルイズ。俺たちは馬一頭で十分だから」
「でも、さすがに三人は乗れないでしょ」
「こうすればいいアル」
銀時と神楽はふたりとも同じ馬に乗り、ルイズに対してこう言った。
「ちゃんと三人乗れただろ?」
銀時の手には眼鏡が握られていた。
「私に銀ちゃん、新八。これでちゃんと三人乗れたアル」
自分に指を差して銀時に向けた後、銀時の持っている眼鏡に指を指した。
「それ、新八じゃねーから! 新八の眼鏡だから!」
「確かに全員乗れたようね。それじゃあ、私にちゃんとついてきなさいよ」
「僕! まだちゃんと乗っていないよ!」
一応、新八は馬にちゃんと乗れたものの、馬は重量オーバーだったので途中から体力のある神楽が降りて走ってついていっていた。
2
トリステイン魔法学院は今日も平和だった。
そこでタバサはひと時の休日を満喫していた。
タバサは虚無の曜日を自分だけの時間と決めており、そのひと時を読書に使っているのだ。
そんなところに扉の向こうで何か物音がしたので、そばにあった身の丈ほどの杖を持ち、小さくルーンを呟いた。
『サイレント』。風系統の魔法で周りの音を聞こえなくすることができる魔法だ。
唱え終えた後、杖を置いて再び持っていた本に目を置いた。
すると、扉が開く音がした。もちろんサイレントを唱えているタバサにはその音は聞こえないが……。
扉からはキュルケが入ってきた。もちろん扉には鍵がかかっているのがけど、キュルケは『アンロック』の魔法でその扉の鍵を開けたのだ。
『アンロック』は学院内での使用は禁止とされているが、どういうわけかキュルケはそれを使って入ってきた。
キュルケは入ってくるあり、何かをさわぎ始めた。
サイレントで周りの音が聞こえないタバサにはその声は届かなかった。
なにも反応しなかったタバサに対してキュルケはタバサの呼んでいた本を取り上げる。
しかし、この行動はタバサの数少ない友人であるキュルケだから許されることである。
それ以外の人間が同じ行動をとれば、問答無用でタバサの得意とする風系統の魔法『ウィンド・ブレイク』を食らわされるだろう。
キュルケに応対するためにタバサは『サイレント』の魔法を解いた。
「タバサ! 出かけるわよ! 今すぐ準備してちょうだい!」
まるでそれはスピーカーの消音と取り消したかのように、キュルケの言葉が聞こえた。
「虚無の曜日」
タバサは一言だけ言った。
そして、キュルケの手に持っている本を取り戻そうとしていた。しかし、キュルケの身長は高く、タバサは本に手は届かなかった。
「わかってる。あなたにとって虚無の曜日がどれほど大切な曜日なのかを、あたしは痛いほどわかっているわ。でも、今はそうもいっていられないの。恋よ、恋」
キュルケはなぜここへ来たのかを説明をした。
キュルケは朝起きてすぐさまサイトに会いに行くものの、その部屋にはサイトどころかルイズすらいなかった、と言う。
そして、窓を見たらルイズとサイト、その他全員がどこかへ出かけたとのことだった。
なのでタバサの使い魔で追いかけてほしいとのことだった。
それにタバサは快く承諾した。
「ありがとうタバサ! じゃ、追いかけてくれるのね!」
快く引き受けてくれたことにキュルケはお礼を言った。
キュルケとタバサは性格はまさに真逆。なのになんでかこのふたりの仲がいい。
言葉が必要ない仲なのだ。
そんなふたりの中でも、その人が考えていることまでは読めるわけはない。
タバサはキュルケに頼まれたからと言う理由だけではなかった。
ルイズが呼んだ使い魔の銀髪の男。彼はあの人間の中でなにか秘められた強さを感じ取れたからである。
それを確かめたいという理由も含まれている。
タバサは窓を開いて、外に向かって口笛を吹いた。
口笛を吹くとタバサは窓から身を乗り出して、飛び降りた。
タバサは先ほどの口笛で呼ばれた生き物の背中に飛び乗っていたのだ。
その生き物はまさしくドラゴン。その種はウィンドドラゴンだった。
タバサが降りたと一緒にキュルケも降りてきて、ウィンドドラゴンの背中に乗った。
「いつみても、あなたのシルフィードには惚れ惚れするわね」
シルフィードはふたりをのせて天高く飛び去っていく。
3
「あー、だりー……」
銀時は城下町につくとともにやる気のない声を放っていた。
「馬なんて初めて乗ったから、少し体が痛いですね……」
「……同じく」
新八と才人は初めて乗った馬に揺られて体の至るところが痛かった。
「まったく。馬に乗ったことが無いなんて、これだから平民は……」
「だらしねーな男どもは。私なんて途中からほぼ走りっぱなしアル」
「それはそれでおかしいのだけど……」
ここまで来るのにかかった時間は約三時間。馬を走らせてかかった時間である。
それについてこれた神楽の体力もまたおかしかった。
「別に俺は、馬に揺られてだるいじゃねーよ……」
「じゃあ、なによ」
「昨日酒飲んでだるいんだよ」
「そう。じゃあ行くわよ」
ルイズたち一同は城下町を歩いていた。
才人はこの城下町が物珍しいのかきょろきょろと辺りを見回していた。
その様子は海外旅行に来た観光客のようだった。
しかし、5人で通っていくにはいささか狭い道幅の通りだった。
「狭いな」
「狭い? ここでも大通りよ」
「大通りねェ……」
この通りの大きさは5メートル程の横幅だった。
「じゃあ、あれはなにアルか」
神楽が指を差したのは、遠くにそびえたつ大きな建物だった。
「あれは女王陛下が住まう宮殿よ」
「よしっ! まずはそこが目的地だな」
「なんでそうなるのかしらねえ……」
ルイズはあきれ顔で言った。
「宮殿の中のタンスや宝箱の中身を漁って武器を調達すんだよ。RPGじゃ、初歩中の初歩だぞ」
「たしかに。それなら、確かに武器に使うお金が必要じゃなくなるな」
銀時と才人は代表的な某RPGのことを語っていた。
「それじゃあ、盗賊と同じじゃない!」
「お! ルイズ、お前が盗賊の職業を知っているとは意外だな」
「誰でも知っているわよ! 盗賊くらい!」
そんな中で一人才人にぶつかっていった人がいた。
こんな狭い通りなので、人混みで人と人とがぶつかるのは当たり前と言えば当たり前なのだが。
「なんだよあいつ。ぶつかったんだから謝れよな」
「別にいいでしょ。周りを注意しないあんたが悪いんだから」
ぶつかったことに対しての謝りもしないさっきの男を、横目に先を進むことにした。
「それよりもちゃんと財布は上着のポケットに入っているんでしょうね?」
「どういう意味だ?」
「このあたりにはスリがいるから気をつけなさいって意味よ」
「それならここに……」
と、才人は財布を入れていたポケットに手を入れたら、そこには財布はなかった。
「あれ……?」
「まさか! スラれたんじゃないんでしょうね!」
才人は嫌な予感がした。
さっきぶつかったとこが持って行ったんじゃ。そんな予想が頭をめぐってイヤな汗がだらだらと流れ始めた。
「ったく、気ィつけろよな」
銀時の手にはルイズの財布があった。
「なんであんたが持っているのよ」
「才人がさっきスリにあったから仕返しにルイズの財布とあいつの財布をスッてやっただけだけど?」
「「…………」」
ふたりは唖然していた。
スリに対抗してスリを働いた人がここにいたんだから。
「あんた……まあ、今回は取り返してくれたことに対してはお礼を言っておくけど、今度やったらただじゃおかないからね」
「へいへい……」
空返事をして、銀時は財布の中身を確かめる。
「なんだあいつ。意外と金持っているじゃねェか。」
「銀さん。ありがとう」
「ん? 何のことだ?」
「いや……取り返してくれて」
「別に気にすんな。あいつの手際があまりに雑だったんで俺が本物のスリのやり方を教えてやっただけの話だ」
3
ルイズたちは、目的地である武器屋をめざして路地の方へと入った。
先ほどの大通りよりも狭い道を進むと、目の前に武器屋の看板を掲げた店を発見した。
看板は剣の形をしているのですごくわかりやすかった。
「やっぱ、武器屋っつったらこの看板だよな」
看板を見た銀時は小声で言う。
ルイズたちはその武器屋に入っていく。
「いらっしゃい」
入ると店主はルイズの紐タイ留めに五芒星の紋様が書かれていることに気がついた。
「なんですか。貴族の旦那。うちはまっとうな商売をしていまさあ」
胡散臭い手招きをして、貴族に媚をへつらっていた。
「銀さん、ここなんか胡散臭くないですか……?」
「別に掘り出し物を見つけるにはいいとこだと思うぜ?」
「新八。オメー、早くこんな所から出たいからって、そんなこと言うのはどうかと思うアル」
「いや、でも……」
先ほどの店主は貴族が来たと同時に態度を変えたように新八には見えた。
「三人分の剣はあるかしら?」
「三人分ですかい?」
「ええ。この黒髪の男と白髪の男と眼鏡の男の分よ」
するとその店主は入り口付近にいる銀時に顔を向けた。
その死んだような目を見た瞬間、ニヤッと少し顔がにやけたように見えた。
「でしたら、これはどうでしょうか」
奥の倉庫から出したのは刀身の細い剣だった。続に言うレイピアである。
確かに、装飾は貴族にお供する人が持つにふさわしいきれいな剣だった。
「神楽ー」
「ほいさっ!」
急に神楽は先ほどの鞘に入れられたレイピアを手に持って銀時の前に立つ。
銀時は急に――先ほどの剣をたたき折ってしまった。それも木刀で。
「な、なにするんでい! 弁償してもらいますぜ!」
「なーに言ってんの? 木刀でたたき折れるような不良品を売ってるのにそれを弁償しろだァ?」
「なめてんじゃねェえぞ! ゴルァ!」
「グッ!」
確かに木刀で折れる剣を売っていたという事実を否定できなかったため、言葉に詰まってしまう。
「だ、だけど……そいつは売りもんだ! どうあっても弁償――」
「いいか? 売りもんっていうのはな、きちんと消費者に届けなくちゃいけねーんだ。そんな中でお前はこんな不良品を売っていた。それが世間に知られちまったら、この店はァ、どうなると思う?」
「そ、そりゃあ、おめえ……」
「潰れちまうよなぁ……けれど、俺たちはそんなことはしねェ。なぜなら俺たちは優しいからな。お前の生活を脅かすことはしない。だから、ちゃんとした剣を持ってきな」
「ああ、いいぜ! 目ん玉飛び出すんじゃねえぞ!」
すると店主は奥の倉庫へ入って、この店一番の剣を探しに行った。
「才人、お前はどんな剣がいいんだ?」
「いや、俺は剣の種類とかわかんないから、身を守れればなんでもいいよ」
「身を守れればねぇ……」
銀時は才人に剣のことを聞き終えると、新八の方にくるっと体を向けた。
「で、新八は………ここにゃ刀なんざありゃしねーし、何か適当に見繕っとけ」
「なんで僕だけそんな感じィ!」
新八の剣狙いはすぐにでも決まり、
「いや! まだ決まってませんから!」
決めている最中だった。
「それで、ギントキはどんな剣にするつもりよ」
「俺ァ、適当にそこの安売りの
銀時の指を差したのは立派とは言えないものの、きっちりした剣が置かれた棚だった。
それに対してルイズは文句を言おうとしたとき、店主がこの場に戻ってきた。
「持ってきたぜ! この店一番の剣を!」
店主は奥の倉庫から金ぴかの剣を持って戻ってきた。
「これはこの店一番の剣ですぜ! これはゲルマニアの名高い錬金魔術師であるシュペー卿が魔法で鍛えた逸品でさ。そしてこの剣は鉄をも一刀両断にできる業物でさ」
「業物ねぇ……」
銀時はまじまじと剣を見ていた。
この剣は両手で持って扱うタイプの剣のようで、縦から見たら左右対称かのように装飾されていた。
そして、よく剣の装飾を見て見ると宝石が至る所にちりばめられていた。
まさしく業物の剣と言っても過言ではなかった。
「どうですかぃ!」
店主はきらびやかな剣を銀時たちに自慢げに話した。
「おおおっ!」
「すごいですね……」
「才人にはもったいないアル」
才人や新八、神楽は称賛の眼差しを剣に注いでいた。
「おいくら?」
ルイズは値段を尋ねた。
「エキュー金貨で二千。新金貨なら三千」
「立派な家と、森つきの庭が買えるじゃないの!」
その値段にルイズは驚いた。
「そうは言いますけど、立派な名剣は城に匹敵するのが相場でさ。屋敷で済んだら安いもんですぜい」
「わたし新――」
と、ルイズは何かを言いかけたところに、銀時は口をふさいだ。
「大層ご立派な剣だねぇ~」
「やはり、凄腕の剣士ともなると言うことは違いますねえ」
「まあな。確かに名剣ならそれぐらいの値段が妥当だろうな。名剣、なら、な!」
な、と言うと同時に手に持っている木刀で剣が乗っている土台もろともたたき折った。
「なに、しやがんだ!」
「俺ァ、名剣を持って来いって言ったんだ。こんなナマクラを押しつけようとしやがって。それとも何かい? こっちの足元が見えているからこんなガラクタを持ってきたっていうのかね? ええ!?」
銀時はヤクザ口調で店主に向かって講義をした。
「さっきのって偽物だったの?」
「危うく騙されるところだったわ」
「おいィィィィィ! わたしらをまた騙そうなんていい度胸アルなァァ!」
「確かに俺たちはあまり金はねェ。でもな、立派なお客さんだ。そんなお客さんを騙そうなんて、てめー……覚悟できてんだろうな?」
「…………」
店主は黙り込んでしまう。
「し、しかし……ち、ちゃんとうちには本物がありまさ。で、でも今のあんたらには売れねえ」
店主は震え声になりながら、そう答えた。
「あんたらは今、金が無いといった。そんなやつに売れるか!」
「……確かに、そうだな……」
妙な納得を銀時はする。
「でも、おまえの負けじゃねえか!」
どこかから声がした。
その声はここにいる人は誰も発していなかった。
そう、
なぜならその声の主は、安売りの剣が置かれている棚から言っていたのだから。
「け、剣がしゃべった?」と才人はいった。
「やい、デル公! それはどういう意味だ!」
「そのまんまの意味だ。カモにしようとやってきたのに、逆にてめーの店に多大な被害をこうむるなんてよ」
デル公と呼ばれた剣は、先ほどの大剣と大きさはさほど変わらないが、その刀身の表面は錆びついていて、本当に売り物なのか? と、疑ってしまうほどのみにくい見栄えだった。
「それってもしかして、インテリジェンスソード?」
「なんだそれ?」
インテリジェンスソードと言う言葉が聞き慣れない才人は、疑問に思った。
「簡単に言ってしまえば、意思の持った剣のことよ」
才人はそれを聞いてデル公と呼ばれる剣に近づき、まじまじと見始めた。
「お前、デル公っていうのか?」
「ちがわ! デルフリンガーだ!」
「俺は平賀才人だ。よろしくな」
才人は剣相手に自己紹介をした。
そうするとデルフリンガーは黙り込んで、才人をどこに目があるのかわからないが観察し始めた。
それからしばらくして、デルフリンガーは小さい声で喋りはじめる。
「おでれーた。てめ、『使い手』か」
「『使い手』?」
使い手という妙な言葉を発したデルフリンガーは、自分を買えと言い出す。
すると才人もそれに応対するように買うと答える。
「ルイズ、これにする」
「え~~~。そんなのにするの? もっときれいで、しゃべらないのにしなさいよ」
「いいじゃんかよ。しゃべる剣なんて面白いし」
「それだけじゃないの」
ルイズはぶつくさと文句を言い始める。
「やっぱ、お前変わってるわ」
「そんなのが趣味アルか……」
「才人さんが決めたんだからいいじゃないですか。それに剣は本人が決めたものの方が使いやすいと思いますよ」
ルイズはデルフリンガーの値段を聞いた。
「それでしたら、金貨百で十分でさ」
「あら? 安いじゃない」
「こっちにしてみれば、厄介払いみたいなもんでさ」
ルイズは先ほど言われた値段を店主に払った。
「ついでにこの安い普通の剣もふたつほどつけてくれるか?」
「もう、おまえさんがここへは来ないって約束してくれるなら、いくらでもただでくれてやら!」
よほど、銀時の態度にいら立っていたのか、それとも店の損害がひどいのか、もしくはその両方か、二度とこの店へは来ないという約束付きでいくつかの武器をこの店からもらいうけた。
今週号の銀魂、まさかの性転換ネタ!?
あれには驚かされました。
まさか二次創作でしか拝めなかった性転換が原作者直筆なんて!
とくにお気に入りは九兵衛(いや十兵衛か)と新八と神楽と銀さんです。(ってか、それ以外は出ていないですけど)