ゼロの使い魔 ~万事屋がハルケギニアで大暴れ!!!!~ 作:零光翼新
ただし、内容は保証できませんので、その点はあしからず。
1
「フン! フン! フン! フン! フン! フン!」
早朝、新八は一人持ってきていた木刀を両手に持って素振りをしていた。
着ていた着物は汗で汚れないように建物の壁に置いておいたので、現在は上半身裸の状態だ。
こんな状態で誰かが来たら変態扱いされるであろう。
そんな中で、誰かがこちらへと近づいてきていた。しかし、そのことには新八は気が付いていない。
「何やってるアルか、新八」
「あれ? 神楽ちゃん。朝早いね?」
「露出狂に言われたくないネ。こんな朝早くに起きて自分の性欲を発散させるなんて……気持ち悪いからしばらく私に近づかないで」
「ちょっ! 違うよ神楽ちゃんん! 袴はさすがにあれだと思って穿いているけど、上着は汚れていたから洗って今乾かしていて、着ていないんだよ」
よーく見ると、確かに少し水分が含まれているようにも見えなくはない。
「なーんだ。ついに新八が目覚めたかと思ってたけど、違ってたアルな」
「普段、どんな目で見ているのさ……」
そして、新八は急いで上着を着て、自室(この場合はルイズの部屋に当たる)へと戻っていく。
2
才人は朝日の光と共に目覚めた。そして少し気持ちが沈んでしまう。もしかしたら昨日の出来事は夢なのではないのかと。そんな淡い気持ちをことごとく打ち砕いてしまう。
ベットにはルイズが一人寝ていた。神楽はどこかに行っていてここにはいないようだった。
そして新八も。ただ、銀時はぐっすり眠っていた。
昨日、銀時たちはすぐに寝ていて聞いてはいなかったがルイズの下着を才人は洗わなくてはいけないことを思い出して、少し顔を赤らめた。
そして昨日言われたもう一つのこと、顔を洗うための水も汲んでこなきゃいけないことも思い出したので、もともと床で寝たため体がだるかったが余計にだるくなってしまう。
「あれ? 才人さんも起きてたんですか?」
「いや。いま起きたばかりだけど……」
「あ、そうだったんですか……でしたらちょうどよかった。洗面用の水を汲んできたところなんですよ」
そう言った新八の手には水の入った桶があった。
才人はお礼を言おうとしたら、
「銀さん! 起きてください!」
と、水桶から水をすくい取って銀時の顔に掛けた。
「え!? なっ、何やってるの?」
「銀さんはたまにこうやっておこしとかないとちゃんと活動してくれないんですよ。特にこういう状況じゃなおさらですよ」
「こういう状況だからじゃねェェェェ! いきなり何しやがんだ新八! 鼻に水が入っちまったじゃねェか!」
「あ、銀さん。おはようございます」
この時才人は少しこう思った。新八ってツッコミだけじゃなくてボケもやるんだなぁ、と。
「それよりもルイズ起こさないアルか」
「そうだ! 忘れてた!」
才人は急いでルイズを起こすことにした。
「誰よ? あんた……」
寝起きで寝ぼけていた。
「誰って、お前の使い魔だよ」
ああ、と少し思い出したかのようにうなずいた。
「服」
「服?」
その言葉に神楽は理解をして、
「オラオラ、部屋から出てくアル」
と言って3人を部屋から追い出す。
「つーか着替えならそう言ってくれりゃ、普通に出てくのによォ……銀さんはロリコンじゃないからあんなつるぺた体型を拝む気はねーんだから」
「でも僕たちの前で平然と着替えるのもある意味凄いですけどね……」
「それて俺たちを人間扱いしてないってことなんじゃ」
「確かにそういう見方もできるな」
「僕は着替えを手伝ってって言われたら恥ずかしくてできないと思いますけど……」
「誰かァァ! ここに思春期真っ盛りの変態がいますよォォォ!!」
「あんたは何大声で変なこと言ってんだ!」
そんなことを言っていると近くの扉から赤髪の女性が出てきた。
「あら? どこかで見たことがあるような……」
ゆっくりと3人を見つめている。
すると後ろの扉が開き、ルイズと神楽でてきた。
「なにしてるアル。覗きは犯罪アルヨ、新八に才人」
「僕はそんなことしてないよ。というかなんでそこに銀さんが入ってないの?」
「金欲の塊の銀ちゃんが除くとでも思ってるアルか?」
「神楽ちゃぁん? それってどういう意味?」
「なーんだ、ルイズの使い魔だったのね」
先ほどの赤髪の女がルイズに対して話しかけた。
「おはよう、キュルケ」
「おはよう、ルイズ」
互いに朝の挨拶を交わし終える。
「本当に人間の使い魔を呼んだのね! すごいじゃない!」
嫌みったらしく人間を強調していった。
この様子はお互いがお互いを嫌っているようなそんな雰囲気だった。
「おおー! なにアルかこのトカゲ! めっちゃかっけーアル」
神楽はキュルケと呼ばれていた人の傍らにいた見た目は火トカゲのような生き物を見てそう言った。
「あら? あなたあたしのフレイムの価値がわかるのかしら?」
フレイム。それがこの火トカゲの名前なのだろう。
「それってもしかしてサラマンダー?」
ルイズは火トカゲ――サラマンダーを見てながら言う。
「そうよ! それもこの尻尾の大きな炎! 間違いなく火竜山脈のサラマンダーよ! 好事家に見せたら、値段なんてつけられないわよ?」
「つーことはこいつを売れば……一生遊んで暮らせるってワケか……」
……なにやら銀時は危ないことをブツブツと呟いていた。
「それじゃあ、お先に失礼! 『ゼロ』のルイズー」
キュルケはそのままこの場から姿を消した。それについていくかのようにサラマンダー――フレイムがついていく。
それを「いくらくらいで売れるんだろうな……」とまじまじと銀時はサラマンダーを見ていた。
「あーもー! くやしー! なんなのあの女! 自分が火竜山脈のサラマンダーを召喚したからって!」
「まあまあ、気にすんなヨ。あんな牛乳女の言うことなんて……オメーには私たちがついてるアル」
ポン、と神楽はルイズの肩に手を置き、慰めていた。
「ま、まあ、確かに大きかったよなぁ……」
「なんだ才人? お前あんな女の胸見て凝視してたのかよ」
そのまま朝食を取るために食堂へと向かおうとしていたところで、才人は少し疑問に思うことがあった。
「そういえば、あいつお前のことゼロのルイズって呼んでたけど……『ゼロ』ってどういう意味なんだ?」
「オイオイ才人それは言わねーのが優しさってモンだぞ。いくら本人が気にしていることでもよォ」
「え!? やっぱりそういう意味だったんですか?」
「そうだったアルか……だからさっきの牛乳に対して嫌悪を持っていたアルネ」
「だって、実際そうじゃね? あいつの本名ってルイズ・フランケン・なんとかって名前だったじゃねェか。その中にゼロなんて言葉はなかった。つまりあだ名なんだよ」
「なるほど……あだ名かぁ。あっ!」
「な? つまりそう言うことだ。だから深く聞いてやるな」
この会話に対してゆっくりと怒りを貯めていたルイズは、堪忍袋のが少し解れたのか平手打ちを才人と銀時に食らわせようとしていた。
「あぶねー!」
それを察知した2人は危ないと思いすぐさまよけた。
そして少し違和感も覚えた。ルイズはなぜこのような行動をとったのかと。
3
「デケー食堂だなぁ……」
「ホントですね……こんな場所で朝食をとれるなんて滅多にありませんよ」
「だけどこれだけデカいとなんか落ち着いて食べられないアル」
万事屋3人は広い食堂を見回していた。
「感謝しなさいよ。私に召喚されていなかったら、あんた達平民はこの『アルヴィーズの食堂』に一生は入れなかったんだから」
アルヴィーズの食堂。それがこの食堂の名前なのだろう。
そして、この食堂には壁際に精巧に作られた小人のような彫刻が見えた。
「あれがアルヴィーズの名前である小人の彫刻よ」
「もしかして動くのか?」
「よく知ってるわね」
ガタッ
「ばばばば、バカ言ってんじゃねーよ……………うう、動くだァ。んな非科学的な事が起こるわけねーだろうが……」
「もう十分魔法という非科学的な事が起こっていますよ、銀さん」
銀時の体は少し震えている、いやめっちゃ震えているのがおそらく遠くからでも見て取れるだろう。
「なにしてるのよ。早く来なさい!」
ルイズについていくとテーブルが並んでいてその上には一般人である才人万事屋一同はヨダレが垂れてきそうだった。
「俺はここの席だぁァァァァ!!」
「ズルいアル銀ちゃんんん!! そっちの料理の方が少しデカいアルヨ!」
「うるせぇェェェ! かわんねーよ、大きさなんて!」
「ちょっと2人とも落ち着いてくださいよ!」
「「黙ってろォォォォォォ!! 眼鏡の分際でェェェェ!」」
「なんだとコラァァァァァァ。眼鏡の分際ってどういう意味だァァァァァァァァ」
「なにやってるのよ……そこは貴族の席よ。あんたたちが座れるわけがないじゃない」
「「なん……だと……!?」」
その一言で銀時神楽は一瞬にして静止してしまう。
ルイズが指したのは床に置かれている皿であった。
そこには先ほどの豪華なスープではなくて、普通のスープ・パンが皿に盛られているだけだった。
「あのね、ほんとは使い魔は主人が戻ってくるまで外で待機。あんたたちは私の特別な計らいで床」
「ふざけんじゃねェェェェェェェェェェェェェ
ふざけるなァァァァァァァァァァアルぅぅぅ」
「こんなことだと思っていましたよ…………」
才人はルイズのイスを引いて席につかせ終えた後、万事屋一同と共に床に座り、一緒に朝食をとった。
やっ、やべぇ……才人の出番がすくねぇ……
才人ファンの方申し訳ございません。
だけど、このあと数話ほどしたら才人の見せ場ができるので、それまでお待ちください。