ゼロの使い魔 ~万事屋がハルケギニアで大暴れ!!!!~   作:零光翼新

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思ったより早く投稿できそうだったので、投稿しようと思って投稿しました。

そして徐々に前書きに書くネタがなくなってきた。




文章は絵と同じで練習さえすればいくらでもうまくなれる(たぶん)

 

 

  1

 

 

「逃げずに来たこと、褒めてやろう誉めてやろうじゃないか」

「誰が逃げるか!」

 

 才人は左手に銀時から借りた木刀を持ってギーシュの前に立っている。

 

「その手に持ってるのが君の武器かい?」

「それがどうした」

 

 すると周りを囲んでいた貴族たちはどっと笑う。

 

「ふふふふ、まさかそんなもので僕に挑もうなんて、身の程も知らないようだね」

 

 ギーシュは少しの間笑ったあと、再び真剣な顔になる。

 

「それでは始めようじゃないか」

 

 才人は銀時から借りた木刀は使うつもりはなかったが、銀時がせっかく託してくれたのでこの場に持ってきたのだ。

 

 それ以前に相手はひょろひょろの優男だ。こっちが一気に距離を詰めれば簡単に勝てると踏んでいた。

 

 だけど、そんな考えは一瞬にして消えてしまう。

 

 ギーシュは薔薇を一振りするとそこからは甲冑の鎧をまとった女性の姿の人形が現れたのだ。

 

 なんで薔薇を振って甲冑の人形が現れたのか、その答えはおそらく手に持っている薔薇にヒントがある。

 

 というより、ギーシュの杖は薔薇なのだ。どこまでもキザったらしいやつだと才人は思った。

 

「そんなんありか……」

「僕はメイジだ。だから魔法で戦う。君だって武器を持参してきているんだ。文句はないだろ?」

「…………」

「言い忘れたな。僕の二つ名は『青銅』のギーシュ。なので、青銅の『ワルキューレ』がお相手しよう」

 

『青銅』のワルキューレは才人に向かって突っ込んできた。

 

 才人は銀時が渡してくれた木刀を構えて、青銅のワルキューレの初撃を防ぐことに成功する。

 

「ほう……今ので折れないとは、よほどの硬化魔法がかけられているようだね」

 

 才人も少し驚いていた。

 

 今の攻撃を防いでなお借りた状態のままの形をしていたのだから。

 

 だけど、防げるのと攻撃に転換できるのとでは、あまりにも違い過ぎる。

 

 才人は今まで武器という武器を持ったことが無いのだから。

 

 そのせいか、才人が木刀の構え方も全然なっていない。

 

「オイオイ……アイツ、右手と左手逆になってんぞ……」

「え? あ! ホントだ!」

 

 基本の握り方は右手を上に、左手を下にして刀を持つ。しかし才人は逆にもっていたのだ。

 

「才人さん! 逆です!」

「え?」

 

 と、その声が届く前にワルキューレの攻撃が才人に入る。

 

 今度の攻撃はもろに入ったのか、才人は腹をおさえた。

 

「ぐっ!」

 

 才人は呻いていて地面を転がっている。

 

 けど、無理もない。青銅の塊をもろに腹に入ったのだから。これで平気な顔をしている人なんてまずいない。

 

「おーっと! 才人選手! どうしたことだ! 拳を一発貰ってから一向に動こうとしない!」

「なにしてんの? 神楽ちゃん……」

「なにって実況アル。何かやらないと今回私たちの出番はなくなる可能性だってあるアルヨ」

「にしたって、時と場合を考えようよ……」

「別にいい…もぐもぐ…じゃねェか…もぐもぐ…」

「なにあんたはさっきのケーキを持ってきてんの……」

 

 一か所変な空気ではあるが、才人はそんなことを気にしてられるような状態ではなかった。

 

 すると、人混みをかき分けてルイズが決闘の場に入ってきた。

 

「ギーシュ!」

「おおルイズ! 悪いな。君の使い魔をちょっとお借りしているよ!」

「いい加減にして! 大体ねえ、決闘は禁止じゃない!」

「それは貴族同士の決闘のみだよ。貴族と平民の決闘は禁止されていない」

 

 おそらく校則にはこう書かれているのだろう。

 

『貴族同士の決闘を禁止とする』と

 

 その穴をかいくぐったのがこの決闘なのだろう。

 

「もし、この男が傷ついていくのが見ていられないのなら、他の君の使い魔に戦ってもらえばいいだろ? それとも君はこの平民が好きなのかい?」

「バカ言わないで! 自分の使い魔が怪我をするのを見ていられないのよ!」

「誰が……怪我をするって……」

「サイト!」

 

 ゆっくりと才人は立ち上がった。

 

「へへへ、やっと名前呼んでくれたな……」

「才人よォ、随分ときつそうじゃねェか。俺がかわりにそこのスライム君を倒してやろうか?」

「だ……いじょ……う…ぶ………」

「誰がスライムだね! よしっ、決めたよ。次は君に決闘を申し込むとしよう」

「上等だ! と言いてェが、今は才人が戦っているみてーだからな、そいつに勝ったら受けてやるよ」

 

 才人はその言葉を聞いて立ち上がる。

 

「おやおや。立ち上がってくるとは思わなかったな……手加減し過ぎたかな?」

 

 自分で始めた決闘だ。ここでバトンタッチは許されない。

 

 それになにより、ここで引いたら男としても終わってしまう気がしたから。

 

 木刀を再び構え直す。

 

 その構えは先ほどと同じだったので、新八はそれを指摘する。

 

「才人さん! 木刀の構え方右手と左手が逆です!」

「そうか……道理で握りにくいと思った……」

 

 才人は指摘された木刀の構え方を直して、右手を上に、左手を下にした。

 

「なんで……立ち上がるのよ……何で止めようとしないの……」

 

 才人は立ち上がり、銀時たちはこの決闘を止めようとしなかった。そのことがルイズは疑問だった。

 

「ムカつくから」

 

 ムカつく。これが才人が決闘をしている理由だった。

 

「ムカつく? メイジに負けたって恥でもなんでもないわよ!」

 

 メイジと平民の差。それは魔法を使えるかどうか。たったそれだけである。

 

 だから、才人は、

 

「それがムカつくんだよ。貴族だかメイジだかしんないけどよ。お前らはそろいもそろって威張りやがって! そんなに魔法が偉いかよ! あほか」

 

 そう言い終えると、神楽はルイズの腕を引っ張って巻き添えを食わないところに連れてくる。

 

 ルイズはこの場に来て、銀時たちは何で手を出さないのだろうと、その疑問を投げかけた。

 

「別に俺ァ、あいつが何しようと口をはさむつもりはねーよ。けど……」

「けど?」

「今のアイツの戦う理由は理解しているからこそ、少しだけ手を貸しているだけだ」

 

 ルイスは銀時が言っていることが何一つ理解できなかった。

 

 

  2

 

 

 その後もギーシュの優勢は変わらなかった。

 

 才人は木刀で何度か繰り出される拳を防いだりして、紙一重でかわしていても、それは運よくできているだけだ。

 

 いくら鉄でも砕けることが無い木刀を持っていても、それを振るえる腕が無ければ、宝の持ち腐れだ。

 

 しかも才人は先ほどギーシュを挑発したので最初の頃よりもゴーレムの動きは激しいものだ。

 

 ゴーレムの扱いに慣れているギーシュと木刀など今日初めて握った才人とでは力に差がありすぎる。

 

 ついに木刀を握っている腕に拳が当たり、木刀をすっ飛ばしてしまう。

 

「どうやら、ここまでのようだね」

 

 才人は地面に激しく頭を打ち付ける。

 

 けれども、才人は立ち上がろうと頑張るもののまったく立ち上がれない。

 

 そうしている才人の元にルイズは駆け寄る。

 

「サイト! もういいじゃない。あなたは平民としてはよくやったわ。こんな平民、見たことないわよ」

 

 そう言うルイズの鳶色の瞳は少し潤んでいる。

 

「泣いているのか? お前」

「泣いてないわよ」

 

 それでも才人は動くのをやめようとはしない。

 

「いてえ!」

 

 立ち上がろうとしたときに体のどこかの折れている骨がキシキシと痛む。

 

「痛いのは当たり前じゃない! もうやめなさい! あなたは私の使い魔よ! これ以上勝手なマネは許さない!」

 

 ルイズは忠告をしたのだろう。

 

 しかしそんなことはおそらく才人の耳には入っていない。

 

「もうおしまいかい?」

「バカ言うな。ちょっと休憩だ」

「サイト!」

 

 才人は痛む体でゆっくりと立ち上がろうとしていた。

 

 するとギーシュは先ほどの授業でやっていた錬金を使ったのか、才人の近くに剣を投げた。

 

「使いたまえ。先ほどの君の武器は人混みの外へ飛んで行ってしまったからね。最後の君たち『平民』の牙を与えてあげるのだよ」

 

 才人の目の前には抜き身の剣が置いてある。木刀を使えないのに剣なんか使えるのか!? そんな考えが才人の中にあった。

 

「才人さんがあれを使えば勝てるかもしれないですね!」

「ったく。余計なことしやがって」

「どういうことです?」

「素人にあんなあぶねーモンを渡すなって言ってんだ。木刀と違って殺傷能力があんだよ」

「と言うことは、才人さんが扱い方を誤れば……」

「相手を殺しかねないってことだ」

 

「もし、続ける気があるのなら、それを取りたまえ。そうじゃなかったら、一言僕にこう言いたまえ。ごめんなさい、とね。そうすれば手打ちにしようじゃないか」

 

 才人はそんなことを言うつもりはないので、投げられた痛むものの右手で剣を握ろうとする。

 

「だめ! それを握ったら今度は殺されるかもしれないのよ!」

「………………」

 

 才人は黙っていた。しかしこれは恐怖やルイズに言われて踏み止まっているのではない。

 

「俺は……元の世界にゃ、帰れねえ。ここで暮らすしかねえんだろ」

「そうよ。それがどうしたのよ! 今は関係ないじゃない!」

 

 ルイズは剣を握ろうとしている右腕を掴んで話している。

 

「使い魔でいい。寝るのは床でいい。飯はまずくたっていい。下着だって、洗ってやるよ。生きるためだ。しかたねえ」

 

 下着を洗う? それに銀時たちは疑問に思う。

 

「でも……」

「でも、なによ……」

「下げたくねえ頭、下げられねえ!」

 

 グッと右腕に力を入れて、ギーシュの剣を握る。

 

 すると、才人の左手の甲に刻まれたルーンが光り出す。

 

 と、同時に、一瞬、才人は剣を振り、ギーシュのゴーレムを斬りおとした。

 

 その様子を見た銀時新八、神楽、ルイズ、ギーシュは驚きを隠せなかった。

 

 ギーシュとルイズは同じことを思っているのだろうけど、銀時、新八、神楽は別のことだった。

 

「いっ、今の……見えたアルか……?」

「いや……見えなかった…………銀さんは?」

「振る瞬間……だけなら……」

 

 剣を握っただけでできる動きでではなかったからだ。

 

 そして才人も先ほどまでの痛みが剣を握ったと同時に消えていた。

 

 才人は今なら勝てる。そういう自信が体から湧き上ってきているからだ。

 

 ギーシュはすぐさま自分のゴーレム『ワルキューレ』を呼び出した。

 

 それも自分が出せるだけの数を。

 

「なるほど……先ほどまでは単に貴族の僕相手に手加減をしていたみたいだね」

 

 先ほど、木刀で戦っていた時は自分の力を図るためにわざと攻撃を受け続けていたのだと解釈して、本気を出す! と言う真剣な顔をする。

 

 しかし、銀時たちはもうこの勝負の行方は理解できたので、給仕に残っていたケーキを大量に持ってきていたので、ケーキパーティーをすることにした。

 

 ギーシュの青銅のゴーレムは今のサイトには動くただの青銅の塊にしか見えなかった。

 

 剣を振ればそれは動かない青銅の塊になり、剣を振れば青銅の塊になる。その繰り返しになるだろう。

 

 ギーシュは二体ほどやられてしまう。ならば、同時に攻撃すれば、いい。

 

 ワルキューレ全体は才人に向かっていった。

 

 その動きは才人から見れば、とろすぎてまるで亀でも見ているようだった。

 

 一瞬にして向かってきたワルキューレは青銅の塊となってしまう。

 

 一体一体ギーシュの目の前で斬られていった。

 

 ギーシュは新たに薔薇を振り、ワルキューレを作ろうとしたが、その薔薇にはもう花弁はなく、ワルキューレは作り出せなかった。

 

 こうしてヴェストリの広場の決闘は終わりを告げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  おまけ

 

 

「やっぱりあんまり出番なかったアルな」

「仕方ねェだろ。今回の主役は才人なんだからよ」

「同じ主人公の銀ちゃんが言ってもなんか説得力がないアル」

「傷つくわぁ、神楽……それにしても今回の戦闘、ちゃんと書けるだろうと思っていざ書いたら、全然ちゃんと書けてなくて駄文になってるんだぜ?」

「うわぁ~マジアルか……自分になら出来るかもって張り切っていたのにマジアルか……」

「「なので、このおまけを読んで傷ついた読者の皆様。新八が罪滅ぼしで切腹してくれるみたいなのでそれで勘弁してください!」

「するわけねェェェェェェだろォォォォォォォ」

 

 

 

「銀ちゃん! それわたしが取っておいたケーキアル! 勝手に食べんじゃねェェ」

「残しておいた方が悪いんですぅ」

 

 

「あれ? 無視? 無視なの?」

 

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