ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~   作:畜生ペンギン

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申し訳ございません、投稿予約を忘れてしまい投稿が少し遅れました・・・

今回は少し短い内容ですが、楽しんでいただければと思います。

それではどうぞ!


Part151 キャリバー獲得オフ会~宣戦布告~

「スグ、着いたぞ。」

 

「ありがとう、お兄ちゃん。」

 

ALOからログアウトした和人と直葉。

 

あの後、エギルに事の経緯を説明し、打ち上げに店を使う事を許可された為、和人のバイクで御徒町まで来ていた。

 

「良かったねお兄ちゃん、無事エクスキャリバー取ることができて。」

 

「スグこそ、トンキー達に沢山の友達ができて良かったな。」

 

「うん!また2人に会いにいかなくちゃ!」

 

「あれを匹にしないのもスグらしいな・・・」

 

「お兄ちゃん?」

 

「冗談だよ!?」

 

直葉の圧に即座に誤魔化す和人。

 

2人で改めてエギルの店の傍に近づくと、既に店前には明日奈やクライン達がいた。

 

「あ、和人君、直葉ちゃん!」

 

「先に着いてたんだな、後は誰がいないんだ?」

 

「野球部組と渚さんね、哲也が駄々でも捏ねてるんじゃない?」

 

「結局翔以外全員運んだものね・・・」

 

「あ、噂をすれば来たみたいですよ、哲也さん達。」

 

珪子の視線の先では、哲也が翔に肩を担がれ、足を引きずるように歩いていた。

 

「いい加減歩きやがれテメェ・・・!」

 

「うるせぇ・・・試合後にあんな重労働させやがって・・・!」

 

「よ、よぉ哲也。お疲れのようだな。」

 

「お陰様でな和人・・・これで全員か・・・?」

 

「うん、もうお店の準備もほとんどできてるみたいだから入ろうよ。」

 

明日奈の呼びかけで、改めて全員でエギルの店に入ることとなった。

 

店内では、エギルが食器などの配膳を行っていた。

 

「良く来たなお前達。準備はもう終わるからすぐ始められるぞ。翔、この看板を外にかけといてくれ。」

 

「了解。」

 

エギルから受け取った看板を持ち、店の入口のドアに立て掛けた。

 

そこには分かりやすく

《本日貸切!》

と、書かれていた。

 

~~~~~~~~~~

 

「それじゃあエクスキャリバーと雷搥ミョルニル獲得、ついでに哲也の完全試合を祝して乾杯!!!!」

 

「ついで!?」

 

里香の音頭を元に、皆はグラスをかざしあった。

 

だが、1人納得のいってない哲也が里香に詰め寄っていた。

 

「ついでとはなんだついでって!完全試合だぞ!?プロだって早々達成されねぇ大記録だぞ!?」

 

「良いじゃない、お祝いに木綿季と琴音から頬にキスしてもらったんでしょ?」

 

「っ!?こ、琴音!?どういうことよ!?」

 

「え、えへへ・・・ま、マネージャー特権かな・・・/////」

 

詩乃は琴音に詰め寄っていた。

2人の哲也大好き同盟は抜け駆け無しの決まり、その為に詩乃は納得が行かなかった。

 

「琴音・・・・・・!」

 

「ほ、ほら!さっき哲也とALOデートの権利は得られたし、今日の打ち上げだって哲也の隣は譲ったからさ・・・その・・・」

 

「・・・・・・まぁ確かに琴音のおかげでデート出来るわけだし・・・・・・」

 

「でしょ♪」

 

「ただし、私だって1回は見逃してもらうからね 琴音。」

 

「もちろん!いっぱい甘えちゃいなよ♪」

 

琴音は詩乃に親指を立てて見せた。

その後、二人の視線は哲也に向けられるが、未だ里香といがみ合っていた。

 

「せめてついでは訂正してくれ!?」

 

「今日の主役はあくまでキリトとエクスキャリバーなのよ!つまり、あんたはつ・い・で!!!」

 

「ま、まぁまぁ哲也君・・・ほら、落ち着いてご飯食べようよ・・・」

 

「あ、明日奈まで・・・まぁ仕方ねぇか・・・エギル!なんか力が回復するようなメシ頼むわ!」

 

「カフェでそんなもの求めるな・・・」

 

哲也は飲み物を手に持ちながら、詩乃と渚の間の席に座った。

 

「お疲れ様、哲也。」

 

「詩乃もお疲れ、悪かったな今回も遅れて。」

 

「ううん。ああやって助けてくれるならそれでいいの。尻尾握られた件は別件だけどね♪」

 

「はいはい・・・さっきの通り今度アルンで奢ってやるから・・・姉ちゃんは奢んねぇからな。」

 

「だからなんで私は除外なのよ!?」

 

「詩乃と姉ちゃん奢ったら破綻するわ!?金できたら連れてくから待ってろ!」

 

「・・・と言うことは、お金に余裕ができたら連れてってくれるって解釈でいいのよね~?」

 

渚はそう言うと、哲也の脇腹を肘で突ついていた。

 

「素直にお姉ちゃんと一緒にご飯に行きたいって言えばいいのに、可愛い弟なんだから♪」

 

「黙れ!?余計な事言うと連れてかねぇからな!!!」

 

「おーおー自慢の姉と詩乃ちゃんをご馳走するとは、毎度見せつけてくれるな、哲也。」

 

皮肉混じりにクラインが哲也の席の前に座った。

 

「あ、そういやなんかクラインが面白いことしてたらしいじゃねぇか!」

 

「っ!?だ、誰に聞いたんだ!?」

 

「姉ちゃんにちょいとな。詳しいことはお前から聞けってことだ!さぁ教えろクライン!」

 

「こ、断る!誰が好き好んで自分の醜態を晒すか!」

 

「ふーん・・・詩乃、この髭の変わりに代弁してくれ。」

 

「え、えぇ。実は・・・」

 

詩乃は今回のクエストについては詳細に語ってくれた

クラインがある女性を助けるのに哲也の兄貴分だと言う大義名分を使ったこと

その相手に抱きつかれたりキスされたりしたが実はおっさんだったことを。

 

「お、おめぇおっさんにキスされて求婚したのか・・・!?」

 

哲也はクラインのあんまりな自体に腹を抱えて大爆笑し始めた

 

「うるせぇうるせぇ!!!!テメェいつもいつもあんな幸せ琴音ちゃんとかで味わいやがって!!!大体木綿季ちゃんだけじゃなく琴音ちゃんからもキスだとぉ!?」

 

「完全試合達成者の特権だ♪」

 

「この浮気男!木綿季ちゃんにボコボコにされちまえ!」

 

「今回は木綿季公認だ、なぁ木綿季♪」

 

「ふぇ?」

 

哲也が渚の隣に座っていた木綿季に声をかけると、彼女はエギルの作っていたパスタを口に含んでいた。

 

木綿季がそれを飲み込むと、嬉しそうに語り出した。

 

「だって、哲也が完全試合するとは思わなかったんだもん!野球の勉強して分かったけど、アインクラッドの100層まで一人で制覇したみたいなことでしょ?」

 

「んーどうだろうなぁ・・・結局翔がいなかったら俺の完全試合は無かった訳だからそれはちょっと違う気が・・・」

 

「とにかく、それ程凄いことを貴方は達成したってことでしょ?」

 

「まぁそれはそうだが・・・」

 

「とにかく、今日一日だけは、他の子にハグするくらいなら許してあげても良いよ~♪」

 

木綿季のその言葉に、琴音に詩乃、渚の目付きが変わった。

 

「哲也?それなら私からも完全試合達成のご褒美をあげても良いわね?」

 

「え?し、詩乃?」

 

「しょうがない、お姉ちゃんがよしよししてあげるから、おいで哲也♪」

 

「ね、姉ちゃんまで・・・」

 

「待った!私だってまだまだご褒美あげ足りないよ!」

 

「ちょ、ちょっと待て琴音!?幾ら木綿季の許しが出たと言えそれで皆を抱きしめるのは・・・」

 

哲也が狼狽える中、別の席で談笑していた翔と鈴奈が近づいてきた。

 

「何言ってやがる。木綿季と琴音からキスされて抱きしめたのはどこのどいつだ?」

 

「つまり、君は体のいい言い訳を使って、皆を抱きしめる口実を作りたい訳だね。」

 

「黙ってろクールコンビが!?と、とにかく俺は抱きしめねぇからな!なんか嫌な予感するし!」

 

「・・・貴方から抱きしめないなら、こっちから抱きつくのは良いのね?」

 

詩乃はそう言うと、哲也の右腕に抱きついた。

 

「んなっ!?」

 

「あ!詩乃ちゃんズルいわよ!?」

 

渚は左腕に抱きつき、琴音は立ち上がると後ろから抱きついていた。

 

「良かったじゃないか、君ご所望のハーレムだよ。」

 

「誰が所望した!?み、皆さん!?気持ちは嬉しいから離れてくれると・・・」

 

哲也のその一言に、余計強く抱きつく三人。

それを受け、哲也の身動きは取れなくなった。

 

その現場に里香や明日奈も近づいた。

 

「何してるのかと思ったらまーた浮気してる訳ね・・・」

 

「ゆ、木綿季?今日は良いの?」

 

「うん!今日だけの特別待遇だよ!まぁ、どうせボクだけの哲也なことに変わりは無いし~♪」

 

「クライン・・・お前これが羨ましいって言うのか・・・!?」

 

「死ぬほど羨ましいわこんちくしょう!!!!!」

 

「そういえばクライン、あんたスクルドに貰ったものは内緒だって言うけど、ヒントくらい教えなさいよ。」

 

「そりゃ企業秘密だ!教えらんねぇ!」

 

「まぁ酷い目にあっていたから貴方にとって損のない話だと良いですね・・・」

 

「おい鈴奈!なんかコイツと俺で扱いが違くねぇか!?」

 

「当たり前じゃないか、クラインは歳上なんだぞ?」

 

「俺だってお前の1つ上だ!」

 

「君は以前タメ語で良いと言ったじゃないか。」

 

「タメ語と扱いを雑にするのは違ぇよ!?そうだよな明日奈!?」

 

「え、ええっと・・・鈴奈ちゃんなりの哲也君への敬意なんじゃないのかな・・・?」

 

「そういうことだよ哲也、僕が雑に扱うのは君だけだ。」

 

ふっと笑みを零す鈴奈。

 

哲也が鈴奈ばかりと話すことに、抱きついていた三人は不満気だった。

 

「ちょっと、鈴奈ばかり構いすぎじゃないかしら。」

 

「そうよ、今日のクエストサボった分も私に構いなさい。」

 

「私だって構って欲しいな?」

 

「も、もう分かった!分かったから!一人ずつ相手させてくれよ!?」

 

哲也の苦労は、現実世界でも健在だった。

 

~~~~~~~~~~

 

「はぁ・・・酷い目にあった・・・」

 

「災難だったな、哲也。」

 

あれから何とか皆を落ち着かせることが出来た哲也は、和人と共にコーヒーを啜っていた。

 

「全くだ・・・嬉しいけど、ああもいっぺんに抱きつかれるのは・・・」

 

「まぁまぁ、木綿季に怒られないだけ良いだろ?」

 

「そりゃな・・・とにかく良かったな、エクスキャリバー取れて。」

 

「あぁ。まさか天鎖斬月が獲得のトリガーになってるとはな。」

 

「要するに、エクスキャリバーは最初から俺達しか取れない代物だった訳だな。まさかミョルニルもついでに取ってるとは思わなかったが。」

 

「クラインのおかげだな。まさかあの女性がトールになるとは思わなかったが・・・」

 

「見たかったなぁクラインがおっさんに求婚してる様。戦いも出来ないで爆笑できる自信があるぜ。」

 

「ひ、酷いやつだな・・・それより哲也、提案があるんだが良いか?」

 

「提案?なんだ?」

 

「まず前提として明日の夏休み最終日、予定は?」

 

「特にねぇよ。部活も試合後で休みだから。」

 

「そうか・・・なら、お前に挑戦状を叩きつけよう。」

 

「挑戦状?」

 

和人の言葉に怪訝な表情を浮かべる哲也。

 

そこに、明日奈と木綿季もそれぞれの彼氏の隣に着席した。

 

「なになに?和人君が哲也君と戦うの?」

 

「エクスキャリバーvs天鎖斬月ってこと?」

 

「木綿季の言う通り・・・俺はお前を超える!」

 

「面白ぇ!だったら明日は最初から卍解して戦ってやる!明日奈の前で負けて恥かいても知らねぇからな!」

 

「こっちのセリフだ・・・木綿季の前で惨敗する様を見せても良いんだな?」

 

哲也と和人が睨み合い、火花が散る。

 

そんな中で、詩乃が二人の傍に近づいてきた。

 

「つまりエクスカリバーとアロンダイト、兄弟剣の戦いね。」

 

「シノのん?アーサー王伝説に詳しいの?」

 

「中学時代は図書室の番人してたからね。」

 

「詩乃、俺の持つアロンダイトとエクスカリバーはそのアーサー王伝説とやらではどっちが格上なんだ?」

 

「基本エクスカリバーが圧倒的に上ね。それに、アロンダイトは持ち主のランスロットが仲間を殺した剣でもあるから、ゲームとかでは割と魔剣と扱われることもあるの。貴方の天鎖斬月も正式名称は暗剣アロンダイトでしょ?」

 

「え・・・じゃあ天鎖斬月ってALOでは仲間殺しの剣として扱われてるのか!?」

 

「剣としての格だと、和人君の方が上みたいだね木綿季♪」

 

「むぅ~!ふんだ!お姉ちゃんにも勝った哲也が負ける訳ないもん!」

 

「あまり武器の性能差を言い訳に使いたくはないが・・・試し斬り相手にこれ以上の適任はいないぜ、哲也。」

 

「上等だ!明日は首洗って待ってろ!」

 

「ねぇ、その二人の戦い私も見学していい?」

 

「あぁ。詩乃にも見せてやる。哲也が這い蹲る姿をな・・・!」

 

「はっ。お前が無様に負けて俺に詫び入れる姿の間違いだろ?」

 

「とにかく明日朝10時にALOのシルフ領付近のフィールドでやるぞ、スグもオフだから連れて行く。」

 

「そうか・・・なら明日、徹底的にやり合おうぜ和人!」

 

「あぁ!楽しみにしてるぜ!」

 

哲也と和人はその場で拳を合わせた。

 

2人の間には、激しい火花が散っていた。




エクスキャリバーの獲得を元に今一度哲也との戦いに臨む和人。

ALOの世界では兄弟剣として扱われるエクスキャリバーとアロンダイトが交わる時、どのような戦いが繰り広げられるのか。

さて、次回でエクスキャリバー編は最終回になります!鋭意執筆中ですので、どうぞお楽しみに!
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