次の日、樹希はとある書類に目を通していた
樹希「やはりか…シャルル・デュノアは偽名…本名はシャルロット・デュノア…愛人との間に生まれた女…本妻から酷い虐待を受けていたようだな…」
骸「…どうなさいます?」
樹希「そうだな…保護…とするか…そうなれば…道化、デュノア社社長につなげろ、極秘回線だ」
道化「かしこ参りました」
樹希はそう言いながら新たな書類に目をやった
『シャルロット・デュノアの保護及び、D&P所属テストパイロットとしての雇用』
樹希「デュノア社社長自らの頼みだ…引き受けてやるか…だが、このことはみんなに言っておくか…」
骸「わかりました、それでは社長、学年別タッグトーナメントの件ですが…」
樹希「そうだな…誰かとタッグを組まないといけないわけだしな…何とかするか…」
樹希はため息をつき、紅茶を飲んだ
放課後、樹希は秋人を呼び出し、真実を語った
秋人は驚愕していたりした
その時、いいタイミングでシャルルが入ってきた
樹希「よく来たな…シャルロット・デュノア…」
シャル「え?ち、違うよ、僕は…」
樹希「皆まで言うな…全部知っている…」
そういわれたシャルル改め、シャルロットは黙り込んだ
樹希「貴様の会社の事情は知っている…目的も…」
シャル「…そっか…バレていたんだね…」
シャルロットは観念して、ほとんど自暴自棄気味にすべてを白状しだした
シャル「そうだよ…僕はデュノア社に命じられて君たちの機体のデータと広告塔になることを命じられたんだ…もともとうちは第二世代終わりにIS企業に出たからね…データが足りないんだ…でも、ばれたんだからこの学校にはいられないよね? 僕は本国送還の後、施設か監獄行き…デュノア社は倒産かどこかの企業の傘下に入るかもね…」
秋人「なんで…そう言えるの?」
シャル「だって…それしか…」
秋人「ふざけ…」
樹希「ふざけんなよ、小娘が!!」
秋人が声を上げるよりも早く、樹希が声を上げた
樹希「さっきから聞いていれば…お前は客観的に物事を見て、流されるがまま…お前の意思がない…お前は操り人形か?」
シャル「…君に何がわかるの…?居場所がなくなった僕の気持ちなんて…」
シャルロットは樹希をにらみつけた
樹希「わかるさ…居場所がないのは…辛いよな?」
シャル「…え?」
樹希「今は亡き俺の友は昔から優秀な姉に苛められ、世間からも、町からも仲間もいなかった…ずっと一人で抱えて生きてきた…だが、弟はそんな兄を見捨てずにいてくれたが…結局、何もできずに死んでしまった…そいつの名は織斑一夏…俺の昔の名前だ…」
その発言に鈴音と秋人と骸以外の人間が驚愕していた
樹希「恐らく、あのまま生きていたらお前と同じだったのかもしれない…だから、シャルロット…お前の気持ちがよくわかる…」
シャル「・・・」
樹希「お前の罪は…自分から目を背け、周りに流され、何もしてこなかった怠惰だ…」
シャル「・・・」
樹希「…だが、お前はまだやり直すことができる…」
シャル「…え?」
シャルは終始うつむきっぱなしだったが、樹希の一言で顔を上げた
樹希「お前の父親は優しいやつだな…この学園にいればどこの企業も手出しはできない…そして、俺に依頼をしてきたんだ…『娘を助けてほしい』って…」
シャル「お父さんが…?」
樹希「ああ…それと、プレゼントだ…道化」
道化「何でございましょうかぁ?」
樹希「やれ…」
道化「かしこ参りましたぁ~」
道化が不気味に笑うと、電話が鳴った
樹希「失礼、ああ、私だ、ふむ…わかった、よろしく頼む」
シャル「えっと、どこと連絡を取っていたの?」
樹希「ああ、デュノア社の有能な社員を買収しただけだ…お前の父親ごとだがな? あとはお前が決めろ、デュノア社に戻るか…ここにいるか…」
樹希は険しく、冷淡な顔つきから優しそうな顔つきに変わった
シャルロットは崩れ、泣き出した
シャル「ここにいたいよ!!友達だって欲しいよ!!みんなと笑いあいたいよ…!!」
樹希は優しくシャルロットを抱きしめた
秋人はそっとその場を出ていった
それから数日が経ち、シャルロットの再編入は時間がかかるらしく、タッグトーナメントまではシャルル・デュノアとして在籍しなければならないことになっていた
そして今、パンデモミウムのアリーナは整備中で使用ができないので秋人と樹希を除いた特別クラスのメンバーは模擬戦をしながら互いに高めあっていた
そんな時、覆面を被り、訓練機を纏った生徒おおよそ二十人がやって来た
シャル「何あれ?」
骸「…はぁ…クレームを言いに来た奴等だな…うちの会社、こう言う客層からは嫌われているからな…特に今回、総帥が特殊なISスーツを作ってからは…」
(名称は省略)「そうよ!!あんたたちの会社が作ったスーツのせいで私達の立場がガタ落ちじゃない!!どうしてくれるのよ!?」
「男は私達に奉仕してればいいのよ!!」
「男はIS学園、IS業界には不要!!」
「危機感を持っていないあんた達も同罪よ!!」
「私達は選ばれた人間なのよ!!男や適性の無い能無しなんかと違う!!」
襲撃者たちは次々に言うが、骸は溜息をついた
骸「本当に愚かしいな…総帥の言ったとおりだ…力を過信した哀れな者達…罪は傲慢と強欲、そして今は憤怒だな…『モラクス』!!」
骸はISを展開し、両腕に二又のブレードを展開した
骸「全員纏めてかかってこい…D&P社所属、IS部隊隊長、加賀美骸、今回は総帥命令は無いが…絶滅タイムだ、この機体…
骸はただ冷酷に襲撃犯をその瞳に移し、体中の骨のようなパーツからエネルギーを開放した
『単一能力、虚空無量発動』
その音声が虚空に響いた
今回はこんな感じですね
あと、最近若干リアルが蔑ろになっている今日この頃です…