あれから三日たち、樹希はデートをこなした後、鈴音のもとに来ていた
樹希「鈴、今大丈夫か?」
鈴音「樹希!?ちょっと待って!?」
樹希「ん?どうかしたのか?」
樹希はそう言いながら、ドアを開けてしまった
仲には上半身、下着だけの鈴音がいた
樹希は顔が青ざめ、一瞬で綺麗な土下座を見せた
樹希「すみませんでした!!」
鈴音「この、変態!!」
樹希は見事にアッパーカットをくらった
その後、何とか一回デートで手を打ってくれたらしい
樹希「それで…頼みがあるんだが…」
鈴音「何?」
樹希「弾達にバンドを手伝ってくれって頼まれているんだが…大丈夫か?」
鈴音「それくらいなら別にいいわよ? あれさえなければね…?」
鈴音の目が遠くを見つめていた
そして、次の日、秋人は訓練のため来れないが、とりあえず四人、貸しスタジオに集まっていた
弾「とりあえず、全員集まったな…」
鈴音「なんだか、中学を思い出すわね」
樹希「そうだな、ここに集まったのは…文化祭以来か?」
数馬「ああ、あのときは楽しかった!」
鈴音「私には黒歴史しかないわよ!!」
そんな話をしているうちに準備が終わっていた
樹希「俺がドラム、数馬がギター、弾がベース、鈴がボーカルでいいんだよな?」
数馬「ああ、本来は秋人のキーボードがあれば完璧なんだが…わがままは言えないか…」
樹希「始めるか」
そして、四人は合わせとして、演奏していた
どの歌も見事で、もはやどこかのバンドともいえるだろう
鈴音「久々にやったけど、結構ブランクがあるわね…」
弾「ああ、俺らも学生だし、いろいろと忙しかったからなぁ…主に爺さんで…」
樹希「厳さんか…弾、お前何をしたんだ?」
弾「いや、ネットでここの店を宣伝しようとしたら怒られた…」
数馬「そりゃ無断でやったらいけないよ…」
樹希「まあ、宣伝されたら俺もゆっくりできないからな…」
弾「クソゥ…いつかあの店を大きくしてチェーン店を全国に広めてやる…」
そんなたわいもない話をしながら休憩を満喫し、再び、演奏を始めた
気が付いたらもう夕方だった
樹希「もうこんな時間か…」
鈴音「結構練習したわね…」
弾「ここで解散だな」
数馬「あ、でも宣伝しておかないと…」
樹希「そうだな…放送機材もあるし、neconecoに生放送で行くか…あの学園祭のステージも生中継されていたしな…」
鈴音「んな!?」
数馬「それじゃあ、やるか…」
数馬が放送機材のスイッチを押し、撮影と配信が始まった
数馬「どうも、みなさんお久しぶりです!」
弾「俺たちのことを忘れてはないよな?」
樹希「メンバーは今は一人不在だが、ご存じ大宇宙突破です」
鈴音「○月×日の六時に○○ホールで復活ライブをしますので、ぜひ来てください!!」
数馬「では、皆様待ってます!!」
放送機材のスイッチを切ると、帰り支度をしていた
樹希「ああ、久々にやるとスッキリするな」
鈴音「私に至っては完全に危ないかも…」
樹希「一回、芸能界にスカウトされかけたからか?」
鈴音「ええ、断ったけど、今でも覚えているわ…黒歴史…」
樹希は帰り道、そんな会話をしながら、樹希がプライベートで言っているラーメン屋の前に来た
樹希「ここでラーメンでも食べるか?」
鈴音「そうね、お腹も空いていたし、ちょうどよかったかも」
二人はそう言ってラーメン屋に入った
樹希「よ、爺さん元気にしてたか?」
店主「誰かと思えば、若旦那じゃないか?」
樹希「いやいや、今はただの高校生だぜ?」
鈴音「へぇ~、樹希って高級料理を毎日食べているイメージがあったけど…以外ね」
樹希「おいおい、俺は高級料理よりもこっちの方が合っているからな、それで何故かみんなから倹約家の総帥だなんて言われるんだよな…」
樹希は愚痴りながら、カウンター席に座った
鈴音も隣に座った
店主「お、嬢ちゃんは若旦那の彼女か?」
鈴音「か、かの…///」
樹希「いえ、彼女は同級生で、今は昔のバンドの集いの一人です」
樹希は苦笑交じりにそう言うと、店主と思われる老人は嬉しそうな顔をして、お冷を置いた
店主「今日は俺のおごりだ!好きなのを食え!」
鈴音「良いんですか!?」
店主「当たり前だ!そこの若旦那には時々お世話になってるからよ」
樹希「それじゃあ、俺はチャーシュー麺と炒飯で」
鈴音「私も同じでお願いします」
店主「毎度!」
店主はラーメンと炒飯を作り始めた
鈴音「樹希ってここの常連なの?」
樹希「ああ、仕事の合間によく食べに来るな…五反田食堂の厳さんと同級生らしいぞ、あの店主」
鈴音「そうなんだ…それなら、楽しみね、どんな味なのかしら」
樹希「それを言ったら、お前の酢豚、いつ食えるんだ?」
鈴音「え、えっと…」
樹希「…結婚したら…とかか…?」
鈴音「///」
鈴音は耳まで赤くなっていた
樹希「そうか…だが、まだ待ってくれ…まだ…答えが出せないんだ…」
鈴音「大丈夫よ、卒業までに答えを言ってくれれば」
店主「青春だねぇ、若旦那、ほら、チャーシュー麺と炒飯だ」
樹希「ありがとうな、爺さん」
樹希と鈴音は店主からチャーシュー麺と炒飯を受け取ると、食べ始めた
チャーシュー麺のチャーシューは口に入れた瞬間蕩け、スープは醤油ベースで魚介のうまみ満点で麺もいい具合の湯で加減でおいしい
炒飯もパラパラで味がしっかりしていて絶品である
樹希「やはりここはいつ来てもおいしいな…跡取りがまだ帰ってこないのが嘆かわしいな…」
店主「あいつはお前のところでラーメン作っていればいいんだがなぁ…」
樹希「あの人材は欲しいが、ここでなくては意味がない、あいつが死んだなんて情報もないしな…」
鈴音「なんだか話題が無いわね…」
店主「そう言えば、あんた、中国の代表候補生らしいな」
鈴音「知ってたの!?」
店主「若旦那が自慢していたぞ、可愛い幼馴染が中国の代表候補生をやっているってな」
それを聞いた鈴音の顔が赤く染まり、頭から湯気が出た
樹希「爺さん!?///」
店主「ま、青春するこった!」
その後、樹希と鈴音は顔を赤くしながら完食した
パンデモミウムに戻ると、樹希はベッドに横になりながら頭を押さえていた
樹希「何で…何で俺は大切なものがこんなにもあるんだよ…秋人も、鈴音も、セシリアも、シャルロットも、骸も、あいつらも、IS学園の奴等も一部を除いて良い奴ばっかだ…何でみんな俺から離れて行かないんだよ…落ちこぼれで出来損ないだった俺から…そうじゃなきゃ、俺は悪役になれないじゃないかよ…」
樹希は何げなく、テレビを付けた
樹希「そう言えば、ニュースがあったな、見てみるか…」
言った通り、ニュースが流れていた
キャスター『次のニュースです、政府が結婚に関する法律の改定を発表しました、この法律によりますと、相手の許可なく重婚することはできず、すれば懲役二年若しくは二十万円以下の罰金が科されます。またこの法律は抽選で選ばれた人間のみ許されるものとなっています』
樹希の口がふさがらなくなっていた
衝撃はまだ続いた
キャスター『また、その対象には企業代表兼D&P社総帥七条樹希が含まれております』
樹希「ファ!?」
その発言で樹希は思わず、ベッドから落ちた
樹希「…あんの…………糞ピエロ野郎がァァァァァァァァ!!!!!」
樹希の怒号が部屋の中に思いっきり響いた