何故俺は鈍感と言われるのか解らない   作:元気

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わけてみました。


鈍感男の日曜日(後半)

「葵 優(あおい ゆう)……」

 

 ついついフルネームで呼んでしまった…………葵優とは俺と同じクラスにいるショートカットが特徴的な女の子だ。運動と、ともに勉強までできる美少女。クラスの委員長をやっており、みんなからの信頼が厚く、人気者だ。そして、モテる。

 

 

 しかしそんな彼女でも料理が苦手、と言うより料理が絶望的に最悪と噂されている。実際どうなのかは食べてみないと分からないが、俺にはそんな勇気がない。

 

「つっ……塚崎くんッ!!」

「オッス。」

 

 何故か素早く手を引っ込めて後ろに隠す葵。俺なんかやらかしちゃったかな? けっこう傷ついた……まぁ、とにかく話すか、ここであったのも何かの縁だしな

 

「葵は何を買いにきたんだ?」

「えっ……と、見ての通り醤油だけど。」

「あっ、そうだな(笑)」

 

 しまった。とんだ馬鹿なことをしてしまった。ここに居るのは醤油を買うために居るんだろーが俺の馬鹿野郎。俺が一人で恥ずかしがっているとクスッと、笑だす葵。クッソ……ほんと今日はついていないなぁ………………

 

「塚崎くんって意外と面白いんだね。」

 

 満面の笑みでそんなことをいってくる葵に、胸の奥から溢れてくる羞恥心が、今にも爆発しそうになるまでに迫ってきている。と、ともに…スゴく虚しい…

 

 笑顔で言われるとさすがに俺でもに虚しくなるわ…。苦笑いを浮かべながら、さっき取ろうとした醤油を二本取り、そのうち一本を葵に渡した。

 

「はいコレ、さっき取ろうとしたよな?」

「あぁ、ありがとう。」

 

 葵は嬉しそうに受けとると大事そうにカゴに入れる。何でそんなに大事そうに入れるんだろうか……もしかして…………っ!

 

「葵って結構(その醤油が)好きなんだ。」

「えっ!?/////」

「俺も好きだよ(その醤油が)」

「ほ、本当にっ!?/////」

「お、おう。いっつも目につくんだよなぁ、それについつい目で追っちゃうんだ、やっぱ見た目も良いし何より中身が良いからな(その醤油が)」

「ありがとう/////」

 

 葵の頬がだんだんと赤みが差し、最終的には耳まで真っ赤にしてうつむいてしまった。

 

 

 ん? 何故葵は顔が赤くなってるんだ? それにスゴく嬉しそうだし……そうか、やっぱりそこまであの醤油が好きなんだな。その気持ちスゲーわかるよ。

 

 

 一人でウンウンと頷いていると、買い物のことを思い出した。やっべー少し話しすぎたな、みなが待ってるかもしれないし急ぐか。それにアイスも買わないといけないし。

 

「じゃあな葵、醤油の事についてたくさん話せて良かったよ。また明日な!」

「えっ!? ちょっと待っ………………………………もう何を一人で嬉しがってたんだろ…勘違いしてスゴい恥ずかしい…………/// 塚崎くんの…鈍感…。」

 

 そのときの少しだけ上ずった葵の声は、夢中になっていた俺にはとどかなかったのだった。

 

 

 

 

 

 

 買い物を済ませて家に帰ると俺はキッチンに足を運びつい先程スーパーで買った材料を使って料理を始める。

 

 意外と料理をするのが楽しくて、こういう風に親が料理をするのではなく俺が勝手にやっているが、姉貴曰く「男が作れる料理の領域を越えている」だそうだ。自分の料理だからあまり美味しいと思わないんだが、実際に食べている人がそう言ってくれるなら、それだけで満足だ。

 

 さて、夕食を完成させた所で俺にはやるべき事がある。

 

 

 それは………………姉貴を呼びにいく事だ!

 

 

 俺の姉貴は美術部(仮)に所属していて、最近漫画を作ることを課題とした部活の宿題を片付けている。一見言われてみるとそこまでたいしたことではないがうちの姉貴は特別だ。夕食の時間になって呼びにいくが中々ドアを開けてくれない。集中しすぎて回りの声が聞こえないとのこと。

 

 そんな重要な任務を任されている訳だが、嫌そこまで重要じゃないか…………まぁ、俺は優しいからね、行ってやるよ。

 

 

 コンコンとドアにノックをしてからドアノブを回すと、机に乗っている用紙とにらめっこしている姉貴が居た。奇跡的にドアが開いていたことに感謝しながら姉貴を見てみると、『私は今めちゃくちゃ集中していますので、話しかけないでください』と背中で語っているように感じるのは綺麗にスルーしよう。そうでもしないと出てこないしな。

 

「姉貴、ご飯できたぞ。来なかったら今日買った杏仁豆腐を全部喰うからな。」

「あー。お腹すいたなー。おっ、丁度夕食の時間だ早速食べに行こうかなぁー♪」

 

 スタッと立ち上がりさっきまでここに居た姉貴は瞬く間に消えてしまった。スッゲー速いな……特訓とかしたら陸上選手になれるんじゃね?いや真面目に。

 姉貴の部屋からでてリビングに向かうと、丁度母さんが帰ってきた。

 

「お帰り、今から夕食だから。それと、父さん今日遅くなるって。」

「おっ、ありがとー♪流石できのいい息子を持ったもんだね!」

 

 そう言って俺には抱きつく母さん。この人はスゴく軽いけど、とても元気だ。たまにスキンシップが激しいときがあるけどね……それは本当にやめてほしい。母さんは学校の先生をしている……それも俺の学校の…………………………。気にせずにいくか。俺を置いてそそくさとリビングルームに行く母さんを見ていると、ものすごくお腹が空いているのだと分かる。

 

 俺もリビングルームに着くと既に三人の女性が椅子に座って待機していた。

 

「遅いよおにーちゃん!早く早く!!」

「呼んでおいて遅れるとは、早くしろ。終わんなくなる。」

「まもるほら早くッ!!!お腹すいて私死んじゃうから!!!」

 

 母さんの顔がヤバイので急いでいつもの席につく、それじゃあ…………

 

「「「「いただきます!」」」」

 

 

 

 

 ~4数分後~

 

 

「「「ごちそうさま」」」

「えっ!?はやっ!?」

 

 僅か4分で俺の作った料理を全てたいらげてしまった。何時もなら30分くらいかかるのに今日は4分!?いくらなんでも早すぎる……この人たちに何があったのか俺にはわからない。ん?ちょっと待てよ……今日って日曜日だよな?

 

「お姉ちゃん、お母さん始まったよ♪」

 

 なるほど、ドラマの時間なのね。この人たちは現在韓国ドラマにハマっている。俺には何がいいかわからないけどね。女性ってみんなこうなのか?俺の疑問が増えるばかりである。

 

 この三人がテレビに釘付けになっているときに俺は一人で皿を洗っていた。いつものことなんだけど。皿を洗い終わった後に自分の部屋に戻り、そのままベッドにダーイブ。

 

 

 ふぅ、ベッドを開発した人はとてもスゴいな。フカフカだし温かいし何より、すぐに眠りにつける。ホントマジ神様だわぁ…その状態で時計をチラッと見てみる。現在7時31分。まだあの三人はドラマを見ている途中なので、風呂に入ることにするか。うん、そうしよう。

 

 俺はベッドから起き上がり服を持って風呂に入った。そして、風呂に入ること10分。濡れた髪の毛をタオルで拭きながら部屋に向かい、電気を消して一ベッドに横になる。疲れた体だから早い時間に寝ても問題ないよな?ウッシ、寝よう!そして、俺は疲れた体をいやすようにして深い眠りについたのだった。

 

 

 

 

 

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