なんにせテスト期間ですからね!
ん? テストってなに?
……とりあえずどーぞっ!!
「ねぇ、まもる君。僕さ、まだよくこの校舎のこと知らないからさ、案内してよ!」
6月2日。俺の机の前で、太陽と同じくらいの眩しい笑顔で俺をみているのは、つい昨日、光ヶ丘中学に転校してきた「早乙女 ひかる(男)」だ。
一見、とても可愛い背の小さい女の子と思うが、本人いわく男子だそうだ。
男のわりには短髪ではなくセミロングの髪型。目も大きく唇も小さい。体つきも、並の男と比べると、圧倒的に細く、肌も白い。まさに『美少女』という言葉が似合う早乙女は、何度も言うが男である。たまに、同じクラスの友達が、「オレ、早乙女だったらアリかも…」と、獲物を狙うような、危ない目でみているのをチマチマと目撃する。
だが、それだけでは終わらない。
隣のクラスの男子が、つい昨日、屋上で告白したらしい。男だと知っているのにも関わらずに…だ。
それを聞いた俺は、とにかく背筋が凍った。この学校には、残念ながらホm …男好きの男が多いらしい。因みに、告白した男子はアッサリとフラれたそうだ。「ボクには既に好きな人がいるんだ。ゴメンね。」と、言い残して、屋上を後にしたらしい………。
首を横に振って、危ない考えを追い払った。そうでもしないと俺も可笑しく成りそうだったからだ。………よし。俺は正常。ノーマル人間だ。大丈夫。…………イヤ、別にほ…男好きの男は悪くないと思う。うん。人それぞれだしな。だけど俺は、女の子と恋に落ちる予定なので…ね?
「あぁ、いいよ。俺でよければ放課後、一緒に校舎をまわろう。」
「ほんとぅに? やったぁ! ありがとう!」
ニカッと微笑む早乙女。ここで俺は、何故、早乙女が女として生まれてこなかったのか、物凄く不思議に思ったりしたのは内緒だ。
そのあと、授業の始まりのチャイムがなったので、早乙女は自分の席に戻った。気のせいだと思うが、戻るときに、嬉しそうにスキップしていた。そこまではいいのだが、目許が、なんというか………獲物を仕留めたような、凄い目付きだった。
………何も見なかったことにしようっと。
机の中から数学の教科書と、ノートを取り出した。あぁ、よりによって数学か…証明とか好きじゃないんだよな……。
苦い顔を浮かべながら、筆箱からお気に入りのシャーペンを取り出して、ペン回しを始めたのだった。
~放課後~
ひかるside
僕は鼻歌を歌いながら、頼りになるまもる君の背中を追いかけていた。大きくて優しい、そんな背中を近くでみていたボクは、自然と嬉しくなっていた。
「ここが体育館な。んで、ここがトイレ。」
「体育館ってとても広いね! それにトイレもキレイっ!!」
ここの体育館はとても広く、テニスコートが3つ出来るほどだ。そして、入り口のすぐ近くに、とても丁寧に掃除をしているって言うのが分かるくらい、とても綺麗だった。
「前の学校では、ここまでトイレは綺麗じゃなかったよ…。いい学校なんだね。」
体育館から出てから、まもる君に向かって感想を述べてみた。素直にそう思ったので、そのまま伝える。
僕がそういい終わった後に、とても嬉しそうな顔で「そうだな。」と、言ってくれた。その笑顔に魅了されて俯く。まもる君は心配そうにボクを覗き込むが、ボクは赤くなった顔をみられないように、数メートル走った。そして、後ろを向いて叫ぶ。
「早く次のところに行こう! 僕、もっといろんなところみてみたいしー!」
「早乙女は、元気だな。わかった、じゃあバンバンいくぞー!」
僕の隣に並んで一緒に走る。途中で、すれ違った男の先生に「廊下は走るなー!」と言われたけど、二人して『ハーイ!』と返しただけで、スピードを落とす素振りはみえない。そもそも歩くつもりないからね。ゴメンね先生。
舌をベーッとしてみせて、ボクは嬉しさのあまりにまもる君の手を繋いで引っ張った。そして走りながら言う。
「ボクのことは早乙女じゃなくて、ひかる。って呼んでよ。ボクもまもる君って呼ぶからさ。」
「……ははっ、それじゃ、ひかる。もっとスピードあげるぞ。」
そういってボクたちは、図書室まで走っていったのだった。
図書室の扉の前につくと、ボクはパッと手を放した。もっと大好きなまもる君の一部を永遠に触りたいけど、この格好の以上不可能だ。まぁ、男なんだけどね…………フフッ。
自分でも薄気味悪い事ぐらい分かっているけど、ついつい溢れてしまう。仕方ないよね。それほど大好きなんだから……
まもる君の方をみてみると、ちょうどボクをみていたのか、視線が重なりあった。その瞬間、まもる君はドアに手をかけて「中に入るぞ?」と、言ってボクの方をみたので、ボクは深く頷いた。
フフッ、まもる君。君って本当にカッコイイ人だね。
君の体も、顔も、手も、足も、全てボクのモノになればいいのにな。そうすればいつでも、ボクの思い通りになるのに……ね。…帰り道後を追ってみようかなー。
──えっ? ストーカーだって?
アハハッ。何をいってるんだい? ボクを気持ち悪いストーカーと同類にしないで欲しいな。
ボクの場合はストーキングじゃなくてね『まもる君と
ホラ、良く気が合う子には親近感が湧くでしょ? それと一緒さ。
まもる君の好きなものは、ボクの好きなもの。
まもる君が嫌うものは、ボクの嫌うもの。
まもる君がトイレに行くならボクも行く。
まもる君が死ぬなら……………………ボクも死ぬ。
自然と笑顔が浮かび上がるのがわかった。えへへ、まもる君カッコイイね?
永久保存したいくらいだよ?
もちろん、ボクの部屋に……ね? アハハハッ。
ボクが入ってこないのに疑問に思ったのか、まもる君は疑問符を浮かべてボクをみてきた。なので、ボクは最高の笑顔を魅せてから、まもる君の後に続いた。
───右手に自分の携帯を握りしめながら…
真守side
ゾクッ
隣からどこからともなく寒気が俺を襲った。誰だと思って隣を見てもひかるしかいない。気のせいだと思い、とにかく図書室に入ることにした。
何だか、さっきから寒気がおさまらないんだよな。周りを見てみてもひかるしかいないし。………もしかして…っ!?
チラッとひかるを盗み見した。
─もしかして、俺、夏風邪ひいたんじゃないか!?
そう予想した俺は、ひかるに風邪をうつしてしまうと考えたので、先程ひかるを確認したのだ。
うわー。まじか…俺、知らず知らずのうちにひかるに風邪をうつしたかもしれない……不味い。
転校してきたばかりのひかるには、俺以外でも話せるような人を早く増やして欲しい。それなのに、早くも休んでしまうと、色々気まずくなって話す相手もいなくなり、最終的には虐めに……それだけは本当に不味いっ!!
罪悪感に包まれながら、俺は図書室に重たい足を踏み入れた。
どうしよう、ドウシヨウ、ドウシヨウ、ドウシヨウドウシヨウドウシヨウドウシヨウ!!
顔から血の気が引いていく、あぁ、ゴメン。ひかる、ゴメン。
もう一度ひかるの顔を見てみると、健康そうな顔色で、苦しそうな素振りはみえなかったので、取り敢えずひと安心する。それと同時に、なかなか入ってくるような気配がみられないので、俺は首を傾げてひかるをみつめると、ひかるは気づいたのか、可愛らしい笑顔で、図書室に入ってきた。
「ここが図書室。図書館並みに無駄に広いから、迷子にならないようにな。」
「へぇー! ここが図書室! ちょっとどんな本があるのか興味があるなあー。」
「ん。ひかるはどんな本が好きなんだ?」
「……変って言わない?」
男だと分かっているのに、上目遣いで俺をみてきたので、不意にドキッとしてしまってた自分が悔しい。
「もちろん。」
何とか返事を返すと、息を吐くような細い声で、恥ずかしそうに言った。
「れ、恋愛小説…。」
「………………別に変ではないと思うけど?」
「ほ、ほんとにっ!?」
「あ、うん。よっシーとか、萌那さんの恋愛小説勝手に持ってきて、色々勉強してるし。」
「あ、そうなんだ…それよりも、萌那さんって人だれ?」
急に鋭い目付きに変わったひかるに驚いたが、義成の姉なおかつ生徒会長で、生徒会で色々お世話になっていると言うと、少し強張った顔が緩くなった。
「生徒会長さんかぁ……(恋人じゃなくてよかった。もし、恋人だったら…)。」
ひかるの背後から、とめどなく殺気がみち溢れ、黒々しいほどのオーラがみえるほど、怖い顔をしていた。何でご機嫌が逸れたのかは分からないけど、とにかく話題を逸らしてみることにした。
「他にはどんな本が好きなんだ?」
「…あっ、う~んとね……推理小説とか、ホラーとか。(推理小説では、たまにピッキングのやり方とか載ってるし、ホラー系は、ストーカーがどうやって部屋に入っているのか知るために。)そんな感じ。」
「俺も好きだよ、推理小説とホラー。」
同じ共通点が合って親近感わいたなー。なんて思いながら、俺達は図書室を後にした。
そのあとも、色んな教室を教えたりして、楽しく学校案内を終えた。
俺は遅い時間だが、部活に行くためにひかると別れた。
帰り際にひかるが何か呟いたのだが、急いでいた俺には聞こえなかったのだった。
ひかるside
「また後で会おうね。」
そっと小声で呟いてから、まもる君に手を振った。
ふぅ、と、1つ大きな息を吐いてから、ポケットにしまった携帯を取り出して、アルバムを開くと、目の前の画面全てにまもる君が写っていた。
眠たそうにアクビをするまもる君に、笑顔で話している横顔のまもる君。更には図書室で隠し撮りしたビックリしたときのまもる君もぉ♪
溢れるまもる君愛を抑えて、携帯を優しく撫でてからパタンと閉じた。
「さっき、萌那さんとか言う人が気になったけど、彼女じゃないなら別にいいや。」
背伸びをしながら今日の予定をたてることにした。まず最初に、演劇部が終わったあと、まもる君の家を見に行かないとね♪
ニヤリと口許をあげながら、ボクは足を弾ませて昇降口向かうのだった。
もちろん、少しは性格をマシニさせますよ。
そうでないと残りのキャラが死んでしまいそうなので……えっ? (笑)
因みにですが、次の小説は未来日記にしようと思います!
懐かしいですねー。ヒロイン候補では、ヤンデレクイーンのあの人意外で…多分ですけど、西島からあの人を奪っちゃうと思います…。ゴメン、西島!
戻りますけど、新キャラのひかるは、今暴走しかけているので、もう少し落ち着かせます。
そうしないと本当に危ないので……(遠い目)
感想&指摘よろしくお願いします!