6月10日。まだ誰も起きていない時刻に、男女二人は、ベッドで息を弾ませていた。
「んぁっ!?/// お、おにぃ…ちゃん………ふぁああぁあぁ////」
「くっ、みなの…スゴいな…」
「んっ、んんんっ///」
少し暗い部屋で、女の子…塚崎美奈は、頬を赤らめ、どこからともなく襲ってくる快感に、声をあげながら堪えていた。しかし、両手で口許を抑えていても、背筋からくる『何か』に耐えられなくなり、甲高い声を両手の隙間から漏らしてしまう。
「うんぁ、ん、んんっ、ふぁあ、あんっ!///」
その声を聴いている男…塚崎真守は、美奈の上ずった、色のある声を聞くたびに、高ぶる鼓動を必死に耐えていた。が、じりじりと理性を削っていく声に、そろそろ限界が近づいていた。そして……
「俺…もっとヤりたい……」
一言そう呟き、スピードと力を加えていった。
「きゃあっ!?/// は、激しいよぉっ!!///」
「みなが…スゴいから、やる気がでるんだあっ!」
美奈も真守も、限界が徐々に近づき、美奈は期待を込めた瞳で、真守を見つめた。それに気づいた真守は、一度行為をゆっくりにして、美奈を見つめ返した。すると、潤んだ瞳で、恥ずかしそうに俯き、小さく呟いた。
「おにーちゃん……………もっとやっていいよ?」
「っ!? …もっと激しくなるけど……それでもいいなら…」
それを聞いた真守は、一瞬驚いた表情をみせるが、すぐに微笑み、優しい声でいった。
そして、美奈の要望を聞き入れたのか、先程までやっていた時とは桁違いの早さで行為を始める。
突然襲い掛かってきた快楽に、美奈は抑えることができずについ叫んでしまった。
「んあっ/// みな…嬉しいっ!!////」
行為も後半戦。そろそろ体力もなくなってきた二人。そして真守は終わらせるかのように、溜めを作り、そして………解き放った。
「いくぞっ!! みなぁ~~!!」
「きてぇーーー!!」
二人の動きが突如に止まり、……沈黙の時間が流れた。
「どうだ? 肩凝りは治ったか?」
「うんっ! もうバッチリ♪」
俺はベッドで座って肩を回しているみなを見て、達成感で溢れた。
先程まで、俺はみなの『肩を揉んでいた』。今日、俺はいつもより早めに起きていた。早朝。それも朝4時12分。暑さで目が覚め、寝られずにいた俺は、ベッドから飛び出てとにかく窓を開けた。朝の涼しい風が俺の部屋を循環して、空気を変えていく。冷たい風が、俺の部屋にあった蒸し暑い空気と共に、眠気も一緒にもっていったおかげで、完璧に目を覚した。
背伸びを1つしてから、学校の準備をしようと、机にある教科ごとに整った本棚から、理科と英語の教科書を取り出そうと手を伸ばしたとき…みなが少しダルそうに俺の部屋に入ってきたのだ。
何かあったのかと、心配した俺は、ダルそうにしているみなのもとに駆け寄った。そしたら、みなは心底驚いたような顔をして「おにーちゃんが起きてる!」と、俺を指差した。
「今日はたまたま暑くて起きただけだよ。」
「そうなんだ。残念、今日は寝顔なしなんだぁ~…。」
イヤ、何時からお前は俺の部屋にきてるんだよ…。
最近本当に溜め息しか出てこない。良く言うだろ? 溜め息をすると幸せが逃げていくって。はぁ、あっ。また溜め息をついちゃったよ。クソッ。
一人で落ち込んでいると、みなは俺のベッドで横になり、ゴロゴロし始める。「う~ん。おにーちゃんの臭いサイコー♪」と言いながら、とにかく左右にゴロゴロする妹を、哀れみの目でみていると、みなは顔だけを上げて俺を見て話を始めた。
「おにーちゃん。みなさ、最近隣の席の大和ちゃんのせいで肩が凝ってるんだけど……肩揉みしてよ!」
「ん? 別にいいけど、隣の席の大和ちゃんと何があったんだよ……………」
自分のベッドにたち膝をして、俺の前にあるスペースを手でポンポンと叩くと、察したみなは、俺の目の前に座った。
「あのねー、大和ちゃんって子がさ、スゴく男子みたいな性格でね、良くみなを困らせてくるんだ。それで疲れちゃって。」
「へー。それってさ、みなと仲良くなりたいってことなんじゃないかな?」
腕を前に伸ばして、準備を始めると、みなは顎に手を当てて「そうなのかなぁー?」と呟いた。
ぶっちゃけみなは、コミュオンチだ。
家では普通に過ごしているのだが、とてつもなく人見知りをする。今は、仲良くなっている人が2、3人居るらしいが、正直な話、その人達意外の人とは一度も話していないらしい。一度だけ俺は聞いたことがある。「友達ってなんだと思う?」と。そしたらなんといったと思う?
「めしつかい。」イヤイヤ、「お金をくれる人。」まさか……みなは、こう言ったんだ。
「結婚するほど仲がいい人。」と………………。
はあ?
その当時の俺の耳が壊れていたのかと疑ったほどだ。ってか疑った。鼓膜が破れたのかな? そうとも思った。なのでもう一度聞いても。
「結婚するほど仲がいい人。」
今度は決め顔で言ってきた。
…この現状をどう思う?
『友達』それは話せる人や一緒に遊んだり親しい人のことを言う。だけど『
まぁ、ソコもツッコミをいれたのだけど、そう考えると、恐ろしいことを俺は気づいてしまった…。
「みなには結婚できる【女の子】が2、3人居る。」
将来が心配になってきた俺である。
いや、ね。べつに女の子と結婚してもいいけどさ。俺は「おじさん!」って言って抱きついてくる、みなの子供がみたいわけですよ。はい。なので、ダメとは言わないよ? でも、出来るなら子孫を残せる男の人を選んでほしいかなぁ…って、俺は何を考えてるんだろ………さて、話を戻そうか。
とにかく、俺の妹はコミュオンチなのである。はい。この話はおしまい!
そのあとは、冒頭のように、肩凝りが治るような肩揉みをやっただけだ。それだけだ。
俺はベッドから立ち上がり、思いっきり伸びていると、みなは「ありがとう、おにーちゃん♪」と言い残して、俺のベッドで目を閉じた。なのですかさず眠りにつきそうな、みなの頭をチョップして起こした。寝かせるわけないだろ。ここは俺の部屋なんだからな。
「自分の部屋で寝ろ。」
「むぅ、おにーちゃんのケチ。」
「ケチで結構。」
のろのろとした動作で俺のベッドから起き上がると、物足りなそうな顔を俺に向けるが、俺が顎で行けとさすと、名残惜しそうに部屋を出ていった。
ふぅ、やっと出ていったか…。
これで制服に着替えられる。そう思いながら俺は制服に手を伸ばした。
~2時間後~
「「「「「いただきまーす!」」」」」
家族全員が揃っての食事。いつもは俺だけを抜かして食べているが、今日は違った。俺がそれに加わっているのだ。まぁ、俺が早起きをする日は決まって朝食と家族全員分の弁当を作るのだが。
お椀からできたての真っ白なご飯を箸でつかんで、口許に運んで食べてみる。………まあまあかな。
モグモグと口を動かして、おかずに箸を伸ばすと、誰かの箸とにらみあって止まる。目線を上げて誰か確認したら…
俺と姉貴の睨み合いが続き、ビリビリと火花がとんでいるなか、平然とした顔で、取り合いになっていた唐揚げをヒョイッと取って、なおかつ美味しそうに「う~ん♪」と、言っていたみなが居た。
「「あぁーー!!」」
そんなことはお構いなしに、次々と唐揚げを取っては食べるを繰り返すみな。その勢いはとどまることを知らずに、最後の1つで完食した。
「ごちそうさまっ♪」
スタスタとその場から逃げるように流しに皿を置いて、リビングからみなが消えた。でもこれで、強敵はいなくなった!今、まさにここは戦場だ!
静まりかえる俺と姉貴。母さんは黙々と食べ、父さんはテレビに夢中になっている。シーンとした空間に、姉貴の声が響いた。
「真守、前に500円貸したよね?」
くっ、そうきたか。でも、まだまだまけないぜ?
「そうだったっけ? あれ? でもさ、俺が姉貴に貸している漫画は5冊。だいたい400円だとすると、合計2000円になるけど?」
「はぁ? じゃあ、前食べたハーゲンダッツ。あれさ、高いの知ってるよな? ローソンで買うとだいたい250円。それを約13個奢ってやったよな? な? 何円になるとおもう? ………3250円だよ?」
「へっ、んじゃあさ、俺、姉貴に服を買ってやったよな? あの、お気に入りの服。あれさー、高かったんだよー? 5067円! わーお!」
鋭い目付きでにらみあう。チラッと皿の上をみてみると、『早く食べて!』とでも言っているかのように待っている唐揚げが1つある。
喉を鳴らしてから、視線を戻して姉貴をとにかく睨む。そして、もう一度皿の上に無い唐揚げを見る。うん。美味しそうだ。
─ん?
皿の上に【無い】唐揚げ?
すると、なんと言うことでしょう。皿の上に綺麗に残っていた唐揚げは、父さんの手によってなくなっていたではないか!!
しかも、美味しそうに「ウマッ」っと、言いやがってっ!!
「「(お)父さんっ!!」」
俺と姉貴は同時に叫んだ。その叫び声は、家の外まで聞こえていたと言う………。
次回はどんなのだろうー。
茅根辺りの、男の友情かな?(笑)
でも、ヒロインも出しますよ!絶対!!
因みにですけど、あの喧嘩(?)は実際に起こったヤツをもとにしました。お金は思いつきですが…
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