異世界に転移したと思ったら転生者? 〜〜幼女で鍛冶師な異世界転生〜〜 作:銀鈴
(う〜ん……な〜んかどれもイマイチなんだよなぁ……)
現在、僕は武器屋でナイフとにらめっこしていた。流石に口に出しては言わないけどね。
ナイフを買う理由? いい加減、このアイテムボックスの肥やしになってるウルフを売るためだよ。言われた通り解体して。
「お〜い嬢ちゃん、そろそろ決まったか?」
「すみませ〜んまだです〜」
ずっとさっきからこんな調子だ。なにか掘り出し物みたいなやつはないもんかなぁ………………
「って、あぁぁぁぁぁぁ!!」
そうだよ! 僕の職業って鍛冶系の最高峰ってなってたじゃん! 作ればいいんだよ! 手紙にも書いてあった気がするし!
この時、僕の頭には数時間前の事が思い浮かんでいた。実は、ステータスをジックリ見ていたら何故か詳しい説明が浮かんできたのだ。
凄く便利です。
================================
《ヘーパイストス》
神の名を冠する鍛冶系のスキルの最高峰。鍛冶系のスキルの多数が使用可能になり 、制作する装備品の完成度に超大幅補正。炎や雷の魔法適性が上昇し、槌の適性が上昇する。
================================
まあ流石のチートは置いておいて、こんな感じで詳しい説明が浮かんできたのだ。
「お、おい嬢ちゃん? いきなり叫んでどうした?」
「ちょっといいことを思いつきまして……鍛冶が出来る場所があれば貸していただけないでしょうか?」
「お、おう。それは構わねえが、嬢ちゃんって鍛冶出来んのか?」
「はい、一応鍛冶師なので♪」
まだできるか分かんないけどね。
〜〜鍛冶場にて~~
「おぉ〜、これが……」
僕は目の前にある、綺麗な緑色のインゴットを手にして言った。あ、ちなみにこれは、モーブから奪い取った剣ね。
================================
ミスリルインゴット
最高品質のミスリルのインゴット。
500g
聖属性
魔力付与 AGL
================================
なかなかいいやつを使っていたみたいだ……因みに僕には長剣は振れなかった。本来はそう使おうとしてたんだけどね……ナイフにしてやる!
「う〜ん……まあとりあえず作ってみるか」
そう思いインゴットを炉にくべると、視界に左上の視界にタイマーのようなものが浮かんできた。
( ……なにこれ?)
そう思いそのタイマー(仮)を見ていると、説明文のようなものがタイマー(仮)の下に現れた。
最適時間:このタイマーが0になった時に、炉からインゴットを出すと良い。
チートですね、はい。今の状況だと凄くありがたいです。
そう考えているうちにタイマーが0になったので、インゴットを金床の上に取り出す。そしてハンマーを構えたとき、赤々と熱されているインゴットのいたるところに〔 〕のようなカーソルが現れた。そこを叩けってことですか……なんだろう、思ってた鍛冶となんか違う。
カーンカーンカーン……
シャッシャッシャッ……
「やっと完成〜~~~」
僕はそう言ってその場にへたりこんだ。いくらチートスキルの補助があると言っても流石に7歳児の体じゃ鍛冶をするのは無理があったのだ。いや、その分いいのができたけど。
================================
ミスリルナイフ +7
STR +60
AGL +45
MP +100
属性 聖・風 重さ 300g
切れ味 鋭い 刃渡り 片刃30cm
耐久 丈夫
《スキル》
解体 LV5
切れ味強化 LV1
《備考》 魔力付与されたミスリルで作られたナイフ。製作者 イオリ
================================
…………チートスキルの力を改めて思い知ったよ。ん? あんまり凄くなさそうって? 店売の奴ってどれも+2くらいなんだよ?
そう思っていた矢先、頭の中に初めて聞く効果音と、アナウンスが響いた。そして、眼前にステータスプレートと酷似した画面が広がる。
================================
《初回製作ボーナス!》
レベルアップ 19→21
短剣術 LV 1 習得
聖魔法 LV 1 習得
風魔法 LV 1 習得
================================
…………………………ファッ!?
誰か説明してくれませんか?