異世界に転移したと思ったら転生者? 〜〜幼女で鍛冶師な異世界転生〜〜   作:銀鈴

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ある日、気がついた時からロリコンだった(自覚)
起伏は要らない、真っ平らでいいんだよ(ロリ万歳)




第29話 誰がそうであるか、薄々気づいてはいたよ

「えっと、その……匂い嗅いだりなんてしてごめん」

 

 あのまま流れでレーナさんとお風呂に行き、またもや全身を洗われてキレイにされて風呂から手を繋いで出てきた後、リュートさんが言った第一声がこれだった。

 今更そんなこと言われても、最初に会った時の事とかリュートさんが転生者って時点でもう色々と諦めはついてるし……許すとは言ってないけど。

 

「んー……別にもう気にしてないからいいよ。リトとかワンサマーのラキスケとかと比べると……ねえ?」

「そりゃあまあそうだよ!」

「とりあえず許してもらえてよかったですね、リュートくん」

 

 若干満足気なレーナさんがそう言った。今回私はなされるがままに洗われたしね、抵抗は無意味だったんだ……。迂闊に全力を出すわけにもいかないし。

 

「因みに、あんな感じのラキスケを私にやってきたら、まあ……分かるよね?」

 

 私がそう笑顔でリュートさんに言うと、無言でコクコク頷いてた。とりあえず、私と僕のどっちの視点から見ても誠と一条(らクズ)はタヒねば良いと思う。レーナさんはポカンとしてるけど、あんなのは知らなくて良いって私は思う。

 

「まあ、そんなことよりリュートさんに聞きたい事があったんだった」

「僕の処遇はそんなことなんだ……」

「え? だってロリコンだし……じゃなくて! なんか物作りの上手い人知らない? 錬金術とかそっち系の方向の」

 

 私がレーナさんと繋いでいた手を離し、リュートさんを指差しながらそう言うと、リュートさんは凄い驚いた顔をした。

 

「えっ、嘘!? イオリさんが、物作りで誰かに助けを!?」

「いやだって、自分一人じゃ作れそうにない物っぽかったから……」

 

 そう、この前の1日+さっきまでの時間を合わせても結局出来る気配が欠片もしなかったのだ……聖剣(カリヨン)は。宝具とかオブジェクトの装甲とかを作ろうと作ろうとしてるんじゃないんだから、作れたっていいじゃないか!! そう半分くらいムキになっていた時に気づいたんだよね。

 

 あれ? そもそも聖剣(カリヨン)って、鍛冶関係なくね? どっちかって言えば魔術師とか錬金術師とかのマッドな人達の分野じゃんこれって事に! 

 

「もしかして、この前言ってた聖剣(カリヨン)ってやつ?」

「そうそう。私みたいな鍛冶師のりょーぶんじゃない代物だったよ、アレ」

「鍛冶……師?」

 

 レーナさんが私に、簡単に訳せば『何言ってんの? こいつ』って眼を向けてきてるけど、私は嘘は言ってない。だって、武器を持って戦いに行ったり大魔法? を使ったりしてるけど、ステータスだと(最高峰の)鍛冶職が2つに錬金術師しか職業はないんだもん。

 

「まあ、イオリさんが鍛冶師かどうかって言うのは置いておいて「私はかじしだー!!」ハイハイ。錬金術とかでの物作りが上手い人、もうイオリさんは会った事があるよ?」

「ふぇ?」

 

 そんなリュートさんの言葉に、私は首を傾げる。えっと……私がここに来てから会った人って言えば、ミーニャちゃんにラファーさん、アンナさんに門衛さん達……

 

「まさか……いや、そうだよ、こんな事にまであの人が出張ってくる訳がない!」

「残念だけど、そのまさかだよイオリさん。この街で一番そういうのに詳しいのは、僕が知ってる限り師匠だね」

 

 現実は厳しかった。うぅ〜どうしよう、私としては完成させたいけどあんな貞操の危険がある場所には戻りたくない。けど、一番そういうのに詳しいのはクラネルさんらしいし……

 

「嫌だ、凄い錬金術師があんなロリコンだなんて認めない。もっと弟の声優がくぎゅみたいなマトモな人の筈だ。こんな現実は認めたくない、認めるもんか! あくた・えすと・ふぁーぶらぁっ!!」

「ふざけてないで、とりあえず落ち着いて」

「ふぎゃっ」

 

 どこぞのコズミック変質者のダンスの最後みたいに腕を左右にバーンってしてたら、リュートさんにチョップを食らった。私だって学習する、だらかもう睨んでなんてやるもんか。

 

「うぅ……レーナさんが私みたいな目にあったらどうするのさぁ……」

「そうなったら、限界を突破してでもエアを起こしてどうにかするから大丈夫。それに今回は大丈夫、僕にいい考えがある」

「ちょっと待ってリュートさんそれ某司令官の失敗フラグ」

 

 隣でレーナさんが『イオリちゃんみたいな目? しっぱいふらぐ?』って首を傾げているけど、そんなことよりリュートさんの言う作戦っていう方が大切だ。下手したら私とレーナさんが……

 

「イオリさんって、フィギュアとかって作れる?」

「うん。一応モデルがあれば多分作れると思うよ?」

「良かった! だったらフィギュアをさ…………こう……」

 

 成る程、その手があったか!! でもそれだったら……

 

「多分……を……して……すればいいと思うんだ! 一応出来そうだし!」

「ナイスアイデアだよイオリさん!」

 

 よし、そうと決まれば……預かる物も預かったし……

 

「レーナさん、ちょっと手伝って欲しい事があるんだけどいい?」

「なんだかよく分からないけど、別にいいよ?」

「よし、それじゃあ訓練場、一緒に行こ!」

「あ、そうだ、イオリさん」

 

 私がレーナさんの手を引いて訓練場に行こうとした時、リュートさんから声をかけられた。

 

「僕はちょっとギルドから呼び出しされてるから、レーナの事頼んだよ」

「大丈夫! 多分これなら上手くいくから!」

 

 それだけ言って私とレーナさんは訓練場に、リュートさんは多分ギルドに向かった。

 

 えっ? 失敗したら? KEITO☆TENTSUIしてどうにかするかな。

 




\(≖‿ゝ○)/

ハッ、私は一体なにを!?うっ…成る程、これが既知感か。


1発ネタだから必然的に短編になるだろうけど、グラブルのカリおっさんがコズミック変質者だったっていうSS誰か書いてくれないかなー。
壁|ω・`)チラッ

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