異世界に転移したと思ったら転生者? 〜〜幼女で鍛冶師な異世界転生〜〜   作:銀鈴

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私は総て(のロリ)を愛している!!
獣殿の誕生日を祝い損ねた所為で、テンションが著しく低い今日この頃…

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このような小説を読んでいただき、ありがとうございます!!


第30話 鍛冶キチ×ガチロリコン=?

「そういえばイオリちゃん、さっきイオリちゃんが作ってたやつは何に使うの?」

 

 お昼を食べた後、仲良く手を繋いで到着したクラネルさん宅(悪夢の家)前で、ふとレーナさんがそんなことを言った。

 

「リュートさんの師匠と、きちんと話すためのやつなんだけど……レーナさんはちょっとそこの建物の影に隠れてて欲しいな」

「えっと、なんで? 私、ちゃんと挨拶してお願いしないと駄目だと思うんだけど……」

「最悪の場合、アレごと私が持ってかれちゃうから……」

 

 交渉が出来なかった場合、私ごとゲッツされちゃう可能性もある。レーナさんが近くにいたら巻き添えを食らう可能性があるから、私としては下がっていて欲しい。

 そんな事になったらリュートさんとガチバトルする事になるだろうし……あれ? 案外それもいいかも? いや、よくないか。

 

「あ、うん。それじゃあ私、隠れてるね」

 

 私が遠い目をしながらそう言ったお陰か、素直にレーナさんは隠れてくれた。よし、これなら不安もなく作戦を実行出来る。リュートさんの声は聞こえてたみたいだし問題も無いだろう。

 ここから先は、私の交渉(ケンカ)だ! 

 

 

 

「さて、やってきました! ジャ○ネッ○イオリのお時間です! 本日は異世界の獣人界の王都、シヤルフの郊外からお届けします!」

 

 扉の前で私が一人で喋っているだけなので絵面はかなり悲しい事になっているが、まあ必要な事だって割り切る。

 

「今回紹介する商品はコチラ!! 1/8スケール、魔力式イオリちゃん目覚まし時計です!」

 

 そう言って私は、異次元収納の中から本当に1/8の大きさの私が時計を抱えている物体を取り出す。木と金属を組み合わせただけだが、ちゃんと色は塗ってある。

 時計本体の時間は、別れる時にリュートさんに貸してもらった懐中時計に合わせてあるから多分合ってる!! な、名前が零時迷子(笑)って出てたけど、まあへーきへーき。

 

「毎朝が眠くて起きられない。そんなあなたのために作られたこの商品! まずは、肝心な音声をどうぞ!」

 

 それっぽく言って私は、ポニテ部分のスイッチを押して音声を再生する。因みに録音したのはさっきだ。素材は蓄音石ってやつだけど、今は省く。

 

『お姉ちゃんおはよう! 朝だよ? 早く起きて!』

『お、お姉ちゃんの事を起こしに来たんじゃないんだからね! つ、ついでに起こしてあげるだけなんだからね!』

『仕事の時間だよ! むぅ〜……お姉ちゃんのバカ!』

 

 因みにこの他にも、10通りくらいのボイスがあるんだけど……改めて考えると、ちょっとテンションのせいでやり過ぎた感がある。時刻設定は、腰あたりにあるハンマーを開けば設定出来るから、問題は無い……はずだ。

 

「いや〜どうでしょうか? このイオリちゃん目覚まし時計は。起きること、できそうでしょう? 一品一品ハンドメイドの為、本来は10,000ゴールドはするこの商品ですが! 半額以下の4,980ゴールドでお届けします!」

 

 若干扉が動いたような気がしたが、まだ足りないみたいだ。これで終われば一番良かったけど、まだ用意しているものはある! 

 

「そして今ならなんと!! しっかりと話を聞いてくれる……その条件を呑んでくれる場合のみとなりますが、半年間修理費は無料となり更に! 5センチ程の大きさのロリっ娘ストラップが付いてきます!」

「その取引、乗ったあぁぁっ!!」

 

 これでもダメか……と更に物を上乗せしようとした瞬間、目の前のドアが勢いよくバーンと開け放たれた。

 

 ◇

 

「成る程な。その聖剣(カリヨン)とやらの方が興味を唆るが、まずはそっちのリュートの彼女の修業についての話だな」

 

 目覚まし時計とストラップを渡した後、病院の部分で私達はクラネルさんと話している。

 

「まぁ……その……なんだ。私としては、修業をつけるのに文句はねぇんだが……二人共、まだ精霊と契約出来てねぇだろ?」

「え、あっ、はい……」

「そもそも私は、契約の媒体すら持ってないです」

 

 レーナさんは若干申し訳なさそうにそう言い、私はありのままの現状を……ってアレ? なんで私まで修業の対象になってるんだ? 

 

「だからまずは、精霊と契約してきて欲しい。まあ、あのバカで……リュートに聞きながらやれば、問題なく出来るだろうよ。で、イオリちゃんはこの中から物を選んでくれ」

 

 そう言って近くのクラネルさんは、近くの机の引き出しから色々な物を取り出して並べていく。指輪、腕輪、髪飾り、イヤリング、チョーカー、モノクルetc……その全てが真っ白だ。って、

 

「なんでここに、契約の媒体なんて物があるんですか?」

「戦時以外の怪我人の大半が、精霊契約の事故でな……呼び出すにしろ、捕まえるにしろ精霊側がキレて暴れた時に大体媒体をぶっ壊していくんだよ。だからだな」

「そ、そうなんですか……」

 

 おいリュートさん、そんなに危険だって聞いてないぞ? まあ、そんなのはどうでもいいか。後で問い詰めれば済む話だし。

 とりあえず今は選ばないとだから……

 

「その腕輪にします!」

「そうか、それじゃあ大切にしてくれよ」

 

 腕輪を選んだ理由は、最近までしていた銀狼の腕輪を外したからなんだけど……なんか今一瞬、頭にテレビの砂嵐みたいな音がした気がする。うーん……まあ、気のせいか。

 

「とりあえず、私が今レーナちゃんに教えられる事はねぇから、リュートと合流して契約してくるといい」

「はい! 今日はありがとうございました。明日からもよろしくお願いします!」

 

 そう言ってレーナさんは、クラネルさんに頭を下げて帰っていった。ん、あれ? もしかして私ピンチ? 

 

「それじゃあ、私としては本命な聖剣(カリヨン)とやらの話に移るが……。話を聞いて思ったんだが、なんでワザワザ剣にする必要があるんだ?」

「えっと、それは私が知ってるのが大剣の形だったからです!」

 

 私は(無い)胸を張って答える。まあ、後はそれ以外想像出来なかったって言うのもあるけどね。

 

「そうか。だけど、折角私とイオリちゃんが協力して造るんだ。お互いに物作りに関してはぶっ飛んでるだし、そんな誰かが使っていた模造品なんて造ってもつまんねぇだろ? だったらもう、好きなだけやっちまおうぜ?」

 

 クラネルさんがニヤっとしながら、そう言ってくる。そんな発想は無かったけど確かにそうだ。だったらもう! 

 

「そ、それじゃあ大鎌造りましょう! クラネルおねえちゃん!」

「おう!」

 

 TSロリとガチロリコンが交差する時、何が生まれるんだろう……

 




1/8スケール魔力式イオリちゃん目覚まし時計
税込 4,980円
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在庫 呼び名がお兄ちゃんver 2つ
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見ないでも分かる、師匠の心の中

「(初めての共同作業!は!じ!め!て!の!きょ!う!ど!う!さ!ぎょ!う!!)」

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