遊戯王vivid 鮮烈な決闘者たち   作:竜音(ドラオン)

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遅くなりました。

今回はデュエルなしな上短いです。

4月中に書き上げたかったなぁ……

方界デッキがけっこう面白い。

DD方界とかHERO方界とか。

他に作っている人いるかなぁ……?


第6話

【色々な客、何でもない日】

 

 

 

 

 デュエル喫茶〝遊戯屋〟。

 この喫茶店はデュエルのできる喫茶店と言うだけあって〝デュエルモンスターズ〟をやっている者が多く集まる。

 しかし、〝デュエルモンスターズ〟をやっている者だけしか来ないわけではない。

 今日はそんな〝デュエルモンスターズ〟にあまり関わりのない1日だ。

 

 

「いらっしゃいませー」

 

 

 現在の時刻は午前8時。

 少しばかり遅めのモーニングを食べに来る客が来たりする時間帯である。

 

 

「いつものモーニングセットを」

「分かりました。少々お待ちください」

 

 

 客からの注文を受け、遊砂はキッチンへと向かっていく。

 ちなみに〝遊戯屋〟のモーニングセットにはいくつか種類がある。

 トーストとゆで玉子、コーヒーのAセット。

 トーストとサラダにコーンスープか野菜スープのBセット。

 ご飯に日替わりのおかずと味噌汁のCセット。

 この3つが〝遊戯屋〟でのモーニングセットの種類だ。

 ちなみにこのセットに加えて単品で頼むことも可能なため組み合わせは自由である。

 

 

「お待たせしました。それではごゆっくり」

 

 

 用意してきたモーニングセットを客の前に置くと、遊砂は他のテーブルの片付けを始める。

 〝遊戯屋〟の開店時間と同時に来店した客の食器などを片付けるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「コンニチハー!ティータイムに来ましたヨー!」

「ね、姉さま。あまり大きい声を出しては他のお客様に迷惑が……」

「こんにちは、遊砂君」

「相変わらずいい雰囲気の店ですね」

 

 

 時刻は2時半を過ぎた頃。

 どこか片言な発音の女性を先頭にして4人の女性たちが来店した。

 彼女たちはディアモンド家の4姉妹で近所では美人姉妹として有名である。

 なお、上から長女のダイヤ、次女のヒイエ、三女のルナハ、四女のキリマでとても仲の良い姉妹だ。

 

 

「ヘーイ、テンチョー!紅茶をお願いしマース!」

「いつもいつもテンション高いな……。他の3人もいつものやつかな?」

「はい。姉さまと同じものを」

「あ、ルナハたちも今日は姉さまたちと同じ紅茶でお願いします」

「たまには姉さま方の飲んでいるものも飲みたいですからね」

 

 

 ダイヤのテンションの高さにやや呆れたような表情を浮かべるも、よく頼んでいるメニューを覚えている辺り遊砂も彼女たちを疎ましく思っているわけではないのだろう。

 余計な情報だが、この4姉妹の姿を見るためだけにこの喫茶店に来ている客もいたりする。

 

 

「テンチョーも一緒にティータイムしませんカー?」

「良いですね。さ、遊砂もこちらへ!」

「いやいやいや、仕事中だから」

「でも、確か前にこの時間帯は客が少なくなるって遊砂君言っていましたよね」

「見たところ今は他にお客さんもいませんので大丈夫なのでは?」

 

 

 ダイヤの誘いを断るも更に妹たちの言葉が続き、断ることが難しくなっていく。

 これには流石に参加するしかないのかと遊砂が諦めかけた時、店のドアが音を立てて開いた。

 

 

「こんちはー、今日の講義が終わったから遊びに来たよー」

「おー、いらっしゃい。客が来たからお茶はまた今度な」

 

 

 入ってきたのは髪の長い大学生の女性。

 彼女もまた〝遊戯屋〟の常連の1人であり、ベルズーヤ・サイジヨウだ。

 ベルズーヤも4姉妹であるのだが、ディアモンド4姉妹のように4人で行動すると言うことはあまりない。

 

 

「いやー、ハゲの講義は退屈で辛かったわー」

「大学なんてそんなもんなんじゃないのか?」

「そーなんだけどねー」

 

 

 テーブルの上にくたっと 倒れ込みながらベルズーヤは愚痴をこぼす。

 と、不意にベルズーヤは身体を起こして遊砂の方を向いた。

 

 

「ねーねー、遊砂ー。今度の休みにどっかに遊び行かない?パーっと遊びたいんだー」

「ホワッツ!?テンチョーと2人きりで遊ぶつもりデスカー!?」

 

 

 ベルズーヤの言葉にダイヤが反応し立ち上がる。

 そんなダイヤの姿を見てベルズーヤは笑みを浮かべた。

 

 

「はいはい、ダイヤはあまり騒がないようにな。それと、ベルズーヤは俺で練習してないでちゃんとトクミチに言えるようになれ」

「う……。ハイ……」

「ブフゥッ!?……ナ、ナンノコトヤラ?」

 

 

 遊砂の言葉にダイヤはしょんぼりとしながら席に着き、ベルズーヤは思いきり吹き出してから露骨に視線を反らす。

 その姿から誰がどう見ても図星を突かれたことが分かるだろう。

 

 

「いつもトクミチがいる日に来ているうえにずっと目で追っているんだ。この店で分かっていない奴はほとんどいないぞ」

「なっ……。マジで!?」

 

 

 続けて聞かされた暴露にベルズーヤは頭を抱えてテーブルに突っ伏す。

 耳が真っ赤に染まっていることから、羞恥で顔をあげられないのだ。

 

 

「ま、アイツは良い奴だから頑張りな。応援はしてやるさ」

「う、うぐぐ……。年下の癖にぃ……」

 

 

 テーブルの上にコーヒーを置いて遊砂はキッチンへと向かっていく。

 その後ろ姿をベルズーヤは悔しげに見ていた。

 

 

「……ねえ、ルナハ。遊砂って本当に年下なのかな?」

「どう言うことですか?」

「いや、いくらなんでも落ち着きすぎなんじゃないかなーって」

「それは確かに私も感じていました。彼は明らかに同年代の子達よりも落ち着いていますからね」

「キリマもですか?ルナハあまり気になっていなかったのですが……」

 

 

 遊砂とベルズーヤのやりとりを見ていたヒイエは妹たちに不思議そうに話しかける。

 ヒイエの問いにルナハは首をかしげ、キリマは同意するように頷いた。

 

 

「だって、普通あのくらいの年頃なら女性に誘われたら喜んで出掛けるんじゃないかな?なのに遊砂は冷静に対応していたからさ」

「と、言われてもルナハたちも基本的に女子校だったので異性の反応なんて分かりませんよ?」

「それはまぁ、母さまが女子校に行くことを決めたから私たち全員に言えますけど……」

 

 

 キリマの言葉に3人はやや落ち込んだように顔を伏せる。

 キリマが言ったように彼女たち4姉妹は男性にほとんど関わりがなく、遊砂と出会ったことも偶然なのだ。

 故に異性の反応なんてものも漫画や小説などからの情報くらいしかない。

 ちなみに彼女たちは基本的には昼間に来るため学校が終わってからバイトに来るトクミチとはほとんど面識がない。

 

 

「う~ん……。私たちだけでは分かりませんね」

「Oh、ならテンチョーに直接聞いてしまえば良いんじゃないデスカー?」

「いえ、それでは誤魔化されてしまうかもしれません」

「どうしましょうか?」

 

 

 ダイヤの提案にキリマは首を振り否定する。

 良い案は浮かばず4姉妹は腕を組みながら頭を悩ませていた。

 

 

「あ、そういえば姉さま。そろそろショッピングに行くじかんでは?」

「そーでしタ!シスターたち、行きますヨー!」

「は、はい!ルナハは大丈夫です!」

「備えあれば憂いなし。既に代金は準備完了です」

「ナイスですヨー!」

 

 

 ヒイエが時計を見ながらダイヤに訊ねると、ダイヤは勢いよく立ち上がり妹たちに準備を促す。

 どうやら疑問はまた次に考えることにしたらしい。

 

 

「それでは、テンチョー。また来るネー!」

「ごちそうさまでした!」

「お騒がせしました。失礼しますね」

「うん、計算通りの代金でしたね。では」

 

 

 嵐が去ったとはまさにこの事なのだろう。

 そんな思いが遊砂の中にはあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんにちはー」

「ああ、来たか。それじゃバイトよろしく」

 

 

 既に学校が終わったのかトクミチがバイトに〝遊戯屋〟に来た。

 なお、ベルズーヤは帰っておらず、トクミチのことをチラチラと見ている。

 

 

「そろそろ帰宅前の学生が増えてくるからな。油断はするなよ」

「分かってるよ。店長、食材の貯蔵は充分か?」

「大丈夫だ。問題ない」

 

 

 どことなく不安になってくるやりとりをしながら遊砂とトクミチは客の来る準備をしていく。

 そして飲食店で言うところの戦争が始まる。

 

 

「4番、オムライスとオレンジジュースを持っていってくれ!8番を片付けてお客の案内だ!」

「3番の注文はケーキと紅茶、6番でコーヒーのおかわりだ!」

 

 

 次々と来る注文に2人は忙しなく動き回り、客をさばいていく。

 この盛況ぶりは最近になってのことで、トクミチがいなければかなり厳しいものになっていただろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、終わった……」

「食材もけっこう減ったな……」

 

 

 カウンターの席に2人して座りながら休憩をする。

 既に客の来るピークの時間帯も過ぎ、店内にいる客の姿も少ない。

 

 

「そういえば、今日はあの3人は来なかったな」

「あの3人?ああ、ヴィヴィオたちのことか。テストの期間だからな勉強しているんだろ」

「うへぇ、小さいのに真面目だよなぁ……」

 

 

 勉強という言葉を聞いた瞬間、トクミチは嫌そうに顔を歪める。

 彼はあまり勉強が得意ではないためそう言った話は好きではないのだ。

 

 

「今回は合宿に行けるかどうかもかかっているらしいから頑張っているんだろうさ」

「ああ、店長も参加するんだっけ」

「まぁ、本格的な訓練には参加せずに自然を楽しむさ。ほれ、賄い飯」

 

 

 いつの間にかトクミチの前に出来立ての料理が置かれている。

 どうやら最後に残っていた食材の中から軽く作ったらしい。

 

 

「助かる。うん、旨い」

「独り暮らしだと食費とかも大変だもんな。と、もうすぐ上がる時間だな。食い終わったら帰って良いぞ」

「分かった」

 

 

 時計を見て時間を確認し遊砂はトクミチに言う。

 確かに時刻は午後8時。

 この時間になればほとんど客は来ないだろう。

 そして賄い飯を食べ終え、トクミチは帰っていった。

 

 

「さてと、もう客もほとんど来ないし、残りもほとんど掃除を軽くやるくらいしかない。さっさと終わらせてしまうか」

 

 

 そう呟いて遊砂は店内の掃除を始めた。

 これが〝遊戯屋〟の〝デュエルモンスターズ〟にあまり関わらない日の1日だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





読了ありがとうございます。

一応、今月中にもう1つあげるつもりですので待っていてもらえると嬉しいです。

それでは。
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