魔法少女と孵卵器(インキュベーター)~規制版~   作:ダル神

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第五話 莫大な魔力を持つ少女と全てが異質のイレギュラー少女

莫大な魔力を持つ鹿目まどか

 

あらゆる面でのイレギュラー暁美ほむら

彼女達の出会いは始まりだった。

 

終わりの始まり。

 

僕達インキュベーターを終わらせる少女達。

 

終わらしてくれる救世主。

 

僕はそう思った。

 

鹿目まどか、暁美ほむら、美樹さやか、佐倉杏子、そして巴マミの運命が交差した一つの終わりを迎える。

 

これ以上もない終わり。

 

 

まず物語を語る前に僕の事について必要最低限説明しなくてはならない事がある。

 

そう、僕はインキュベーターであり魔法少女達からはキュウべぇと呼ばれる僕という存在を。

インキュベーターはもともと感情が欠如した生命体だというのはみんな知っていたかな?

 

でも僕という一個人のインキュベーターには感情がある。それは僕が特別ということで他の大部分のインキュベーターには感情なんてない。それはそうだろう。

 

こんな精神疾患を抱えているせいで僕は生まれてからたった一人の少女としか契約できていない。

巴マミとしか契約できていないんだ。

 

ああ…、感情がなければどんなに楽だろうか。きっとこんな気持ちになる事もなく一つの目的の為に行動できていただろう。

何も感じる事もなく。なんの苦しみも苦悩も罪悪感もなく。

 

きっとそれはとても楽な事だろう。

きっとそれはとても幸せな事だろう。

でも本当にそれでいいのだろうか。

 

そう僕は思ってしまうのもきっと僕が精神疾患だからだろう。

 

 

 

マミももう中学3年生だ。彼女が魔法少女になってから3年以上の月日がたった。しかしこの年頃の少女というものは恐ろしく発育が速い。もうなんというか胸がやばい。これはマミが特別なのかもしれないけど、胸の成長スピードが明らかに段違いだった。別にどうというわけではないけど。とにかく胸がやばい!おっぱいがすごいんだ!このパンツフェチである僕をおっぱいフェチに矯正してしまうほど強力なんだ!前に胸に飛び込んだ事があるんだけど(勿論マミが就寝時)もうなんというか海!そう、全生命体の母である海を思わせるほどの大きさ!そして全てを包み込むあの包容力!

もう、死んでもよかったね!あのままぱいおつに押し潰される!なんて幸せなんだ!

 

ああ、でも勘違いしないでおくれよ!僕は別にぱいおつに興味なんてないんだよ!

 

全然ない!

 

だって僕は宇宙人だよ!人間のしかも第二次成長期前の少女のぱいおつに興味あるわけないじゃないか!

 

しかし新たに入った転入生のぱいおつをちゃんと確かめておかないとね!

 

ギュム

 

ん?誰かが僕の耳毛をつかんでいるぞ?しかもめっちゃすごい握力だぞ?もうそのまま千切られそうだぞ?

 

僕は恐る恐る後ろ振り返るとそこにはすごい形相のマミがいた。しかも変身しているし。すごい殺気だし。これ本気で……

 

ゴゴゴ

「ねぇキュウべぇ?誰のぱいおつを確かめるって?あなたいつもそんな目で私の事見てきたのかしら?これは厳しい教育が必要なようね?」

 

「あれ?もしかして僕声に出してましたか?」

「それはもうバッチリだだもれよ」ニコっ

 

「ははは……」

ある種の生命体は追い詰められると笑ってしまうものだと聞いたことがあるけどまさか僕もその仲間だったとは

 

「ティロ・フィナーレ」

 

まさか、瀕死の状態から回復されまた瀕死の状態までティロ・フィナーレされるとはこの時の僕は想像もしていなかった。

あの、エンジンピストン(地団駄を踏むように)で僕を踏み殺そうとした少女はこんなにもたくましく成長したんだなぁ、と思うと、ああ、なんだか涙が。

 

 

 

僕とマミは今見滝原中学の近くにあるCDショップにいる。

なんでもここに魔女の反応があったとか。まったく僕にティロ・フィナーレしてる場合じゃあないだろうに。

第二次成長期前の少女のぱいおつに見とれてた僕が言えた事じゃあないけどね。

 

魔女の反応はまだ微弱なもので細かい場所までは特定できない。だから僕達は二手に別れて魔女を探す事になった。

 

そこで僕は出会ったんだ。

 

僕達を大きく変えてくれた存在に。

 

 

 

 

その少女は異質だった。その魔法少女は異質だった。姿形はまったくの少女である事は間違いない。しかし異質だった。

そう、姿以外の全てが異質でイレギュラーなんだ。

彼女はゆっくりとこちらに向かってくる。その左手には血まみれの白い人形のようなものを持っている。それは間違えなく僕達インキュベーターだった。少女らしからぬ殺気と憎しみの目をこちらに向けてくる。その長い黒髪をなびかせて僕に拳銃をむける。

魔法少女の能力を使う素振りもない。彼女は本当に魔法少女なのだろうか。僕は知らない。暁美ほむらが魔法少女になったなんて知らせは受けてない。僕達の契約は全て上位通信で僕達に伝えられる。確かに僕は暁美ほむらが魔法少女の素質があることは知っていた。

暁美ほむらという少女の情報は確かにある。

余すところなく全て。

しかし魔法少女になったとは聞いていない。

 

僕が忘れてたり、他の僕達が上位通信を怠ったという可能性は皆無だ。僕達はそうならない構造になっている。

 

なっているはずのない魔法少女がそこにはいたのだ。

 

そして彼女の行動。これは間違えなく復讐だ。僕達に復讐したいと思う魔法少女はそれは五万といるだろう。しかし、それは真実を知ったらの話だ。

 

「暁美ほむら君はどこまで知っているんだい?」

僕のそんな問いに彼女は短く答えてくれた

 

「全部よ」

 

そうか、全部か。

僕は喜びのような高揚感を感じた。今にも殺されそうなこの状況で。嬉しい?

 

そうだ、僕は嬉しいんだ。

 

全てを知った魔法少女に僕は殺されたかったからね。

 

僕を裁いて欲しかった。

 

誰も僕達を裁いたり責め立てる人はいなかった。僕はそれがなによりつらかった。

 

一歩一歩僕に死が近づいてくる。

 

僕達にとって死に神である彼女。

 

しかし、僕には彼女が天使に見えた。

 

僕を裁いて、殺してくれる彼女は僕にとって救世主だったからだ。さあ、僕を殺して。 君のその黒い感情を全て僕にぶつけるんだ。魔女になってしまわないうちに。

 

なんの躊躇いもなく彼女は僕の額に銃口をむける。

 

その迷いなく、一つの希望をどこまでも信じる彼女の瞳を僕は美しいと思った。

 

 

 

 

それは運命が交錯するときだった。

 

いやそれは宿命だったのだろう。

 

彼女達が出会うことは宿命だったのだ。

 

きっとそれは何度も繰り返された必然なんだと、当たり前なことなんだと、そう思った。

 

 

 

暁美ほむらの動きが止まった。それはもう暴力的なまでに突然だった。時間が止まってしまったんじゃないかと思ってしまうほどに。

 

あと引き金を引くだけで僕の命を簡単に終わらせる事ができるのに。そうする事ができたのに。彼女はやはり指先一つ動かす事もしない。

どころか彼女の瞳からは一切の憎しみが消えていた。黒い感情の全てが消えていた。その瞳は優しいものだった。まるで長い間、会っていなかった友人と出会えた少女のように。そんなふうに見えた。

「やめて!」

 

そんな声が響いた。

暴力的な静けさから少女の声が響いた。

 

そして彼女は僕を庇うように抱きかかえる。

そして僕は彼女が誰なのか正確に理解する。彼女は鹿目まどかだった。

 

どうしてわかったって?それは勿論彼女のぱいおつが僕の頭にタッチしているからさ!僕は第二次成長期前の娘のぱいおつで誰か瞬時に判断する能力があるのさ!

まぁ、魔法少女の素質のある彼女の情報もばっちり僕の体には組み込まれてるんだけれどね。

 

「くっ!まどかのおっぱいを……。殺す……。」

 

あれ?暁美ほむらの殺気が復活しているぞ?気持ちさっきよりましているような?

 

試しに僕の自慢の耳毛で鹿目まどかのぱいおつにWタッチ!Wぱいタッチ!

 

ギリギリ「殺す!絶対殺す!まず手始めにその耳を八つ裂きにしてやる!」

おわ!すごい歯ぎしりだ!すごい憎しみで顔を歪めてる!魔女にならないのが不思議でしょうがない!

因みにまどかはそんな事には気づいていない。

 

「……ほ、ほむらちゃん?」

 

「そいつから離れて」

 

否応なく暁美ほむらは言っているが彼女の目はそう言っていない。全くすごい切り替えだ。さっきまでと全然違う。とても優しい瞳がそこにはあった。

 

そこで僕は理解した。暁美ほむらにとって鹿目まどかがたった一つの希望であり、たった一つの道しるべ。

 

「だ、駄目だよ!ひどい事しないで!」

「っ。あなたには関係ない。」

はは。一番困っているように見えるのは暁美ほむら、君だよ。鹿目まどかの頼みはなんでも聞いてあげたいのかい?

 

「そ、そいつは、その、危ないやつなの」

 

「だって、この子、わたしを呼んでた!聞こえたんだもん、助けてって。」

 

あ、因みにそれはそこらへんに転がってる今はなき他の僕がした事だろうね。全くどんだけ彼女と契約したいんだ。まあそれはそうか。なんたって彼女と契約してあわよくば彼女が魔女にでもなればそれで僕達のノルマは達成されるもんね。

 

「と、とにかくそいつをこちらへ渡しなさい!」

 

「だ、駄目〜」

なんかおいかけっこみたいになってるし。本当に彼女の前だと君は年相応の少女だよ暁美ほむら。

 

その時あたりに消火器が噴射された

 

「まどか!こっち!」

 

ぱいタッチしてないのではっきりはわからないけどそれはおそらく美樹さやかだった。

 

離れていくまどかを暁美ほむらは寂しそうに見つめていた。

 

何故だろう?

何故、鹿目まどかに触れているこんなにもどかしい気持ちになるんだ。

何かを忘れているような。

この焦るような。

落ち着かない。

このままではダメだと。

こんな様ではダメだと。

僕を急かす。

なんだろう、この気持ちは一体。

なんなのだろう。

 

 

 

しかし、まずい事になった。空間が歪んでいく。

「え?何これ?」

 

「なんなのよ!これ!」

 

魔女の結界の中に入ってしまった。

使い魔が押し寄せてくる。

 

そこに一つの黄色い閃光が使い魔を貫く。

「危なかったわね―――でも、もう大丈夫。」

 

この街を3年以上守り続けた正義の味方がそこにはいた。

 

あとはマミが使い魔をしこたまやっつけて結界は解けて元のCDショップの裏路地に戻る。

 

そこで暁美ほむらとちょっとやばめな雰囲気。

 

「去りなさい」

 

「そいつは……」

 

「聞こえなかったかしら」

数百もの銃砲が暁美ほむらに向けられる。

「私の家族を殺そうとした人に話す言葉は持ちあわせていないの。消えないなら、私が今すぐ消し飛ばすわよ。」

 

マミさん怖いっす!まどかもさやかもめちゃびびってるよ!まるで生まれたての小鹿のようなガクブル具合!

「……………」

暁美ほむらは無言で去っていった。

 

彼女の瞳に涙が浮かべられていたように見えたのは気のせいだったのだろうか。

 

 

 

それから鹿目まどか、美樹さやかは一通り魔女、魔法少女の説明を受けて

 

「そこで提案なんだけど、二人ともしばらく私の魔女退治に付き合ってみない?」

 

「……え」

 

「ええっ!?」

 

「うぇ!?」

 

驚く少女2名と宇宙生命体一匹。

 

「魔女との戦いがどういうものか、その目で見て確かめてみればいいわ。その上で、危険を冒してまで叶えたい願いがあるのかどうか、じっくり考えてみるべきだと思うの」

 

その笑顔はとても無邪気なものだった。まるで年はもいかない少女が友達になろうと誘っているみたいに。

 

 

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