htoL#NiQ―無垢な少女の輪廻への乱入者 作:通行人 放浪
ステージ3-1だと思ったところが、実はステージ3-3だった...
な、何を言っているか分からないだろうが、正直俺も頭がどうにかなりそうだ...
記憶違いとかそんなチャチなもんじゃねぇ...
有り得ない失態の片鱗を味わったぜ...
数ヶ月プレイしてなかったらこの様ですよ...
俺は、気を失ったミオンをおぶりながら、地に伏せた『何か』の、首の脈を取ってみる。
―無論、何も感じない。
皮膚も、触れた此方の熱が吸われたかと思うほど、冷たい。
そして、その皮膚は、間違いなく人間の皮膚そのものであった。
「...おい」
蛍達を堪えきれない怒りを込めて睨み付ける。
声も、自分とは思えないほど、恐ろしく低くなっていた。
余程趣味が良いらしいな、蛍達は。
こんなのがあるってことを教えてくれねーなんて。
反吐が出そうだ。
...ん?
ふと、蛍達の様子を見てみると、少しおかしいことに気付く。
何時もなら、どんなことも平然とぷかぷか浮いて流しやがるこいつらが、
なんで、驚愕したかのように固まってやがる?
まるで、この事を知ってなかったかのように。
まさか、この『何か』の存在、こいつらが言ってた『輪廻』でも始めての事なのか?
そう考えれば納得は一先ずはいくが...
まぁ、少し蛍達にも、この件は吐いてもらうか。
俺は、ミオンを細心の注意を払っておぶりなおしつつ、歩み始めた。
そして、一応、蛍達にも声をかける。
「おい、お前ら、何ぼーっとしてんだ」
あ、やべ、口汚く言っちゃったわ。
行人君の、少々手厳しい言葉で、私は我に返った。
『...すまない。少し考え事をしていた』
実際は、少しなんてものではない程考え事をしていたが。
ほぼ放心状態の蛍も、何とか行人君の徒歩についてこられるようだ。
「なぁ、影蛍。あんた、こいつの事、何か知ってんじゃねーのか?」
地面に転がっている遺骸を指差しながら、行人君は鋭く私を睨む。
彼が指差していた『ソレ』は、私―いや、造り出した私達を恨むかのように、此方を凝視していた。
私は、『ソレ』から目をそらしながら、私は行人君の質問に、多少なりとも答えることにする。
まだ放心状態の蛍にも、文句は言われないだろうしな。
しかも...私も、正直に言うと、まだ断定できないのだ。
『すまない...断言できない可能性は、言うわけにはいかないんだ』
結局、こういう風にしか、言うことができない。
心のなかで歯噛みする。
まだ完全に信用できないといっても、真実を言えない愚人である自分を、恥じた。
もしかすると、この蛍達、真面目にヤバい理由があるんじゃねーのか?
妙に影蛍が言いづらそうにしてるのも、そういうことかもしれん。
俺は、ミオンに似た遺体のようなものを、一瞥する。
だが、そうだとしても、こんな趣味の悪いもんを作っていい理由になるのか?
ここで行人に電流走る―
いや、まてよ?
もしかすると、蛍達の理由の一つに、ミオンの謎の角の正体を暴くものもあるとしたら?
―俺は、当初彼らに感じた『何か面倒事を抱えている』という仮説が、どんどん現実味を帯びていくのを感じていた。
あれ?今思ったら、これから先は、蛍達にも予測できない、訳の分からない事態が勃発するってことじゃないのか?
謎の死体を見つけ、意気消沈している彼等は、その死体を放置し、歩き、大きな建物の廃墟を見つける。
その廃墟は、かつての研究所なのか、あちこちに資料や、顕微鏡、試験管が散乱しており、椅子や、机などの日常用品も、ほぼ全て破損手前だった。
あちこちの壁も、植物の蔓があちこちに見え隠れしている。
影蛍達は、万が一の為に、ルートを捜索しに行き、行人達は、安全そうなここで待機、ということにな
った。
―ふと、資料の、手元にあった一枚が気になった行人は、素早く、ミオンをおぶっていても使える方の手で掴み取った。
資料に記載されている言葉は難解なものが多く、最早改悪された日本語、といっても、過言ではない程の文字ばかり。
彼でも、何とか読めるくらいだった。
しかし、行人は、ある一行を目にする。
(『植物式クローンの精製方法』...?)
妙に気になった彼は、その一行の下の文を、細かく目を通していく。
(『普通のクローンと言えば、まだDNAの寿命解読が進んでいないため、どんなクローン体であっても、数年で死に至るという。だが、この方法は記憶を引き継ぐことと―』...ここで掠れて読めねぇ...なんだこりゃあ?)
―それは一種のパンドラの箱であり、禁忌の所業が綴られていた。
行人自身、クローン等というものには詳しくはない。
だからこそ気になったのもあるだろうし、やはり、好奇心、というのもあるだろう。
彼は、手にしていた資料を外套のポケットに捩じ込むと、また別の資料を掴み取った。
...ステージ3-1、3-2期待してくれた方に、どう落とし前つければよかとですか...
あ、私クローンとか全く詳しくないので(震