htoL#NiQ―無垢な少女の輪廻への乱入者 作:通行人 放浪
そして、前回『これでがまんしてね』の称号のネタを回収し忘れた件。
一発じゃがいもの触手に貫かれたら意識が覚醒するかもしれませんね。
では、始まりますよ。
「どうしてこうなった...」
俺は、大きく穴を開けた、自分達が落ちてきた天井を見上げながら、溜め息をついた。
そこまで高くも無かったし、ミオンは俺を緩衝材にしたから無事で、意識もあるが...
ん?俺?
膝に矢を受けるくらいのダメージじゃないか?
とりあえず、まずは、こんなことになった経緯を思い返さねばなるまい。
『じゃあ、一度私がやってみるとしよう』
そう、あれは、影蛍が蔦の影に近付き、切断しようとした直前だ。
蔦が本当に切れるのかと思考していた俺と、訝しげに首を傾げるミオンは、さっぱり『自分が何処に立っているか』意識が行っていなかった。
その時に、蔦が切れる前に、『俺達がそこにいては危ない』と気付いていれば...
「ほう...切れるもんだな...あ」
「黒い蛍さん、凄い...あれ?」
間抜けな声を出していた時には、既に俺達は落下していた。
『あっ!ミオン!行人君ッ!?』
その瞬間!落ちていく行人の脳内には、謎の記憶が駆け巡るっ!それは裏に死を意味する...って死んでたまるか!
まぁ、俺の不注意だよなぁ。
ミオンが怪我してたらもう精神的に死んでたよ...
「絆創膏は伝家の宝刀なんだぜ...」
「そうなんだ...」
俺は、情けなさを噛み締めながらも、ミオンの手当てをしつつ、落下地点と、現状の確認をする。
まず、俺の後ろには壁、前には一本道。
周囲には蛍、影蛍、ミオンの三人以外、誰もいない。
植物といえば、天井とかに生えている牙がついた植物が気になるが...あ、あの植物涎垂らしてる。
資料の一つに書いてあった『maneater plant(人食い植物)』。
対抗策、回避方法も、実際行ってはないが、多分問題ない。
資料を読んでいた俺に死角はなかった。
因みに、種を吐き出してきた植物の資料もあったので、その他使えそうなものは鞄に詰めている。
...研究サンプルらしきものが、何故この森や洞窟に分布しまくってるのかは分からんが...考えるだけ無駄だろう。
そういう詮索の4割は無駄...無駄なんだ、無駄無駄。
まぁ、頭の片隅には留めては置くが。
「うし、出来たぜ」
俺は、医療道具を鞄にしまうと、ミオンの怪我した右腕を離した。
消毒、止血剤、絆創膏、完璧である。
え?その程度で止血剤を使うのか、と?
怪我させた張本人の俺にはここまでする必要があるんですよ...
ついでに記載すると、消毒液をかけたときの小さな悲鳴は、俺のSAN値を削るには充分だった。
「痛くない...ありがと、行人お兄さん」
怪我した所を擦りながら、はにかむミオン。
ここらでやっと一段落。
さて、ここからは洞窟といきたいところだな。
俺とミオンは立ち上がり、道を進み始める。
「ミオンちゃん、暗いから離れるんじゃないぞ」
「うん」
聞き分けのいい子で助かるな、全く。
『...松明がわりにされてる私も労って貰いたいものね...』
あ、怒りのオーラを放出して、わなわな蛍さんが震えてる...後で詫びは入れないといかんな。
そんな中、影蛍が俺の方に依り、小さく、何故か緊張した呟く。
『行人君...ここからは早く逃げた方がいい』
「どういうことだ?」
ミオンに聞かれないように、やはり小さな小声で影蛍に囁き返す。
影蛍から感じられる感情は、焦燥と恐怖が混じっていた。
影蛍が焦るような事といえば、前の四つん這いのデカブツや、メタルギア擬きレベルの事くらいじゃないだろうか。
―ハッ!?ということは...
最悪の予想を思考してしまい、俺の額を、嫌な汗が伝って行く。
「あのー...もしかして、それ滅茶苦茶危険なやつじゃ...」
『...』
あかん、これマジなやつだ。
『後ろを見てみたら分かるよ』
震え声の影蛍の声に、思わず強張る。
そして、ゆっくりと後ろを振り向くと―
真っ黒い影の波に飲まれている、人食い植物の姿があった。
見るだけで分かる...あれは吐き気を催すどころか、月までぶっ飛んで、酸素無くて死ぬレベルに凶悪な邪悪だ。
「どうしたの、行人お兄さん?」
立ち止まっていた俺に、ミオンは後ろを振り返って問い掛けた。
あんなもの見せたらミオンちゃんトラウマ出来てしまう。
謎の遺体もいれて、精神ぶっ壊れてもおかしくない。
つまり、これはもう、切り札を使うしかあるまい。
「悪い、ミオン」
「あ、え」
何が何だか分からず、狼狽えているミオンの手を掴むと、颯爽と俺達は駆け出した。
3-3のみだから多めにした私に死角しかなかった。
さて、次はやっとこさじゃがいもさんとのご対面...
になるのかな...正直倒す手順を文章にし難い...