htoL#NiQ―無垢な少女の輪廻への乱入者 作:通行人 放浪
何となく、想像はつかないことも、ない...か?
と言うか、ぶっちゃけステージ4-1が朧気にしか記憶残ってないなぁ。
こんなので大丈夫かなー...
『投稿する』ではなく、『投稿した』なら使っていいッ!
落ち着け、素数を数えろ、2、4、6、8、10...
OK、まず此処等一帯を確認しよう。
辺りを見回すと、どう見ても誰かが住んでいた家にあるような、綺麗な廊下だ。
しかし、まるで屋敷のように、廊下が長い。
先が見えない程でもないが、数メートルはある。
そして、異様に扉が多い。
見える扉は全て開けたが、やはり、バグのようなものしか扉の先にはなかった。
更に気持ち悪いのは、その扉の先にある『バグ』に入った物が、フォンという擬音が似合いそうな奇妙な音を立てて『バグの中に入っていった』のだ。
俺が入ってきた扉や、自殺覚悟で近くの扉を使って実験したが、あの『バグ』は、扉から、また別の何処かの扉へと繋がっているらしい。
ランダムではなく、扉によって飛ぶ先は決まっている模様だ。
ピンを引き抜いたグレネードをバグに投げたのに、何故か扉によって、地中やら空中やらから爆発音がしたのは、この為のようだ。
その後、自分の身体で体験したから、間違いない。
だが、この『世界』にある『バグ』は、全てワープ用じゃあないらしい。
空中等の付近に漂っている『バグ』に、食べ終わった食事のゴミを放り込んだところ、『バチィッ!』という、回線が放電したかのような鋭い物音が響き――触れたゴミの部分が『消え去った』。
千切ったり、切られたりとかそんなチャチなもんではなく、まるで空間ごと削られたかのように、『消え去った』のだ。
――新手の幽波紋攻撃ですか?
まぁ、つまりは、扉の奥にある『ワープバグ』と、明らかに殺傷用の『危険バグ』の二種類があるというわけらしい。
更に、扉の先によっては、『鉄骨だらけのスクラップ世界』で酷い目にあった影野郎が、何匹か見てとれた。
何故か、俺の姿を見ても襲っては来なかったが、触れたら殺しに来るだろう...多分。
それに、この場所には、幾つか子供用の玩具のような物も沢山有り、それが、更に人が居た形跡を匂わせている。
それこそ、まるで『記憶』の中から引っ張り出して、再構築したかのような精巧さだ。
何故か、この光景にデジャヴを覚えている自分もおり、ますます気味が悪い。
これまた奇妙な所で、果たしてミオンを守ることが出来るのか?
――その時、俺は気付いた。
先程の怒りが、守らないといけない娘の存在を忘れていたことを。
「...あれ?ミオンちゃん何処?」
一瞬惚けて呟くが、言い終わって直ぐに、俺は、初めの扉の『バグ』に飛び込んだ。
その扉の先にあったのは、無論、同じ部屋ではあったが...無惨になった死体はそこにはなかった。
その代わりに――
『...なんで置いていったのかしら...』
「...あ、行人御兄さん、やっと来てくれた...」
――プッツンしている蛍と、ソファに座って啜り泣いているミオンが居た。
「...すごいね」
まだ涙を浮かべながらだが、『ワープバグ』での移動を見て、ミオンは感嘆の呟きをあげた。
未だ、蛍達から冷めた視線を浴びせられているが、仕方無い。
こんな小さな子を危険地帯にほったらかしにしたのだから、当たり前というべきだ。
だが、一緒に居ても危険は危険だ。
妙な動きをさせないためにも、じっと見守ってやらなければな――
そう、俺が覚悟した時だった。
「行人御兄さん、早く行こ!」
いつの間にか、遠くの扉の前にいるミオンが、俺を急かした。
思ったよりも、考え事をしている時間は無いらしい。
「やれやれだ...」
急にアグレッシブになった、無邪気な彼女の姿を見て、また、俺は守ろうという決意を再度固めた。
「って、ちょっと!一人で扉の先に入るのは危ないってー!?」
残念、アグレッシブさは、悪い方にも作用するのである。
扉の『バグ』へと、足早に入り込んだミオンの身を案じ、蛍、影蛍、俺の三人は、全速力で彼女の後を追った...
急にミオンがアグレッシブになったのは、理由があります。
...多分。
実際あのバグに触れたら、取り込まれるのか、ガオンされるのか、よくわかりませんよね。