海龍のアルペジオ ーArpeggio of LEVIATHANー 作:satos389a
大戦後の後書きをしつつも新たなる世界への旅立ちも書きました。
これからアンチスパイラルを始めとした猛者達が物凄い酷い目に遭うような展開が次々と続出します。
こういう展開にするのはリヴァイアサンごと智史が圧倒的に強過ぎる存在であることを強調することで普通魔王が持っている威厳と存在感を出させる為です。
作品の中には非常に扱いの悪いものも出てきますのでそこを覚悟して読んで頂いた方がいいと思います。
それではじっくりとお楽しみ下さい。
追記
この作品の主人公の海神智史に関する印象を長所と短所の2つに分けて教えて頂けると幸いです。
「超戦艦ヤマトより報告、『我悪夢ヲ撃滅セリ』とのこと!」
「彼らはフィンブルヴィンテルに勝利したということなのか?」
「ええ、そのようです。リヴァイアサンからも同じような電文並びに映像が送信されています。」
上官にそう報告するクルツ・ハーダー中佐、アメリカ欧州派遣軍の最高作戦司令部ではそのような会話がなされていた、当初は半信半疑だったものの霧の艦隊と彼らとの交信記録並びに報告を見るにそれは事実と確信した。
「ふっ、結局我が祖国アメリカはこの戦いで大した役割も担えずじまいか…。そしてこの戦いが終結した今、我が祖国がこの戦いで栄誉を得る機会は二度と無くなった…。」
「そうですね、彼らが英雄として賞賛されることは間違いは無いでしょう。ですがまだ終わった訳ではありません。我々が栄誉を手にする機会が完全には無くなった訳では無いのですから。」
「そうだな、今は栄誉を得られなくとも何れは得てやるのみ。彼らが出来たことが我々に出来ない筈はない。」
そう言い彼らは今後のことについて考える、世界の運命を掛けた大戦で活躍できなかったからといって今後の世界作りで活躍できなくなった訳ではないからだ。アメリカ人はアメリカ人らしく不屈だった。
ーー米海軍中佐 クルツ・ハーダーの独白
結局、我々の野望である「環太平洋統一国家構想」は叶わなかったか…。
リヴァイアサン一行がフィンブルヴィンテルに勝利したという報告と今後のことについて話し終え、部屋を出た私は思わずそう愚痴をこぼし掛ける。
何せ私と同じ考えを持つ日本にいる同志、上陰龍二郎がリヴァイアサンが横須賀に巨大な戦略基地を建設した時以降、様子がガラリと変わり、自分や自分の国を守らんと言わんばかりにセッセと仕事に励んでしまっているからだ。これは国を守る者としては非常に素晴らしいことなのだが、環太平洋統一国家構想という世界中の国家、軍組織を1つの国家組織として統合してしまおうという考えを持つ私にしてみれば何処か残念だった、何せ自分の国の為に彼が働いているということ、その意味を裏返せば、その考えに彼が協力する気はもう無いということなのだから。
上層部や政府もそれに近い、私の考えよりも自分達や国民が生き残ることを最優先として行動しているのだから。まあ国家の最優先義務は国民の衣食住を保護し、国民を養うということなのだという視点から見れば、腐敗といったモノを減らし、国民を再び1つ1つの『意志を持った国家を支えるパーツ』として再び復活させ、国や国民を今以上に豊かにする為の努力をしている今の国も悪くは無い。第一そんなことを引き起こした要因はリヴァイアサンではなくフィンブルヴィンテルという悪魔なのだから。リヴァイアサンはフィンブルヴィンテルが引き起こしたことの片付けをしたに過ぎないーー
「勝ったか…。」
「リヴァイアサンをはじめとした艦影をレーダーにて捕捉!全艦の生存を確認!」
「ふっ、これで我々が戦わなければならない理由は消滅したな…。暫くは戦わなくて済むだろう…。」
「それにしても最初は悪魔だった存在に結局は助けられるとは皮肉ですね。」
「神は悪魔でもあるからな、確かに彼と敵対していた時に多くの仲間が彼によって討ち取られて死んでいった、だが彼が居なかったら我々はフィンブルヴィンテルという別の悪魔によって人類共々絶滅させられていただろう。」
「それに付け加えるとなるとヤマト様が居なかったら我々は彼によって悉く絶滅させられていたかもしれませんね。」
「それは過去を振り返った仮定の話だ、覆水は盆には帰らん、既に起きた事柄なのだからーー」
そう呟く大戦艦アイオワ、それは非力な自分への皮肉が込められていた一言だった。
「損傷した艦は事前の手筈通りにドック入りにするようにしてくれ、特に激しく損傷したオウミを最優先で。」
「了解!」
大戦艦アイオワの指示の元、決戦に勝利して帰ってきた艦隊を受け入れるべく、予め役割を与えられた各艦艇がテキパキと動き始める。
「キリシマ、ハルナ、コンゴウ。蒔絵を私抜きで守れるか?」
「そうするには十分過ぎるぐらいに環境が整っている、そうしてくれたのは皮肉にもそれを言っているお前自身だ。ところで何故このようなことを言う?」
「これから私は世界の外に出たい、己を更に鍛え、更なる高みに登りつめるために。」
「蒔絵を巻き込みたくないからか?」
「まあその通りだ。」
「なるほどな…。お前にしか倒せなかった強大な敵が次々とお前に葬られてこの世界からいなくなった今、お前抜きでもやって行ける。それにこれ以上お前に依存したら恥の上塗りにもなりかねないからな、恥を背負うのはめんどくさい…。」
「それに蒔絵が何時までもお前に依存しているということは蒔絵が『大人』にならない可能性もあるからな。任せてくれ。」
「そうか、蒔絵本人も私がそばに居なくとも大丈夫な環境はあと一押しで出来るし、これを聞いて少し安心できた、任せたぞ。」
智史はこれを聞いて安堵する、蒔絵を守らなければならないという義務を引きずったまま己が欲望のままに動き回るのは気が重くなるからだ。
それから2週間後、ヨーロッパからフィンブルヴィンテル一味を駆逐することに成功したとの報告が入った、智史も彼ら一味が地球上から完全に消え去るまで殲滅するのを手伝った。
そして1週間後、
「ここに、人類と霧が講和し、戦争行為を完全に停止したことを宣言いたします。」
フィラデルフィア軍港にて霧と人類の完全な講和条約が周囲の歓びの拍手の中で締結された、人類側の代表はアメリカ合衆国大統領、霧側の代表は超戦艦ヤマトだった。智史がムサシの生存を全世界に公表した為に当初は人類と敵対していたムサシを戦犯として処罰することについて揉めはしたものの、彼女がフィンブルヴィンテルを覚醒させてしまったことについて深く反省していること、そしてこの戦いの立役者である智史が彼女を『弁護』したことにより最終的には彼女を戦犯として処罰するという話は立ち消えとなり、彼女は船体を復旧しないことを条件として今まで通り霧として生存することを許された。
何れにせよこの講和条約が締結されたことによって人類と霧が対立しあうという環境は消滅し、千早群像の父親である翔像とヤマトの願いが叶ったのだった。
あとデザインチャイルドである蒔絵については『人間』として生きるという権利を認めさせ、一市民として彼女が生きられるように様々な取り組みを霧と人類が交流する為の取り組みの1つとして取り入れた。
「ありがとう、リヴァイアサン。約束通りに私の為の居場所を作ってくれて。」
「別にいい、何かと抱え込んで生きるのは辛いだろうからな。当初はお前を殺そうかと楽しそうに妄想していたがお前がフィンブルヴィンテルに殺されかけてそのことについて後悔したこと、そしてもしお前が死んだとなったらヤマトがどういう顔をするかと思い可哀想になったから助けた、それだけだ。そして、今でもお前の仲間を奪った好き勝手な私を許せない所はあるのか?」
「あるかもしれないわね、でもそんなことをしても結局は何も始まらない。それよりも私があなたを排除しようということをあの時考えなかったらって後悔してる。皮肉ね、私もあなたと同じ『人間』だなんて…。」
青空の中で海風に吹かれながらフィラデルフィア軍港の桟橋でそう会話する智史とムサシ、もうそこに憎しみは存在しない、そこにあるものは友情に近いものだった。
「お姉ちゃん、智史さんにまだ惚れてるの?」
「べ…、別に…‼︎」
そんな2人の光景を見て思わず嫉妬するタカオとそれに呆れるアタゴ。
「(智史さんの圧倒的な強さにはその性格と相まって恐怖も感じたけど皮肉にもこれが無ければ私達は生き延びてなかった。)」
「イオナ、群像。よくここが分かったな。」
「あなたがムサシと一緒に話をしてたのがたまたま見えたから。」
「ヒエイ達は?」
「彼女達は霧の戦後の組織作りでてんやわんや。何せこの大戦で滅茶苦茶になった霧という組織を立て直さなければならないから。サクラ達はこの世界を去るついでに色々とお土産とか買ったりしてるみたい。」
「そうか、群像、戦後の仕事の具合はどうだ?」
「色々と大変だよ、世界を形作り、運営していくことの重みと大変さが伝わってきた。何せ大勢の人達の運命が決定1つで大きく左右されてしまうからな。」
「そうか、私はそういう立場にならなくてよかったと思う。『組織』を運営するという立場に就くことはそれに所属する者を守らなければならぬという義務、そしてそれに伴う相応の労力が要るからな。」
「それに民主主義という政治の観点上、1つの意志が尊重されるのは宜しくないということからか、色々と意思決定に関する利害の調整が大変だ。」
「そうか、ではそう言うならお前達人間の『本質』を書き換えて社会システムの管理下に置いてやろう。」
「それは結構だ、今の立場は悪いことばかりではない。自分がそこに関わってやったことが他者を救えた、そして幸せに出来た時に得られるという喜びもあるさ。」
守るものをまた得たことでそれに関する苦労と喜びを吐露する群像。しかしそれは見聞を広める為の冒険の為の余力と自由を削ぐ行為とも言える、守るものが増えたということは守らなければならないものの為に注ぐ労力が増えたということなのだから。智史はこれを忌み嫌い、守るものを極力減らすことで失うことによる哀しみ、そしてその負担を減らしその分を自身の見聞を広める為の冒険のリソースに十二分に注ぎ、自由を確保することにしたのだ。
「そうか、まあお前達の好きにするがいい。ところで今はまだ暇だろう、これからそれが無くなるぞ?今のうちにお前の父親である千早翔像の『墓参り』に行くか?私はあれを済ましてからこの世界を出たくてな。」
「墓参り?横須賀に戻るというのか?」
「違う、あれは標だけだ、墓標ではない。鋼鉄の『棺』と翔像の骸、そしてムサシ、お前が殺した人間共の骸が眠る、北極海だよ。」
そう呟く智史、ムサシが一瞬でその真意を理解する。
「別れを、告げようと言うのね、お父様と共に過ごした日々、そして憎悪と共に…。」
「そうだ、やり残したことや悲しみがある過去に縋ったまま未来を生きるのは未練や憎悪を引き摺ることになるかもしれんからな、別れを告げることで心の区切りを一段落付けようと思って提案してみた。決して忘れてはいけないものもあるが、『人』は思い出を忘れることで生きていける。」
「私のことを考えた上で提案しているのね、なら行きましょう、お姉ちゃんやあなた達と共にお父様が眠る、深海の墓標にーー」
ーー北極海、千早翔像が艦長を務めた潜水艦の沈没地点付近
「もうすぐ千早翔像の骸が眠る鋼鉄の墓標に着くぞ。」
「こちらでも確認したわ、お父様が眠る墓標が…。」
「父さん…。」
それぞれの思いが交わる中、智史達は翔像が眠る墓標を捉えた、そしてリヴァイアサンの全ての機関、スラスターが黙祷をこれから捧げるかのように静かに動きを止める、同時に静かに粉雪が降り注ぎ、動きを止めたリヴァイアサンやヤマトに積もっていく。
その墓標の姿がモニターに映った時、なんとも言えない何かが智史達の心の中にこみ上げてくる。
「雪か…。冷えるね…。」
「ああ…。哀しみが体に伝わってくるような冷たさと静けさだ…。」
そして彼らは『別れ』を告げるために外に出る。
「父さん、父さんの夢、叶ったよ…。だから、お休み…。」
「翔像さん、あなたの夢、そしてあなたの願いは叶いました…。そして私達に『心』を授けてくれてありがとう…。さようなら…。」
「お父様、お父様を思うが余りにお姉ちゃんや周りの人を傷つけてごめんなさい…。そして、私たちとの暖かな思い出と共に安らかに眠って下さい…。」
海が鳴りを潜め、静かに降りそそぐ雪の中、それぞれが別れの言葉を告げ、涙と共に花を捧げていく、智史と琴乃はそれを静かに見守る。自分達の為に戦ってくれた死人を悪く言う気など湧きもしなかった。
「…未練無く静かに眠るがいい、千早翔像…。2度と誰にも起こされることなく…。」
「さようなら、翔像さん。群像くんにその思いは受け継がれたよ。」
そして鎮魂の意味合いも込め、智史は深く降りそそぐ白い雪の中で、白い花々を束ねた花束を静かに捧げる。
「…行くぞ、新たなる日々へ。」
「そうね、行きましょう。」
そして彼らは未来へと歩むために歩み始める、スラスターが再び咆哮をあげ、未来へと突き進む為の推進力を与え始める、千早翔像という過去に別れを告げるようにして。
ほぼ同時刻ーー
「ふう、あいつが作り変えた私達蒼き鋼の基地はは元のままね、結構維持管理が行き届いているじゃない。私達の手が抜きでも維持管理が出来るようにシステムを予め作っていたみたいね。」
「荒れ放題なのも智史ちゃんは嫌だったんじゃない?帰ってきた時に荒れ放題だったらいい気持ちがしないわ。そうよねヒュウガちゃん♪」
「ううっ…。でもこのあとどうすんのよ、群像は政治に関わるし他の人も色々な分野に散っちゃったし、他の所でも修理が出来るようになっちゃった今、ここはイオナ姉様の船体を直すという戦略的重要性さえ無くなっちゃったじゃない…。」
「ならテーマパーク化してみたらどうかしら、今は失われてしまった建築文化を復元したというアドバンテージを売りにして。」
「それもアリかもねえ…。」
そう会話するイセとヒュウガ、あの和平条約の後、彼女達はこの世界での今後のことについて話し合っていた。
そして、彼はこの世界にいる者達と違う道を歩み始める。
「行ってしまうのね、他の世界へ…。」
「また戻ってくるさ…。今は旅立つからな…。」
「気をつけて…。」
智史が告げた別れの時が来ていた、ヤマトは寂しそうな思いで智史と話をする。
「ライバルとはいっても、別れというものは辛いかぁ…。」
「すまんな、アシガラ。お前の願いに応えようとしない我儘な私を許してくれ。」
「今日は澄んでいるぐらいに晴れ渡っているから良かったけど、雨だったら悲しい別れ方になっちゃう…。」
「ハグロ…。そう気遣ってくれるとはな…。」
「智史様、お気をつけて…。」
「ふっ、こちらこそ気をつけろよ…。」
そんな別れの挨拶をしている最中に智史の目に信長の姿が入る。
「皆、サクラ達もこの世界を旅立つ、私と同じくこの世界にいる理由が無くなったからな。私程の活躍では無いにせよ彼らもまたお前達と共に戦ってくれた仲間だ、別れの1つや2つぐらい贈ったらどうだ?」
智史の指摘に皆ハッとし、慌ててサクラや提督達に別れの挨拶を告げに行く。彼はそれを見ていた、そして自分を呼ぶ声が彼の耳に入る。
「智史くん、荷物の積み込み終わったよ。」
「琴乃、済まないな。」
「お前が行くなら私も行くぞ、お前の考えを知ったら何か付いて行きたくなった。」
「ズイカクか、ふっ、お前を色々と面倒に巻き込むかもしれんぞ?」
「それも承知の上だ、こちらも行く準備は完了した。」
「そうか、サクラ達も動こうとしているみたいだしこちらも動くとしよう。」
琴乃とズイカクの『旅』の準備が終わったことを悟った智史。
「行こうか」
「ええ。」
「重力子機関並びに波動エンジン始動、次元横断システムスタンバイ」
その言葉と共にリヴァイアサンはゆっくりと動き始める、新たなる世界へ旅する為に。
「「さようなら〜!」」
「「気をつけて〜!」」
それに気がついたのか別れの言葉が響き渡る。そしてsfのような驚くべき光景が始まる。
「反重力システム始動、離水開始」
ーーズザァァァァァァ!
ーーキィィィィィィィ!
「空を飛ぶのかあ、未来に進む為に…。」
「あら、龍が天ーー未来に登っていくって感じで綺麗じゃない。」
リヴァイアサンが水飛沫を飛ばしながら、艦首のイデア・クレストをはじめとした全身のバイナルを蒼く輝かせて空へ飛翔していく光景を見て思わず感動するアシガラ。
「次元横断システム開放、ワープ!」
ーードォォォォォン!
リヴァイアサンの前方に大きなワープホールが発生する、そしてリヴァイアサンのスラスターに蒼い光の粒が終結し一際と輝きを増していく、次の瞬間スラスターが一際と大きい光を放ち、リヴァイアサンはワープホールと共に一瞬の蒼い閃光と複数の大きな円錐の衝撃波を残して消え去った。
「…行っちゃったね…。」
「そうね、行ってしまったわね、新たな世界への旅に…。」
その光景を見てそう会話するヤマトとムサシ、しかし彼女らはそれを何時までも気に留めているつもりなどなかった、この世界に残る定めを背負った彼女達には大戦が終わってもなお、為すべきことがあるのだから。
「行きましょう、ムサシ。」
「うん。」
そして彼女達もまた歩み始めるーー
「智史くん、ルフトとムスペルヘイムの船体を復活させたみたいね。」
「ああ、物事がブレないようにする為の要石は必要だ、だから増長を抑止する意味合いも込めて彼女達の船体は復活させた。」
「なるほどね…。外に敵がいる環境が中にいる敵を駆逐することにしてみればいいことね、中にいる敵は外にいる敵よりも倒し難いからね。」
「まあそういうことだ、要するに国が内部から腐敗し崩壊する意味合いの河魚腹疾(かぎょのふくしつ)とならないようにした。」
講和条約締結直前までにルフトとムスペルヘイムの船体は復活させられていた、組織の腐敗を防ぐ要石として。
彼女達を敢えて復活させることで警戒心を引き起こし結果的に内部からの腐敗を防ぐという算段を彼は目論んでいたのだ、当初はそのようなことをすると聞いた2人は怒ったものの、『私が居ない時、組織があらぬ方向に向かわぬようにする為の要石が無かったらどうするのだ?』という意味合いの半ば脅迫じみた理屈が通った説得を受け、最終的には覚悟と共に引き受けた。
「(ルフト、ムスペル。すまんな…。さて、謝罪はこの程度として一区切りだ、強者を甚振りつつ新たな世界へ旅する為に進路を決めよう。ふふふ、まずはグレンラガンのアンチスパイラルからだ、己が実力を見極め更なる高みに至る為の捨て石としてグレンラガンの世界共々跡形も無く粉々だ…。)」
智史は嬉しそうにそう呟く、何せ守るという義務がなくなった為に心の重しが取れたので、思う存分に他者を捻じ伏せ蹂躙することで喜びを得る機会が久々に訪れたからだ。
ーーアンチスパイラルよ、貴様等を徹底的に蹂躙し消し去ってやる、己が守るべきものと共にな…。
リヴァイアサンは次元の壁を超越する、今まで自重していたことで溜まっていた鬱憤をアンチスパイラルに叩きつけてグレンラガンの世界系諸共跡形も無く吹き飛ばし己が力に全て変える為に。
そして最強と言われた存在を今でも身につけ続けている圧倒的な力で闘争心を全て絶望や恐怖、悲鳴に変えて己の糧として吸収し、それを次々と蹂躙し叩き潰すことで己の欲望を満たしつつも更に進化することで一際と圧倒的な力を得る為に。
破壊と殺戮、恐怖と悲鳴のオーケストラがアンチスパイラルをはじめとした多くの者達を生贄として手始めにグレンラガンの世界系でまもなく奏でられようとしていたーー
おまけ
今後の話のポイント
・強者達を圧倒的な力をもって次々と苦しめて血祭りに挙げることで主人公の『最強』を際立たせつつも残忍残虐な一面も強調する
・そこに落ち着きや至極まともな常識も混ぜることで主人公に魔王の威厳と存在感を与え『主人公』らしい主人公とは異なるキャラ性を出す←主人公を小物キャラにしたく無い為
・しかし単に悪じみた面ばかりではなく何処か悲しい一面や優しい一面も出すことでより深みを出す